めんどくせぇことばかり 本 日本史

『水壁』 高橋克彦

たまたま本屋で見つけたのよ。よかった、よかった。もう、東北を書くのはやめたのかと思っちゃった。そんなわけないよね。だけど、読み終わって本の最後の方のページ見てわかった。あの新聞に書いてたんだ。私は、あの新聞は読まないからなぁ。職場には読んでる人も多いんだけどなぁ。そうそう、《しんぶん赤旗 日曜版》。・・・それじゃあ、わかんないよ。

千年前の大震災に苦しむ東北で、俘囚と呼ばれた蝦夷たちの生活は、完全崩壊の危機に瀕していた。この時平安政権は、アテルイ後に服属し、俘囚と呼ばれた蝦夷たちを、保護の対象としなかった。俘囚は耕作地を放棄せざるをえない状況に追い込まれ、耕作地は開墾の苦労もなく権力側のものとなり、毛野や常陸からの入植者に格安で下げ渡された。あちこちに山賊がはびこり、俘囚の村々を襲った。中には権力と結託し、あえて俘囚の村々を襲撃するものもあった。もはやこの年、俘囚にしろ、蝦夷にしろ、その歴史が閉じられんとしていた。

・・・アテルイの死から75年。その血を引き継ぐ一人の若者が、東北の未来を一身に引き受けて、決起しようとしていた。
そんな物語。歴史的には“元慶の乱”と呼ばれるものらしい。それは、追い詰められた蝦夷が蜂起して秋田城を衝撃したもの。ウィキペディアによれば、《寛政によって鎮撫して終息》ということになるが、蝦夷側にすれば要求を飲ませたということ。もちろん、それだけではすまない戦闘や、政治的駆け引きがあってのことだったろう。

蝦夷は、勝ち取ったのだ。


『水壁』    高橋克彦

PHP研究所  ¥ 1,836

中央政権の容赦ないしうち。東北の英雄アテルイの血を引く若者が決起する
暗国
地熱
同魂
怒涛
水壁


高橋克彦さんの東北シリーズを時系列で並べれば、『風の陣』、『火怨』、『水壁』、『炎立つ』、『天を衝く』という並びになる。長編に変わりないものの、他の作品に比べれば小作品である『水壁』だが、この作品はかなり重要な位置を占める。

アテルイの乱を鎮圧したのち、平安政権は、なんと軍事を放棄する。その影響が本作の時代背景にある。東北・九州の軍団は残すもののそれ以外の軍団の兵制を廃止してしまうから兵の追加投入には支障があったはずだ。教科書的には、《郡司など地方豪族の子弟で弓馬に巧みなものを募って“健児”とし、国府や兵器庫の警備に当たらせた》ということになるが、「これからは自分のことは自分で守ってね」というに過ぎない。

こんな中から自主防衛武装農民が登場し、それが頭領のもとに統合されていって武士団となる。頭領には臣籍降下した“源”姓や“平”姓となっていくわけだ。時系列で次の作品となる『炎立つ』では武士の時代に突入するが、それにはまだ、だいぶ時間がかかる。

この間の話があっていいな。『炎立つ』では、まず陸奥国を統べる安倍氏の滅亡の話、前九年の役から始まる。だから、その安倍氏が陸奥国を統べるに至る話があっていい。・・・くる。きっとくる。高橋克彦さんは、きっと書いてくれる。

この物語の主人公天日子は、アテルイから数えて四代目の子孫。その物語では、その血筋にまた新たな英雄が登場するのだろうか。、貴種を設定してそれをありがたがるのでは、公家や源平の常識に習うばかりだけど、夢のある話ではある。

いずれにしても、取らぬ狸の皮算用には違いない。




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『さすらいの仏教語』 玄侑宗久

じつは、この本はずいぶん前に読んでいる。出版されたのが2014年1月。おそらくそれから間もない時期に読んでいる。もともと、“言葉”には興味があるし、この本も面白く読んだ記憶がある。それにもかかわらず、ブログにこの本の記事を書いた形跡がない。なんで書かなかったんだろう。特別なことは、なにも思い当たることはない。・・・まっ、たまたまだろう。
特別なことはなく、ブログにも記事を書かなかったこの本を、どうしてまた、たまたま取り上げることになったのか。じつはこっちには理由がある。その理由というのが、右の本。
*現在、本の写真が反映されてない。大丈夫かな?

