めんどくせぇことばかり 本 近現代日本

『日本人への遺言』 渡部昇一 日下公人

小学生の時に、祖母に言われた。「**(私の名前)、おばあちゃんの遺言だと思って聞きな。朝、大根おろしを食え。辛くっても、無理でも食え。長生きするから」

秩父で作ってた大根は丸大根で、その大根おろしはとてつもなく辛かった。しょうゆをかけても、まだまだ辛い。泣きながら食った。私が10歳ころの話だ。大根おろしを食っていた祖母は、私が30を過ぎるまで長生きした。遺言の保留状態は、20年以上続いた。

もちろん明治の生まれ。村の水利に尽力した祖父が偽証を受けて県警の捜査を受けたときは、幼かった私の父と伯母の手を引いて県庁に乗り込み、偽証相手をねじ伏せたという豪傑で、それが長生きしたもんだから、私の母は苦労した。祖母を見送ってから、ほんの数年で母が旅立つありさまだった。

思い起こせば明治の祖父母、昭和3年生まれの父母ともに、たいへん日本人らしい人たちだった。とにかくよく働いたしね。

さて、この本。2016年2月第1刷だから、ほぼ1年前のもの。知らないでいたら、最近、PART2が出たみたいで、PART2のおかげでPART1を読むことができました。もちろん、PART2も、この後、読みます。

『日本人への遺言』 渡部昇一 日下公人

徳間書店  ¥ 1,404

「命ある限り言い続ける」移民・核・反原発・ユネスコ・従軍慰安婦
第一章  断言する。従軍慰安婦など存在しない
第二章  お人好し日本人が目覚めたナショナリズム
第三章  国の安全はこうして守れ!
第四章  消費税を10パーセントにしたらアベノミクスは潰れる!
第五章  日本国憲法は無効だ
第六章  これからは「直感」の時代になる
第七章  われわれは提言する

歯に衣着せぬ物言いに、お二人のことを、その意見とは無関係に“老害”などとののしる向きもある。特に渡部さんは朝日新聞と戦い続けてきた。私の周りにも学歴の高い人が多いんだけど、とかく朝日びいき。渡部さんに関してだって、その意見を問題にするところまでいかないんだ。「朝日新聞にさからってる奴」で終わりですからね。朝日がいかさまを認めたって、その辺は何も変わりゃあしない。

いつんなったら目を覚ますんだろうって、・・・おそらく目は覚めない。この段階で、まだシナだの、北朝鮮だの、韓国だの、ロシアだの、アメリカだのを見ていても、目が覚めないんなら、・・・もう覚めることはないだろう。

《最悪の事態》っていうのを考えることがないんだろうか。それとも、考えることはあっても、その事態は、私なんかが思う事態とは正反対だったりするんだろうか。

同じように日本を憂い、期待もしておられるんだけど、意見が衝突する部分もあった。それだけに面白かった。

安倍首相に期待してらっしゃるところは共通してた。期待の度合いは渡部さんの方が強いようだ。私は、お二人の思い入れが強すぎるように思う。どんなに優れていても、人間は必ず油断する。慢心する。権力は腐敗する。だから焦ってしまう。早くやるべきことに決着をつけてほしい。

お二人の提言。渡部さんは「移民を入れすぎるな」という。大賛成。日本に移民しなくても済むように、相手国の経済発展を促し、それを日本の利益につなげてほしい。特にシナ人。トランプが“壁”なら、日本は“掘り”でどうだ。日下さんは「働け」という。働き方改革が進められるが、問題は時間とかじゃないんだよな。質っていうか。仕事を通じて、自分を生かしたいんだよね。日下さんは、当然、それを前提に行ってるんだろうな。仕事は、本来、日本人にとって自己実現の場なんだよね。

さあ、PART2では、どんな提言が読めるんだろう。

さて、できれば、この人たちの遺言も、もちろん読むには読んだし、定言も生かしてほしいと思うけど、“遺言”っていうことでは、しばらくは保留状態ということにしておいてもらいたい。まだまだ、渡部昇一さんも日下公人さんも、生きて発言してほしい。その意見を聞きたい。・・・とは言っても、お二人とも昭和5年生まれ。昭和3年生まれの父が亡くなってから、まもなく10年。あんまり、わがままも言えないか。お二人とも、朝食の時に、大根おろしを小皿一杯食べてね。




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『兵士に聞け-最終章』 杉山隆男

略歴によれば、著者は、1996年に『兵士に聞け』で新潮学芸賞を受賞して以来、『兵士を見よ』、『兵士に告ぐ』と“兵士シリーズ”を世に送り出し、この『兵士に聞け-完結編』が、題名通り、本作の完結ということのようです。

おそらく、この“兵士シリーズ”。このうち何冊かは読んでいる。おそらく、最初の『兵士に聞け』も読んでいると思う。それが1996年だから、21年越しのお仕事だったわけだ。・・・おっと、読んだ中に買いてあったんだった。取材を含め、足掛け24年、四半世紀に近い仕事だったんだな。

逆に、なぜ今やめるのかという疑問が湧いてくる。このシリーズ“最終章”の中でも色濃く語られているとおり、2012年の尖閣国有家以来、“国防”という仕事は生身の身体を持って、私達の前に現れたかのような状況だ。まさに、今こそ、“兵士たち”に聞いてみたいのではないのか。

・・・と、私なぞが問題提起するまでもなく、理由は“あとがき”にありました。2012年以来の新たな状況のなかで、取材環境が激変したことが原因だそうだ。これまで、著者は、F15にも体験搭乗しているし、このシリーズではP-3Cに乗っている。過去には潜水艦の訓練後悔に同行したこともあるそうだ。つまり、これまで自衛隊は、そこまでの突っ込んだ取材を許可してきた。

