めんどくせぇことばかり 本 その他

『青空に飛ぶ』 鴻上尚史

昭和19年、日本陸軍航空隊初の特別攻撃隊として鉾田教導飛行師団で編成された万朶隊。装備機種は九九式双発軽爆撃機。佐々木友次は、その万朶隊員で、9回以上特攻に出撃して、唯一生存した隊員だそうだ。
『青空に飛ぶ』という題名。中学生らしい少年が、手をかざして空を仰ぐ。背景には、横っ腹に日の丸をつけた軍用機。焦燥感というか、無力感というか、わけの分からない胸騒ぎがして、一瞬、手に取るのをためらった。

だけど、書いたのが演出家の鴻上尚史ということもあり、読んでみることにした。別に私は鴻上尚史に縁もゆかりもない。だけど、好んで見ているNHKの《クールジャパン》という番組で見る、鴻上尚史の何か企んでいそうな邪気たっぷりの顔を思い出し、読書欲を書きたてられた。

少年は、“たまたま”であるが、上記の本を読んでいた。そういう設定になっている。


『青空に飛ぶ』    鴻上尚史

講談社  ¥ 1,672

哀調の切々たる望郷の念と、片道切符を携え散っていった特攻という名の戦友たち


少年は、とある病院の病室に、佐々木友次という名札を見つける。少年は、その名前を知っていた。

少年は、9回にわたって特攻隊員として出撃し、敵艦に突入することよりも死ぬことを期待されて出撃し、そのたびに生きて帰ってきた佐々木友次に、おさえきれない興味を抱いた。

彼は9回も、死を抱いて、青空を飛んだのだ。

少年が彼に興味を持ったのは、少年も青空を飛ぼうとしていたからだ。

いじめられて死に追い詰められていく少年と、特攻として若者たちが青空に飛び出していった時代が重なる。

佐々木友次にその時の様子を聞いたのは、少年ではない。それは、著者の鴻上尚二だった。鴻上は死を目前にした佐々木友次に合っている。そして、話を聴いている。そこから鴻上が感じた「生きたい」という心情が、鴻上の心の中の、死に急ぐ少年少女たちも「本当は生きたい」って思ってるに違いないって思いに重なっていって生まれたお話なんだろう。
最近の若い人たちは“匂い”に過敏すぎる。困ったもんだ。人というのは、匂うもんなんだ。匂い過ぎるのをおさえる程度が、ちょうどいい。そのへんのところが、分かってもらえない。匂いに敏感なわりに、人間の腐った匂いには疎かったりする。人間の腐ったやつは、匂う。

そのあやふやな感覚が冤罪を生むことにもつながるとかって言われそうだけど、匂うもんは匂う。いじめがはびこる教室の臭気なんて、最低だ。いじめって、匂うんだ。これは、教えて分かるもんじゃない。アンケートなんて書かせたって、たちの悪いいじめほど隠れる。あぶりだすには、仕掛けを張って密着するしかない。こっちも傷つくのを覚悟すれば、止められる場合もある。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『飛騨の怪談』 岡本綺堂

2008年の本。私は原価よりも安く買ったけど、amazonでは原価よりも上。いやいや、・・・飛騨は、・・・怖いよ。

この本に出てくる“怖いの”は、「やまわろ」。「やま」は山だけど、「わろ」の字が出てこない。けもの偏に口を三つ書いて木という漢字。人とも猿ともつかないわけの分からない生き物。夜の間に鳥小屋の鳥を絞めて盗んだり、かつては人をさらうこともあったという。まつわる話はいくらでもあるが、正体はまったく知れない。「見た」という話もあるが、どうも突き詰めてみるとおぼつかない。

「わろ」は、おそらく和郎という意味であろうという。で、大きいのを山男と言い、小さいのを「やまわろ」と言うんだろうと。山姥や山女郎はその女性版とか。

同じような、「黒ん坊」の話を何かで読んだ。この、「やまわろ」の話がもとになっているんだろう。

怖いのは怖い。怖いけど、ただの怪談話じゃない。だいたい、死んだ人間が化けて出るわけじゃない。化けで出るわけじゃないけど、怪綺談であることは間違いない。だってゾッとする。だけどそれだけじゃあない。それらは飛騨の険しい山岳を背景に懸命に生きている。生きている以上感情がある。女も欲しくなる。愛情も芽生える。それらはときに、おぞましく思えるかもしれないが、愛に隔てはないだろう。

ただ、その背景にあるのが、飛騨の険しさなのだ。

『飛騨の怪談』    岡本綺堂

メディアファクトリー  ¥ 時価(定価より高いかも)

