めんどくせぇことばかり 本 料理
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『おつまみ横町』 瀬尾幸子

14年ぶりに献血をしてきた話を、先日、ブログに書いた。その時の血液検査の結果が、日赤から送られてきた。

昨年4月で仕事を辞めて、この1年、実は健康診断してなかったから、ちょっと心配してた。というのも、その前の年、仕事場で最後に受けた健康診断の結果、肝機能を表す数値、γ-GTPが基準値の上限をかなり上回ってしまってた。にもかかわらず、おそらくあれ以来、1日も酒を抜いた日がない。

それなのに、数値が良かった。基準値が9~68のところ、私の数値は39。14年前に献血をしたときの53よりもさらに低い数値だった。う・れ・しー! 今夜は飲むぞー!

“中国”武漢からまき散らされた感染症が、“中国”の情報操作とWHOの“中国”に傾いた判断のおかげで、パンデミックを引き起こしてしまったようだ。おかげで芸能人の志村けんさんや中江久美子さん、外交評論家の岡本行夫さんまで亡くなってしまった。ったく、どうしてくれるんだ。

長引く自粛生活にお疲れの方も多いだろう。私はと言えば、公共交通機関を使わない安全な地元の山で日帰り登山を楽しんでいたが、GW直前に、埼玉県山間部を抱えた自治体の多くが、「しばらく来ないで」ってお願いを掲載してた。お願いを無視して登っちゃうほど厚かましい真似は出来ないし、“お願い”を発していないところもないわけじゃない。それでもやはり、家で過ごす時間が増えている。早朝のランニングが、せめてものうっぷん晴らしかな。

もともと、有余る時間を抱えた隠居だから、いろいろな時間の使い方は工夫している。この間読んだ本に、『爺の暇つぶし』ってのがあったが、まさにそれだ。

本を読む時間が増えてるね。ただ、図書館が閉店してるから、買わなきゃいけない。いつもは半々か四分六分くらいなんだけど、全部買ってると、さすがにお金がかかる。無収入の身には厳しい事態。だから、このところ、古本屋も活用している。

それから料理もいい。一昨日は、らっきょうの仕事をした。まるまる半日使った。料理のレパートリーを増やしてみるのもいい。もともと、山の食当から始まった料理好き。簡単で、安くて、うまいのがいい。

今まで数限りなく料理の本を求めてきたが、それを見ながら一から作るんじゃなくって、それが記憶に残っていて、食材を見たときに、「あれが作れそう」って、ひょいって出てくるんだよね。


『おつまみ横町』     瀬尾幸子


池田書店  ¥ 1,100

簡単で、安くて、おいしい、一杯をさらに楽しくする酒の肴集
第1章 横丁酒場の絶品おつまみ
とりあえず
サラダ
刺身
煮物・蒸し物
焼き物
炒め物
揚げ物
和え物
豆腐
〆の一品
第2章 サクッとつくれるおつまみレシピ集
クイックおつまみレシピ35
文字だけおつまみレシピ25




カブがうまい。

これも、以前、本で見たのを作ってみた。作るってほど、手数かからないんだけど。カブの皮をむいて、細めのくし切りにする。これにオリーブオイルと塩こしょうだけ。今どきのカブは果物のように甘い。

細切り昆布ともやしのナムル。

細切り昆布が半額で売ってるときは、いつも必ず買う。食べやすい長さに切って、熱湯で簡単に火を通す。もやしも同様。ボウルに細切り昆布ともやしを混ぜて、ごま油、塩こしょう、あるいは鶏ガラだしで味をつける。海藻をたくさん取って、生えろ髪の毛。

さて、『おつまみ横町』の第二弾、こちらは『もう一軒 おつまみ横町』。第一弾は、ブログで紹介したことがあったんじゃないだろうか。

どちらも、料理のアイデアの宝庫。

料理は、いろいろな食材の出会いの妙。生か、焼くか、煮るか、蒸すか、揚げるか。味はどうする?塩、しょうゆ、味噌。だったら、酒はなんにする?

新書版と同じ大きさの本で、料理の手順は三手まで。食材の数も、調味料も含めて、抑えられている。料理作る時って、これを作るから食材を買いに行くってなると面倒。「うちにこれがあるから、あの料理にしよう」って時に、「あっ、あれがない」ってことになると残念だよね。

それから、その他の特徴は、先に書いたけど組み合わせの妙。ジャンクではあっても、うまいものはうまい。コーンバターなんて、単品で出てくる料理じゃないけど、茶碗いっぱい食いたいと思ったことはない?水切りした豆腐を、そのまま刺身で食べてみたくない?生鮭を塩鮭にして食ったら、これはうまい。

今、飲み始めた。焼酎のお湯割り。つまみは長いもを細かい短冊にして、お茶塩をかけたもの。うちは、安いお茶を買って、ミルサーで粉末にしている。粉末を湯飲みに入れて、お湯を注いで飲む。粉末にしたお茶ごと飲める。この粉末で、抹茶塩に近いものを作って、これを書ける。ほんのりお茶の香りがする調味料になる。

実は、水切りした豆腐もある.連れ合いと二人暮らし。豆腐一丁は一度で使い切れないから、残ったら水切りしておいて、いろいろに使う。それを刺身にして食ってみよう。わさび醤油で。

γ-GTP値が正常だと、酒がうまいな。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

絹さやのみそ汁『このレシピがすごい!』 土屋敦

私は、男だけの三人兄弟の三番目。

だから、三人目の出産が近づき、女の子を期待されてたのに、ちんちんをつけて生まれてきてしまった。長男の父には姉がいる。私にしてみれば伯母である。伯母は嫁いだ家で立て続けに三人男の子を産み、最後に女の子を産んで、お仕舞いにした。父はそれを考えたが、母と相談して私が末っ子になった。

父は後に、「お前が女の子で生まれていたら」と酔っ払って言ったことがある。私にとっては怖い父親だったのだが、そのときだけはカッとなった。私は、父の頭を叩いて逃げた。あとで母が取り持ってくれた。母は、それを口に出すことはなかったが、なんだか私に対する扱いが怪しく思えることがあった。

なにかと私に、手伝いをさせたがった。手伝いは、祖父母からもさせられた。だけど、祖父母から命じられる手伝いは、畑仕事だったり、卵を取るために飼っている鶏の世話だった。母のは違う。まるで、娘に対してそうするように、私に手伝いをさせるのだ。

