めんどくせぇことばかり 本 環境
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『ツキノワグマのすべて』 小池伸介

熊の見たのは、昨年の夏、お盆で帰省する息子が、その時どっか山に登りたいって言うから、下見にい出かけたときのことだ。

最初、奥多摩湖にかかる麦山の浮橋を渡って三頭山に登ろうかと、朝早く出かけた。ところが着いてみたら、水量が少ないとかで浮橋は渡れない。周遊道路も、開通にはまだ時間があったので、三頭山はあきらめた。その代わりに、ふれあい館に車を置いて、御前山でもと、登り始めた。

最初の厳しい急登をなんとか登り切り、勾配が緩やかになってようやく一息ついた頃、ふと顔を上げると、正面から歩いてきた小ぶりな真っ黒いのが、あわてて左側の薮に飛び込んでいくのが見えた。私との間の距離は、10mから20mの間くらい。その年に生まれた子熊ではないが、まだ身体は大きくなかった。

熊は藪下の斜面を駆け下っていったのか。それとも薮の中にとどまって、こちらの様子をうかがっているのか。

三頭山を巡り、浮島でケチがついて、周遊道路でケチがついて、今度は御前山でもまたケチがついた。どんなもんかと思ったが、どうやらこの日はつきがない。つきがないのに買った馬券で当たった試しはない。中途半端のまま下山した。

若い頃、奥秩父を一人で歩いていて、谷を挟んだ向こうの斜面に、熊が移動しているのを見たことがある。この日は、それ以来2度目だった。

この日と前後して、いろいろな森の住人と出くわした。北武蔵の山では、食事中の猪の親子。最初に気づいたうり坊が登山道に出てきたと思ったら、そのあとからもののけ姫のオコトヌシさまみたいなのが肩の筋肉を躍動させながら、ほんの5mくらいのところを駆け抜けていった。

榛名山の掃部ヶ岳に登ってる途中、黒っぽいのが目の前を通過した。熊を覚悟した。ニホンカモシカだった。どうやらビックリしたのはあっちも同じで、私の出現に慌てふためいて、登山道を横切ったらしい。

私もそうだけど、野生ほどの鋭敏な感覚を持ち合わせていても、気持ちがなにかに捕らわれていれば、それに夢中になって他者への警戒がお留守になる。ニホンカモシカに激突されていれば、滑落したのは私の方だったろう。

それ以来、嫌いだった熊鈴をつけるようになった。




文一総合出版  ¥ 1,980

森に暮らすツキノワグマの知られざる生態に、迫力の生態写真と最新の研究が迫る
1 ツキノワグマの身体
2 ツキノワグマの生活
3 ツキノワグマのフィールドサイン
4 ツキノワグマがわかる!Q&A


熊鈴には諸説ある。こちらから、わざわざ居場所を教えてやってどうする。好奇心旺盛は若い熊には、人を怖がらないのもいる。中身の入ったペットボトルに味を占めて、人のあとをついて行くという話も聞いたことがある。・・・ううん、どうしたもんだか。

悩んでいても仕方がない。『ツキノワグマのすべて』を知ろう。

・・・私はそういう意味合いで、この本に興味を持ち、購入した。それなりの意義は十分にあった。以前読んだスズキサトルさんの『森の生活図集』にも熊対策が紹介されていたが、この本で確信を持った。

熊は、積極的に生きている人間を襲って餌にすることはない。だから、まずは、出会い頭を避けること、とくに子連れの熊に出会い頭を避けるためには熊鈴にも効果がある。

それから、この本で具体的に書かれていたが、熊はさまざまな感覚の中でも、特に臭覚は犬よりすごいそうだ。数キロ先の匂いを嗅ぎ分ける。前にいい思いをした、人間の落としたペットボトルが近づいてくるのも分かるわけだ。ただ、山火事のような煙の匂いは嫌いだと、スズキサトルさんが書いていた。こうなりゃ、鋭い臭覚を利用する。私は、人気のない山を歩くときは、蚊取り線香をぶら下げて歩いている。

それなりの価値は十分あったんだけど、読んでいるうちに、今まで熊に対して思っていたのとは違う感情が湧いてきた。怖い動物。山で出会いたくない動物。まあ、山で会いたくないのは変わらないんだけど、それだけじゃなく、この黒い生き物に、なんだか神々しいものを感じてしまった。

熊は冬眠中の穴ぐらで生まれて、母親と一緒に1年を過ごして冬眠し、夏を前に母親と別れる。3~4歳で繁殖を開始し、雄は熾烈な争いを繰り返し、雌は数年おきに子どもを産み育てる。野生では20年生きることはめったにないそうだ。

この真っ黒い動物が生きている日本の山が、なんだか誇らしく思えてきた。

そんな、森の中の真っ黒い生き物の姿をとらえた写真が満載のこの本。これ、いったいどうやって撮ったんだろう。熊がやってくるのを待ち伏せしたのかな。そりゃ、怖い。


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ジャンル : 本・雑誌

『偽善エコロジー』 武田邦彦

4月にこの『偽善エコロジー』って言う本に書かれていたレジ袋に関わることを記事にした。その時、7月からスーパーのレジ袋が有料化されることを取り上げた。

ここで再び取り上げる。なぜ取り上げるかといえば、先日、ヤマヤに4Lの焼酎を買いに行ったとき、レジ袋の代金を取られてしまったからだ。悔しかったんだ。

昨年5月に決定された《プラスチック資源循環戦略》では、資源・廃棄物制約、海洋ゴミ対策、温暖化対策等、幅広い課題に対応しながら、プラスチック資源循環を総合的に推進するための重点戦略の1つとして、リデュース等の徹底を位置づけた。その鶏句mの一環として、「レジ袋有料化義務化」を行い、消費者のライフスタイル変革を促すこととしている。