ところが、今回、著者の取材先には、必ず、基地幹部が同席し、家族へのインタビューに関しては、これまでと打って変わって、誰も応じてくれる自衛隊員が現れなかったという。

日本人としての自衛隊員を、彼らの人生を生きる“個”としての、等身大の自衛隊員を描き出すことが困難となっては、これまでどおりの『兵士に聞け』は書けない。・・・そういうことのようだ。



新潮社  ¥ 1,728

一般人には知られていないが、彼らのまわりには、戦争がある
第一部  オキナワの空
第二部  センカクの海
第三部  オンタケの頂き
エピローグ  神は細部にやどり給う

“自衛隊”と呼び変えてみたところで、その使命が“国防”である以上、やはり彼らの本質が“兵士”であることに違いはない。この本の題名として、あえて“兵士”という言葉が使われているのは、著者にそんな気持ちがあるからだろう。そして、彼らは“兵士”である以上、有事か平時かの別に関係なく、常に“国防”のために、その生命を使わなければならない立場にある。

なかでも航空自衛隊は、その傾向が顕著である。彼らは常に、機の性能の限界と向き合わなければならない。本書の“第一部 オキナワの空”では、F15戦闘機でスクランブルに備える“兵士”が、“第二部 センカクの海”では、東シナ海に潜む人民解放軍の潜水艦を追い回すP-3Cに乗り込む“兵士”たちが紹介されている。

その任務にかける心構えは、まさに“兵士”そのものである。特に、P-3C隊長が結婚の時に妻に依頼したことは、心に残った。「もし自分たちが乗った飛行機に何かあったら、十人の部下のご家族を一軒一軒訪ねて、機長の妻として頭を下げてくれ」

そこまでの心構えは、通常の仕事には、まずありえない。本来、それなりに評価を受けることのできる社会であった欲しい。

“兵士シリーズ”が終わるのは惜しい。




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『教養としての日本近現代史』 河合敦

こういう本はさ。スッ・ポン・パッって、読み切っちゃわなきゃだめだよね。スッ・ポン・パッってのは,“出た・買った・読んだ”っていう具合にね。それが、なんでか、寝かしちゃったんだ。でも、そんなに前じゃないんだけどね。2015年12月に出た本。1年半まではいってないからね。

なぜ、すぐに読まなかったのか。・・・実は、覚えてないんだよね。でも、ペラペラめくってるうちに、思い当たることはあった。題名の最初に、“ニュースがよくわかる”とある。おそらく私は、「これを読めば、ニュースが分かるようになるんじゃないか」って思ったんじゃないかな。

でも、私の“分かるようになりたい”ニュースと、著者の言う“分かるようになる”ニュースが違ってたってことだな。この本が出た当時で考えれば、私の“分かるようになりたい”ニュースは、ウクライナをめぐるヨーロッパとロシアの確執。スコットランド分離問題、ギリシャ問題後のヨーロッパ。原油安と資源依存国家の状況。もちろん、中東問題。シナの経済破綻の影響。ヒラリーだけは勘弁してもらいたい米大統領選。・・・そんなところかな。

でも、そんなことは、この本には、何にも書いてない。・・・だから、寝かしちゃったんだろうな。でもそこは、『・・・日本近現代史』って題名なんだから、間違えた私が悪い。そういう題名の本なんだから、“日本近現代史”についてわかるに決まってる。



祥伝社  ¥ 1,620

慰安婦問題、南京大虐殺、尖閣諸島・竹島、・・・ なぜ不信と憎悪が続くのか?
1 「歴史レジェンド」とは何か?-ペリー来航と幕府の消滅
2 『学問のすゝめ』はなぜ空前のベストセラーになったのか-近代国家の誕生
3 ブラック企業はいつから存在するのか?-近代産業と欧米思想の移植
4 世論が暴走すると国はどうなるのか?-強大化する帝国日本
5 竹島問題を複雑にしたのは誰か?-世界の強国となった日本
6 南京大虐殺は存在しなかったのか?-恐慌の時代
7 北方領土が返還されない本当の理由とは?-太平洋戦争と日本の敗戦
8 安保関連法案のどこが問題なのか?-占領期の日本と独立
9 尖閣諸島をめぐる「知られていない歴史」とは?-経済大国日本


今になって、「『・・・日本近現代史』に関わるニュースが分かるようになるならありがたい話だ」と思い直したわけだ。せっかくお金を出して買った本だし、気を取り直して読んで、もしもためになればもうけものと考えたわけだ。だけど・・・。

最初から、違和感はあった。話が会津に及んだことだ。もちろん会津戦争に関してである。あろうことか著者は、会津人の憤りを朝鮮人やシナ人の日本人に対する感情と相対化して紹介した。これには、唖然とした。その性向からすれば、朝鮮人やシナ人は、むしろ薩長の卑劣さに相対化されるべきだ。

日本による韓国併合と朝鮮人差別。関東大震災時の“朝鮮人虐殺”も以前のままのとらえ方で「朝鮮人狩り」という言葉まで使う。“南京大虐殺”も「いずれにせよ、このように軍規の緩んだ日本兵によって、民間人を含む中国人が殺害され、かなりの数の女性が辱めを受けたのは事実だと考えてよいと思われる」と、なんとなくおっしゃるのだ。朝鮮人慰安婦に関しては、「いずれにせよ、・・・ジェンダーの問題として、人権の問題として、過去をしっかり認識する必要はあるだろう」と、やはりなんとなくおっしゃるのだ。

