めんどくせぇことばかり 本 料理
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『おかずがいらない炊き込みご飯』 検見﨑聡美

自治会長なんかやってると、地域の内外の、色々な人との交流があります。めんどくさいけど、それを嫌がっているわけにもいきません。

自治会の方々からも、いろいろな情報が寄せられます。「公園の脇の電線が切れてます」とか、「ゴミ集積場の土台が今にも外れそうです」とか。

「そりゃ、困った。んじゃあ、どうしたもんだろう」って思っても、思い浮かぶまで考えてるわけにもいきません。とりあえず、関連しそうなところに話を入れて、なんとか解決の糸口を探り出していきます。最後は人ってことが多いですね。でも、その最後のところを、“金”に代えても話は足り立ちます。“金”がないから人ってだけのこと。

私の住んでいるところは農村地帯です。でも、ここは団地で、住民は地元の人間じゃありません。この土地の縁者というのは、基本的にはありません。団地ができて五〇年。初期の入居者は七〇代後半から八〇代です。私は移り住んで三二年、次の誕生日で還暦です。

半分くらいのケースでは、子どもは巣立ってこの団地には住んでおりません。家もそうですが・・・。高齢の夫婦二人暮らし、あるいは、連れ合いを亡くした高齢のひとり暮らしが少なくありません。家も、どちらかが死ねば、そうなります。連れ合いは、一人だと食べる意欲がわかないと言います。だから、私があとに残ったほうがいいと思っています。

なんでこんな事を書いているかというと、それがこの本と関連しているからなんです。

驚きました。この本、基本的に一人分を前提にしたレシピです。ちょっと前まで、料理の本って言うと、通常、四人家族を前提にした、四人分のレシピでした。「最近は二人分のレシピが、だいぶ多く出されるようになってきたな~」なんて思っていたら、米を一合しか焚いていません。

おっと、今、横にいる連れ合いからクレームが入りました。今どき、一人で一合食べようとする年寄は私ぐらいのものだというのです。なんてことでしょう。さらに、「じゃあ、あなた一人だったら、いったい何合炊くの?」って聞いたら、「ご飯なんか炊かない」ですって。

これはいよいよ、私があとに残ったほうが良さそうです。



青春出版社  ¥ 1,188

忙しくても、料理が苦手でも、簡単で、おいしくて、栄養のとれる「炊き込みごはん」
季節を味わう炊き込みごはん
肉が食べたい日の炊き込みごはん
魚が食べたい日の炊き込みごはん
世界をめぐる炊き込みごはん
話題の魚缶で炊き込みごはん
便利食材の炊き込みごはん
お惣菜使いの炊き込みごはん


一般の炊き込みご飯とはちょっと違うところがあって、この炊き込みご飯の中に全部入っちゃってる炊き込みご飯なんです。著者の方は、それを“オールインワン”と言ってます。ちょっと説明しますね。

普通、ご飯を食べるなら、ご飯があって、肉や魚や卵みたいな主菜があって、野菜たっぷりの副菜があってって感じですね。そのご飯と主菜と副菜が、炊飯器に“オールインワン”ってことです。

そうですね。あとご飯食べる時って、汁ものと漬物があれば、立派な、バランスの取れた定食ものって感じですよね。その定食の、汁ものと漬物以外は全部入っちゃってるんです。おかずはいらない炊き込みご飯です。

まあ、組み合わせには相性ってものがありますね。

《ごぼうに牛肉》、《鮭にとうもろこし》、《タコにアスパラ》、《豚バラにはなんでも》、《イカに大根》・・・。あの、勘違いしないで下さい。今書いたのは、全部、私の思いつき。この本には、もっともっと冒険的な、斬新な組み合わせが載ってます。「相性がある」なんてうそぶいて、縛られているのは、私の方でした。料理はもっと自由であるべきですね。

そんな事を考えながらページをめくると、・・・駄目だ、料理の本の記事は、夕方書くべきじゃない。腹が減ってしまった。昨日はタコとアスパラの炊き込みご飯。この本にはのってないレシピです。「今日はなに?」って聞いたら、鳥と野菜の冷たい鍋にするって。

どうやら二人で食べるなら、少しはやる気が出るみたい。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『最高のチャーハン』 しらいのりこ

私も基本的には、中華料理屋のチャーハンを目指しました。

でもどうしても、自分のうちで作るチャーハンは、お店のもののようにパラパラにはなりません。火力が弱い上に、家族の分を作ろうとすると、御飯の量が多くなってしまいます。

家庭の火力で少しでもお店のチャーハンに近づけようとすれば、まずは一人前ずつ作ること。次にフライパンをカンカンに熱してから始めること。そして、フライパンを火元から離さない。つまり、フライパンは振らない。ガス台に乗せたまま、両手にしゃもじを持ってかき混ぜることです。

かなりお店のチャーハンに近くなりますが、家族みんなでテーブルに集まって、「せーの!」でがっつくわけにはいかなくなります。何が一番大事かって考えたら、みんなで一緒に食べること。だから、出来る範囲内で、できるだけ美味しいチャーハンを作ることを目指しました。

いつの間にか子どもたちが家を出ていったので、今はチャーハンを作っても二人分です。そこそこ美味しくできますよ。

この本、なんと言っても、炒めたご飯に酒をふりかけて、ふんわり仕上げるというところが大きな特徴でしょう。そして50種類のチャーハンが紹介されていますけど、いずれも具材はシンプルです。一人分の経費も大半が一〇〇円台か二〇〇円台です。

「毎日食べても飽きない味」というのもうたい文句の一つですが、それは“味”だけではなく、“値段”の上でも、毎日でも大丈夫。そういうことになれば、今後、年金が支給されるようになるまでの五年間、基本的に無収入の私にはうってつけ。