“資源・廃棄物制約、海洋ゴミ対策、温暖化対策等、幅広い課題”に対応するために、「レジ袋有料化義務化」を行なうと言うことなんだ。「レジ袋有料化義務化」することが、なぜ、“資源・廃棄物制約、海洋ゴミ対策、温暖化対策等、幅広い課題”に対応することになるか。

これが面白い。「レジ袋有料化義務化」で過剰な使用を抑制することで、消費者のライフスタイルの変革を促すというんだ。ライフスタイルの変革により、プラスチック全体の使用を減らそうということだ。レジ袋を有料にすることで、すぐに、“資源・廃棄物制約、海洋ゴミ対策、温暖化対策等、幅広い課題”に対応したことになるわけじゃないんだ。

そこにはまるで、風が吹けば桶屋が儲かるような、壮大な物語があるわけだ。

経済産業省は、今回の「レジ袋有料化義務化」についてどう言っているか。経済産業省が公開している説明会用資料っていうのを見ると、たしかに、“海洋プラスチックなどの環境問題を解決する一環”としてこれをやるんだと書いてあると、前回紹介した。

環境省はどうか。環境省はこれを、《レジ袋チャレンジ》と呼び、「レジ袋有料化をきっかけに、プラスチックごみ問題について考えていただき、日々の買い物でマイバッグを持参して、“レジ袋はいりません”、“レジ袋は結構です”と辞退することが当たり前になる、そういった一人一人のライフスタイルの変革を目指す環境省のキャンペーンです」と言っている。

レジ袋を追放する目的の第一は、かつては地球温暖化対策だった。でも今、それは古いんだ。もはや地球温暖化では、人の心は動かない。いま、人の心を動かすのは、海洋プラスチックゴミ、マイクロプラスチックの問題だ。



『偽善エコロジー』    武田邦彦


幻冬舎新書  ¥ 814

いわゆる「地球に優しい生活」は、じつは消費者にとって無駄でしかない
第1章 エコな暮らしは本当にエコか?
第2章 こんな環境は危険?安全?
第3章 このリサイクルは地球に優しい?
第4章 本当に「環境にいい生活」とは何か


レジ袋の原料は、ポリエチレンの親戚だそうだ。もともとは、使い用のない余り物で、だからこそ安かった。それが技術革新で、レジ袋として使えるようになった。最初は他に使いようがなかったので、ただ同然に安かったそうだ。

スーパーでただでレジ袋を提供することで、レジ袋はゴミ袋としても仕え、しかもゴミの燃焼を助ける。この一連の流れは、非常に効率的だった。

ただ、ポリエチレンに関わる技術が上がり自動車のバンパーなども作れるようになると、レジ袋の値段も上がってくる、値段が上がると無料で提供することが、スーパーにとっても負担になる。

さらに無料提供をやめれば、消費者は有料でレジ袋を使うか、他に買い物袋を購入することになる。加えて、有料レジ袋を使わない人は、他にゴミ袋を購入することになる。

すべての消費者がレジ袋を使わないようになれば、レジ袋の無料提供がなくなることの利益、買い物袋を購入することの利益、ゴミ袋を購入することの利益が発生する。その分、2倍以上の石油が消費されることになる。

たしかにこれでは、地球温暖化防止のためにはレジ袋を使い、レジ袋でゴミ出しできない自治体はすぐに改善した方がいいということになる。

そこで海洋プラスチックゴミが、レジ袋追放の救世主となったわけだ。だけど、プラスチックというのは石油製品。石油から出来ている。元は生き物の死体だ。炭素だな。炭素は自然界で分解される。

二酸化炭素を植物が取り入れて、それを生き物が食べて取り入れ、生き物が死んだら菌類に分解されて、二酸化炭素や水に変わる。死んだ生き物ならすぐ分解されるけど、プラスチックになると分解には時間がかかる。分解にかかる時間と自然界にゴミとして捨てられる量を調整すれば済む問題だ。

環境省の公開している
《プラスチックを取り巻く国内外の状況》によれば、海洋に流出されるプラスチックの量を国際比較すれば、“中国”が1位で132~353万t/年、20位のアメリカが4~11万t/年、日本は30位で2~6万t/年となる。まずは“中国”にそんじょそこらにゴミを捨てるのをやめろと言わなきゃいけない。

“中国”との大きな差を考えれば、レジ袋有料化なんていうけちくさい話じゃないはずだ。

それにしたって、日本人もゴミを捨てていることはたしかだ。散歩してても、山を歩いていても、ゴミだらけだ。レジ袋有料化なんていう、おそらくどこかでお金の絡んだ話を持ち出して、実はそれに関する石油の消費量を増やして、地球温暖化のためにこまめにスイッチを切っている子どもたちを裏切るような真似をやめろ。

要は、ゴミを捨てるなといえばいい話だ。《レジ袋チャレンジ》なんてきれい事を並べて嘘ばっか言ってると、そのうち誰からも信じてもらえなくなるぞ。

さて、今度、焼酎を買いに行くときは、風呂敷を持って出かけるぞ。
マミーマートに買い物に行ってきたんだけど、マミーマートは、バイオマス25%配合のものに変更して、レジ袋の無料提供を続けていた。レジには、「できるだけ買い物袋を自賛して欲しい」として、“温暖化対策として”と標示があった。決して海洋プラスチックゴミだけを前面に出しているのではないようだ。

私はリュックを背負っていたが、申し出て、無料で提供してもらえるレジ袋を利用した。


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ジャンル : 本・雑誌

『偽善エコロジー』 武田邦彦

私の住んでいる東松山市では、毎年、暑い時期になると、多くの人がバーベキューをしに集まる河原がある。

“くらかけ清流の里”と言って、市が運営している。堂平山を中心とする奥武蔵北部の山域を源流に県中部で荒川に合流する都幾川の河原で、市内倉掛橋周辺の緑豊かな自然の中で、川遊びをしながらバーベキューを楽しめる。