風呂掃除、洗濯物の採り入れ、お使いや、夕飯の準備の手伝い。一番嫌いなのは、お使い。だいたい肉屋か、魚屋。肉屋でおばさんたちに交じって並ぶのは嫌だったな。あとから来たおばさんが、私より先に肉屋に声をかけたりね。いつまでも声を出せないでいると、肉屋の方から救ってもらった。

夕飯の準備の手伝いは嫌いじゃない。菜っ葉やネギを切ったり、うどん粉をこねたり、お釜の火の面倒を見たりするの。どれも単純で簡単なことばかりだけど、いろいろなことをやらされた。

あの手伝いっていうのは、間合いがあるんだな。兄は、その間合いを見切ってるから、危険な時間帯に、決して間合いの中に入ってこない。その点、私は違う。間合いが見切れないというのではなく、嫌がりながらも、どこかで手伝いに惹かれているところがある。だから、ぐずぐず間合いに入ってしまう。






扶桑社新書  ¥ 時価

レシピというものは、それを作った人とその家族の幸せに直接に関わっている
たなかれいこ 蓮根のはさみ揚げ
土井善晴 サンマの塩焼き
米沢亜衣 豚のカリフラワー煮
栗原はるみ たこの香味サラダ
有本洋子 絹さやだけのみそ汁
奥園壽子 豚の角煮
奥園壽子 黒豆
佐藤雅子 小あじの牛乳漬け
阿部なを にしんの醤油漬け
辰巳芳子 煮サラダ
野崎洋光 牡蛎の青海蒸し
河田吉功 ほうれん草とにんにく
辻嘉一 なめこ汁
春田光治 魚のプロヴァンス風煮込みスープ
山本彩香 ヌンクー
オーディド・シュウォーツ ラブナ
難民支援協会 ニラたっぷりの卵焼き
浅野陽 常夜鍋
檀一雄 大正コロッケ
平松洋子 揚げ卵はさみバケットサンド
丸元淑生 タラのグラシオサ風
開高健 生ウニのオムレツ









うちは貧乏だけど、畑があった。野菜作りってのは季節のものだから、時期になると決まったものがたくさん取れる。三ちゃん農業でだけど、祖父母が元気な頃は市場にも出していた。祖父母が高齢化して、市場に出さなくなると、家で食べる分が増えた。時期により、なすばっかり。キュウリばっかり。そして、絹さやばっかり。

その絹さやの、筋をとるの。

絶望的な量の絹さやが、広げた新聞紙に山になっている。新聞紙に山になっている絹さやの筋取りを言いつけられると、それはやはり嫌だ。「相撲、見ながらでいいから」と言われても、終わりが想像できない量なんだから。

それでも、筋を取り始めると、ちょっとずつ気持ちが変わる。端から端まできれいに取れると、それなりにうれしい。どうすればそうなるのか。そうならないことには、どんな原因があるのか。自分が悪いのか。もともと絹さやに原因があるのか。

そのうち、一緒に相撲を見ている祖母が、絹さやの山に手を出してくれる。祖母のやるのを見ると、やたらとうまい。うまいし、早い。これで安けりゃ言うことなし。

そんなことを言ってるうちに、山は丘になり、やがて平らになる。

料理家の有元葉子さんは、省略の人だという。伝統的な料理から、何か省略できることはないか、不要な材料はないかなどを厳しく検討し、新しいレシピに生まれ変わらせるのだという。

そういう意味で、この本の著者は、有元さんの「絹さやだけのみそ汁」を取り上げている。ありきたりの料理人や料理研究家なら、もう一種類加えたり、吸い口を添えたりせずにいられなくなるのだが、有元さんは、そんな因習を苦もなく、楽しげに突き抜けたと評価する。

まったく文句ない。そこに有元レシピの魅力の一端があると思う。

だけどこれ、私は子どもの頃から、絹さやの時期が始まってから終わるまで、毎日食べていた。



テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『油揚げ、豆腐、こんにゃく』 有元葉子

お寿司と言えば、お稲荷さんのことだった。

そういう人、多いでしょ。・・・多いよね。・・・多いはず。・・・どうなんだろう。

何しろ海なし県の埼玉出身ですからね。しかも、私が生まれた秩父は、とにかく輸送事情が悪かった。陸の孤島が常態だった。・・・それは言い過ぎにしても、物流につながる道路は140号だけ、鉄道は秩父鉄道だけ。

西武鉄道が秩父まで通じたのは、今から50年前。私が小学校4年生の時。西部線沿いに、車で飯能にも抜けられるけど、峠越えの道だからね。ここにトンネルができて大型車が通るようになったのは、私が22歳の時だ。

おかしな話なんだけど、そうなると生活全般にわたって外(秩父盆地の外)の人たちと時差が生まれる。好きな本の記憶、映画の記憶、遊びの記憶、さまざまな風物の記憶が10歳以上年長の人と同じことが良くあった。竹の子の皮に梅干しをくるんでしゃぶるのがおやつだったなんて、連れ合いの両親もそんなことをしてたって。

子どもの頃、海の魚は鮭とめざし。どっちも、今は欲しくてもスーパーには売ってないくらい塩っぱいの。あとは、アジとサンマの開き。アジやサンマは、開きで海を泳いでるんかと思ってた。・・・それはないやろ!

たしかに、それはない。それはないけど、魚が出たときには、うれしかった。身を余さずに食べた。連れ合いと一緒になった頃、「山育ちなのになんでそんなに魚を食べるのが上手なの」と驚かれた。

だから当然、お寿司というのは、お稲荷さんのこと。江戸前寿司の握りというものがあるのは、大人から話としては聞いたが、塩辛い鮭や開きの握りくらいしか思いつかないんだからどうしようもない。

“お寿司”はもちろん母の作ったやつ。お寿司を作る日は、前の日に、いつも回ってくる豆腐屋から油揚げをたくさん買うから分かる。あしたは“お寿司”だってなると、ワクワクする。しかもそれは、親戚の叔父叔母がいとこたちを連れてくるときが多かったから、“お寿司”の記憶は、バラ色、いや黄金色に輝いている。

母の“お寿司”は、最近、何かの折に食べる市販のものと比べると、甘さ控えめで、かつ油揚げが柔らかい。下ごしらえをしないで、砂糖をたくさん使うと、油揚げが甘いばかりでゴアゴアしちゃう。これは田舎くさい。その点、連れ合いの“お寿司”は母のものに似ていて、とてもうれしい。