『最高のチャーハン』    しらいのりこ

家の光協会  ¥ 1,080

油控えめでうまみ調味料不使用。チャーハンは「パラパラ」だけが正解じゃない!
パート1 定番チャーハン
パート2 ごちそうチャーハン
パート3 お手軽チャーハン
パート4 糖質オフチャーハン


《ごはん好きの、ごはん好きによる、ごはん好きのための炊飯系フードユニット「ごはん同盟」》というのがあるんだそうですが、ご存知でしょうか。おそらくご存じないでしょう。なにしろ、この本を作ったしらいのりこさんと夫のシライジュンイチさんの夫婦二人で活動中なんだそうです。知るはずもありませんね。

「ごはん同盟」においては、この本を作ったしらいのりこさんが試作係、夫のシライジュンイチさんが試食係を務めているそうです。一番最後にお二人の写真があるんですが、「あれ?かかり分担が逆なんじゃないの?」と思わせられてしまいました。

失礼いたしました。料理に携わる仕事をなさっている方は、やはりふくよかな方が、料理も美味しそうに見えますよね。「おかわりは世界を救う」の理念の基、日夜ごはんを美味しく味わう方法を生み出して、発信を続けているんだそうです。

さて、昨日のお昼ごはんはチャーハンにしました。もちろん冷蔵庫にあるものだけで、作りました。ねぎ、ニラ、ちくわ、白菜の漬物、卵のチャーハンです。にんにくで香り付けして、味は塩コショウにしました。酒を振りかけてみましたが、私には明らかな効果が分かりませんでした。

チャーハンの時は、中華スープも欲しいですね。簡単なスープの紹介もあってよかったです。胸肉やささみでスープを取ればいいんですね。スープを取った肉は、そのままチャーハンに使いましょう。

さて、五年間はチャーハンで生きていくか。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『万能[お酢]レシピ』 重信初江

ちょっと前の本を引っ張り出してみたら、やっぱり時価でした。

夏ですからね~。お酢の本です。もう、毎食毎食、必ず酢を使ったおかずを用意しています。ちなみに今朝は、豆腐ともずく酢の和え物と、ほぐした鯵ときゅうりの酢の物。なんで二つも用意したかって言うと、朝、どうしようかなって冷蔵庫開けたら、昨夜焼いて、一枚残ってた鯵の干物と、水切りした豆腐があったからです。・・・そう、たまたまです。

豆腐ともずく酢の和え物はいいですよ。豆腐は一丁買って、いつも半分をやっこで食べて、半分を水切りしておくんです。水切りした豆腐は、いろいろなものに使えて便利です。その豆腐を手で握りつぶして、それに三つセットで売ってるもずく酢を合えるだけです。もずく酢のヌルヌルで、ご飯にかけて、書き込んで食べてください。

ほぐした鯵ときゅうりの酢の物は、そのまんまです。きゅうりを塩もみしてもいいんですが、めんどくさいのでそのまま甘酢をかけました。この本には《鯵の干物のおろし甘酢和え》が出てますが、魚は意外と酢に合うんですね。

もちろん肉にも合います。肉をにて食べるなら、まず酢で煮るのが、私は一番好きです。この間、たまたま買ってきたスペアリブ、すでにて食ったら、とてもうまかったです。なぜたまたま買ってきたかと言うと、半額になってたからです。定年って本当にいいですね。一一時ころにスーパーに行くと、たまにそういうのがあるんです。

酢と水を一対一。あと醤油を少しと砂糖を少し入れて煮ただけ。うまかったですよ。

もちろんそれも、ずい分前にこの本から付けられた知恵なんですけどね。



高橋書店  ¥ 時価

味つけに、たれに、ドレッシングに、ドリンクにと、使い方はいろいろ。お酢のチカラを実感
サラダスペシャル
酢のパワーで元気おかず
基本の合わせ酢
日替わり寿司レシピ
日替わり麺レシピ
酢でストックレシピ
ヘルシー度100%ドリンク


レシピだけじゃなく、酢の持つ健康に有効な力の説明もあります。例えば、カルシウム・鉄、それからマグネシウム・亜鉛といったミネラル類の吸収率を上げる働きがあるんだそうです。それから、食べ物をエネルギーに変える処理効率を上げてくれるそうです。だから、疲れたときに酸っぱいものが欲しくなるんでしょうか。

老化防止にもいいんだそうですよ。黒酢やバルサミコ酢の色って、あれ、ポリフェノールなんだそうです。ポリフェノールには抗酸化作用がありますから、活性酸素による身体の酸化を防いでくれるようです。黒酢とかバルサミコ酢とかってなんか高そうですけど、そんなこと全然ありません。もともと酢って、とっても安いじゃないですか。その安い酢よりは少し高いですけど、たかが知れてます。

それから、・・・。やめましょう。なんだかくどくなりそう。

連れ合いは、夏になるといつも、しそジュースを作ります。この間、テレビの《ケンミンショー》って番組で、愛知県でよく飲まれているものとして紹介されてましたが、家ではずいぶん前からこれを飲んでます。「ずい分前から」って言っても、この本で知ってからですけど。

昨日、この夏二回目のしそジュースを仕込んだので、実は今日、家には酢がありません。連れ合いが全部使っちゃって、今、買い物に行ってます。今朝作った酢の物は、《カンタン酢》を使いました。いや、それくらい、しそジュースには酢を使うんです。これ、汗かいて疲れて帰った時なんか最高ですよ。