昨年の台風19号で、この河原も被害を受けた。河原に並んでいたバイオトイレが流されてしまったし、地形も大きく変わった。おそらくゴールデンウィークに間に合わせようとしたんだろう。急ピッチで復旧工事が進められ、なんとか間に合ったというのに、“中国”発の感染症で、再開見送りになってしまった。

また、東松山市は焼き鳥で有名でもある。焼き鳥とは言うものの、実は焼きトンで、これにつけて食べる味噌だれがうまいと有名でもある。昭和30年代にその源流があるようで、在日朝鮮人の食肉文化がそのもとにあるらしい。焼き鳥音頭もあって、焼き鳥は東松山市民のソウルフードと言ってもいい。

だけど、バーベキューも焼き鳥も、焼けばダイオキシンは発生している。これは困った問題なのだ。何しろ埼玉県は、埼玉県生活環境保全条例の第61条において、「何人も、ダイオキシン類等による人の健康又は生活環境への支障を防止するため、規則で定める廃棄物焼却炉を用いないで、廃棄物その他の規則で定める物を焼却してはならない」としているからだ。

高校で担任なんかしていると、週に一度、LHRと言うのがあって、その1時間をクラスの企画で過ごすことがある。生徒が自分たちで何でもできるようなら問題ないが、私の勤務した高校は、いずれもそうはうまくいかなかった。そのたび毎に係を決めて、私がその手伝いをするという形で進める。

思い出深い企画の一つに焼き芋がある。係の子がお金を集めて、事前にサツマイモを買い出しておく。後はアルミホイルくらいだな。LHRと言うのがはいつも6時間目だったんだけど、昼休みに係の子と一緒に、雑木林に焚き火用の枯れ木を広いに行くんだ。40人くらいのクラスだから、かなりの量になる。

5時間目から焚き火を始めないと間に合わない。授業があったら交代してもらって、5時間目は私がずっと火の番をする。火の番は嫌いじゃない。どっちかって言うと、好きだ。いや、かなり好きな方だ。子どもの頃、母に頼まれて、いや、頼まれもしないのに、家のゴミをよく庭で燃やした。燃えにくい生ゴミみたいにも混ざってる。いかにすべてを燃やす尽くすかが、腕の見せ所。役に立つのがビニール。だから、私は知っている。武田さんが言うように、ゴミは金属とそれ以外に分ければ良い。

焼き芋に戻る。1時間かけて40本の焼き芋ができるだけの熾火を作って、生徒が来たらアルミホイルに包ませて、熾火の中に入れさせる。焼き上がった芋を食べるときの、彼らの笑顔が懐かしい。ダイオキシンも吹き飛ばす。


『偽善エコロジー』    武田邦彦


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いわゆる「地球に優しい生活」は、じつは消費者にとって無駄でしかない
第1章 エコな暮らしは本当にエコか?
第2章 こんな環境は危険?安全?
第3章 このリサイクルは地球に優しい?
第4章 本当に「環境にいい生活」とは何か


2001年、当時、東京大学医学部教授で、免疫学や毒物学の第一人者であった和田攻教授が、すでにダイオキシン問題に結論を出している。

「少なくともヒトは、モルモットのようなダイオキシン感受性動物ではない。また、現状の環境中ダイオキシン発生状況からみて、一般の人々にダイオキシンによる健康障害が発生する可能性は、サリン事件のような特殊な場合を除いて、ほとんどないと考えられる」

私は気づかなかったのだが、この結論の出し方には、武田さんがビックリしてしまうような、“和田先生の覚悟”が見受けられるんだそうです。

科学者というのは、いろいろな実験や調査を行なって、分かった事実に基づいて論文を書く。ところが、和田先生のこの論文は、《将来においても、通常の生活を続ける中で、ダイオキシンによる健康障害が起こる可能性はない》と、将来の責任まで引き受けている。

東京大学にも偉い人物がいるもんだ。

久米宏がニュースステーションで、埼玉県所沢市の葉物野菜からダイオキシンが検出されたと報じたのは、1999年だった。あれはひどかった。所沢の野菜農家が大打撃を受けてね。後で謝りに行ったそうだけど、そういう謝罪はちゃんと番組の中でやるべきだよね。裁判になって、テレビ朝日が1000万円の和解金を払ったんだそうだ。

ダイオキシンという物質名を最初に聞いたのは、アメリカが枯れ葉剤をまいた地域で生まれた、ベトとドクという双子が身体の一部を共有する奇形のことが報道されたことによる。それが枯れ葉剤に含まれたダイオキシンという成分によるものとされる報道だった。

アメリカの蛮行を攻撃する格好の話題でもあって、盛り上がったんだろう。しかし、ダイオキシンに奇形を発生させる働きがあることが証明されたという話は、ついぞ聞かない。

可能性としてでさえ、そんな状況があるなら久米宏が黙っちゃいないだろうし、河原でバーベキューなんかやってる場合じゃない。焼き鳥なんてもってのほか。炉端焼きもダメだな。

世の中は、誰かの“ちょっとした都合”で動かされている。



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レジ袋『偽善エコロジー』 武田邦彦

とってもいい人そうに見えて、実は迷惑な人ってのがいる。

その人は、環境問題に熱心な社会科の先生だった。仮にM先生としておこう。私がその人と関わった頃、はやり環境問題は森林の伐採で、木材パルプの代替資源としてケナフという植物が注目されるようになっていた。M先生はとにかく行動力のある方で、早速環境部なるものを立ち上げて、ケナフの栽培を始める。

環境教育っていうのは、・・・なんて言うのかなぁ。《神の国は近づいた》とか、《終わりの日に人は神の前に立つ》とか言って人を脅すのと同じなんじゃないかな。宗教なら、まだマシか。信徒みたいに、無理して神の実在をこじつけなくて済むわけだからね。それが環境となると、学校の先生を論破するのは、やっぱり難しいからね。