これ、『さすらいの仏教語』の、-大活字シリーズー版です。いやー、偶然、最寄りの図書館に入っているのを見つけて、なつかしさに手に取りペラペラとめくって見るうちに読み始めてしまい、貸し出ししてもらいました。家に帰って読み始めると、読みやすいこと、読みやすいこと。・・・何がって、字がでかいからだよ。読んでいても、楽なんだよね。

内容が面白いこともあって、ほとんどストレスなく、面白く読むことができた。

さて、その内容だけど、長い時間の間にものごとは変わる。それは仏教の教えそのものでもある。時には、まったく違うものに変化する場合もある。まかり間違って、正反対の意味を持つようになるものもある。そうなると、もとはそのものの名を意味した言葉も変質していくしかなくなる。

言葉が、本来の意味していた本質を失って変質していく。変質しながらも、言葉は常に何らかの意味を持ったのだ。著者は、それを言葉の“さすらい”と呼ぶ。その間に、多くの言葉が失われたのかもしれない。でも生き残った者も少ないくない。それらは意味する内容を微妙に変化させ、荒波にもまれて変質し、分化したりしながら別の意味や思想と合流し、たくましく生き延びてきたのである。


中央公論新社  ¥ 821

諸行無常、物事は変化する。内実が変わったのに言葉が変わらないと、言葉そのものの意味が変質する

はじめに
Ⅰ 師子身中の虫/莫 迦/ホラ吹き/魔 羅/どっこいしょ/皮 肉/貧者の一燈/観 念
   娑 婆/退 屈/大丈夫/分 別
Ⅱ 餓 鬼/素 性/阿弥陀クジ/油 断/うろうろ/ないしょ/工 夫/がたぴし/めっぽう
   ふしだら/ご開帳/祇 園
Ⅲ 三千大千世界/女 郎/お陀仏/砂 糖/台無し/つっけんどん/爪弾き/あまのじゃく
   けげん/おっくう/説 教/袈 裟
Ⅳ 利 益/藪と野暮/ゴタゴタ/ご馳走/出 世/自 由/一大事/老婆心/不思議/おぼん
   彼 岸/玄 関/後生と一蓮托生
Ⅴ えたい/微 塵/金輪際/有頂天/奈 落/功 徳/冥 利/愚 痴/閻 魔/般 若/微 妙
   檀那と坊主
Ⅵ 言語道断と自業自得/上 品/実 際/権 化/極 微/念 仏/挨 拶/講 堂/伽 藍/邪 見/徹 底
   啖 呵/中 有/瓦/閼 伽/補陀落
Ⅶ 南 無/七 難/荼 毘/聖/道 場/塔 婆/無 念/露 地/愛 嬌/方 丈/菩 提
仏教語索引

今でもそうだが、日本人には言葉を逆さにしてしまうことがよくある。六本木がギロッポン、寿司がシースーなんてのは“業界用語”なんて呼ばれるけど、“業界”ってなんだ?

もう、逆さにされた言葉の方が、今では当たり前に使われていることも少なくない、「ゲンを担ぐ」というが、その“ゲン”はもとは“ギエン”、逆さにすれば縁起になって、「縁起を担ぐ」がもともと。そういえば、“新しい”は“あたらしい”と読むが、もとは“あらたしい”が正しいらしい。“新た”な気持ちは、“あらた”と読むもんね。

「だらしない」という言葉がある。ないのは“だらし”であるが、これが逆さにされている。逆さにされる前は“しだら”。“しだら”は、“だらし”に等しいのだ。だから、「だらしない」と「ふしだら」は共通性を持つ。

“しだら”の本来の意味だが、インドではネックレスなどを貫く糸、シナでは織物の経糸をあらわし、漢字をあてると「修多羅」。本来の意味するところは《生活上の筋》、《規則正しさ》だそうだ。

「修多羅」って、もしかしたら、「スートラ」か? 「スートラ」といえば、「カーマ・スートラ」。「カーマ・スートラ」はインドの性愛論書。つまり、“正しい性愛”について書かれた本。正しい律動を感じる。

《規則正しさ》はリズムに乗って、「スーダララッタ、ホイホイっと」
そんなことはともかく、私の結論。・・・すべての本が、ー大活字本ーになるべきだ。・・・歳とったんだなあ、私も・・・。

歳だから、“三千代”なんていう名前出されると、新珠三千代を思い出してしまう。考えたこともなかったけど、その“三千代”というのも仏教語だそうだ。“三千大千世界”の“三千”なんだそうだ。“三千大千世界”とは、頭に思い浮かべることもできないくらいに大きな世界のこと。大きく深い愛で何でも受け入れてくれる女。私の新珠美千代像にぴったりだ。




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『日本一やさしい天皇の講座』 倉山満

最長の元号は昭和・六十四年、次は明治・四十五年、三番目が室町時代の応永・三十五年、平成はそれに次ぐ史上四番目に長い元号になるわけですね。もちろんそれは、昨年八月八日の陛下のお言葉と、それを受けた国民の支持を背景に、支持が決定したことによる。

あのお言葉の重みは、もしかすると、次の図を見ると少し変わるかもしれない。王朝

たまげるなぁ、日本の歴史は・・・。ちなみにこの図を参照するのは著者の倉山さんの推奨です。

《我が国は、公称二千六百七十七年、少なくとも千四百年の歴史を数える。この間一度も途切れることなく続いてきました。この数字は今の地球上に存在する国の中で最古です。世界最長不倒の記録です。(本書p18)》