シナや韓国の反日は、歴史の問題ではなく、政治の問題だ。“南京大虐殺”にしろ、“従軍慰安婦”にしろ、現代感覚で資料を読み、個人的感情で日本を糾弾するのはあまりにも無責任。このような、歴史家という立場の著者の政治的行為は、長い目で見れば、一時、政治的に、シナや韓国の自尊心を満足させることはあっても、結局は誰も幸福にはしない。

この著者は、私より少しだけお若い。私もかつて、この著者のような考え方にとらわれたことはあった。だけど、家族であるとか、故郷であるとか、そういったものとの関わりの中で、自分を取り戻した。著者はすでに、知命も半ばに差し掛かろうとしているはず。この考え方で稼いできているだけに、方向転換は難しいだろう。だけど、まだまだ人生先が長い。そんな考えのまま、あと何十年というのも、けっこう悲劇的だな。・・・ああ、でも、高校や大学、それにマスコミからも養われてるんなら、仕方ないか。




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『これが世界と日本経済の真実だ』 髙橋洋一

昨年10月に出た本。あとがきの署名が8月31日。その段階で、高橋洋一さんは、ドナルド・トランプの米大統領戦勝利を言い当てている。私の競馬で養った“予想”とは違って、根拠を明らかにして言い当てている。《52体48でトランプ優勢》って、完璧じゃん。

でも、私の“予想”も、トランプの強さじゃなくて、ヒラリーの弱さを前提にしたもの。その点は高橋洋一さんと同じだよ。へへへ、誰かに話したいな。

この本で、もっともたくさん登場する言葉は、ドナルド・トランプでも安倍晋三でもなく、“左巻き”。♬ わたしの、わたしの彼は、・・・“左巻き”♬ が、一番。意味は、もちろん、「革新系」、「リベラル」。政党で言えば、民進党と共産党。そしてそれを支持する人たち。職業的には、官僚、大学や高校などの教職員、マスコミ。世間一般的には高給取りで、既得権にまみれ、自ら金を稼ぐ努力をしない人たち。確固とした政治思想というより、反権力の互助組織みたいな感じ。

高橋さんは、「蔑視する意図はまったくない」と言うが、とてもそうは思えない。この人は、“左巻き”を馬鹿にしている。だいたい、“左巻き”が、バカを意味する言葉だということを、高橋さんはご存じないのだろうか。

「あ、ああ、あそこの息子ね。・・・左巻きの」って、そんな使い方を知らないのかしら。・・・いやいや、ずいぶん頭の言い方みたいだから、知った上で、あえてそう言ってると考えたほうがいいだろうな。


悟空出版  ¥ 1,188

数字を読めない「左巻き」のマスコミ、評論家、学者、官僚たち
第一章  世界経済の真相
第二章  実は成功しているアベノミクス
第三章  マスコミ報道はなぜ嘘八百になるのか
第四章  数字を読めない左巻きの罪
ドナルド・トランプの話、タックス・ヘイブンの話。Brexitの話。増税の話。安保と沖縄の話。いろいろな話があって、とても盛り沢山な本だった。「へ~、そうなのか」と、教えてもらうことの多い本だった。ただ、何一つ、驚かされたことはない。書かれていることは、いずれも、ごく当たり前のことばかりなんだ。そういう箇所では、「そうだよね~、そうだよね~」ってつぶやきながら読んだ。

増税って言う点では、だいぶ、力が入ってる感じがした。財政再建至上主義だな、財務省のね。《財政再建されれば、国民生活が厳しくなろうが知ったこっちゃない》って、きっと財務省は、そう思ってるんだ。

経済を盛り立てなければならない時は減税。経済の過熱を収める必要がある時に増税。いずれ、増税が必要な時に、それを行えばいいなんて、当たり前だのクラッカー。

マスコミが質が悪いって話は面白かった。いつも、なぜか倫理的上位を我がものとして、読者や視聴者に対するマスコミ。そのマスコミがなんと、・・・ねえ。

たとえば新聞社。新聞社って株式会社だから、大株主の意向と相対化させることで会社運営はあるべき方向に導かれていく、・・・と思いきや。「日刊新聞紙法」ってのがあって、新聞社の株は譲渡制限があって、つまりオーナーが変わらない。だから、ガバナンスが効かない。朝日新聞や読売新聞が、いつまでたっても国民感情を理解せず、やりたい放題やってるのはそういう事情があったんだ。

だから、新聞人には、「株式を開放して、会社の風通しを良くしましょう」と語りかけましょう。いつまでも世の中に甘えてんじゃねーと。同様に、テレビ人には「電波を開放しろ」と、「競争入札で風通しを良くしよう」と。そんなこともできないで、偉そうに国民を啓蒙しようとしてるんじゃねーよと

そんなことも合わせて、とても真っ当なことが書かれた本でした。




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『JAPAN 外国人が感嘆した! 世界が憧れるニッポン』

じゃあ、聞くけど、世界はなんで、そのくらいのことができないの? 優れた技術力とか、アスリートの高い能力とか、ノーベル賞
受賞の常連とか、特別なことを言ってるわけじゃないよ。駅のホームでは順番に並んで待つとか、なにかあったら譲り合うとか、落し物があったら落とした人のことを考えるとかさ。知り合いだとか違うとか、関係ないでしょ。困ったときは相身互い、気持ちよく生活しましょって、そんなに難しいことかい?