孫一号、二号も大好きです。

時価の本なんか紹介して申し訳ないんですが、本当に重宝する本なんです。なにが重宝するって、あらゆる料理に、酢を使えばうまくなるってことなんです。そう、使っちゃえばいいんです。煮物に酢、焼き物に酢、炒め物に酢、マリネにしてつけ物に酢、刺し身に酢、何でもいいんです。そう、何だっていいことを教えてくれる本という意味で、重宝しています。

何だっていいんなら、この本がなくてもいいんじゃないかと思われますか? ・・・それを言っちゃあお終えよ。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『至福のどんぶりレシピ』 今井亮

梅雨明けと同時に、あまりにも暑いですね。

こんなことなら、七月二〇日あたりまでの梅雨寒が続いてくれればよかったのに。・・・今、「そうそう」って思ってたあなた、それはないんじゃないでしょうか。あんな日がいつまでも続いたら、一年をたったの一ヶ月半で暮らしている海水浴場の海の家の人たちはどうすればいいんですか。残りの十ヶ月半も、働かなきゃいけなくなっちゃうじゃありませんか。

だけど、気持ちはわかります。こう暑いと、食欲もなくなっちゃいますよね。

そんなあなたには、この本の《第3章 21時過ぎなら夜遅どんぶり》、《第4章 火を使わずに作れるいきなりどんぶり》に出てくるレシピがおすすめです。

《くずしやっこ》は、ボウルに入れた絹ごし豆腐を一口大に崩し、ねぎ、鰹節、おろしショウガ、醤油を混ぜて、ご飯に乗っけるだけ。

《もずくごま豆腐》は、同じように、絹ごしと、もずくと、ごまと、めんつゆを混ぜてご飯に乗っけるだけ。

《三つ葉コンビーフ》は、ボウルに三つ葉とコンビーフをあえてご飯に乗せ、わさびを添えて醤油を回しかけるだけ。

《めかぶオクラみょうが》は、その三者をボウルに入れてめんつゆとごま油で和え、ご飯に乗っけるだけ。

《イワシ梅とろろ》は、蒲焼き缶のイワシをご飯に乗せ、粗みじんの山芋と叩いた梅をボウルに混ぜて、イワシの上に乗っけただけ。

ね。かなりいいでしょう。自分でも実証済みです。そうめんもいいけど、それだけじゃ力が出ないからね。ご飯も食べましょう。これで夏を乗り越えましょう。



立東舎  ¥ 1,512

にすぐに作れて、食べれば体の中から幸せが満ちる10分どんぶりのレシピ集
第1章 ふわとろどんぶり
第2章 まんぷくどんぶり
第3章 夜遅どんぶり
第4章 いきなりどんぶり
第5章 やりくりどんぶり
第6章 さらさらどんぶり
Column1 たまにはぜいたくどんぶり
Column2・3 お湯を注ぐだけ、レンジでチンするスープ 



“どんぶり”ですから、ご飯に乗っけるわけです。

ご飯に乗っけてうまいものは、皿で出してもうまいです。たしかに、“どんぶり”と名前がつくだけで、私のようにかっこんでご飯を食べる人間には魅力が倍増して感じられます。ですが、どんぶりのご飯の上からから下りたとしても、ご飯に乗っけてうまいものは、皿で出してもうまいんです。

《しらすオムレツ》、《高菜の炒り卵》、《桜えびと玉ねぎの卵とじ》、《牛ごぼうの甘辛煮》、《鶏ももと大根の辛子醤油炒め》、《レバニラ》

ほうらね。彼らはご飯の上から下ろしても、確実にうまいです。上記は、いずれも立派なおかずになります。そういうものの他に、「もうひと皿、なにか欲しいなあ」って時にふさわしいものも数多く紹介されています。

《ツナマヨかいわれ大根》、《ツナキャベツ昆布》、《和風チキンサラダ》、《甘辛はんぺんこんにゃく》、《いかセロリのポン酢炒め》なんてところが揃ってます。

しかもこの本、いずれの料理も「10分でいただきます」といううたい文句のもとの考案されているんです。《レバニラ》も一〇分です。

簡単に、短い時間で作るために、いろいろな工夫がされています。例えば、少ない食材で作ることもその一つ。惣菜や缶詰を上手に工夫すること、卵の利用、肉も薄めに切ったり、ひき肉を使ったりね。

そういうのを、ご飯から下ろして、いろいろに組み合わせることで、いろいろに活用できそう。料理の本を参考に、そのまま作るってことは、実はそんなに多くありません。頭の引き出しに入れておいて、なんかのときに引っ張り出せればいいと思ってるんです。でもこの本からは、手間暇かからない料理ばかりなので、実際に作ってみたものが多かったです。

一番のおすすめは、《桜えびと玉ねぎの卵とじ》です。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『フライパンひとつで、麺』 武蔵裕子

一年ほど前、早期退職を二人の友人に相談しました。友人とは言え、お一人は私よりも一回り以上先輩、お一人は早期退職経験者。二人に背中を押してもらったおかげで、今の私があります。そのお二人と、昨日(一六日)に飲みました。今度は、「早まったことを」、「取り返しの付かないことを」と嘆かれました。

まったく、そんなことを言われても、今や、退職者としての生活を確立するしかありません。もちろん、連れ合いと二人の生活ですから、連れ合いと退職した私との生活の確立ですね。しっかり、“適切な距離”を保つことが大切みたいです。

私の料理好きは前からのことなので、なんとなく、朝とお昼の準備は私がやるようになりました。朝は、定番にプラスアルファでいいですね。けっこう、気を使うのが昼です。

連れ合いがスイミングに行っています。泳いでくることで、いろいろなめんどくさい思いを水に流してくるようです。私が山を歩くのと同じです。一〇時頃出かけて、帰るのが一時前。きっちり帰ってくるわけでもないので、遅ければ私は先に食べて、帰ってきてから時間をかける必要の無いように、“仕上げ手前”にしておきます。