環境教育は、神より怖いということだ。

環境教育に熱心な学校の先生は、まさに神に酢かわされた使徒。M先生もそうだった。ケナフを栽培して繊維を取りだす活動を軌道に乗せたM先生は、続いて、近隣の休耕田を借り受けて、古代米の栽培を始めた。なかなか難しかったようだが、各方面からの協力もあって、徐々にうまくいくようになったようだ。・・・というのは、私ももらって食べた。なんだか赤い米で、赤飯みたいだった。

これに管理職が目をつけた。学校の売りに使用というわけだ。M先生の環境教育に理解を示し、生徒の環境に対する意識を高めた校長先生というわけだ。

ほんの数人の環境部員でやってきた田んぼが、いきなり増えた。その年、突然、校長が替わり、M先生も転勤した。広くなった田んぼが、残された。あとに残る人のことを考えず、勝手に物珍しいことを始めてしまう、はた迷惑な人だった。

やむを得ず、M先生の環境教育を引き継いだ社会科の先生は、M先生を呪った。午前3時頃、頭に乗せた五徳ののろうそくに火をつけた社会科の先生が、神社の裏手に消えていくのを見た人がいた。


『偽善エコロジー』    武田邦彦


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いわゆる「地球に優しい生活」は、じつは消費者にとって無駄でしかない
第1章 エコな暮らしは本当にエコか?
第2章 こんな環境は危険?安全?
第3章 このリサイクルは地球に優しい?
第4章 本当に「環境にいい生活」とは何か


珍妙な出来事が起こっている。

スーパーとかのレジ袋の有料化が7月から始まるんだそうだ。なぜ、今、またもやレジ袋なのか、さっぱり分からない。この、武田邦彦さんの『偽善エコロジー』の中でも、最初に“レジ袋”の話が取り上げられている。・・・でもねぇ。この本、2008年に出された本なんだ。

経済産業省の言い分を見てみると、プラスチックは便利ではあるけれど、廃棄物・資源制約、海洋プラスチックごみ問題、地球温暖化などの課題があるから、
レジ袋を有料化することでライフスタイルを見直すきっかけとすることを目的としていると、わけの分からないことを言っている。日本人を馬鹿にすることが目的と言われれば、最も納得がいくような言い分だ。

レジ袋が有料になるということを、「どうして?」って、連れ合いに聞いてみた。そしたら、マイクロプラスチックによる海洋汚染を防ぐためということになってるんだそうだ。

経済産業省が公開している説明会用資料っていうのを見ると、たしかに、《海洋プラスチックなどの環境問題を解決する一環》としてこれをやるんだと書いてある。

おかしいなぁ。『偽善エコロジー』で武田邦彦さんのがこのレジ袋問題を取り上げたとき、レジ袋が悪人扱いされている理由は、これが石油製品というところにあった。石油製品を使うことが環境に負担をかけているということで、悪者扱いされていた。温暖化対策ってことだったんだ。

それで、中には、その段階でレジ袋を有料化した自治体もある。富山県なんか2008年にそれをやってる。まだ、“海洋プラスチック”云々は、問題化していないんだ。何しろこれを、国際社会で取り組むべき問題と提起されたのは2015年だからね。

変わらないのは、レジ袋を悪者扱いするということ。その理由は、コロコロ変わるわけだ。

環境団体から悪者扱いされた被害者は、たくさんいる。ほぼ全部が濡れ衣だった。今回はどうかな。環境団体っていうのは、正直、信用していない。シー・シェパードやグリンピースも環境団体だからね。




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『地層のきほん』 目代邦康 笹岡美穂

NHKでやってる《ブラタモリ》って番組見てますか。

《笑っていいとも》の司会を降りてから、いろいろな活動をされているようですが、《ブラタモリ》は、もうライフワークでしょう。NHKが離してくれそうもないのもそうですが、どこの地域もタモリさんに来てもらいたがってるでしょう。おそらく引っ張りだこ。たこみたいな顔をしているからってそう言ってるわけじゃありません。それだけ人気者ってことです。

その番組の中で、毎回披露される、地質に関するタモリの造詣の深さ、ビックリさせられます。あんだけよく知ってると、ボーッと世界を見ているだけで、面白いでしょうね。

ああ、タモリさんが時々漏らすわけの分からない含み笑い。あれは、ただ景観を見て、そこになにかタモリさんなりの地質に関わる発見をして、そこから湧いてくる含み笑いなんでしょう。

「おお、河岸段丘」とか、「なんだ、柱状節理」とか、「まったく、結晶片岩」とかを見つけて、にやにやにや~ってね。「なんて美しい縞模様」とか、「蛇紋岩のようにすべすべのお肌」とか、「流れるような扇状地」とかに、「うっ!」とかって逝ってしまってるのかもしれません。

だとしたら、うらやましい。ただボーッと景観を見ているだけで、そんなにも面白い、そんなにも気持ちのいい思いができるんだったら、ものすごく、ものすごーっくうらやましい。うらやましいじゃアーりませんか。


『地層の基本』    目代邦康 笹岡美穂

誠文堂新光社  ¥ 1,728

自分の足元が、どうなっているのか、どうやってできたのか、知りたいと思いませんか?
Chaptet1 地層の見方・考え方
Chaptet2 地球の仕組み
Chaptet3 岩石の種類と地層の構造
Chaptet4 化石と地質の時代
Chaptet5 いろいろな地層
Chaptet6 地層の利用
Chaptet7 地層の調べ方


ふーん。水が循環しているように、岩石を作っている物質も循環しているのか。

川原にある大小の石ころは、洪水の時にはぶつかり合いながら下流に流され、だんだん小さくなって、やがては砂や泥になります。砂や泥は、河原や砂浜を経て海底に堆積し、海底の中でも特に深い海溝から地下に取り込まれていくんだそうです。おお、地底に引きずり込まれるわけですね。・・・そして地底では、・・・あいつが手ぐすね引いて待っているんでしょうか。

ちがう! 