そう、こんな国、他にないわけです。それこそが日本の強み。“中国”五千年?いえいえ、中華人民共和国の建国は1949年。「シャルルマーニュ以来、フランスは一貫して続いている」とフランス人は言うんだそうだが、少なくとも、国王と王妃の首をギロチンでちょん切った前のフランスと後のフランスは、もう何を言っても別物よ。

「どうしてそんなに・・・」と思うほど、ギリシャに肩入れするのも、その神話をヨーロッパ共通の故郷に組み入れたいんだろうけど、ギリシャ人自体が神話とは何の関係もないよそ者。神と直接つながる日本人とは、やはり全然違う。

扶桑社新書  ¥ 821

二百年に一度の大事件 日本人として、なにを知るべきか


第一章  天皇と先例
第二章  天皇と武家
第三章  天皇と近現代史
第四章  攘夷を論じる


日本は、“唯一”なんだよね。

「皇室は洗礼を尊ぶ」・・・そして新儀を不吉とする。なにか決めるときは前例による。時代の変化により、いつも伝統を守れるとは限らない。それでもご先祖様の選択のなかに「なにが正しいのか」を探し求めて皇統は維持されてきた。

本書によれば、最近の最も不幸な“新儀”は玉音放送であろうという。しかし、昨年の今上陛下のお言葉も、東日本大震災における陛下のお言葉も、玉音放送という不幸な“新儀”を先例として行われた。

皇統は、何度も何度も危機に瀕したが、そのたびに先例をもとに、知恵を絞って乗り越えてきた。古事記や日本書紀に記された“歴史”はまさにその経緯が記されたわけだ。

本書にあるように、雄略や武烈天皇は、その名があらわす様にガタガタしてた時代のことも書かれているし、継体天皇のときなんか後継ぎがいなくなっちゃったんだから、本当に危機だったんだよね。そんな危機も、知恵を絞って乗り越えてきた。

そしてその時代、すでに万世一系の皇統を守り続けていこうという意志が、そこに存在したということだ。

私たちの時代が迎えた危機は、過去のいかなる時代の危機とも異質のものかもしれない。しかし、いかに異質なものであれ、“異質な危機を乗り越えた”先例は、山ほどある。いいなあ。過去を見つめて後ろ向きに生きていこうよ。




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『首都圏近郊:出雲系神社探索ガイド』 出川通

大国主系
神田明神、久伊豆神社、子神社、大国・国玉神社、金毘羅・金刀比羅神社、温泉神社、三輪・美和神社、大神神社、御岳・大嶽神社、出雲大社分社、杉山神社、杵築神社
事代主系
今宮神社、恵比寿神社
建御名方系
諏訪神社
スサノオ系
氷川神社、須賀・蘇我・曽我神社、八雲神社、磐井・岩井・祝神社、八坂神社、嶋神社、熊野神社、八重垣神社、子安神社

出雲系を国津神系と考えれば、その信仰の対象は山川草木であり、木火土金水ということですよね。仏教が入ってきて、それに合わせて神道と呼ばれ、お寺が建てられて、それに合わせて神社が建てられる。だから本来、本殿、拝殿はあと付けで、今でも本殿を持たない神社も少なくない。

私の地元、埼玉県の金鑚神社にも拝殿はあるが、本殿がない。ご神体は、拝殿の奥にある御室ヶ獄そのもの。ここに行くと、ご神体の御室ヶ獄山中を歩くことができる。一人がいい。一人でないと、いろいろな音が聞こえてこない。いろいろな気配が感じられない。

これが古くからの、日本の信仰なんだな。肌身にしっくり来る。

金鑚神社みたいに、古代の信仰を残したところは少ないだろ。だけど、出雲系の神社なら、基本的に、山川草木、木火土金水に無関心であるはずがない。本殿の横や裏にある、摂社、末社、塚、ご神木にも、進んで何かを感じよう。・・・これはこの本の受け売りです。


言視社  ¥ 1,728

なぜ東日本に「出雲系」の神々が、これほどたくさん鎮座しているのか。由来を探りながらの歴史散歩
第1章  出雲の神々は東国に多数鎮座する
第2章  関東・首都圏の出雲系神社の概要
第3章  首都圏における各県別出雲系の主要神社紹介
第4章  関東圏における出雲系主要神社
第5章  関東に近い中部圏の出雲系神々の一部の神社紹介
コラム  大国主命の凄さ 神々のルーツと神社の成り立ち 他

武蔵国の主要神社は出雲系が独占している状態なのだそうです。スサノオ系神社が氷川神社を中心に二六〇社と言うからずいぶんありますね。首都圏で一番多いのが千葉県の四〇四社で、それには熊野系も多く入っていて、実質的にはさいたまが一番多いと行っていい状態だそうです。その他の出雲系は上に書いたとおりで、それに対して天津神系のアマテラスを祀っている神社は八四社、フツヌシを祀っている香取神社系が七二社だそうです。

私の故郷の秩父神社は、たしか思兼命を祀っていたはず。だとすると、天津神系ということか?・・・子供の頃から聞かされたいろいろな話を思うと、ちょっと素直に受け止められないところがあるが・・・。