一緒に食べることになんか全然こだわりません。そんなことを考えるとめんどくさいですから。「買い物してから帰る」っていうときは、海苔巻きとか、そうめんのお下地だけ作っておくとか、パンが買ってあるか確認するだけとかです。

パン、ご飯物、うどん、パスタ、そばなどいろいろですが、麺類に偏らないように気をつけています。

たとえば今日は、天ぷらうどん。昨日の夕食のかき揚げが残ってたので、これは自然な流れですね。お昼っていうのは、その日、家にあるものを使って簡単に作れるものがいいですね。だからこそ、連れ合いも、朝と昼を私に任せているんだと思います。

だからこそ、その日、家にあるもので何かが作れるという“引き出し”をたくさん持っていたいですね。そんな“ひきだし”を増やしておこうと、こんな本を買ってみました。



文化出版局  ¥ 1,512

鍋もボウルもザルもいらないから、洗い物が少なく、狭いキッチンでも大丈夫
パスタ
冷凍麺
中華蒸し麺

この本は、フライパンひとつで麺料理を作ろうという本です。どんな麺かと言うと、目次にある通り、“パスタ”、“冷凍麺”、“中華蒸し麺”です。

じつは私、“パスタ”については、自分で作って食べています。もちろん、この本に出てくるように、一つのレシピとして完成されたものを作っているわけではありません。「山でこのやり方が出来ないかな」って考えてたんです。

《水漬けパスタ》が話題になりましたね。これは私も山でやりました。あらかた問題ありませんでした。パスタは二つ折りにして、ジプロックに水漬けにして持って行きました。失敗は二度。一度は強火でやりすぎて、少ない水が蒸発して鍋底にパスタがくっついちゃいました。一度は早ゆで用のパスタを水につけて山に持っていったら、柔らかくなりすぎて、ドロドロになっちゃいました。五分以下の早ゆでようは、これには向いてませんでした。

それ以外ならおいしく出来るんですが、麺の膨らみが足りないと思いました。もし時間があるんなら、この『フライパンひとつで、麺』のやり方のほうがおいしく出来ると思います。守らなければならないお約束は、沸騰した湯にパスタを入れてから、しっかり時間を管理することです。

それさえしっかりやれば、《水漬けパスタ》よりも、こっちのほうが美味いと思います。この本で使っているパスタは五分、七分、一二分のものが使われてますが、もしその時間が待てるなら、山でこっちのやり方を試してみるのもいいですね。

そんなことを書いておいて、・・・ここのところ、簡単なインスタントラーメンに走っている私なんですが。

冷凍麺に関しては驚くに値しないでしょう。ただ、フライパンの中で回答させるだけのことですから。

中華蒸し麺は、・・・焼きそばですね。先に肉や野菜を炒め、電子レンジで麺をほぐしてから、フライパンで焼き色を付け、炒めた肉や野菜と合わせて味をつけてました。

この本では、肉や野菜と麺を一緒にフライパンで蒸し焼きにして、最後に味をつけるだけになってました。試して見る価値がありそうです。

さて、明日は一〇時から自治会の臨時総会。自治会長としてめんどくさい提案をしなきゃいけないんです。それが終わったらお昼。何にしようかな。・・・明日になって、あるもの使って作ればいいや。





テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『忘れない味』 平松洋子

“味”そのものをテーマにした話は少ないです。いや、ほとんどないかな。

書かれているのは、食べ物にまつわる思い出だったり、食に関わるエピソードだったりですね。それはそれでいいと思います。いろいろな話が集まりますしね。

それに誰にだって一つや二つ、いやいや、三つ、四つ、五つに六つ、七、八、九、・・・・、いくらだってあるでしょう。一生懸命食ってきた人ならなおさらね。だから、読んでいても、なんとなくですが、共感できるものが少なくありませんでした。

一番最初の、《天井からぶら下がっていたそば》とはちょっと違いますが、ご飯を食べている最中に、上から落ちてきた奴がいました。ずいぶん小さい頃の記憶ですが、あまりにも強烈な出来事だったので、今でも鮮明に思い出すことができます。その頃のうちは、天井がなく梁がむき出しになってました。その梁から、朝ごはんの最中に、アオダイショウが落ちてきたんです。

記憶に残るのはそのシーンだけで、前後のことは覚えていません。ただ、生きとし生けるものの生殺与奪の権を握ったつもりになって、かと言って、弱いものばかりをいたぶっていた私にとって、アオダイショウは弱者。庭先に出てきたアオダイショウに手を出そうとする私に、祖母がよく、「うちの守り神だから手え出すんじゃねーで」と言ってました。ですからその時も、アオダイショウはしっかりねぐらに帰れたに違いありません。

世に《冷や汁》という食べ物があります。夏、すり鉢で胡麻と味噌をよくすって、水を注いで味噌を溶きます。塩もみしたきゅうり、大葉、みょうがを浮かべて出来上がり。ご飯にかけたり、素麺のお下地にしたりしますね。

私の生家、秩父なんですが、よく似た食べ物があります。炒った胡麻をすり鉢ですり、味噌と混ぜるのは同じです。その後、小口切りにしたきゅうりを大量に投入して、味噌と一緒にひたすらもみます。きゅうりから水分が出きって、きゅうりが形を留めなくなるくらいまでもみ続けます。最終的には、かりにきゅうりを噛まずに飲み込んでしまったとしても、何ら問題にならないくらいまでもみます。