この本は、油揚げと豆腐とこんにゃく料理の本。《日本のソウルフード》と有本さんは言うが、まさにその通りだと思う。




家の光協会  ¥ 1,760

いつも使っている食材が、こんなにおいしく食べられるなんて!
油揚げ・厚揚げ・がんもどき
豆腐
こんにゃく・しらたき


この間、土井善晴さんも言ってた。「お揚げさんを、おいしくいただくには、この手間を惜しんではいけません」

“この手間”ってのが、鍋に湯を沸かし、熱湯に押さえつけて、ほんの少し湯がき、ざるにあげて水気を切ること。油抜きだな。熱湯を回しかける油抜きが一般的だけど、面倒でもこれをやると仕上がりが違う。関東で言う油揚げの甘辛煮、関西で言う油揚げの炊いたん。柔らかい油揚げが炊けるかどうかは、これで決まる。炒めたり、焼いたりするときは、油抜きの必要はないそうだ。

この“炊いたん”は、うまい。これは使い勝手が良い。先日は、うどんにのせて、きつねうどんにした。もちろん、“お寿司”になる。面白いのは、短冊の“炊いたん”は小鉢に入れて、ご飯のお供にしてもいい。丼にご飯を盛り、のりを敷いた上に短冊にした“炊いたん”を散らしてきつねご飯もいい。卵でとじて、“炊いたん”丼も、間違いなくうまいだろう。

大村益次郎は、村田蔵六を名乗った頃から、酒の時は、いつも豆腐をつまみにしたという。そのままでうまい。醤油をかけてうまい。刻みネギをのせてうまい。暖めてうまい。味をつけてうまい。・・・何をしたって、豆腐はうまい。

この本にもあるんだけど、この間、煮たほうれん草と一緒にミキサーにかけて、スープにした。このやり方でもうまい。これはたまたまだけど、今日の夕飯のおかずは麻婆豆腐だそうだ。

なんてことだ。

さて、こんにゃくだ。

あの怪しい根っ子を食えるように工夫したのは、やはり、“中国”の食うや食わずだろう。

おでんに使うこんにゃくなんて、味が入りにくいよね。今まで私が食べたこんにゃくに煮付けの中で一番うまかったのは、埼玉県東秩父村大内沢のみかん農家のおばあちゃんが作ったやつ。しっかり味が入っていて、「ええ、こんにゃくがこんなにうまくなるのか」ってビックリしちゃった。

秩父の山村は、こんにゃく農家も少なくないから、ここのものだけではないでしょうが、ちゃんと作ったこんにゃくは、ちゃんとうまい。


テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『このレシピがすごい!』 土屋敦

いやー、こんなに良い本なのに、読んでなかった。

ブログで紹介している本は、新刊も、古本も、図書館の本もごちゃ混ぜ。読むにあたって計画性はない。本屋に行ってはたまたま目についた本を買い、古本屋でも同様、図書館の場合は代わり映えしないので、とりあえず一周してみる。その都度、持って帰れる分量を持ち帰る。

当然ながら、本はたまる一方。連れ合いの神経に障るのは分かってるから、いつ何時捨てられても文句はないという約束になっている。「これだけは捨てないで」という本は別にしてある。でも、捨てられたことはない。

自分で捨てたことはある。大処分は、今までに二度やった。二度目の大処分以来、義父母が亡くなり、娘と息子が独立して、かつて6人で暮らした家に、連れ合いと二人で暮らしている。もう、本の大処分はしなくても済みそうだ。

とりあえず最近手に入れた本は、身近に置いてある。読み始めて、気持ちが入っていかない本は、読むのをやめる。苦痛を感じながら読むと、読書が嫌いになる。そのため、四・五冊が一気になくなることがある。

そんなときは、過去の本にあたる。過去の本の中には、間が悪くて読んでない本もある。気持ちが入っていかなかったけど、今度は面白く読めそうな本もある。読んだけど、もう一度読みたくなる本もある。

この本は、間が悪くて読んでなかった本。おそらく、他の料理の本を優先しているうちに、読みそびれたんだろう。なにしろ、料理の本とはいっても、料理エッセイで、全部文章だから。

著者の土屋敦さんは、料理研究家で書評家なんだそうだ。その土屋さんがこれまで目を通してきた料理本の中から「これはすごい」と感じたレシピを拾い上げ、料理家の料理に対する哲学、料理家自身の料理に対する姿勢を含めて紹介したものである。

なんだ、なんだ。そうか、これはと思ったレシピがあったら、一々それに入れあげておけば、こういう本ができるのか。私は、その“本”の方に反応してしまうからな。




扶桑社新書  ¥ 時価

レシピというものは、それを作った人とその家族の幸せに直接に関わっている
たなかれいこ 蓮根のはさみ揚げ
土井善晴 サンマの塩焼き
米沢亜衣 豚のカリフラワー煮
栗原はるみ たこの香味サラダ
有本洋子 絹さやだけのみそ汁
奥園壽子 豚の角煮
奥園壽子 黒豆
佐藤雅子 小あじの牛乳漬け
阿部なを にしんの醤油漬け
辰巳芳子 煮サラダ
野崎洋光 牡蛎の青海蒸し
河田吉功 ほうれん草とにんにく
辻嘉一 なめこ汁
春田光治 魚のプロヴァンス風煮込みスープ
山本彩香 ヌンクー
オーディド・シュウォーツ ラブナ
難民支援協会 ニラたっぷりの卵焼き
浅野陽 常夜鍋
檀一雄 大正コロッケ
平松洋子 揚げ卵はさみバケットサンド
丸元淑生 タラのグラシオサ風
開高健 生ウニのオムレツ










料理本の中の料理にも、もちろん思い入れは湧くんだ。だけど、一人の料理家が、あるテーマを持ってその本を作ってる。料理は、そのテーマを完遂するための展開の一つと受け止めてしまうんだ。

例えば、一人の料理家の人生を描いた小説があるとする。その料理人が心血を注いだレシピを作り上げたとする。料理人はそれを、不治の病で余命幾ばくもない愛する人のために作ったとする。愛する人は、それを一匙、口に運び、涙を流す。後に料理人は、一生、人に喜んでもらえる料理を作っていくことを、今は亡きその人に誓うんだ。