HPを見せてもらったら、最初の国造になった知知夫彦が祖先の思兼を祀ったが始まりで、加えて、知知夫彦、天御中主、秩父宮雍人親王、合わせて四柱が祀られているということ。

さっき少し頭にあった“子どものころから聞かされていた話”の一つは妙見様の信仰なんだけど、それは中世に入って秩父に力を張った秩父平氏の持ち込んで習合したものだという。

やはり、天津神系の神社なのかと思ったら、さらに古層に龍神信仰があると言う話が書かれている。だとすれば、それは武甲山の神様で、そこに山川草木、木火土金水を対象とした信仰を見ることができる。地元の人間としては、その方がはるかにしっくりくる。

春に里の田畑にお招きした龍神を、初冬に山にお送りするという古層の信仰に、妙見様の信仰が習合して、その日、龍神と妙見様は、年に一度の逢瀬をかわすという伝説を作り出した。妙見信仰に重なるのは、思兼よりも龍神の方がしっくりくる。




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『戦争の日本古代史』 倉本一宏

本来は非戦闘員であった百姓やそれ以下の身分の者を組織した奇兵隊をはじめとする諸隊によって江戸幕府を倒して成立した明治政府は、「国民皆兵」の旗印の下、家の継承者や官吏、官立学校生徒以外の男子を帝国軍の兵士として徴発し、本来は非戦闘員であったはずの彼らに「武士道」を植えつけて対外戦争へと投入したのである(大江志乃夫『徴兵制)。

そこには意図的な「武士道」の誤解・曲解が存在したことは、言うまでもない。武士のための「武士道」を国民道徳と同一視していったのである。そして、「武士道というは死ぬことと見つけたり」など、都合のいい文言だけが取り上げられることになった。

特に長州閥の支配する帝国陸軍は、北海道開拓、カムチャッカからオホーツク一体の占拠、琉球の日本領化、朝鮮の属国化、満州・台湾・フィリピンの領有という吉田松陰の「征韓論」(その根拠も「三韓征伐説話」であった)を継承していた。

やがて一八八二年(明治十五)の軍人勅諭から一九四一年(昭和十六)の陸軍省「戦陣訓」へとつづき、近代日本は果てしないアジア侵略と破滅の道を歩みはじめたのである。近代アジアにおける悲劇は、ほとんど対外戦争をおこなってこなかったという日本史の土壌の上に、古代以来の伝統的な日本の帝国指向と対朝鮮観(および対異国観)、それに歪曲された「武士道」をたたき込まれた帝国陸海軍の兵士(及びそれを賞揚する一般国民)によってもたらされたという側面が存在したということになる。
本書p290
・・・どうやら、日本人というのは、そこにいるだけで、アジアに騒乱をもたらさずにはいられない、救いようのない存在のようである。この文章は、“おわりに”に書かれた、いわばこの本の要約のようなもの。その終わりに著者は、《子や孫の世代にふたたび戦争が起こることのないように、私の大事な各国の人たちがいつまでも笑顔でいられるように》と祈りをささげているが、残念ながら、それは無理だ。

それは、上の文章を見れば明らかだ。そして、この本一冊の内容を通して、著者はわざわざ、それが不可能であることを、実証してしまっているではないか。なにをいまさら、あり得ない祈りを捧げるのか。それが可能となるのは、この地上から、日本人を抹殺するしか方法はないというのに。まさか、それを祈っているのか。
『戦争の日本古代史』    倉本一宏

講談社新書  ¥ 950

近代日本のアジア侵略は、その淵源が古代以来の倭国や日本にあった
第一章  高句麗好太王との戦い 四~五世紀
第二章  「任那」をめぐる争い 六~七世紀
第三章  白村江の戦い 対唐・新羅戦争 七世紀
第四章  藤原仲麻呂の新羅出兵計画 八世紀
第五章  「敵国」としての新羅・高麗 九~十世紀
第六章  刀伊の入寇 十一世紀
終章  戦争の日本史
  • 会社のために自己犠牲を強いられる企業戦士
  • 高校野球の犠牲バンド失敗に、「自分も生きようとしていたからいけない」という解説者
  • アウトを“死”とあらわす風潮
  • 「頑張れニッポン」と連呼する応援
  • 「日の丸を背負って」と意気込んでは実力を出しきれない選手
いずれも、拭い去れない“帝国日本”の呪縛と思えるのだそうだ。

もしこれから買おうかと考えている人がいたら、このブログ読んで、amazonのレビューでも読んで、それからで十分よ。私は読みましたよ。お金出して買ってね。まあ、たまにはこういう本を読むのも、いい刺激になるからね。

買って読んだんだから意見を言ってもいいよね。どんなことでも勝手に考えていていいから、世間に迷惑をかけるのだけはやめてね。

・・・この“世間”を気にする生き方も、“帝国日本”の呪縛と言われるだろうね




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『秘伝・日本史解読術』 荒山徹

著者は同世代の作家さんなので、楽しく読めました。これまで生きてきた時代背景が同じで、歴史好きで同じような本の海を泳いできたんですから、本書を読んでいても、共鳴できることも数多くありました。