インバウンドだか、何だか知らないけどさ。あんまり外国人が来て、どこに行ってもわさわさしてるってのは、歓迎しないね。静かなのが一番。「郷に入れば郷に従え」ってことが分かってるんだったらいいけどさ。

温泉は♨だ❢ 
JIJI.com 2016/12/06
新温泉マークにおかみ反発=異論強く変更見送り-経産省
http://www.jiji.com/jc/article?k=2016120600772&g=eco
(抜粋)
 経済産業省が2020年の東京五輪・パラリンピックに向け検討していた温泉マークの変更が温泉宿などの反発で撤回に追い込まれる見通しとなった。


20161206ax12.jpg 
現在はJISで定めている温泉マークを、訪日外国人客の増加が見込まれる五輪開催に合わせ、国際標準化機構(ISO)規格の絵柄に変える案だった。だが、6日の有識者会議では変更を求める声はなく、温泉宿おかみらからの反対論が目立った。
なんだ、《国際標準》ってのは・・・❢ こんなマーク、日本以外にどこで使ってるってんだ。親子そろって、釜茹でか❢


宝島社  ¥ 972

いま「ニッポン」は世界中で絶賛されている! 世界がビビった日本の力
PART1 歴史ある場所でもいつだって新しい  
PART2 訪問せずにはいられない「ジャパン・イベント」
PART3 「日本製」はつくる現場もクール
PART4 多彩さが加速するインバウンドビジネス
まあ、東京や京都に外国人が来て喜んでいる分には、こっちも「そうかい、そうかい」ってところだったんだけど、最近は、そんな油断はしてられない。地方都市で外国人見かけるってのは、高速沿いの工業団地で働く人って相場が決まってたんだけど、ここんところは観光客を見かけるようになった。そりゃまあ、見るもの、食いもの、飲みものがないわけじゃあないよ。でも、わざわざこんなところまで、焼きトン食いに来ることもないんじゃないかな。自分のホームグラウンドだからね。この間のことだけど、ちょっとびっくりした。来てくれるっていうんなら、気持ちよく過ごしてもらいたいと思うよ、私だってさ。「カンパーイ」ってね。

それにしたって、屋形船なんて、私だって乗ったことないし、知ってる祭りだって、秩父夜祭くらいなもんよ。新幹線?めったに乗ることなんかないよ。豪華寝台特急?何の話よ。地に足つけて、昨日と同じように働いて、仕事が終わったら居酒屋で一杯飲んで、連れ合いに角が生える前にうちに帰って・・・。たぶんそれが当たり前の日本で、何の特別のこともない。

私たちは変わらないのに、たしかに、目に見えて、外国人観光客が増えている。憧れてくれるのは嬉しいけど、はたから見て、うわっつべりしている感じはぬぐえない。それは、外国人観光客を迎える日本の方もおんなじで、外国人が勝手に思い描く日本が本当の日本かい?観光を産業の目玉にするとは結構だけど、そんな風潮に便乗して、本当にどんだけ良いことがあるんだろう。彼らが憧れる“日本”の本質をしっかりとらえて、それを見失わないようにしなきゃね。

私はいつもそう。こういう時は、距離を置いちゃうんだ。これで何回、「弱虫」ってののしられたことか。

もしも、どうしても外国人を案内しなきゃならないとしたら、私なら山に連れてくね。静かな山がいいね。登山客の少ない山小屋に泊まってさ。山岳信仰にも触れることができれば、結構喜ばないかね。




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『靖国の宴』 荒木和博

「英霊たちの御霊が靖国に帰ってくる」

そんな、倉本 聰のドラマが、ずいぶん前にあったね。とても面白かった。

副題にある通り、この本で語られる物語は、まさに、ひとつの“おとぎ話”。ただ、題名に靖国とある以上、これまで、この神社に付与されてきた様々なイメージがあり、そのすべてから自由な“おとぎ話”なんて、ありえない。

私にとって、韓国やシナが後づけで靖国に張り付けたイメージなんてどうでもいい。それでも、こだわらないでいられないのは、もとは、長州の神社だということだ。

『靖国の宴』    荒木和博

高木書房  ¥ 1,080
戦って散った男とたちのおとぎ話
ジョンホ
お前はどうするんだ?
葛藤

忘却
コーンパイプ
祈り
『靖国の宴』の背景について
あとがき
産経ニュース 2016/10/12
国神社に会津藩など「賊軍」も合祀を 亀井静香、石原慎太郎両氏が申し入れ 
http://www.sankei.com/politics/news/161012/plt1610120024-n1.html
(抜粋)
井静香元金融担当相や石原慎太郎元東京都知事らが12日、東京・九段北の靖国神社を訪れ、西南戦争で倒れた西郷隆盛や戊辰戦争で敗れた旧幕府軍など「賊軍」とされた戦没者を合祀するよう徳川康久宮司に申し入れた。

この本は、この問題を、、“おとぎ話”という形で、あっさり乗り越えた。なにしろそこには、冒頭から韓国軍や北朝鮮軍の“英霊”が登場するんですから。

北朝鮮と韓国の領海線のあたりで、両国海軍艦艇が衝突し、両軍ともに少なからぬ死傷者を出した。冒頭に登場するのは、その戦いにおける戦死者という設定になっている。

北朝鮮の“英霊”が語る北朝鮮の国情、残念ながら全部本当のこと。この本が発行されたのは今年の8月15日の終戦記念日だけど、それから今までの数か月間で、事態はさらに切迫したものになっているはず。内部情報も、亡命・脱北者を通じてどんどん流出している。それらの中には拉致被害者の情報も含まれてる。