地下に取り込まれた堆積物は、一部は溶けてマグマになり、冷えて固まると岩石になるわけです。また一部は押し固められて岩石になるわけです。

そうか。🎶 さざれ石の巌となりて 🎶 と歌われるけど、砂や泥が、巡り巡って岩石になるわけですね。ただし、この循環には数千年から数億年の年月がかかるというわけか。

数千年から数億年をかけて行われることは、“私”という一個の人間にとってみれば、行われないも同じことです。ただし、“私”という一個の人間も、なにがしかの大きな循環の中の瞬間的一形態に過ぎないなら、目に見える柱状節理の一形態に、数億年の大循環を感じてほくそ笑みましょうか。

まあ、それはそれとして、この本の話です。2010年4月発行の『見方のポイントがよくわかる 地層のきほん』という本の焼き直しだそうです。旧版が数年前から品切れになったため、リニューアルして発行されたもんだそうです。

品切れになるのもわかります。Chapter1~7に59の小項目があって、それがほぼ見開きで一項目になっています。いずれもイラスト付きで解説されていて、なかには解説よりもイラストだけで何となく理解できそうなものも・・・。私なんかは、最初っから難しい言葉は読んでませんからね。イラストがとてもありがたいです。

それにしても、地球っていうのは不思議な作りになってるんですね。アメリカの原子炉でメルトスルーが起こっても、決してチャイナシンドロームにはならないですね。イラストでよくわかりました。

タモリさんがあの含み笑いの背景でエクスタシーに達しているのなら、それに勝つ方法はあれ以外に考えられません。化石になりましょう。化石になって遠い将来、その時代を生きる知的生命体に発見されるのです。その時、私は含み笑いをしているのです。含み笑いをしていることが分かるような化石人骨になるためにはどうしたらいいか、この本には書いてありませんでした。




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『今、心配されている環境問題は、実は心配いらないという本当の話』 武田邦彦

本書の中で、二〇一六年三月に問題になった大阪市立中学校の校長の発言が取り上げられています。
“今から日本の将来にとって、とても大事な話をします。特に女子の人は、まず顔を上げて良く聴いてください。女性にとって最も大切なことは、こどもを二人以上生むことです。これは仕事でキャリアを積むこと以上に価値があります。

なぜなら、こどもが生まれなくなると、日本の国がなくなってしまうからです。しかも、女性しか、こどもを産むことができません。男性には不可能なことです。

「女性が、こどもを二人以上産み、育て上げると、無料で国立大学の望む学部を能力に応じて入学し、卒業できる権利を与えたら良い」と言った人がいますが、私も賛成です。子育てのあと、大学で学び医師や弁護士、学校の先生、看護師などの専門職に就けば良いのです。子育ては、それ程価値のあることなのです。

もし、体の具合で、こどもに恵まれない人、結婚しない人も、親に恵まれないこどもを里親になって育てることはできます。

次に男子の人も特に良く聴いてください。子育ては、必ず夫婦で助け合いながらするものです。女性だけの仕事ではありません。

人として育ててもらった以上、何らかの形で子育てをすることが、親に対する恩返しです。

子育てをしたら、それで終わりではありません。その後、勉強をいつでも再開できるよう、中学生の間にしっかり勉強しておくことです。少子化を防ぐことは、日本の未来を左右します。

やっぱり結論は、「今しっかり勉強しなさい」ということになります。以上です。
その後、匿名の電話で市の教育委員会に訴えがあったそうです。教育委員会はこれを問題として処分を検討し、三月いっぱいで退職させることになりました。

「公務員が個人の生き方を指図する権利はない」
「老害」
「この人の発言を正論だって言う人たちが少なからずいる現実が辛いな」
「人生の大切な選択を他人に決められるべきではないと思う」
ほか、いろいろな意見があったようですね。
でも、子供を生んで育てるってのは、女にとってだけじゃなくて、男にとっても《人生で最大の仕事であり、その他のことは、出産・子育てに比べれば、何分の一しか価値はないだろう》と言っているのは著者の武田さん。残念ながら、私もそう思います。


『今、心配されている環境問題は、実は心配いらないという本当の話』
                                          武田邦彦
山と渓谷社  ¥ 1,404
環境問題の第1人者、武田邦彦教授が、近未来の環境に関する真実と未来を語る。
第一章 環境の基礎:人口と温暖化
第二章 無駄な環境の税金
第三章 無駄な医療の医療費 
第四章 全体のお金の環境 
第五章 男女環境・家庭環境
第六章 寿命と環境
第七章 新しい環境の概念 


リサイクルのイカサマ、温暖化対策の金儲け、ダイオキシンの嘘八百、環境ホルモンの知らんぷり。

大事なのは何でしょうね。

バイオエタノール騒動のときはひどかったですね。温暖化温暖化の大合唱の中の出来事でした。バイオエタノールこそ二酸化炭素の排出に歯止めをかけ、温暖化対策の切り札の一つになると。

だけどそれって、石油に代わって農作物からエタノールを採って、それで自動車を動かすってことでした。そしてお金持ちは、あんまり寒かったのでとうもろこしを暖炉にくべて燃やして温まりました。貧乏人は窓の外から暖炉でとうもろこしが燃えるのを見ながら、腹を減らして死んでいきました。

DDTは昆虫駆除の特効薬でした。しかも、人間には何の外もない理想の駆除剤でした。アメリカではヘリコプターで大量散布されるようになっても、そのために影響を受ける動物はありませんでした。ところが、一〇年ほどして、鳥が減るという現象が起きたそうです。原因を調べると、減ったのは昆虫を餌にしていた動物だったそうです。