そのレシピがどんなものであるかは、もちろん重要だ。作ってみようと考えるかも知れない。しかしそれは、物語の中の、重大ではあっても、要素の一つ。

私が料理の本を読むときは、もちろん一つ一つのレシピに向き合うことになるんだけど、それはあくまでも、その本のテーマを前提としてのこと。あくまでも反応するのは、本に対してなんだな。

だけど、著者の土屋さんは、私とはやはり違う。ここの料理を検証することで、その料理家の料理への向き合い方、料理哲学みたいなものを抽出していくんだな。本を越えて、人に興味が集約されていくようだ。この本には、その上で、その人を語るに最もふさわしい料理が紹介されているというわけだ。

私は本に、それ以上のものを求めない。書いた人が誰なのかも、問題としない。だから書いた人の名前をなかなか覚えない。著者の土屋さんはそうではないね。

そんなことを始める前は、ただの失業者だったようだ。それが、本の書評を書いて、小金を手にするような生活を始めた。その始まりは、ある料理の本の書評を、《料理本批評家》というハンドルネームで送ったことだったそうだ。それが認められ、600円を手にしたことが、彼を図に乗らせてしまったようだ。

なにしろ、自分の趣味である「料理を作ること」と「本を読むこと」を両立させる《料理本批評家》のような仕事で食っていけないかと、ほとんど犯罪に近いような考えから始まったことだというのだから。

無職の男の最初の妄想から15年を経て、ご本人は、ようやく《料理本批評家》になれたとのたまう。まあ、実力でそうなったのだから、大したもんだ。しかし、私は思う。このような良い本を読んで、著者に続こうなどと言う愚か者が出てこないことを祈りたいところだ。

私の記憶に残る料理も、いくつか取り上げられていた。中には、作ってみたことのある料理もあった。後日、紹介してみたい。



テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『ほったらかしレシピ』 和田明日香

スーパーなど トイレ紙盗難相次ぐ 店側は注意喚起の貼り紙掲示  山陽新聞 3月4日
https://www.sanyonews.jp/article/990597?rct=syuyo
(抜粋)
 買い占められて品薄傾向にあるトイレットペーパーを、岡山県内のスーパーやコンビニエンスストアのトイレから持ち去る盗難が相次いでいる。被害に遭った店側は貼り紙で警告したり、トイレットペーパーを置かないという決断をしたりして対抗。「節度ある行動を」と呼び掛けている。

 インターネット上のデマ情報を原因とし、マスクに次いで2月下旬から紙製品など日用品が品薄になると、それに合わせて盗難被害が表面化したという。


嘆かわしいニュース。新型肺炎以上に、こっちの方がショックだな。「中国人って、本当にひどいんだな」とか、「どうせ中国人がやったんだよ」なんて言ってた自分が恥ずかしい。もう、受け入れざるを得ない。

日本人て・・・


やっぱり働くお母さんが増えてるんだな。

そうじゃなくて、お母さんが働いているのが当たり前なのか。本当は、働かずに、子供と一緒に居て欲しいところだ。物心のつく頃まで。・・・そういうわけに行かなくなっちゃったのが、今の世の中か。

とかく問題視されるが、専業主婦は非常に大きな役割を担っていた。そういうと、すぐに“家”制度云々と関連させて考えられてしまうかもしれないけど、そうじゃない。それとは無関係に、日本の家庭における文化をになってきたのは、専業主婦だ。

そういった家庭における文化、もちろん、お母さんと一緒に、お父さんによっても担われなきゃいけないんだけど、やはりお母さんの役割は大きい。ジェンダー? お父さんにはお父さんの、お母さんにはお母さんの特徴があるよ。

私は、料理、洗濯、掃除、繕い物、何でもやるけど、家庭内の細かいところに気配りすることは、やはり連れ合いにはかなわない。真似しようとしても、それすらできない。そういった気配りが積み重なった、家庭内の文化ってものがたくさんある。

そういうものを維持するためには、現状では、やはりお母さんの勤務には、家庭内の気配り文化を維持するための、時間的ゆとりを保証すべきだ。衣替え休暇とか、おひな様休暇とか、梅干し休暇とか、らっきょう休暇とか。盆暮れ正月や、節句の時期にはしっかり休みが取れるようにしてもらいたい。

アメリカの家庭料理って言うのは、もともとはとても手の込んだものだったんだってね。それが女性の社会進出で、一気に廃れた。いま、日本は同じような局面を迎えている。日本の家庭料理が、ある程度のレベルを保って受け継がれていくか。それともアメリカのように完全に廃れるか。その正念場にあるってことだな。

著者の和田明日香さんが、最初に言っている。

《手間をかければ一番いいのは分かっている。だけど、毎日のこととなるとどうしても疲れてくる。だからと言って、あまりにも「時短」や「手抜き」が増えたり、できあいの味を多用したりするのは、家族のご飯、これでいいのか?と、自信がなくなってくる。揺れ動く心のバランスをタフに保つのって、けっこう大変です》

この人、平野レミの次男と結婚した人だそうだ。そこから修行して、おそらく義母について修行して、食育インストラクターの資格を取ったと言うこと。

大変でも頑張って欲しい。日本の家庭料理が、ある程度のレベルを保って受け継がれていくか。それともアメリカのように完全に廃れるか。若いお母さんたちに、なかでも料理に携わる仕事をしている人たちにかかってるんだから。




タツミムック  ¥ 1,100

人気の食育インストラクター和田明日香の簡単便利な最新レシピ集
CHAPTER1 朝仕込み
CHAPTER2 ながら一品
CHAPTER3 炊飯器まかせ
CHAPTER4 ほったらかしで乾杯


《CHAPTER1 朝仕込み》っていうのは、“四種類のいずれかのタレに漬け込んでもみもみ”を指している。で、夜、焼いて食べる、煮て食べる、水気を切って食べる、ごはんにかけて食べる、って言うことだ。タレさえ頭に入れておけば、楽にできそうだな。

《CHAPTER2 ながら一品》は、まさに“ほったらかす”料理なんだけど、これは勇気が必要だ。例えばパスタ。フライパンにお湯を沸かして、沸騰したラグとパスタを動じに投入。七分間ほったらかして、最後に味をつけてできあがり。コツは、ほったらかすことだとか。

《CHAPTER3 炊飯器まかせ》は、てっきり炊き込みご飯特集かと思ってた。ご飯とおかずを一緒に炊飯器で炊いちゃうのは同じなんだけど、とりあえず、ご飯とおかずなんだよね。混ぜちゃえば、炊き込みご飯なんだけど。和田さんに言わせれば、何でも進化した炊き込みご飯なんだとか。