『特攻で死んだあいつらがいたなら、女子どもを連れ去られて、“憲法の制約があるから助けに行けません”なんて、口が裂けても言わなかったでしょうね』

・・・そういうことなんだよね。国民を守れない憲法なら、そっちのほうが憲法違反なんだけどな。




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『日本人の甘え』 曽野綾子

曽野綾子さんの本を読んで、「腹が立つ」っていう人がもしもいるなら、・・・仕方がない。年寄りの戯言として受け流していればいい。そのうち、しっぺ返しを食らうことになるだろう。因果応報・・・って、じつは、世間をあおって“甘え”のタネをばらまいている人って、うまく逃げるんだよね。・・・というか、しっかり自分の身の安全は、確保してるんだよね。

保育園落ちた、日本死ね
なにが少子化だよクソ
そんなムシのいい話あるかよボケ


たまげたな~。「ときには、汚い言葉も必要」とかって意見まであったんですね。最近の世の中って、とことん、“下”に引きずられるんだな。こんなのばっかりになって、それでもなんとか世間を支えようとするのは、こういう意見に同調しようとする人たちじゃないんだよね。そういう人たちって、とことん、自分の身の安全の確保は徹底しているからね。

そんな人物として、まず頭に思い浮かぶのは、私の場合、民主党、野田政権時代に厚労大臣を務めた小宮山洋子さん。東大総長の娘ということと、NHKのキャスターだったということが自慢だった人ですね。選択的夫婦別姓の導入や、女性の“自立”支援に積極的な人物ですよね。ただし、その背景には、父親や、その師匠から引き継いだ、日本社会に対する怨念があり、その最初の犠牲者になるのは、実は、“日本死ね”とまで罵らなければならない、憐れな女なのではないか。
以下、民主党政権時代の過去記事です

彼女の自慢の父加藤一郎の師匠は、我妻栄。彼を中心とする東大法学者は、「個人以外の人間関係は障害にすぎない」と『家族』『地域』『国家』に癒しがたい楔を打ち込んだ。『家族』を崩壊に向かわせた張本人である。

その彼の師匠、鳩山秀雄は由紀夫ちゃんの尊敬するおじいちゃんの弟。なんか、狭い範囲で連携してる。反吐が出そう。

小宮山洋子は、「夫婦別姓制度」を主張して、「家族という絆」に最後の鉄槌を下す役割を自認する人物である。全てはつながっているのだ。そんな彼女にとって、「『主婦』だの、『専業主婦』だのに軸を置く女」など唾棄すべき存在に他ならない。
小宮山洋子には「男に頼って生きる他に生きるすべを持たない女」にしか見えない。

「男と女が、慈しみあって、支えあって、育て上げていく家庭」とは、小宮山洋子にとっては、「男が女を性的奴隷とし、男の血を引くこどもを育て上げることを強いられる場」と翻訳される。そんな状況に甘んじている女に、彼女は蔑み以外の感情を持つことはない。夫婦別姓により、家族を「男」「女」「子供の男や子供の女」に分解し、『主婦』を不安の海に放り出す。

恵まれた環境に育ってきた小宮山洋子たち女には、それが生きやすい社会なのだ。生きていけない女は、「あわれみ」の対象として保護を受けることができればいい。

新潮新書  ¥ 799

《ユートピア》とは、どこにもない場所のこと。なのに、手に入るのが当たり前と思っている日本人がいる
第一話  動物の原則に逆らう覚悟はあるか・・・待機児童問題が内蔵する嘘
第二話  打算的処世術と権威主義の臭い・・・日本社会の体質変化
第三話  マスコミの思い上がり、退化、幼児化を憂う・・・庶民の無言の選択
第四話  「理解」は人間性の見事さではない・・・アラブ的思考を学ぶ
第五話  人間が極言の生きる力を出し切る時・・・難民の現実的困難
第六話  痛みに耐えて歩く人々と「道の人」・・・「小さなパン三個」の精神
第七話  自ら選ぶ自由と可能性を贈る・・・医師が患者を治す意味
第八話  日本を許してあげてください・・・国家的対応の限界
第九話  目の前に立ちはだかる絶対の障壁・・・積乱雲の記憶
第十話  神は人生のすべての瞬間の立会人・・・人生の原型
第十一話  原則を守るためには適用も要る・・・物事の基本
第十二話  過保護が心身の免疫力を失わせる・・・不潔と不順のめぐみ
第十三話  破壊的にではなく、穏やかに個性を貫く・・・服装が語る過去と現在
第十四話  食事には餌の摂取以上の意味がある・・・会話とものを大切に
第十五話  人間のすべてのことは、いつか終焉が来る・・・人の世の理


もう、ニュースを見ているのが嫌になるくらい、わけの分からないニュースが洪水のように押し寄せる。ここまで毎日毎日だと、ちょっと神経が麻痺してしまうくらい。そして、その大半が、小宮山の父親や、その師匠の我妻が、日本社会が長年の経験をもとにして形作ってきた家族の絆と地域の連帯を中心とする社会の仕組みをぶち壊し、私達の経験の中にはどこにもない、個人を軸にしたもの、・・・欧米であれば、個人主義と言っても、精神的には神とのつながりによって補償されているが、日本の場合には、弱き者を天涯孤独に突き落とすだけの制度に置き換えた。

おかげで、みんな結構厳しい状況におかれている。曽野綾子さんは、“日本人の甘え”と断罪するが、家族っていうのが、今、すごく弱くなっている。私も仕事上、様々な家族に関わるが、仕事を始めた30年前に比べれば、ウソのように、家族の力が弱い。家族の力があれば、なんとかなったはずのことが多い。小宮山洋子の顔を思い出して、悔しくなる。
以前から思ってるんだけど、どうもマスコミの報道で憂慮されている様々なことと私の感覚の間には大きなずれがある。私がテレビや新聞に向かって何を言ったところで、テレビの向こうでしゃべっている人や新聞の記事を書いている人の耳に届くわけじゃないから、言うだけ無駄。