《きゅうりもみ》という食い物です。

夏場、これをご飯に引っ掛けて、そうですね。三杯くらいは楽に喉に流し込みます。秩父から熊谷に出た叔父が帰省したおり、小学校低学年くらいの従兄弟を連れてきたことがありました。私は高校に入った頃だと思います。昼ごはんはきゅうりもみご飯です。

秩父からしてみれば、熊谷は大都会です。その大都会からやって来た従兄弟は、このきゅうりもみが食えませんでした。平然と三杯目をかき込む私を前に、叔父から食べるように促されながら手を付けられない従兄弟の困った顔が、今でも思い出されます。

あの時、母が助け舟を出して、なんか従兄弟の食えるものを出してやったんだけど、それが何かは覚えていない。思い浮かぶのは、きゅうりもみを前に進退窮まって泣きそうな従兄弟の顔ばかりです。


『忘れない味』    平松洋子

講談社  ¥ 1,944

「食」の面白さ・奥深さを探り、個々の作品の魅力を届ける食文学アンソロジー
・佐野洋子「天井からぶら下がっていたそば」
・伊藤比呂美「歪ませないように」
・旦敬介「初めてのフェイジョアーダ」
・野呂邦暢「白桃」
・林芙美子「風琴と魚の町」
・町田康「半ラーメンへの憎悪」
・深沢七郎「カタギの舌で味わう」
・鏑木清方「胡瓜」
・江國香織「すいかの匂い」
・野見山暁治「チャカホイと軍人と女 ――“林芙美子”」
・間村俊一 「ぞろり――食にまつはる十一句」
・堀江敏幸「珈琲と馬鈴薯」
・中島京子「妻が椎茸だったころ」
・益田ミリ 『マリコ、うまくいくよ』より「会社では、なんだか宙ぶらりん」
・吉村昭「白い御飯」
・山崎佳代子「ジェネリカの青い実」
・友川カズキ「眼と舌の転戦」
・平松洋子「黒曜石」
・石牟礼道子『椿の海の記』「第八章 雪河原」より
・美濃部美津子「菊正をこよなく愛した」
・南伸坊「うな重はコマル」
・高橋久美子「仲間」
・川上弘美「少し曇った朝」
・山田太一「食べることの羞恥」
・石垣りん「鬼の食事」
・吉本隆明「梅色吐息」
・ハルノ宵子「最後の晩餐」


中学校あたりから、どうも私は、一つ上の学年の人たちから疎んじられておりました。そのまた一つ上には、真ん中の兄がいて、その年代の人からは目をかけてもらうことが多かったんですが、逆にそれが原因だったかもしれません。

だけど、兄の影響の少ないはずの高校でも同じ傾向があったので、私自身に、一つ年上から見て我慢ならないなにかがあったのかもしれません。

中学校のころ、校内球技大会を前にして、上の学年のチームとサッカーの練習試合をしました。その練習試合のあと、所属していたサッカー部の先輩に呼ばれて校舎裏に行ってみると、上の学年のチームの人達が勢揃いしていました。私のラフプレーを指摘して、「あやまれ」というのです。「そっちが先にやったんじゃねーか。あやまってほしければ、そっちが先にあやまれ」と、私は抵抗しました。

結末は、よくありがちなものでした。

高校では山岳部に入りましたが、ここでも一つ上の先輩に目をつけられました。良かれと思って、面倒な食当を買って出たのが災いしたかもしれません。

起き抜けの朝ごはんが食べられなかった先輩が、行動中に腹が減ったといい出して、私に「ご飯炊いて」というのです。行動中の休憩は、大休止でもなければせいぜい一〇分。誰も止めてくれないので、ラジウスを出して、コッヘルに米をセットして炊き始めました。もちろん一〇分では炊けませんから、置いてけぼりです。「炊けたら持ってきてねー」とかって、その先輩も出かけていきました。ずいぶん経ってから、炊きあがったご飯をおむすびにして、みんなを追いかけました。

もう、悔しくて、悔しくて、重いザックを担いで走りながら、涙が頬をつたいました。

その日の夕食はカレーだったのですが、私は先輩たちのカレーを、鍋を分けて作りました。そのカレーには、カレーに良く似たあるものを、隠し味に入れておきました。たくさん入れるとバレてしまうので、ほんの少しです。

それ以来、私はいつも食当です。誰かに作ってもらうのは、とても恐ろしいことですから。それから、絶対に後輩をいじめるようなことはしないことにしました。




テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『ひとりじめ飯』 細川芙美

《#ひとりじめ飯》

井桁は何を表すんでしょう。・・・井桁ではない?《♯さん♭さん》の♯ですか?えっ?ハッシュ?

パソコンで井桁と打ち込むと、#と変換されます。これがハッシュ記号なんだそうです。シャープと打ち込んで変換すると出てくるのが♯。#と♯。なんだかちょっと違うでしょ。

おじさんにとっては、シャープとハッシュなら、シャープのほうが馴染みがあるんですけど、シャープは純粋な音楽記号なんですね。そりゃ、音楽で習いました。習った分だけ馴染みがあるんですね。ハッシュってのは習ってません。習ってないけど、このハッシュ、なんだか私たちの生活の中のいろいろなところに登場します。

例えば、《#ひとりじめ飯》ということです。

こういう場合の“#”が何を意味するのか。あるいは、特に意味を持たないのか。そのへんのニュアンスが、残念ながらおじさんには分かりません。

一般的には、#を付けることによって、それに続く言葉なり何なりをグループ化することにつながるようです。つまりは、この本に紹介されているのは、その他の一般的な料理と違って、あくまでも《ひとりじめ飯》という特殊な料理を集めたものであるということを主張するものと考えればいいんでしょうか。