《CHAPTER4 ほったらかしで乾杯》は、いわゆる“おつまみ”にもなる小鉢。

料理にとって、“ほったらかし”にすることは、実はけっこう重要なんだな。手をかけすぎて失敗するんだ。いや、手をかけすぎることで、料理が一番おいしくなるチャンスを放棄することになるんだ。具合よく色づいて、焦げた香りが立ち上がるあたりが一番なんだな。

じつは、子どもにもそういうところがあって、手間をかければ一番いいとは限らない。我慢して“ほったらかし”にしておくと、いい具合に味がしみたり、色づいて風味が出たりする。

ああ、私は手をかけ過ぎちゃったんだよな~。悔やまれるな~。取り返しはつかないので、これからは“ほったらかし”にすることにした。いや、罪滅ぼしに、こっちが“ほったらかし”にされるように頑張ろう。



テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『おにぎりの本』 Onigiri Japan

子どものころは、「むすび」と呼んでた。休みの日に遠出して遊びに行くときなんか、「むすび作って」と母親に頼んでた。そうすると、ずいぶん早い時間に出かけようと起きだしても、「むすび作っといたで」と、もっと早起きな母から渡された。

そのころは、“お”をつけて「おむすび」ということさえ、どっか面はゆい感じがした。それが「おにぎり」になった日には、とても私なんぞが食っていいもんじゃないように感じてた。

「おむすび」と「おにぎり」

地域性であるとか、形であるとか、由来であるとか、もしかしたら、もともとはそういった違いがあるのかもしれない。例えば地域性ということで言えば、日本の多くがおにぎりで、関東地方から東海道にかけてがおむすびだとか。

自分が関東地方の人間でむすびと呼んでいたことには符合するが、すでに私が幼いころであっても、なんだか思い出しただけで切なくなってしまう同級生の由美ちゃんは、それをおにぎりと呼んでいた。

結局、今は、おむすびと呼ぼうが、おにぎりと呼ぼうが、どっちでも構わないというのが、唯一の正解であるようだ。

母の作るむすびは、塩で握ったむすびに梅を入れて海苔で巻いたもの。本当jに、むすびというと私の頭にはそれしか出てこない。周りの人間におにぎりと呼ぶ者が多いために、・・・たとえば、自分の連れ合いのようにね。そう呼ぶ人間が多いので、私もついついおにぎりと、顔を赤らめながら呼んだりしている。

だけど、塩で握ったむすびに梅干しを入れて海苔で巻いたやつは、やっぱりむすびだな。

もちろん、梅干しはしょっぱいやつね。最近、スーパーで売ってるのは調味梅干しばっかりで、あれじゃあだめ。だから、梅干しは越生の梅まつりに行って買うの。

そういや、もうすぐ梅まつりが始まるな。

そうそう、最近、越生梅林の近くにあるオクムサ・マルシェってカフェがあったんだ。この間、大築山から下りてきた時に見た。そこで売り出した奥武蔵ロールケーキっていうのが、最近話題になってるらしいぞ。



『おにぎりの本』   Onuguri Japan


辰巳出版  ¥ 1,430

今や世界をも魅了する日本食の原点であるおにぎりの魅力をあますことなく
おいしいご飯の炊き方
おにぎりのこだわり お塩・海苔・お米
ご当地おにぎりレシピ
おにぎりの定番食材レシピ 梅・鮭・昆布・鰹節
簡単アレンジおにぎりレシピ
焼きおにぎりレシピ
アレンジおにぎりレシピ
おにぎりの名店・駅弁・デパ地下


そんなロールケーキの話はどうでもいい。この本は、『おにぎりの本』。

まずは、“おいしいご飯の炊き方”から始まっちゃうんだから、そりゃ間違いなく本気の本。しかもそのあとに来るのが何かというと、「ちゃんと手をきれいに洗いましょう」って言うんだから。

三角型、丸型、円盤型、俵型と形状が紹介されてるけど、母のは円盤だったな。

“塩へのこだわり”、“海苔へのこだわり”、“米へのこだわり”と続いていくんだけど、言ってることは間違いなんだけどね。何よりも大事なことが抜けている。思いっきり遊んでから食べるとか、一生懸命仕事をしてから食べるってこと。

むすびは、料理か?

料理に分類されるものではあるだろうけど、なんか違うんだな。なかでも、私がむすびと呼ぶ食い物は、料理じゃない。あれは、母の愛情だ。「今日も頑張ってよく遊んで来いよ」って言うね。

次に紹介されてるご当地おにぎりの中では北海道の“鮭山漬けおにぎり”、愛媛の“鯛めしおにぎり”が、いかにもご当地っぽくっていい。さらに具財別おにぎりはいずれも興味深い。梅干しのおにぎりだって、梅干しを中に入れるだけじゃなくて、梅肉と刻んだ大葉を混ぜてみたりね。塩昆布と野沢菜、これもうまそう。私は、塩昆布とセロリを合わせたのをご飯に混ぜ込んだりする。これもうまいよ。

そこからは各種の工夫おにぎり。まあ、どれもうまそうなこと。

まったく、おにぎりも、もっともっと自由であっていいんだな。

どんなにしたって、日本人のソウルフード。そこには握った人の愛情が一緒に詰まってる。だから、今でも山に行くときは、自分で塩で握ったむすびに梅干しを入れて海苔で巻いたのを作っていく。そして、景色のいいところに座って、それを取り出すんだ。

だけど、まだ食わない。銀紙を広げて、まずは置くな。近くに置いて、一緒に景色を眺めるんだ。腹が減ってるから、早く食いたい。だけど、むすびに景色を見せている間、ほんのちょっと待つ。そうすると、むすびはもっとうまくなる。「なっ、母ちゃん」

さっき、連れ合いに奥武蔵ロールケーキの話をしたんだ。そしたら、早く越生の山に登って来てほしいって。越生の山の帰りにロールケーキを買って来てってさ。


テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『ごはんにかけておいしい。材料2つで炒めもの』 ワタナベマキ

スイミングに通ってる連れ合いが言う。

まあ、おばさん同士の会話だな。ご亭主が定年退職して家にいる。・・・うちもそうだ。連れ合いは10時頃でかけて昼過ぎに帰ってくるんだけど、おばさんたちが、これから帰ってご亭主のお昼を作るという話だ。「ああ、まったく何作ろう。夜も考えなくちゃ行けないんだよ」とか言って、プンプン帰って行くんだそうだ。