DDTは排斥対象となりました。ただ、散布の仕方を変えれば問題はなかったはずが、《環境に悪い》という観念だけが先走りしたんですね。ダイオキシンもそうだったし、タバコに対してもヒステリックですよね。

DDTはなくなって、満足した人もいたかもしれません。だけど、発展途上国ではハマダラ蚊を一掃する寸前までいってたのに、DDTが使われなくなって元の木阿弥だそうです。いまでも、何千万人という人が、マラリアで命を落としているそうです。

本質的なことは何でしょう。

出来うるならば、所帯を持って、子供を二人以上生み、大事に育てる。

環境にうるさい人は、怖いもんですね。・・・って、武田さんがいってましたよ。

おお、卑怯な締めくくり方。




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ダイオキシン・環境ホルモン『今、心配されている環境問題は、実は心配いらないという本当の話』 武田邦彦

まだ、30代も半ばを過ぎたあたりだったかな。連れ合いがじゃんけんに負けて、自治会長を引き受ける羽目になったんです。暇そうな年寄りは、他にいくらでもいたのに・・・。自治会は五つの班に分かれていて、それぞれに班長を出すんですが、班長が自治会の役員になって、その中から自治会長を互選するやり方なんです。私は職場を代わったばかりで、仕事での緊張する毎日だったんです。他の班長さんも、いずれも私より年上で、お二人は悠々自適のご身分だったんですけどね。

それはいいとして、地区でなんかあると、すぐ自治会長のところに呼び出しがかかるんです。もちろん、夜であったり、土日であったり、私が家にいる時間帯に狙い撃ちです。

ある日曜日、となりの班のおばあちゃんから呼び出されて行ってみると、近所の空き地の草刈りに来ていた若者がごみを燃やしているというんです。「匂いがひどい。燃えかすで洗濯物が汚れる。ダイオキシンが拡散される」と、すごい剣幕なわけです。

「ごみを燃やすくらいなんだ。私だって焚き火は大好きだ。ごみ燃やしたくらいでダイオキシンで死ぬんなら、とっくに死んでるよ」とかって本心をぶちまけるわけにもいかず、若者にお話をしたわけです。

「ちょっと申し訳ないけど、こちらのおばあちゃんが心配してらっしゃるから・・・」って方向で分かってもらおうとしてたんですが、脇からおばあちゃんが、「匂いが!・・・ダイオキシンが!・・・」とがなり立てるんです。

若者は、「こっちだって好きで掃除に来てるわけじゃねぇ」とかってことになっちゃって。間で私は、なだめたり、すかしたり、怒鳴り飛ばしたりして、なんとか“これ以上のごみは燃やさない”ってことで折り合いをつけました。まったく、バカメ宏!

だから、そういう事なんですよね。私は子供のころから火を燃やすのが大好きで、休日にはすすんで家のごみを燃やしてました。ゴミがなければ、駆けずり回ってごみを作りました。ビニールだって、プラスチックだって、もちろん燃やしました。だけど、私はダイオキシンの被害なんて受けてない。

「ダイオキシンが猛毒なら焼き鳥屋の親父はなぜ死なないのか」っていうのは著者の弁。そうですよ。ダイオキシンで儲けた学者もいたんでしょ。ダイオキシンででかい顔したジャーナリストもいたんでしょ。バカメ宏。お前たちのせいで・・・、お前たちのせいで・・・、焚き火の大好きな私は・・・。

『今、心配されている環境問題は、実は心配いらないという本当の話』
                                          武田邦彦
山と渓谷社  ¥ 1,404
環境問題の第1人者、武田邦彦教授が、近未来の環境に関する真実と未来を語る。
第一章 環境の基礎:人口と温暖化
第二章 無駄な環境の税金
第三章 無駄な医療の医療費 
第四章 全体のお金の環境 
第五章 男女環境・家庭環境
第六章 寿命と環境
第七章 新しい環境の概念 


毒物の研究で有名な東大医学部の和田先生と言う方がおっしゃったそうです。「ダイオキシン問題は化学が社会に負けた例である」って。ダイオキシン利権は年間2000億円❢❢


環境ホルモンの結末は面白い。発端はとある女性科学者だそうです。『奪われし未来』という本が話題になったそうです。それは、人工的に作られた化合物が魚などの体に影響を及ぼし雄が雌になってしまうという、なんとも恐ろしいお話なんです。

「おお、プラスチックの容器にお湯を注いで飲むと、男が女になるらしい」
「むむむ、なんですと。・・・では、最近急に様子のおかしくなったあやつも、プラスチック容器にお湯を注いで・・・」
「あっ❢今思い出しました。かくいう私もまた、・・・不覚にも、昨夜・・・」

ご安心ください。もともと、特に魚類の連中は雄雌はっきりしないのが多く、その時その時の都合に合わせて雄雌が決まることがあるらしいです。

「むむむ、なんというご都合主義な」

どうやら、とある女性科学者は、そんな気がしちゃったらしいです。《測定できないほどの濃度でのみ見られる現象》を測定したような気がしちゃったみたいです。そして日本の《青い地球賞》という環境に関わる賞を受賞して、賞金5000万円を受け取ったそうです。

本屋を探してもないので、『奪われし未来』を求めて図書館に行ってみました。そしたら、『奪われし未来』はまだ図書館ででかい顔をさらしてました。猛毒ダイオキシンの恐怖を伝える数々の本と一緒に・・・。図書館って、けっこう恐ろしいところですね。

未来はともかく、お金を返して





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テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『樹木の名前』 高橋勝雄 永野伸江