やめた。やめた。

《完璧な献立じゃなくていい。上手に作れなくったっていい。自分が自分のためだけに、好きなように作るとっておきご飯》

それが“ひとりじめご飯”だそうです。



光文社  ¥ 1,512

自分が、自分だけのために作るとっておきのごはんが「#ひとりじめ飯」
第1章 今日のひとりじめ飯
第2章 深夜のひとりじめ飯
第3章 妄想ひとりじめ飯 


著者の細川芙美さんには、#ひとりじめ飯の自分ルールというのがあるんだそうです。

1 スーパーからひとりじめ気分に酔いしれる
2 好きなものは好きなだけ入れる
3 カロリーにとらわれてはいけない
4 待ちきれないときはキッチンで食べても良い
5 絶対におなかいっぱいになる量を作る
6 ひとつのフライパンでできるとこまでやる!
7 食べ終わったあと、ダラダラしてもよい


ああ、残念なことを行って申し訳ないけど、これってちっとも真新しくないです。どうしてって、若い頃の私はずっとそうしてきましたから。そして今も、独りで食べるときには、いつでもそうしていますから。関係ないのは“4”だけです。

もちろん、著者の細川芙美さんは、日本全国で活躍するフードデザイナーということですからね。なんといっても職業名がカタカナですので、私が食ってきた料理とは、ひと味もふた味も違います。しかも、“6”にあるように、ひとつのフライパンでできるところまでやるということは、できるだけ手間を掛けないで作るということです。

いずれの料理も、そのためによく考えられているように思います。それでも、#ひとりじめ飯で“幸福な気分に浸ろう”、“思うままに好きなものでおなかいっぱいになろう”とすれば、間違いなく太ります。このに紹介されている料理は、多種多様な食材が使われていて、バランスに富んでいます。

でも、それはおそらく、細川芙美さんだからこそで、他の人が“好きなものでおなかいっぱい”食べたら、多くの場合、バランスが偏って、気がついたら固太り状態に陥ってしまうでしょう。

それを承知して置かなければいけないと思います。

もとが何でも食べる方で、偏りのない私ですが、好きなものを食べることは私の生きがいでもあります。そのためには、できる限り、将来に渡って健康を維持していきたいです。還暦手前にしてはちょっと厳しい毎朝のトレーニングも、おいしく食べるためなら我慢できます。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

うなぎ『忘れない味』 平松洋子

貧乏性もあって、滅多に外でうなぎを食いません。

よく食うのは、スーパーで売ってるうなぎですね。連れ合いに、ニラ玉で閉じてもらうの。これが美味いんです。生協で頼んだうなぎを、おかずにご飯を食べることもあります。

そんな時に、うなぎのタレが余るんですね。そのうなぎのタレが余るので取っておいて、ちょっと薄めた煮汁を作って、そのへんの山椒の葉っぱでも、実でも取ってきてその中に入れときます。なんとなく馴染んだら、ボウルに取ったご飯にかけて、小さく切ったうなぎで混ぜご飯のようにします。“ひつまぶし”みたいなもんですね。

連れ合いにゆで卵をいくつも作ってもらっておいて、うなぎのタレを少し薄めて、その中に漬け込んで味を染み込ませるんです。これまた美味い。

スーパーや生協の出来合いでも、うなぎはうなぎ。そこそこ、美味いんなら、私なんか、そんなもんでも十分です。文句言われる筋合いはありません。

さて、この本の中に、南伸坊さんの書いた《うな重はコマル》という題名のコラムが取り上げられています。

「うな重のどこが困るんだよ」とばかりに読んでみれば、イマワノキワにも「うな丼が食いたい」という方がいて、その人が、「でも、うな重はコマル」と言うのだそうです。

うな重の場合、ご飯粒が重箱の隅に滞留する可能性が生じる。イマワノキワに「重箱の隅をつつくような人間にはなりたくない」ということなんだそうです。その点、うな丼の丸いどんぶりなら、そのような心配もないと。そんな事を言うと、うな重の怒りの雷が、その方を襲うことになるんじゃないかと心配です。

その方がイマワノキワに何を食ったか知りたかったが、残念ながら、いや失礼。喜ばしいことに、まだご存命のようです。


『忘れない味』    平松洋子

講談社  ¥ 1,944

「食」の面白さ・奥深さを探り、個々の作品の魅力を届ける食文学アンソロジー
・佐野洋子「天井からぶら下がっていたそば」
・伊藤比呂美「歪ませないように」
・旦敬介「初めてのフェイジョアーダ」
・野呂邦暢「白桃」
・林芙美子「風琴と魚の町」
・町田康「半ラーメンへの憎悪」
・深沢七郎「カタギの舌で味わう」
・鏑木清方「胡瓜」
・江國香織「すいかの匂い」
・野見山暁治「チャカホイと軍人と女 ――“林芙美子”」
・間村俊一 「ぞろり――食にまつはる十一句」
・堀江敏幸「珈琲と馬鈴薯」
・中島京子「妻が椎茸だったころ」
・益田ミリ 『マリコ、うまくいくよ』より「会社では、なんだか宙ぶらりん」
・吉村昭「白い御飯」
・山崎佳代子「ジェネリカの青い実」
・友川カズキ「眼と舌の転戦」
・平松洋子「黒曜石」
・石牟礼道子『椿の海の記』「第八章 雪河原」より
・美濃部美津子「菊正をこよなく愛した」
・南伸坊「うな重はコマル」
・高橋久美子「仲間」
・川上弘美「少し曇った朝」
・山田太一「食べることの羞恥」
・石垣りん「鬼の食事」
・吉本隆明「梅色吐息」
・ハルノ宵子「最後の晩餐」