そんなこと分かってるけど、口に出していないと、とんでもないことが起こる。私の連れ合いは素直な女なので、テレビやラジオが繰り返すと、そんなもんかと受け入れる。受け入れたうえで、私に「・・・だもんね」と同調を求める。連れ合いに同調を求められると、私としては・・・、ときどき困る。困らないように、私には同調を求めないほうがよさそうだと、連れ合いに思わせておく必要があるから、テレビやラジオに対して、時々叫ぶ。「ふざけたことを抜かしてんじゃねえ」




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イタリア・スイスに賠償金(覚書)『変見自在 サダム・フセインは偉かった』 高山正之

昨日、『日本人が知らない最先端の世界史』の紹介のなかで、“歴史修正主義”に関して、共に三国同盟を組んでいたイタリアが日本から賠償金を取っているって話を出した。高山正之さんの『変見自在 サダム・フセインは偉かった』を扱ったブログのなかで紹介したものだ。今日はその時の記事をご紹介します。
今までに読んだ著者の本の中にも書かれていたんだけど・・・。日本がイタリアやスイスにまで賠償金を払っているって話。本当かよ❢って思ってたら本当だった。スイスは永世中立国だしイタリアに至っては枢軸国仲間だぞ。いったいどうなってんだ。・・・と、思って外務省のデータを調べてみた。
新潮文庫  ¥ 464

「我こそ正義」のアメリカは、平気で日本に原爆を投下し、サダム・フセインも殺してしまう

賠償並びに戦後処理の一環としてなされた経済協力及び支払い等
1 賠償=3,643億4,880万円
フィリピン賠償協定:1956年7月1,980億円
ベトナム賠償協定:1960年1月 140億4,000万円
ビルマ賠償・経済協力協定:1955年4月 720億円
インドネシア賠償協定:1958年4月 803億880万円
2 中間賠償(1945年11月~1950年5月)
  日本国内の資本設備を撤去して、かつて日本が支配した国に移転、譲渡することによる戦争賠償=1億6,515万8,839円
支那54.1%、オランダ(東インド)11.5%、フィリピン19%、イギリス(ビルマ、マライ)15.4%
3 在外資産の放棄=3,794億9,900万円
朝鮮 702億5600万円
台湾 425億4200万円
支那2,386億8,700万円
その他(樺太、南洋、その他南方地域、欧米諸国等)   280億1400万円
4 戦後処理の一環として締結された経済技術協力協定等に基づく経済協力等=2,539億4,170万5,380円
ラオス経済技術協力協定:1959年1月      10億円
カンボジア経済技術協力協定:1959年7月      15億円
マレーシアマレーシアとの協定:1968年5月    29億4,000万3,000円
シンガポールシンガポールとの協定:1968年5月    29億4,000万3,000円
韓国日韓基本条約:1965年12月1,080億円
ミクロネシア米国とのミクロネシア協定:1969年7月      18億円
タイ特別円問題解決協定:1955年12月
上記協定のある規定に代わる協定:1962年5月
      54億円
      96億円
フランスインドシナ銀行名義諸勘定の解決に関する議定書:1957年3月      15億円
        1億7,267万4,360 円
インドネシア旧清算勘定その他の諸勘定の残高請求権処理に関する議定書
:1958年4月
   636億8,902万5,020 円
ビルマ経済技術協力協定:1963年10月   504億円
モンゴル経済協力協定:1977年8月     50億円
5 捕虜に対する償い=45億4,108万5,000円
赤十字国際委員会(受益代表[英国]との交換公文:1955年5月)     45億4,108万5,000円
6 私的請求権問題等の解決のための支払い=85億8,141万4,246円
オランダ私的請求権問題解決に関する議定書:1956年6月
オプテンノール号問題解決に関する取極:1979年3月
36億円
 1億円
イタリア請求権問題解決に関する取極:1972年7月 4億3,200万円
スイス請求権問題解決に関する取極:1955年3月
同取極第2条:在スイス日本財産の処理
10億2,942万5,000円
 2億0,389万0,746円
スペイン請求権問題解決に関する取極:1957年1月19億8,000万円
スウェーデン請求権問題解決に関する取極:1958年5月 5億0,452万7,500円
デンマークグレート・ノーザン・テレグラフ株式会社の請求権解決取極:1955年9月
請求権問題解決に関する取極:1959年5月
 3億0,273万9,000円
 4億2,300万円
オーストリア請求権問題解決に関する取極:1966年11月      601万2,000円
7 戦前債務の支払=6億7,473万4,680円
イギリス請求権解決に関する取極:1960年10月5億0,400万円
カナダ請求権解決に関する取極:1961年9月    630万円
インド請求権解決に関する取極:1963年12月    900万円
ギリシャ請求権解決に関する取極:1966年9月  5,823万4,680円
アルゼンチン請求権解決に関する取極:1977年6月  9,720万円
8 戦後処理の一環として締結された経済開発借款取極等に基づく借款=3,407億7,600万円
ビルマ賠償・経済協力協定:1955年4月
経済開発借款取極:1963年10月
 180億円
 108億円
フィリピン経済開発借款取極:1956年7月 900億円
インドネシア経済開発借款取極:1958年4月1,440億円
ベトナム借款協定:1960年1月
経済開発借款取極:1960年1月
  27億円
  32億7,600万円
韓国請求権・経済協力協定:1965年12月3,407億7,600万円