この間、というのは3月24日の土曜日ですね。その日に官ノ倉山っていう埼玉県小川町の奥にある山に行ってきたんです。山から下りて、小川町駅に向かって歩いている途中の里山はとてもきれいだった。一緒にいたI川さんという方が、「こんな時に花の名前が分かるといいですね」と・・・。同感です。その時、目についたのは草花ではなく、梅、桜、・・・あとは名前が分からないけど樹木でした。そういうわけで、この本です。値段が高いけど、里山の美しさを理解したい一心で購入しました。

そんな事情で、衝動買いに近い買い方をしてしまいました。大方の衝動買いが後悔の前触れである通り、今回も・・・。とはいえ、何せ私にとっては高額商品の購入ですから、何としても無駄にしたくありません。「よし、これもって山に登ってやる」って思ったものの、高額の上に、重いんですこの本。・・・それだけ充実してるってことでもあるんですけど・・・。

その重い本をペラペラめくって見ていたら、家の庭先にあるのと同じような葉っぱが載ってました。さすがにそれは、こんな本に頼らなくても知ってました。ギザギザ葉っぱの柊です。・・・でも、この柊の花は白い。うちのは今、黄色い花がついていたような・・・。

それは、ヒイラギナンテンという種類のものでした。普通の柊と違って、葉がナンテンのように傘状に広がってつくんですね。また実がナンテンに似ているとも・・・。植わっているのは北東、丑寅の方角ですね。鬼門です。あちらの世界から魔物が入ってこないようにヒイラギの葉のとげとげで塞いでいるのです。さらにその上、ナンテンで難を転じれば鬼に金棒、いやいや鬼が入ってきちゃ困るんですって。

鬼は丑だから角が生えていて、寅だから縞々パンツ。はいても、はいても、すぐ落ちる。

『樹木の名前』    高橋勝雄 永野伸江

山と渓谷社  ¥ 4,104

なんだか心に留まった花の名前、樹木の名前が分かったら、外歩きはもっと楽しい
樹木の名前を覚えたり観察に役立つことはもちろん、街歩きや野山散策もいっそう楽しくなる図鑑です。
街中から野山で見かける約700種の樹木の和名の由来と見分け方を解説。
植物の和名には、現在は馴染みのうすい昔の生活用品、生活文化、身近な動植物などが関係しています。
本書では、どうして植物にこの名前がつけられたかを写真やイラストを交えて分かりやすく紹介。
さらに、野山で間違えやすい種類との見分け方も解説。


この時期の里山は、遅めの梅と早めの桜、主役はやはり花桃ですね。色だの花びらだのは、改良されて多種多様。私は埼玉県の東松山ですが、この間、というのは3月27日ですが、その日に歩いた毛呂山の阿諏訪地区は1週間もすれば、きっと桃源郷に変わる気配。鎌北湖から下りてくる道はもっと早いかな。

奥武蔵の里山は、今、彩り豊か。

山と高原地図の《奥武蔵・秩父》で、毛呂山町の奥の滝之入地区には《3月下旬桃源郷》と書いてある。だけど、ここだけじゃなくて、この時期は笠山から皆谷に下りてくるあたりとかも、うっとりするほどきれいだしね。日高の巾着田は一面に菜の花の黄色が広がって、同時に桜の花吹雪。

そのあとはツツジ。この間登った人があまり寄り付かないツツジ山は、その名前に恥じない姿を見せてくれるでしょうか。行ってみる価値はあるけど、ちょっと身体にこたえる山なんですよね。

うちとお隣の鈴木さんを隔てる垣根は、ずっと長く椿だと思い込んでいた山茶花。首から落ちる椿と違い、山茶花は花びらで散るなんてことも知らなかった私です。なぜかそこに一本だけ混ざっている山椒の木。植木屋さんのいたずらかな。気がついたのは、ほんの数年前。以来楽しませてもらっています。

庭木だけでも、案外楽しめそう。だけど、まだまだこの本の代金にはまったく追いつけていません。とはいえ、山にかついで行かなくても、車に積んどけば、あちらこちらで連れ合いと楽しめそうな予感はあるんですけど・・・。




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『寄生虫図鑑』 大谷智通

そうだなぁ。蟲に食われて死ぬのはいやだなぁ。

生前、父が、「自分が死んだらあとはどう葬られようとも文句はない」って言ったことがあって、姪、父からすれば孫にあたるが、「おじいちゃん、コンポストでもいい?」って聞いたんです。コンポストの中は、蟲がいっぱいで、何でもかんでもすぐ肥料に変えてしまいます。父はしばらくの沈黙ののちに言いました。「あそこだけは勘弁してくれ」

子どもの頃の通信簿が実家の引き出しから出てきたことがあって、連れ合いや子供に見つからないように隠匿しました。
検査後でこそこそ隠れてみてみると、当時の通信簿にはギョウチュウ検査の結果が書かれていて、私は小学校の1年生から6年生まで、毎年陽性というハンコが押されていました。・・・この本ではギョウチュウ検査が義務付けられていたのは小学校低学年とあるが、義務でなくてもやってたってことかな。

以前の職場でお世話になった北島さんと言う北海道出身の方がいて、その話をしたところ、「小学校の頃、消しゴムを借りようと前の席の子の背中をたたいたんだそうです。その子が振り返ると、その子の鼻の穴からカイチュウが出てきた」と言う話をしていたんですが、・・・本当でしょうか。疑ってはいけません。北島さんは嘘を言うような人ではないんです。

北海道おそるべし。


『寄生虫図鑑』    大谷智通

講談社  ¥ 2,484

衝撃の寄生虫50種類が登場 この世界に存在する“隣人たち”の奇妙な生き様
環形動物
扁形動物・鉤頭動物
線形動物・類線形動物
節足動物
刺胞動物
原生生物
植物・菌類