ごはんを作るって、義務化すると苦痛になるらしい。

しかも、子どもなら自分の好きで作ったんだから仕方がないが、これがその子どもを一緒に作ったご亭主のためとなると、“仕方がない”と自分を納得させるのも難しいようだ。長年連れ添うと、そうなるんだな。うちのだって、きっとそうだ。ただ違うのは、私の方がお昼ごはんを作って、スイミングから帰ってくる連れ合いを待っているということだ。

・・・自分が料理好きで良かった。

今、連れ合いが、朝ごはんを食べている。起きてくるのが遅いから、私は先に食べてしまった。今朝は、もちろんご飯にみそ汁。みそ汁は菜の花と豆腐。おかずは、ネギ入りの炒り卵、キノコの酢醤油煮、納豆、焼き海苔、漬物。

めんどくさいなんて思わない。私に有り余るもの、それは暇だ。

今日のお昼は、昨日、連れ合いが安売りで買ってきた生ラーメン。図書館に行くついでに、もやしでも買ってこよう。

さてこの本、材料二つで作った炒め物を、ごはんにかけて食べる。そういう料理の本。簡単でおいしいってことだな。それは良いことだ。

まったく、家というものがぶっ壊されて、家族というのが夫婦と親子だけになってしまった。その中で一日三度、どんな形にせよ、人間はご飯を食べる。その大半を“母”なり“妻”なりの役割をになう者が賄うことになれば、これは大変だ。今の世の中、“母”であろうが、“妻”であろうが、大半が働いているんだからね。





主婦と生活社  ¥ 1,485

フライパン1つでささっと作れる、ごはんにかけるシンプル&ボリュームおかず
肉炒め
豚肉 鶏肉 ひき肉 牛肉
魚炒め
魚 シーフード
卵炒め
豆腐 油揚げ 厚揚げ炒め
缶詰 練り物 乾物炒め


私も昨年度までは働いていて、昼ごはんは準備室で調理して食べた。時間があれば、米も炊いた。なければ、アルファー化米だ。これは災害時用の50人前のやつ。必ず期限切れになるから、勤務先で期限切れになったやつをもらってた。

おかずは、実はこの本の考え方と同じ。鍋に何かしら作って、ごはんにかけて食べる。麻婆豆腐であったり、肉もやし炒めだったり、鶏肉の卵とじであったり。私は、“材料2つでごはんにかける”ってのに近いことをやってたんだな。

味付けも変えてた。準備室にはいつも、塩、醤油、味噌と、それからコンソメ、オイスターソース、マヨネーズとかを置いてた。鶏肉とブロッコリーのマヨネーズ炒めなんてうまかった。

ボンカレーかけて食べるとか、そういうレトルトものを温めてかけて食べるとか、ラーメンライスとか、・・・そういう手もよく使ったけどね。

目次見てもらって分かると思うけど、「肉と野菜を炒める」というのが多い。でも、それで飽きないように、さまざまに組み合わせを変えている。かつ、味付けをいろいろに工夫しているところが、大きな特徴だな。さらに、そこに味のアクセントになるものが加わってくる。香辛料や、紫蘇とかね。あと、漬物を加えて炒めたりしている。ザーサイ炒めとか、高菜炒めとか。

作り方・・・というか、考え方だね。基本的にみんな同じ。何と何をあわせて炒めるか。それにどう味をつけるか。それだけ。その味つけってところが気になると思うので、そこだけ、一部、書き出してみよう。

高菜炒め、甘辛炒め、豆板醤炒め、八角炒め、ゆず胡椒あんかけ、ザーサイ炒め、青じそ炒め、マスタードクリーム炒め、ガーリック炒め、明太子炒め、チーズ炒め、実山椒炒め、バター炒め、カレー炒め、・・・

そう、ある程度、その味つけの部分を舌に覚えさせれば、もう完全に冷蔵庫にあるものだけで、どんな事態にも対応できそうだ。

さて、もやし買いに、図書館に出かけよう。


テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『休日が楽しみになる昼ごはん』 小田真規子

さてと、お昼になりました。

今日も一人のお昼。連れ合いは、この時間はいつもスイミング。1時頃帰ってくるので、先に食べていることが多い。連れ合いの分は準備だけしておいて、チャチャッと帰ってから作る。

夕べ、すき焼きだったので、今日のお昼はすき焼きうどん。

関東の、中でも北の方では、すき焼きは豚肉を使う。埼玉県秩父生まれの私もそう。群馬・栃木はおそらく全域じゃないかな。神奈川生まれの連れ合いは牛肉。なんの勘違いをしたのか、冷蔵庫に牛肉があるつもりでいたらしい。

「あれー、牛肉がない。ねぇ、豚でもいい?」って、いいに決まってるべ。

で、すき焼きを食べるときは、翌日のすき焼きうどんが前提で、それなりに具も残しておく。それから、お昼に食べるので、すき焼きは金曜か土曜日の夜に食べた。でも、もう子どもも自立しちゃったし、私も仕事を辞めたので、曜日は関係なし。

・・・・・・・・
今ね、本当にすき焼きうどんを作ってきて、これから食べるとこ。ほら、これができあがり。
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「いただきます」

この本はお昼ご飯の本。珍しいね。年間120日の休日のお昼に食べようということなんだけど、こっちは365日だからね。この本もずいぶん冒険をしているんだけど、私はこの本を元にして、さらに過酷な冒険の旅に出よう。




文響社  ¥ 1,408

年間120日の休日に家で食べる昼ごはんの料理アイデア本ができました
麺の休日昼ごはん
うどん ラーメン そうめん パスタ 焼きそば
お米の休日昼ごはん
チャーハン オムライス 天津飯 蒸し鶏ご飯 炊き込みご飯
麻婆豆腐丼 納豆ともう一つ丼 いいとこドリア おにぎり
卵と肉の恥ずかし丼 ちらし寿司
パンの休日昼ごはん
卵だけサンドイッチ もちもちガレット 缶詰で4種のピザほか 
休日ワンプレート
ねぎ焼き鳥丼 ドライカレー 漬け丼 ネギ塩カルビ定食ほか 
目的いろいろ休日昼ごはん
買ってきたフライ挟むだけピクニックサンド 
食べ過ぎた胃をリフレッシュする食感サラダ