著者が新米新聞記者として警察周りをしていた頃の、こんな話が紹介されてました。
とある所轄署の刑事課長から、「青葉の笛なんて歌、君はもう知らんだろう」と云われたことがあります。何事ですかと訊いてみれば、先だって逮捕した窃盗犯が留置場で低く歌っていたとの由。「切ないよなあ、まったく」と噛みしめるように云った課長の声が今でも思い出されます。あの頃の日本人は、正反対の立場の人間が『平家物語』を媒介にして感応し合えたのでした。
本書p13
時代小説、歴史小説ばかりに頼る私たちの世代に比べ、父母、祖父母の世代は、学はなくても教養は深かった。そういうふうに認識できたのは、渡しの場合、若い頃ではありませんでした。どこか、数多く本を読み、歴史の勉強をしていることを鼻にかけていたわけでもないんだけどね。どこか自分は、「親たちとは違う」みたいに思い込んでるところがあった。

ところが、ちょっとその手のことが話題になると、なぜか本なんか無縁に見える祖母が、よく知ってたりする。ホルモン屋で酔っ払った親父が、平家物語や、太平記を語ってたりする。

気がつけば、それを教養として持ってない日本で最初の不幸な世代が、私たちだった。

謡曲、歌舞伎、文楽、浪曲、そうそう落語に至るまで、父母、祖父母の世代は、けっこう分厚く、しかも共通する歴史認識を持っていた。物語として歴史を認識しているから、なにを喜びとし、なにを悲しみとするか、国民感情としても、同じ景色を見ることができた。

先日なくなった渡部昇一さんが云ってた。もとはイギリスの学者先生の言葉のようだが、「歴史は虹のようなものだ」という言葉。そうそう、父母、祖父母の頃まで、日本人は同じ虹を見ていた。


新潮新書  ¥ 864

歴史小説作家だからこそ気づくことのできた、日本史の盲点とツボ
序章  「史観」を語る前にスべきこと
第一章  「遺跡は人なり」と心得よ
第二章  秘伝・日本史収納整理術
第三章  古代史学は伝奇文学か
第四章  日本書紀を再評価せよ
第五章  史料は原文が面白い
第六章  超「仏教」入門(上)
第七章  超「仏教」入門(下)
第八章  遷都の裏に政教分離あり
第九章  藤原氏で知る系図の秘訣
第一〇章  時代の境目とは何か
第一一章  日本市場の二大画期
第一二章  二つの中国とモンゴルの侵略
第一三章  「皇統」は誰が決めるのか
第一四章  歴史は「応仁の乱」以後で十分化
第一五章  歴史と地理は不可分なり
第一六章  「太閤記もの」の読み方
第一七章  世界史から捉える島原の乱
第一八章  史的眼力を「忠臣蔵」で考える
第一九章  近くの国より遠くのオランダ
第二〇章  小説を楽しむためのスキル
終章  歴史は「取扱い注意」で

この本は、著者の読書遍歴の披露でもあります。そして、そんな読書遍歴を経て、著者は独自の《日本史解読術》を手に入れたのです。

もちろん、簡単なことではなかったでしょうね。本書の“まえがき”に《日本史における基礎トレーニング》というのがあって、おそらくその読書遍歴を通して会得していったトレーニング法なのでしょう。

せっかくですから、これだけでも紹介させてもらいます。
  1. 5W1Hの重視
  2. 律令を理解する
  3. 仏教は、律令とともに日本史を彩る二大要素
  4. 外国と日本を比較する
あんまり丁寧な説明じゃないけど、詳しくは本書を読んでね。おそらく著者は、たくさん本を読んで、試行錯誤してそこにたどり着いたのでしょうから。

最後に、著者はどんな本を読んで、この技を身に着けてきたのか。興味深いですよね。いくつか揚げていきますけど、あっけないほど当たり前の本ばかり、そのほとんどは、私も読んでました。

『雨月物語』、『日御子』、『遙かなる大和』、『聖徳太子』(黒岩重吾)、『天平の甍』、『檀林皇后私符』、『王朝序曲』、『桓武天皇ー平安の覇王』、『花と火の帝』、『新平家物語』、『炎環』、『沈黙』・・・他にもいろいろと。
最後に同世代ならではの、共鳴の感動を一つ。ヘイトスピーチに眉をひそめるのはいいけれど、だったらちゃんと、“韓国”という存在に向き合えという一節で、自分だけいい子ぶりっこして済まそうという人たちを皮肉って、著者が持ち出したのは天知茂の昭和ブルース。