すごい。こんなにか。ギリシャ、アルゼンチン、イタリア、スイス、スペイン、スウェーデン、デンマーク、オーストリアってなんだよ。在外資産の放棄ってなんだよ。ちなみにイタリア(パドリオ政権)は、1945年7月15日に、日本に対して宣戦布告しているが、同じ敗戦国仲間のくせに賠償をせしめて、ロシア同様の火事場泥棒野郎だな。




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『日本、遥かなり エルトゥールル号の「奇跡」と邦人救出の「迷走」』 門田隆将

ちょっと前に書いた記事なんですが、北朝鮮の拉致問題に関して、使いまわしすることにしました。

日本にも大きな被害をもたらした台風10号。どうも、北朝鮮が受けた被害は、日本がやられた程度では済まなかったようです。9月18日の朝鮮日報の報道では、《台風10号がもたらした洪水で、死者が138名にも上り、さらに行方不明者は400名を超える》とか。とんでもない事態になっていたようです。

にも関わらず金正恩は、ミサイル発射実験、核実験を強行して周辺国に脅威を与え、なんとか交渉の舞台に引きずり出したいみたい。逆に、自らが追い込まれている様子が透けて見える。朝日新聞はじめ、おかしな左翼勢力までが、口を出すのをためらうほどの暴挙。日本世論は頑なになるばかり。

だけど、そんな状況においても、拉致の事実は変わらないわけで、拉致された日本人はあの国にいる。それこそ、台風10号のさなかも、その猛威に振るえていたかもしれない。

そんな中、アントニオ猪木が北朝鮮を訪問した。
産経ニュース 2016/09/13
【北朝鮮核実験】
菅義偉官房長官「極めて不適切」 アントニオ猪木参院議員の訪朝を非難

http://www.sankei.com/politics/news/160913/plt1609130035-n1.html
(抜粋)
菅義偉官房長官は13日の記者会見で、アントニオ猪木参院議員が5回目の核実験を強行した北朝鮮を訪問していたことについて「極めて不適切だったと思わざるを得ない」と批判した。

本当のところ、政府がこれをどう受け止めているかは分からない。でも、もしも、アントニオ猪木の北朝鮮訪問に対して、“跳ねっ返り”なんて捉え方をしている人がいるとしたら、過去の事実に照らして考えて、それは大きな間違いだ。イラクがクエートに進行した1990年、猪木はイラクに留め置かれていた日本人を実際に救ったし、その時外務省はただ手をこまねくばかりだった。あまつさえ外務省は、猪木の成果が国民の目にそのまんま届かないように姑息な手を使った。

政府のとらえ方が、本当のところどこにあるかは分からない。でも、菅官房長官の言う言葉を、そのとおりにとらえている人がいるなら、どうぞこの本を読んでほしい。

この本は、エルトゥールル号遭難事件をきっかけとする、トルコと日本の友情を描いた物語ではありません。海外で活躍する多くの日本人がなにがしかの困難に巻き込まれても、それをなんとしても救いだそうという気概を持たない日本という国に対する告発の本です。

私は、あの話を、いわゆる“美談”と受け止めていたくらいですから、・・・もう、話になりませんね。せいぜい、「全日空は何やってんだよ。そんなだから潰れるんだよ」ってくらいしかなかったもんね。でも、・・・そんな些細な問題じゃなかった。日本という国を、日本国民そのものに突きつけられた、強烈な問いかけ。


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「自国民の命を救う」・・・それって拉致問題そのものでもあるよね
第一部  海と空の恩義
第一章 エルトゥールル号遭
第三章 出張者たちの混乱
第五章 脱出は不可能なのか
第七章 首相を動かした男
第九章 四半世紀後の「対面」
第二章  テヘラン空爆
第四章  緊急事態の大使館
第六章  フセインの衝撃宣言
第八章  緊迫のテヘラン空港      
第二部  「命」は守られるのか
第十章  人間の盾
第十二章  平和の祭典
第十四章  大使の執念と教訓
第十六章  決死の脱出行
第十一章 長期化する人質生活
第十三章 イエメンからの脱出
第十五章 リビア動乱の恐怖
第十七章 見殺しにされる「命」と「今後」

第一部が紹介するのは、一九八五年、イランの制空権を奪ったイラクのサダム・フセインがイラン全土の上空を戦争空域に指定しあらゆる航空機の安全を保証しないと宣言した期限切れ直前に、邦人二一五名がトルコ航空機によって救出されたできごと。エルトゥールル号遭難事件と絡めて、日本とトルコの間の友情物語と受け止められることもあるが、先に書いたように、この本での扱いはそうじゃない。日本という国に対する強烈な告発だ。

さらに第二部でも、同様のできごとが紹介されている。一九九〇年、イラクのクェート侵攻が行われた時、クェート在留日本人がイラクに移送され、“人間の盾”として人質にされた。紆余曲折を経ながらも、最後は猪木の持ちかけた“平和の祭典”が大きなきっかけとなり人質全員が開放された。

一九九四年、イエメンで内乱が勃発。在イエメン日本大使個人の性質からくると思われる献身的な交渉により、大多数の在留日本人がドイツ機やフランス艦船などでイエメンを脱出。

二〇一一年、ジャスミン革命がリビアに波及し、首都トリポリで銃撃戦に発展。ちぐはぐな大使館の対応もさることながら、一部邦人が脱出する前に駐リビア日本大使館が閉鎖。その後、邦人脱出完了。