予定がない日の昼飲みサラダ など


《朝ごはんより「料理」としての満足感があるのに、夜ご飯より簡単に作れるものばかり》

お昼によく食べられる麺類、チャーハンなどの中華系、丼物、いずれも一つの完結した世界を持ってる。でも、チャーハンなんか考えれば、何を具にするかによって、できあがりは千差万別。私は漬物のチャーハンが好きだな。

そういう意味合いではこの本、うどんとスパゲッティで、その実例を挙げている。

例えばうどん。ぶっかけうどん味バリエ。ピリ辛納豆だれ、ツナごま味噌、トマトオリーブ油、梅とろろなんてところが出てくる。

じつは、ご飯もののところで、《納豆ともう一つ丼》というのがあって、納豆アボガド丼、納豆トマト丼、納豆長いも丼なんてのがあるんだけど、これ、そのままうどんにぶっかけてしまえばいい。逆も真なり。ピリ辛納豆だれをご飯にかけてもいい。

たとえばパスタ。パスタ36連発です。《のり+わさび+ごま油+醤油》、《ガーリックオイル+ゆでだこ》なんてのが36連発。それ、そのままうどんでもいい。ガーリックオイルを使ったパスタが、その中にいくつかあるんだけど、ガーリックオイルはニンニク4かけ使ってる。これは冒険だな。

《ガーリックオイル+じゃこ》、《ガーリックオイル+ミニトマト》、《ガーリックオイル+ゆでだこ》なんて感じだけど、ニンニク4かけ使ってたら、やっぱり休日のお昼だな。これで焼きうどんでもいいな。

この本を読んでつくづく思った。卵、納豆、ツナっていうのは、とっても偉いな。豆腐の出番を持って増やしてもいいな。何しろこっちは、120にちじゃなくて、365日だかんな。

冒険は、ここからなんだな。





テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『もっとおいしく、もっと楽しく』 浜内千波

いやー、德勝龍の優勝で終わった大相撲。本当は正代に優勝させたかったけどね。久しぶりに面白かった。悪いけど、白鳳と鶴竜はいらないわ。

暖冬といいながら、冬はやはり寒い。

当たり前のことだけど、寒い時期には体の温まるものが食べたい。お昼は、家にいるときは私が作るようになったんだけど、昨日はすいとん、今日はラーメンにした。汁物は体が温まっていい。

今日のラーメンだけど、具はラー油でナムルにしたもやしとスティック・セニョールという新しい野菜。くまモンのデザインされた袋に入っていたから熊本で作られているんだろう。

色味と頭のつぶつぶした様子はブロッコリーで長っ細い様子はアスパラなんだな。長っ細い一本のままラーメンに浮かべたら、結構見た目もいい。味はブロッコリーのもの、長っ細い茎はアスパラほど筋っぽくないので火を通せば柔らかく食べられる。使いやすい野菜だった。

昨日のすいとんは、連れ合いに褒められた。冬場になると時々作る。すいとんを食べると、定時制に勤務していたときのことを思い出す。定時制は給食がある。給食を作るマスターも定時制の職員の一人。これらの人も、夏休みや冬休みも勤務する。本来給食は生徒のためのものだから、生徒が登校しないそれらの時期は給食はない。

マスターには仕事がなくなる。次の学期の献立を作るくらい。そこで職員でお金出し合って、マスターに夕食を頼む。さすがにプロの料理人、安く、すごくうまいものを作ってくれる。冬休みのよく作ってくれたのがすいとん。すいとんの日の集金は50円だった。

さてこの本、浜内千波さんの料理の本。浜内さんの本は何冊持ってるだろう。よくある料理の本、おいしそうな写真があって、作り方やポイントが乗っているやつ。そういうのは目を通して、これはと思うものは作ってみるし、なんかの時に頭の引き出しから出てくるものもある。だけど、

この本は買ったまま目も通してなかった。他の料理の本とはちょっと違う。エッセイ集なんだ。それでいつか読もうと思って、そのままになっちゃった。

そのエッセイの合間に、“おすすめ簡単レシピ67”が紹介されている。そういう体裁の本。こういうのも面白いね。





集英社  ¥ 1,430

著者集大成ともいえる料理上手になるためのテクニックと、おすすめ簡単レシピ67点
PART1 食卓が愛を育む
笑顔で料理ができる幸せ
料理はもっと素敵に生きるためのスキル
それぞれの家庭にそれぞれのルールを
みそ汁とスープはこころと体を満たしてくれます
サラダをぐーんとおいしくする法則
子どもはその年代だからこそ欲しがる味覚がある
大人と子どもの食べるものは違って言い
はじめてカレーを作る喜び
今日食べたものがあなたの元気を作る
本当の「おもてなし」とは
元気なこころを育む料理の力
おいしく食べて、しかもダイエット
料理は魔法の力を持っている
PART2 きっと料理上手になれる
味見こそ上達の秘訣
バランスのよい献立の立て方とは?
素材が持つうまみを引き出す
塩加減がとっても大事です
最適の温度をつかむ
中火が全ての基本です
水を知れば、これであなたは料理通


エッセイ集+67レシピだから、よくある料理の本よりもお得だな。私はそう思うよ。

そのエッセイには、浜内さんの人となりが出ていて、「ああ、こういう人だから、こういう料理が出てくるんだな」って事が分かって面白い。エッセイの内容は、もちろん料理に関すること。なかでも料理上手になるためのコツやものの考え方、さらには生き方まで、ご自身の生き様も含めて書かれている。

だけど、読んでいくと、その一つ一つが当たり前のことなんだと気づく。笑顔で作れば、ご飯はおいしくなる。それがどんなテクニックよりも、料理をおいしくする最大のコツだというんです。

おそらく当たり前だと思うんだけど、食べることを考えながら作るからね。あるいは食べてもらうことを考えながら。食べるのはうれしいことだから、作ることもうれしい。

そう、だから料理をストレスにするのはもったいない。そういう時のためにも、手早く簡単に作れて、しかもおいしいレパートリーを増やしておくといいと浜内さんは言っている。浜内さんの料理の、“簡単手早く”っていうのはそういうところから生まれたんだ。

講演のあとで、主催者側のスタッフの女性からきびしい口調で注意を受けたことがあるんだそうだ。この話、浜内さんという人がよく分かる話だったので取り上げておく。次のような注意を受けたんだそうだ。