♫ 生まれた時が悪いのか それとも俺が悪いのか 何もしないで生きていくなら それは容易いことだけれど ♫

もうまったく、泣かさないでよね。




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『地形と地理で読み解く古代史』 別冊歴史REAL

ORICON NEWS 2017/06/16
『ブラタモリ』日本地質学会から表彰 「長く続くことへの期待も込めて」
http://www.oricon.co.jp/news/2092581/full/
(全部)
NHKで放送中の『ブラタモリ』(毎週土曜 後7:30)の制作チームが、日本地質学会から表彰されることになった。同学会は毎年、「学会の顔」としてさまざまな表彰を行っており、同番組の「地質学の普及」への貢献が評価された。
(続きを読む)に全文

見てます。見てます。“いいとも”やってる頃の、東京の町をブラブラしてた頃から、連れ合いと楽しみに見てた。東京の町って、“坂”の町で、“高低差”があって、“断層”があって、少し歩くと、すぐに“ヘリ”に行き当たるからね。そうは言っても、タモリってけっして、むき出しのアウトドアじゃないんだよね。「それら自然の地形に人が手を加えて町に変えた」って部分、「人が手を加えた」ってところに惹きつけられるみたいね。

「人の営み」ってやつだな。・・・むふふ

だから、川だって、さらさら流れる小川に惹かれるわけじゃない。その小川が、人の手にかけられて、暗渠にされて、今自分の足のしたを流れてるんだろうって考えて、タモリはそれに感動するんだ。・・・むふふ。

やっぱり変態だな。・・・むふふ

洋泉社MOOK

地理から“現場”を知る 新しい歴史の楽しみ 日本の歴史は独特な地理・地形抜きには語れない
PART1  地形と地理で解き明かす古代史の謎10
PART2  地形と地理で西日本の古代史を読み解く
PART3  地形と地理で東日本の古代史を読み解く
PART4  古代の地形と地理にまつわる話
 
“地理と地形”で、この本が解き明かそうとする古代史の謎は、たとえば、《稲作はどのようなルートで伝来したのか》。そんなテーマなら、本一冊分、読者を引き回すこともできる。《邪馬台国はどこにあったか》なんてテーマには飽き飽きしたが、《壬申の乱で大海人皇子が勝利できた理由とは》って事になったら、やっぱり、タモリだって黙ってはいないだろう。

日本の古代史には、まだまだ多くの謎がある。文字に残されなかったこともたくさんある。戦争に負けて、“日本人”という紐帯のもとである日本神話が遠ざけられたこともある。日本の古代が謎めいているのはそれだけじゃない。日本書紀の成り立ちそのものが、何かを隠している。

「そこに書かれているものを、そのままに受け取ればいい」という意見があり、私もそのとおりだと思う。だけど、謎は楽しく、謎は奇しく、謎は魅力的だ。目を背けるのは、もったいない。隠された事実は、いろいろなところに、いろいろな形で痕跡を残している。それらに挑戦する本を読むのは楽しい。

そして、文字に残されていなくても、仮に、本当に日本書紀が何かを隠そうとしていても、地理は変わらない。そして、地形は動かない。

《神話と遺跡が語る古代出雲王国の姿とは?》、《古代の一大聖地となった玄界灘の孤島》、そんな謎を目の前に広げられて、あなた、黙って指をしゃぶっていられますか。




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死に絶えた漢族『秘伝・日本史解読術』 荒山徹

遠回りのようでも、中国史の悠久の流れを簡単に振り返っておくことにします。日本が中国大陸から受けた影響は、今更ここで述べるまでもなく絶大で、中国史の基本的骨格を頭に入れておくことは、日本史を学ぶ上で望ましいどころか、必須と言っても過言ではないと思うからです。
本書p144
まったく同感です。でも、高校の社会なんかでは、日本史は日本史で、チャイナの歴史っていうのは世界史の中の一部として取り扱われているので、日本史の理解のために利用されることがない。本来、歴史は、現状把握のための学問。日本史理解のために、チャイナの歴史に、西洋の歴史に照らし合わせてみることは、きわめて重要な作業のはずなんだけどね。

そうそう、これ、何だか分かりますか?
《いんしゅうしんかんさんごくしん なんぼくずいとうごだいそう げんみんしんちゅうかみんこく ちゅうかじんみんきょうわこく》

これを、🎶もしもし亀よ🎶の曲で歌うんです。漢字で書くと、こうなります。《殷周秦漢三国晋南北隋唐五代宋元明清中華民国中華人民共和国》・・・チャイナの王朝交代を覚えるための暗記歌です。

私は、中学生の頃から、「“りこれいへいけいこう”で三省六部」とかって無意味に唱える世界史オタクでしたので、チャイナの王朝交代くらい屁のカッパでした。だけど、世界史さっぱりなO君という友人がおり、たまたま知っていたこの暗記歌を教えました。彼は本当に嬉しそうに、私に感謝の言葉を並べました。

そして、試験当日。先生は問題作りがめんどくさかったと見えて、期待通り王朝名を並べる問題が出題されました。出席番号が私の次のO君は、私の後ろの席で、楽々正解を書いていると思いきや、変な声が聞こえるのです。「アレ?アレ?いーんしゅうー・・・アレ?」 彼は必死に、🎶桃太郎🎶の曲に王朝名を乗せようとして、苦戦しておりました。