第二部では、以上のような三つのできごとが紹介されている。イエメン内乱の時の伊藤進イエメン大使の奮闘には正直ほっとさせられるのだが、もちろんそんなことでは何の解決にはならない。

巻末に関連年表があるが、それを見ると他にもある。一九九六年の中央アフリカの暴動では在留邦人二名がフランス軍機で脱出している。一九九七年のアルバニアの混乱では無政府状態のなか、邦人一四名がドイツ軍機で、二名が米軍機で脱出した。同年、ザイールで内戦激化。邦人一九名がフランス軍機で脱出。一九九八年、エチオピア・エリトリア国境紛争で在留邦人三名が米軍機で脱出。この間、安全が確保された状態で政府チャーター機が邦人を救出したケースはあるが、ここに紹介した幾つかのケースでは、外国軍機によって日本人が救出されている。 

二〇一五年九月に成立した平和安全法制でも、邦人救出問題は改正された。自衛隊法改正で第八十四条の三として〈在外邦人等の保護措置〉が新設された。これで、自衛隊の部隊が〈「邦人の警護、救出その他の当該邦人の生命又は身体の保護のための措置」〉を行わせることができるようになった。危機に陥った邦人の「輸送」だけでなく、「救出・保護」を、自衛隊が行えるようになった。・・・ただし、その要件として、以下の三点が同時に定められた。
  1. 保護措置を行う場所において領域国の権限ある当局が現に公共の安全と秩序の維持に当たっており、かつ、戦闘行為が行われていないこと
  2. 当該領域国の同意があること
  3. 予想される危険に対応して保護措置をできる限り円滑・安全に行うための自衛隊部隊等と領域国当局との連携・協力の確保が見込まれること
・・・本当に笑っちゃうよね。そんな状態なら、はなっから〈領域国の権限ある当局〉が守ってくれるだろうし、自衛隊が行く必要はハナっからないじゃないか。

《救出を待つ在留邦人と、助けに行きたくても行けない自衛隊員。その「壁」になっているのは、いったい何なのか。

どうにも、なにがなんでも、日本が嫌いらしいな。




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『元気になる❢ 日本の森を歩こう』 日本の森を歩く会

関東平野の西部にあって、奥武蔵の山並みは間近なものの、うちのあたりはまだ手前ながら、いったん高台に上がっている。一番の高台は物見山と呼ばれ、東への視野は遠く筑波を望む。いいところ、・・・だったはずなんだけど・・・。

うちから物見山に向かって、高低差はおよそ300mほど。西は物見山に塞がれ、南北も高台に囲まれている。この3方向、舗装された道路から外れて周辺から外への出口を探ると、それぞれの方角で、それぞれ3つのゴルフ場に阻まれることになる。なかには、中世の武将の館跡があり、文化財の看板も立っているが、近づくと看板の裏にはゴルフ場の鉄条網がはられている。

東京の友人たちは、うちのあたり、東松山という地名をきくと、“一番近いゴルフ場のあたり”という感覚だそうだ。確かに、関越高速に乗って、鶴ヶ島インターで降りれば、都心から1時間。いったい周辺に何箇所のゴルフ場があるんだろう。いったいどれだけの山が潰されたんだろう。武甲山は石灰岩を採るために削られた。この東松山周辺では、人がゴルフをするために、たくさんの山が潰された。

この本で、「ここの山がいいよ」なんて紹介されるまでもなく、それこそ私達の生活の中に、“山”はあったはずなのに。

COLOR新書  ¥ 時価
山に入り、森を歩き、人が関われば、森も人も健やかになれる
第一部  魅力的な日本の森に出かけよう
第二部  森をより深く味わう
第三部  森と木を理解するための20の知識
冒頭の対談で、養老孟司さんが「かつて日本の山が危機だった」ことについて語っている。江戸時代は、中期以降人口が増えたからね。3500万くらいかな。でも、“木”を燃料としてやっていくには、その人口でも多すぎたようだ。あちらこちらの山が、禿山になってしまっていたという。明治に入り、石炭が燃料として使われるようになって、日本の山は蘇った。・・・ものだと思っていた。だけど、どうも違うらしい。

養老さんがいうには、日本の山を根本から変えてしまったのは、敗戦による引き揚げだったという。外地から、民間人だけで300万人が引き上げてきた。一挙に、ものすごい住宅難に陥った。日本は木材を確保するため、国有林も含めて猛烈な勢いで木を切った。住宅需要に合わせて、禿山になったあとに生育の早い杉を植えた。植林から25年~30年経って、杉は最大の花粉を飛ばし始めた。国民の多数が花粉症になった。だから、多くの山に多様性がない。複雑な成り立ちの美しい森は、珍しい物になってしまった。

どうもなあ~。日本人が山を大切にしているとは、どうも、思えないんだよな~。確かに山ブームではあるけれど、ニュータウンを建設すると言っては山を削り、ゴルフ場をつくると言っては山を削ってきたじゃないですか。また、なんかで儲けにつながるなら、保護地区であろうがなんだろうが、規制を外して山を削るんだろうな。

「神様がいる」って言っても平気の平左なんだから、養老さんの言うとおり、いったん取り上げて公共財にした方がいい。・・・だけど本来、山は公共財なんだよな。




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「歴史修正主義」とは、戦前の日独をことさら評価する史観ではない。
米英両国の外交に過ちはなかったのか。
あったとすればそれは何だったのか。
それを真摯に探ろうとする歴史観だ。
英米独露の外交と内政を徹底検証し、二つの世界大戦が、実は「必要」も「理由」もない戦争だったことを明かす。
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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































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