「あなたは講演中に《主人》という言葉を23回も使いました。言葉を知らなすぎるわね。もっと勉強した方がいいですよ」

主人という言葉に反応しちゃったんですね。たまにいますね、こういう人。言葉にはいろいろな歴史があり、使われ方もさまざまに移り変わってきています。主人と奴隷であるとか、主人と家臣であるとかいった使い方がありますが、今の世の中に同じ気持ちで使っているとすれば、それは差別です。

だけど、その人は今でもそれらの言い方と同じ意味で浜内さんが使っているとでも思っているのでしょうか。それは夫を大事にしているところから自然に出ている言葉であって、主従関係とはなんの関わりもない言葉であることを受け入れられないということなのでしょうか。

その女の人にすれば、浜内さんが夫に従属する馬鹿女に見えたんでしょうね。でも浜内さんは、これからも主人という言葉を使うつもりであるとおっしゃっている。それは夫を大事に思っているという背景で使われているわけで、そこにはゆとりを感じる。

進んだ女たちが、その主人という言葉に反応して、いまだに夫の依存する馬鹿女と厄介に思っているようだ。言葉だけにとらわれると、本質を見失うんじゃないかと、そっちの方が心配になる。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『スゴい!埼玉うどん王国宣言』 永谷晶久

子どもの頃は、夕ご飯には必ずうどんがついた。

生まれ育った秩父は土地柄稲作には不向きな土地だったので、そういう習慣が根付いたのだろう。夕方、ご飯の準備が始まると、母親に言われてうどんをこねた。買い物を言いつけられるのは嫌いだったが、家での仕事をするのは嫌じゃなかった。母は大きな鍋におつゆを作って、たくさんの野菜をいれておく。そして、私がこねたうどんを切って、次々に鍋に放り込む。そのまま食べるので、おつゆはとろみがついて熱々だ。《おっきりこみ》という。冬場は大体これだった。

まず、残らない。たまに残ったら、翌日これを温めて、ご飯にかけて食べると、とてもうまい。おっきりこみ丼だな。

子どもの頃はよく風邪を引いたんだけど、少しくらいの風邪っ気なら、おっきりこみを食べてそのまま布団に潜り込めば直った。高校くらいからはほとんど風邪も引かなくなったが、一人暮らしをするようになって、久しぶりに風邪を引いたとき、寒気をこらえてうどんを打って、おっきりこみにして食べた。案の定、翌朝には直っていた。

こねた生地を寝かせるなんて上品なことはしなかった。母は忙しく麺を伸ばし、たたんで切った。それでも手間がかかったらしく、そのうち生地のままセットして、取っ手を回せば麺になって出てくる製麺機を買った。これを買ったことで、私の仕事はうどんの麺を打つ全行程に拡大した。

さて、『スゴい!埼玉うどん王国宣言』 という本だ。

埼玉県が《うどん王国》であることに疑いはない。徳島がどうのという話ではない。互いに持っている文化の奥深さは尊重し合わなければならない。

ただし、問題がある。埼玉と限定するとうどん文化の本質を見誤ることになりかねない。なにしろ群馬県だってそうなのだ。群馬県だって《うどん王国》と言ったってちっともおかしくない県なのだ。このことは、重大だ。

本質は、北関東小麦粉文化だ。

埼玉県北部と群馬、実は食文化において、そこに境目はない。埼玉県北部は荒川を遡って秩父につながり、秩父は信州にもつながっている。共通するのは山を背後にしていることで、食料生産には何かと苦労してきたと言うことだ。端的に言えば水田を広く構えることが難しく、畑で麦を育てた場所だったと言うことだ。山間部ではそれすら難しく、麦がそばになる。


長野のお焼き、群馬の焼きまんじゅうなんかも、そんな小麦粉文化圏の工夫された食生活だな。




大空出版  ¥ 1,100

「うどん県」香川県への挑戦状!? 埼玉県は知られざる「うどん王国」だった
元AKB松井咲子が最高な一杯に出会った
埼玉うどん基礎講座
埼玉県が誇る25種類のうどんがこれだ!
食べたいうどんがココにある!
北東エリア 北西エリア 南東エリア 南西エリア 秩父・長瀞エリア
山田うどんのココがスゴイ 


秩父では《たらし焼き》というのを食べた。粉を水で溶いて、フライパンで焼く。それだけだ。具は・・・、記憶にない。祖母に焼いてもらって味噌を挟んで食べた。行田の方に行くと《フライ》というのがある。これはネギが入っていた。ソース味だった。おそらく、それが利根川沿いに伝わって、江戸川に入り、もんじゃ焼きになったんだろう。

群馬から北関東というと、明治の日本経済を支えた大養蚕・生糸産業地帯でもある。富岡製糸場ほかで生産された生糸は八高線で運ばれていく。秩父もそうだった。私の母が若い頃は、蚕の雄雌を見分ける免許を持てば、女でも食いっぱぐれることはないと言われたそうだ。高崎はじめ、鉄道沿いから集められた生糸は八王子を経て横浜へ運ばれ、そこから海外に運ばれていった。

非常に共通性の高い文化圏を、何も埼玉、群馬とわけて考える必要はない。是非ここは、北関東小麦粉文化圏として捉えてもらいたい。

埼玉のうどんの食い方は25種類ほどあるようだ。ただ、最近のものが多い。麺に何かを練り込んだものなんかは、新しいものだろう。秩父では、冬場、《おっきりこみ》をよく食べたことは上に書いた。秩父のうどんとしてもう一つ紹介されているのが《ずりあげうどん》。

《ずりあげ》と呼んでいたが、これを出している店があるのに驚いた。店で出すようなものではない。家族や、ごく親しい者だけの時、一つの鍋でうどんをゆでて、そこからうどんを引揚げて、生醤油につけて食べる。

「めんどくせぇから、今日は《ずりあげ》すべーや」と言って食べるものなのだ。これを店で出すとは、さらに食う客がいるとは驚きだ。

うどんの名店といわれる店が紹介されている。いくつかは入ったことのある店だった。これをもとに、連れ合いとうどん巡りもいいかもしれない。

最後に埼玉を代表する優良企業《山田うどん》。時々、「山田とどん」と言う奴がいる。・・・わざとね。

近くにある山田うどんが台風19号で被災して以来、ずっと店を閉めている。再開を待ちわびるのは、私だけではないはずだ。

頑張れ、山田とどん!




テーマ : 料理の本
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現代とはなぜこんなにも棲みにくいのか。
前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。
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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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