新潮新書  ¥ 864

歴史小説作家だからこそ気づくことのできた、日本史の盲点とツボ
序章  「史観」を語る前にスべきこと
第一章  「遺跡は人なり」と心得よ
第二章  秘伝・日本史収納整理術
第三章  古代史学は伝奇文学か
第四章  日本書紀を再評価せよ
第五章  史料は原文が面白い
第六章  超「仏教」入門(上)
第七章  超「仏教」入門(下)
第八章  遷都の裏に政教分離あり
第九章  藤原氏で知る系図の秘訣
第一〇章  時代の境目とは何か
第一一章  日本市場の二大画期
第一二章  二つの中国とモンゴルの侵略
第一三章  「皇統」は誰が決めるのか
第一四章  歴史は「応仁の乱」以後で十分化
第一五章  歴史と地理は不可分なり
第一六章  「太閤記もの」の読み方
第一七章  世界史から捉える島原の乱
第一八章  史的眼力を「忠臣蔵」で考える
第一九章  近くの国より遠くのオランダ
第二〇章  小説を楽しむためのスキル
終章  歴史は「取扱い注意」で


しかし、残念ながら現代チャイナの源流は、夏・殷・周・秦・漢・三国時代(魏・呉・蜀)・晋ってところにはないんですよね。「中国史の流れを現代からさかのぼっていくと“代”という国に行きつく」と、著者は言ってのけます。そう、チャイナのルーツは夏でも、周でもなければ、現代チャイナの民族名をあらわす“漢”ですらないんですよね。

晋王朝によるつかの間の統一のあと、チャイナは南北朝時代に入る。その直前、鮮卑族の一部族である拓跋部が晋帝から代王に封ぜられた。この“代”の後裔が“北魏”ー“西魏”ー“北周”ー“隋”とつながるわけですね。この北方民族が、南部に歴史を重ねてきた最後の漢民族王朝“陳”を滅ぼしてチャイナを統一する。だから、このとき、漢民族が紡いできたチャイナの歴史は鮮卑族によって受け継がれていったわけだ。

チャイナに漢字で表記された周辺国、周辺民族名は、漢字による意図的音写である。あえて、“意図的”というのは、“ヒノミコ”、あるいは“ヒメミコ”を「卑弥呼」などと音写するからだ。「鮮卑」もまた、ひどい意図的音写である。『新編東洋史辞典』が出どころだそうだが、鮮卑の原音はバックルを意味するモンゴル語の「serbe」であろうという。「セルベ」である。

このセルベが漢民族の陳を滅ぼしてチャイナ全土を手に入れたことを、教科書は何と書いているか。この本で参考にしている野とは違う東京書籍の『世界史B』の文章を紹介する。
『581年、北周の外戚楊堅は、禅譲の形式で隋王朝を建て、長安に大興城を築いた。589年には南朝の陳を滅ぼし、ここに秦漢帝国以来の中華帝国が再建された』
やはり、それまでのチャイナの滅亡を、“中華帝国の再建”と呼んでいる。




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『首都圏近郊:出雲系神社探索ガイド』 出川通

まえがきによれば、出雲の神様が、ブームなんだそうですね。・・・ちょっと、聞いたことないけど。・・・式年祭が行われて、参拝客が増えたという話は聞いたけど、そのことか?・・・どうやらその模様。

そこで、本書の登場。著者が書いている。『出雲と関東には共通性を感じる』と。そして、『「関東を含めた東の国の歴史」が、出雲のもつ「土着の神さま、国津系の神さま」の歴史の底流と重なってくるストーリーを感じる』と。

「それは、同じものに対して起こったことであって、出雲と関東では、時間差を持って発生しているに過ぎない」ということはないだろうか。つまり、この東国も、もともと大国主命の治める“葦原中津国”の一部だったんじゃんかいか。

この本で語られるとうり、そう思えるほどに、東国は出雲系の神社で満ちている。

こうなったら、それらを巡りながら、“葦原中津国”がいかなる国であったのか。思いを馳せてみるのもいい。・・・夏休みの課題研究として、9月に学校に提出しようか。



言視社  ¥ 1,728

なぜ東日本に「出雲系」の神々が、これほどたくさん鎮座しているのか。由来を探りながらの歴史散歩
第1章  出雲の神々は東国に多数鎮座する
第2章  関東・首都圏の出雲系神社の概要
第3章  首都圏における各県別出雲系の主要神社紹介
第4章  関東圏における出雲系主要神社
第5章  関東に近い中部圏の出雲系神々の一部の神社紹介
コラム  大国主命の凄さ 神々のルーツと神社の成り立ち 他