でも、私のような貧乏性でも、時々、無性に外でうな重を食いたくなることがあります。そんな時は、前の日に予約を入れて、車で一時間ほどのところまで食いに行きます。

《うな和》っていう店です。店に行って注文したのでは、それからさばき始めますから、一時間くらいは待たされるそうです。そんなことで、事前に予約を入れるわけです。到着時間を行っておくと、それに合わせて仕事を始めておいてくれます。お茶が出て、骨せんべいが出て、それを楽しんでいるうちに、まもなくうな重が運ばれてきます。

ここのうな重は、食って美味いのはもちろんながら、食ってる間に身体に変化が現れます。身体が熱くなって、発汗が促進されます。明らかに身体がポカポカして、ついつい汗拭きを取り出します。

ああ、考えてたら食いたくなってしまいますね。

でも、ずいぶん行ってないな。前に行った時、就職を決めて家を出ることになった息子 を連れて、私と連れ合いと三人で《うな和》に行きました。私自身、ちょっと気負いがあったんでしょうか。《うな和》まで一〇分という踏切で、一時停止無視でおまわりさんに止められてしまいました。

自分は確実に左右を確認した意識があったんですが、捕まえるつもりで影に潜んでいたおまわりさんには何を行っても無駄です。息子にいいところを見せようとして、とんでもない無様を晒してしまいました。

それでも、うなぎは美味いので、なんとか面目を施す事ができました。《うな和》様様です。

《うな和》のうな重は、いくらでも値段に合わせて出してくれます。百円単位だそうです。二〇〇〇円なら二〇〇〇円のうな重。二五〇〇円なら二五〇〇円のうな重です。

私の感覚では、二五〇〇円のうな重は、重箱の隅までご飯が顔を出すところはありません。二〇〇〇円だと隅の方にご飯が顔を出しています。そんな感じです。

でも、二五〇〇円はお腹いっぱいになります。だから、二〇〇〇円のうな重で、ご飯少し少なめ。これがベストの注文のように感じています。

梅雨が抜けたら、すぐ《うな和》に行こう。




テーマ : 読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『まいにち冷奴』 小林まさみ

「今日、夕ご飯、なんにしようか」

そう、連れ合いに聞かれると、だいたい、「冷奴」って答えてる気がします。

夕ご飯に関しては、連れ合いは、一緒になった頃から、何かと手をかけたものを作ってくれてました。それを若い時分の私と来たら、連絡もせずに飲み歩いて、ヘロヘロになって帰ったり、帰らなかったり、行き倒れていたり・・・。思い起こせば、恥ずかしきことの数々・・・。こうなったらもう、旅に出るしかないか。

・・・その、夕ごはんに手をかけてくれている連れ合いが、「今日、夕ご飯、なんにしようか」って聞いてくるのはよくよくの事。そうなったら、“冷奴”以外になにか答えられますか?・・・答えられないでしょう。

それに、うちはネギ醤油を常備してありますから、あとは生姜でもおろして添えてくれれば、もうそれで出来上がりです。

ちなみに私、豆腐が大好きで、冷蔵庫に豆腐を切らしたことはありません。そうそう、司馬遼太郎の『花神』では、主人公の大村益次郎こと村田蔵六は、とにかく豆腐好きで、飲みに行ってもつまみは必ず冷奴だったと書かれていたような記憶があります。

この間読んだ『天才と発達障害』に、その大村益次郎が登場するんです。天才ですね、大村益次郎は。しかも、幕末という時を選んで登場してくるところがなんとも言えません。インテリ揃いの適塾で塾頭を務めるほどなのに、人とまともに交われない人物だったようですね。合理主義に徹した彼の思考回路が、日本の人付き合いに必要な、なあなあで、いい加減で、曖昧で、もこもこしたところを認めることができなかったんでしょうね。

同じ豆腐好きと言っても、私はなあなあで、いい加減で、曖昧で、もこもこした人間で、天才じゃありません。それに、大村益次郎は、「食事の代わりに、酒の肴に豆腐を食べ、寸暇を惜しんで読書してた」と、お弟子さんが言っているそうです。豆腐が好きというより、豆腐で栄養を取っていれば、わざわざ食事に時間をかける必要はないと、合理主義的な彼は考えたのかもしれません。

合理主義的に考えて冷奴を食べていたわけではない私ですが、大抵は、“ネギ醤油におろした生姜”のワンパターンです。そのワンパターンで大丈夫なのが、豆腐のすごいところでもあるんですが、この本は『まいにち冷奴』ですからね。色々な、豆腐の食い方が紹介されています。


『まいにち冷奴』    小林まさみ

成美堂出版  ¥ 1,080

王道奴、おつまみ奴、サラダ奴、おやつ奴、冷奴の可能性を引き出した珠玉の一冊
1章 王道奴
2章 おつまみ奴
3章 サラダ奴
4章 おかず奴
5章 おやつ奴

「ひややっこ」は、ひゃっこそうですね。感じにして「冷奴」を見ると、なんか違うものを見るような気がしませんか。「ひややっこ」を縮めて「やっこ」ということがありますが、これを「奴」と漢字にしてしまうと、もうムチで叩いてしまいたくなります。そう、イメージが“奴隷”に近づいてしまうんです。

上の目次に違和感を覚えた方も少なくないでしょう。“王道奴”は、王様の身の回りの世話をする奴隷でしょうか。“おつまみ奴”は、やっぱりおつまみされてしまったんでしょうか。これは、女の人ですね。“サラダ奴”は、なんていうか、ちょっと目先を変えて、外人の女の人を侍らせたと言うか。“おかず奴”、“おやつ奴”と、私の妄想の旅は、果てしなくそっちの方面をさまよい続けます。