この間の読売新聞で、川に飛び込んで自殺するカマドウマの話を読みました。寄生しているのはハリガネムシ。水の中で生まれるんですってね。水の中でボウフラやヤゴに食べられて、これを一次宿主にする。ハリガネムシは、そのお腹の中で寄生した宿主がカマドウマやカマキリに食べられるのを待つんだそうです。そしてめでたくカマドウマやカマキリに食べられると、そのお腹の中で、最終宿主からもたらされる栄養を横取りして、30cmにも成長するんだそうです。

成虫まで成長したハリガネムシは、もう交尾するまで栄養を取る必要はなくなります。そう、水の中に行くのです。何をするのかというと、なんと宿主の行動を操るのです。水辺まで向かわせ、さらに虫にとって致命的となる水へのダイブをさせるのです。

そう言えば、小学校の頃、夏の終わり際のプールには、よく昆虫が死んでいた。

んんん、どうしよう。この本の中から、もう一つ紹介したい寄生虫がいるんだけど、すごすぎるんです。その名も、“エメラルド・ゴキブリバチ”。この蜂は、生きたゴキブリを幼虫のエサにして繁殖するんだそうです。

まあ、相手がゴキブリと言うことで、少々すごい話でも構わないって人もいるかもしれませんが、これはすごすぎるんです。決めました。ここでは最小限の紹介にとどめます。

エメラルド・ゴキブリバチは、ゴキブリを二度刺すそうです。一度目は胸のあたりを刺して動きを止める。二度目は正確に脳に針を打ち込むんだそうです。脳に針を打ち込まれたゴキブリは、もうエメラルド・ゴキブリバチの思いのまま。注入する毒の量を加減して、ゴキブリを生かさず殺さず、あんなことやこんなことをして、むさぼり尽していくんだそうです。

ああ、いくら何でも、ゴキブリが哀れ過ぎます。涙を禁じえません。
キューピーさんのペッタンシールが出てくる前は、検便だった記憶があるんです。母からこれを検査して子どもたちの健康を守る偉い先生がいるという話を聞いて、そういう人にはなりたくないので、勉強はほどほどにした方がいいかもしれないと思ったものでした。

いろいろ記憶が交錯して、あいまいではあるんですが・・・。




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ロイコクロリジウム『寄生虫図鑑』 大谷智通

昨夜のことです。「すごい。すごいよ」と言いながら、私は連れ合いに襲いかかるように・・・、あれです。そりゃ確かに無理やりだったかもしれません。でも、それで連れ合いも喜んでくれると思ったんです。いや、とにかくすごいんですから。恥ずかしながら、まったく知らない世界でした。ページをめくるごとに、快楽の大波小波が押し寄せるんです。こんな世界があるとは、本当にびっくりです。

いや、ですから、この本の話をしたわけです。この『寄生虫図鑑』、じゃなくて『寄生蟲図鑑』ですね。虫が三つの蟲。たしかに配慮が足りませんでした。もともとが、虫嫌いの連れ合いですから。ゴキブリでさえ、符丁でしか表現できない始末ですから。そんな連れ合いに虫が三つの蟲の話をしちゃったわけですからね。

今朝、連れ合いは恨みがましそうに起きだしてきました。どうやら、夢を見たようなんです。虫、いや、蟲の。で、あまりの悪夢に目を覚まして、そのあと眠れなくなったようなんです。

可哀そうなことをしました。

まだまだ、最初の数ページを読んだだけだったんです。にもかかわらず、大興奮してしまいました。そして思わず、連れ合いに襲いかかるように・・・、しつこいですね。誰かに話したくてたまらなかったんです。そこに、たまたま連れ合いが居合わせたと、一応夫婦ですからね。そういうことなんです。

なんの話をしたかと言うと、ロイコクロリジウムの話をしたんです。


『寄生虫図鑑』    大谷智通

講談社  ¥ 2,484

衝撃の寄生虫50種類が登場 この世界に存在する“隣人たち”の奇妙な生き様
環形動物
扁形動物・鉤頭動物
線形動物・類線形動物
節足動物
刺胞動物
原生生物
植物・菌類


うわ~。ネットで写真を出してみたら、たくさん出てきた。気持ちわり~。今夜は私が夢を見そう。どどど・どうしよう。

ロイコクロリジウムと言う寄生虫は、最終的には鳥に寄生してその体内で成虫になり、直腸に吸着して栄養を吸収するんだそうです。そして、やがて卵を産み、鳥の糞とともにその卵が排泄されて、その糞をカタツムリが食べる。

つまり、カタツムリを第一次の宿主にするんですね。卵としてカタツムリの体内に侵入し、その中で付加して幼虫になる。ロイコクロリジウムの幼虫はカタツムリの体を乗っ取って、ゾンビにしちゃうんですね。

鳥と言えば、カタツムリにしてみれば天敵。鳥に見つからないようにすることは、カタツムリを構成するすべての細胞の至上命題。普段は絶対に見つからないように、葉っぱの裏に隠れたり、暗い、ジメジメした場所にいて外に出ない、・・・はず。

にもかかわらず、ロイコクロリジウムの幼虫に脳を支配されたカタツムリは、まるでゾンビのようにふらふらと木に登り、明るく、目立つ葉っぱの表面に移動してしまう。

のみならず、カタツムリの触角の中で伸びたり縮んだりして、鶏の大好物である芋虫のようにふるまうんだって。

もちろん、鳥がこんなおいしそうな餌を見逃すはずもないんです。・・・ああ、可哀そうにカタツムリはまんまと鳥の餌食、・・・というよりも、怖いのは鳥よりもロイコクロリジウム。

そんな話をわたしから無理やり気化された連れ合いは、どんな夢を見たのでしょう。蟲に身体を乗っ取られた夢でしょうか。その場合、蟲はどこから連れ合いの体に侵入したんでしょう。・・・ちょっと興味がありますが、そんなこと聞いたら、どんな目に合されるか。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本




















































































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