出雲系の神といえば、まずは、“大国主命”だけど、やたらと別名が多い。おそらく、統合が進むたびに、地域の神や王の性質を受け継いだのか。あるいは、代表したのか。大穴牟遅(オオナムジ)、大穴持(オオアナモチ)、大己貴(オホナムチ)を、本書は“大きな穴”と見るのはいいが、鉱山の守護神と言っている。大国主が明らかに代表者を務める名前だから、性質を物語るのはこの名前になる。最高神が“鉱山”と言うのはどうもね。大きな穴は“噴火口”のことを言うのであって、地震やマグマといった、火山に関わる畏怖の対象の総体をあらわす神ではなかったか。

八千矛は武力の象徴で武神としての性格。葦原醜男(アシハラシコオ)も、野性的で力強い男を表し、武の神。大物主は、大きな力を持つ高い霊格をあらわす名前。“もの”は人知の及ばない力。大国魂、顕国玉、宇都志国玉は、国土の霊魂をあらわす。

大国主の子供として、まずは事代主。“事”は神事、“代”は依代、その主だから、第一人者。つまり、神を祀る側の第一人者が神格化されたもの。つまり神格化された王ということだ。大国主は、国を譲る判断を事代主に任せている。つまり、大国主を祀る王が、国譲りを判断したということだ。
もう一人の子供が、建御名方。建御名方って言うのも変な名前で、「建き御名の方」だって。「すごい名前の人」って意味。これはすごい。匿名希望の人なんですね。なぜかって、名前言ったら、みんな分かっちゃうからでしょ。この辺の話を書いてくれたのが、この本。ぜひ読んでみて。

あとは、スサノオと、大国主の妻たち。妻たちの中でも、奇稲田姫が圧倒的らしんだけどね。

これらの中で、一番多いのがスサノオ関連の神社。それに続くのが建御名方ってのも、不思議だな。なにしろ建御名方は、武御雷にこてんぱんに破れて、命乞いをして諏訪大社におさまるじゃないですか。ちょっと情けないにも程があるよね。この本は、その前後の猛々しさを強調するけど、“命乞い”は多い隠せない。多い隠せないくらいに情けない。

この、建き御名の方を、無理に陥れている印象がある。それに、事代主が国を譲ってお隠れになっている後のことなので、建御名方を貶めるために書かれた逸話と考えるほうが自然。出雲神話が書かれた当時、そんなにも貶めたい“建御名方”って、一体誰でしょう。

話が、この本の紹介からずれちゃった。・・・ごめんね。




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『渡部昇一の少年日本史』

ヒストリーは、ストーリー。歴史は、物語である。それを教えてくれたのは、渡部昇一さんでした。そして、語られるのは人です。法や制度ではありません。人だけが、感動を呼べるのであり、人こそが、歴史を虹として見せてくれる。

第一章から第六章までの93項目、それにコラムを加えると、ちょうど100項目の歴史が語られている。そのいずれもが、上記のような、日本人の物語。日本人が、自分たちだけの“虹”としてあおぎみる歴史です。

あとがきで、ご本人が言うように、『少年日本史』は、渡部昇一さんの遺言になってしまいました。今でこそ、理解者は増えましたが、ちょうど朝日新聞を相手に大げんかしている頃は、まさに孤軍奮闘で、厳しい時代の灯台の役割を果たされました。


致知出版社  ¥ 2,160

日本人にしか見えない虹を見る 高校生からも感動の声、続々
序章  日本人にしか見えない虹を見る
第一章  神話と歴史が地続きになっている国【神代・古代】
第二章  遠い祖先たちが生きていた古代日本の姿【古代】
第三章  武士政権の誕生と荒ぶる天皇の逆襲【中世】
第四章  信長・秀吉・家康の時代から江戸幕府の興亡へ【近世】
第五章  新しい日本の創生と欧米列強の圧力【近代】
第六章  日本の底力を見せた戦後の復興【現代】
コラム


私の父母は、どちらも昭和3年生まれです。渡部さんよりも二つ年上ですね。でも、もうだいぶ前に亡くなりました。母は22年前、父が亡くなったのも、すでに11年も前のことになりました。母の時はそう思わなかったのですが、父が亡くなってから、同じような年恰好の人を見ると、時々、その人に、父の姿を重ねていることがありました。

母の時にそういうことがなかったのは、おそらく、まだ父がいたからだと思います。

ただ、同じ年恰好ならだれでもというわけではありません。父は、家の中では不愛想な人でしたが、外ではいろいろと周囲に気遣いをする人でした。それでいて、こうと決めたことは、どうでも曲げない頑固おやじでした。どうも私が父の姿を重ね合わせている人は、私が“きっとそうだ”と思っている人なのです。

たとえば、渡部さん。そらから、畏れ多くも今上天皇陛下。

ただの、私の、手前勝手な思い入れです。・・・でも、父の姿を重ね合わせられる方が、少なくなってきてしまいました。陛下のご健勝をお祈りいたします。

いま、私の心にある渡部昇一さんは、少年の姿をしています。そう、まだアメリカとの戦争が始まるよりも前でしょうか。そんなころの渡部少年が、空一杯にかかったでっかい虹の上を、小躍りするように駆けている姿が、私には見えるのです。




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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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