すみませんでした。戻ってまいりました。

王道奴は、あくまでも豆腐が主役。その主役を引き立てるために、上に何を乗っけるかです。同じ、豆腐の上に乗っけて食べても、おつまみ奴は豆腐が主役とは限りません。醤油漬けの黄身、味をつけたまぐろ、サバの味噌煮缶のサバ、カレー粉をまぶしたたくあんと、上に乗ってるやつの味を楽しむ感じになるんですね。もうこれは、この本の中だけではなくて、いくらでもアイデアが生まれます。何しろ豆腐が淡白ですから、酒に合うものは、当然豆腐にも合います。

サラダ奴は、新鮮です。何も難しくありません。普通のサラダに豆腐を絡ませればいいだけです。豆腐をサラダで覆いつくしてもいい。それこそ豆腐を一丁も使えば、今日のお昼はこれでいいくらいの感じになります。《焼きなすと奴のサラダ》なんて、それこそ大村益次郎になってしまいたい。

おかず奴は、これまでに紹介したものを全部一緒にしたようなイメージ。垣根を取り払っちゃった感じ。何でもありですね。おやつ奴は、これは私はいらないや。

若い頃よく行った飲み屋で、「とりあえず腹減っちゃった」って言うと、いつも出してくれたのが“山芋豆腐”。温めた豆腐に、甘辛く味をつけた山芋をかけたもの。美味かったな~。健康的だしね。健康的でも、飲みすぎちゃうんだから関係ないんだけどね。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『頑張らない台所』 村上祥子

家で買っている猫のミィミィがご飯を食べなくなって、もうひと月になります。

食べる量が減ってきて、いつものご飯には見向きもしなくなって、ご飯を変えると最初は少し食べて見るんだけど、それも食べなくなりました。どれだけ種類があるんだってほど色々なご飯を試してみましたし、動物病院にもかかりました。

多少の延命はできるんでしょうが、経済的になんの心配もないというわけではありません。あとは最期まで見守ると、夫婦で決めました。
どんどん痩せていって、飲む水の量も減って、今では自発的には飲まなくなってしまいました。いつも二階にいたのに、もう階段を上がりません。階段どころではなく、後ろ足に力が入らないようで、歩くのにもよたよたしています。ここ二日ばかりは、私たちと一緒に居間にいます。昨日は、一五年間の間に撮りためたミィミィの写真を、懐かしく見てしまいました。DSCF1122_20190610065250cde.jpg
一五年前、私たち夫婦はまだ、四〇代の前半でした。


正式な題名は、『60歳からは楽しておいしい 頑張らない台所』といいます。でも、私、今、六〇歳を目前にしておりますが、この本に書かれていることは、“もう少し先”に想定しておいていいかなって思いました。

まあ、著者の村上祥子さんは還暦+一回り+αというお歳ですからね。その間に磨き上げられた、“頑張らない台所”なんだろうと思うんです。

だけど私は、もともとが、そんなに台所で頑張っていたわけではありません。つまり、頑張るレベルが、もともと村上さんの言う標準ラインにさえ達していないわけです。ですから、そこからだいぶ下りてきたくれた村上さんの頑張らないレベルが、実は今の私には非常に参考になるわけです。

かつ、この本に書かれていることは、たいへん実践的です。今日から始められることばかりです。今日のお昼ご飯は、これにしてみようと思うくらいです。

いくつかの例を紹介して、この本の貴重さを感じてもらおうと思います。



大和書房  ¥ 1,512

六〇歳を過ぎ、夫と二人きりになり、夫がなくなった今、私一人の台所
第1章 シンプルキッチンの作り方
第2章 簡単・おいしい料理のコツ
第3章 食べることから始まる体力作り
第4章 おいしく食べて楽しく生きる


もともと村上さんは、電子レンジ積極的活用派だったんですね。この本の中でも、色々な活用法が紹介されてます。《マグカップで一人分クッキング》なんて、とても興味深いですよ。でも、電子レンジ活用法は一括りにして、ここでは割愛しますね。

《冷凍食品は冷たい油から揚げる》というのがあります。頑張らずに冷凍食品を利用するわけです。小さめのフライパンで上げれば、油も少量ですみます。フライパンに冷凍食品、コロッケでも春巻きでもを入れて、かぶるくらいの油を入れて強火で加熱。揚げ物が浮き上がったら裏返し、いい色になったら出来上がり。

ね。早速やってみたいでしょ。

《スーパーのパックおでんに青菜をプラス》というのでも、スーパーのパックおでんを活用です。二人でもおでんは苦労しますし、一人おでんとなれば、なおさらです。出来合いを活用しましょう。ただし、野菜は別口で補いましょうということです。

《冷蔵庫の上は絶好の干し野菜スポット》っていうのは、もうはじめました。最初の結果すら、まだ出てないんだけどね。冷蔵庫の上は部屋の中でも格別暖かくて、よく乾くんですって。やっぱり家族が少なくなると、色々工夫しても、どうしても使い切れないものが出ます。そういう連中は、ザルに入れて、冷蔵庫の上です。

最後に、《食べることは生きること》、これで決まりです。

そうそう、家には食べなくなったやつがいるんでした。六人家族でしたね、ミィミィがこの家に来た時は。そこからの一五年間で義母が逝き、娘が嫁ぎ、息子が家を出て、義父が逝き、・・・私たち夫婦とミィミィだけになりました。そうかぁ、ミィミィが家にきてからの一五年間は、私たち夫婦にとって、夫婦の仕事の総仕上げの時期にあたってたんだ。

今、ミィミィは写真の籐の椅子で力なく横たわっています。




テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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