近代怪談文芸の精華 岡本綺堂に1世紀近くも埋もれていた幻の中編怪奇小説があった!
飛騨の怪談

怪談実話集
木曽の怪物
お住の霊
河童小僧
池袋の怪
画工と幽霊


私の生家は、埼玉県の秩父、武甲山の北側斜面の山麓にある。家は、武甲山の北側斜面に正対する格好で建てられていた。子どもの頃に見上げる武甲山はとてつもなく出かかった。当時は、夜になれば真っ暗。武甲山がある方を見れば、それこそ桎梏だった。そちらの方向からは、いろいろな音が聞こえてきた。

なにかがいるのは分かっていたので、大人から脅されたときは、やっぱりほどほどにしておいた。抑えがきかなくなって、外の木に縛り付けられた夜は、声が枯れるほど泣いた。・・・らしい。

私は、四足の生き物だろうと思っていた。なぜか。まったく理由はない。当時、野良犬はいくらでもいたし、それらと渡り合ったこともあった。そのため、“山の中の恐ろしいもの”を考えると、犬型で、もっと恐ろしくて、悪賢いものが思い浮かんだんだろう。

かりに当時、武甲山にそんなのがいたとしても、今の武甲山ならまったく居場所がない。石灰岩を掘り出された今の武甲山は、無残な姿をさらしているばかり。“何者か”がいられる場所は、どこにもない。

今住んでいるのは、埼玉県の東松山市。関越高速で都会の人が、ゴルフにやってくるのにちょうど都合がいい。うちから高台に登っていくと三方をゴルフ場に囲まれている。道は、ゴルフ場の間を縫って向こうの町につながっている。

山の上にあるのはゴルフ場。それから、大学も山の上にある。大東文化大学と山村短大というのがある。一山南には東京電機大学がある。周辺の山も電気大の所有地らしい。電気大は、電気をたくさん作りたいらしく、山を切り開いてソーラーパネルを並べた。道路から見ると、その向こうは林のように見えるが、木が植わっているのは、ほんの一重。中に林はなく、ソーラーパネルが敷き詰められて電気を起こしている。

ゴルフ場に、大学に、ソーラーパネル。「やまわろ」よりもたちが悪い。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『素敵な日本人』 東野圭吾

『素敵な日本人』という題名で買いました。社会性の高いものかと思ったら、短編の“読み物”だったんで後回しにしていたら、ずいぶんと時間が経過してしまった。とりあえず、一話読んでみたら、そのまま手放せなくなって読み切りました。あとで後悔したんだけど、毎晩寝る前に一話ずつ読んで、長持ちさせればよかった。

最初の、『正月の決意』の、スッ転んで、転んだまま「痛てて」って顔を上げてみたら、とてもきれいな花を見つけたみたいな結末に快感を覚え、同じ快感を期待して次の『十年目のバレンタインデー』を読んだ。期待は裏切られ、満たされたのは復讐欲だった。

なにが出てくるかわからない。何気ない話を読んでいるようでも、どこかで展開を変えられるかもしれないから、油断できない。まるで暗闇を手探りで進むときに、暗い壁に延ばした手を、仮に誰かが触っても絶望しないよう胆に銘じるように、読み進んだ。

東野圭吾さんの書いたものを読んだのは、初めて。ずいぶん売れてる作家さんなのにね。そういえば、息子たちはよく読んでいた。原作が映画になって、子どもに進められて面白く見たものもあった。

こういう“おはなし”が書ける人だったんですね。


『素敵な日本人』    東野圭吾

光文社  ¥ 1,404

意外性と機知に富み、四季折々の風物を織り込んだ、極上の九編。読書の愉楽を、存分にどうぞ
正月の決意
十年目のバレンタインデー
今夜は一人で雛祭り
君の瞳に乾杯
レンタルベビー
壊れた時計
サファイアの奇跡
クリスマスミステリ
水晶の数珠


28日の朝、関東南岸を舐めるように東へ進んだ豪雨のあと、涼しい風が入ってきた。“暑さ寒さの彼岸まで”とはよく言ったもので、肌に心地よい、本格的な秋の始まりを感じる。

4月に出たこの本。偶然ながら読むのが遅れ、こんな気候の中で読めたのは、運が良かった。出版された当初の新緑の季節ならまだしも、ジメジメした梅雨時だの、うだるような暑さだの、そんな高い湿度の中で読むような本じゃない。

小気味よく転がされ、カラっと騙されるなら、やっぱり空気は乾いていた方がいい。

他にどんだけ読まなければならない本を抱えていても、短編ならば、気分転換にもなる。でも、まあ、読み始めれば、そんなわけにはいかないな。もう一度、転がされたい。騙されたい。そんな気持ちをおさえて秋の夜長を過ごすなんて、私にできる技じゃない。

そういえばこの本、なにが“素敵な日本人”なんだ。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『美しき幻 遙かなる墓標のもとに』 森村誠一

ここで紹介すべきかどうか、とても迷いました。本屋で手にとって、裏表紙の要約を読んで、私は勘違いした。そこには、次のように書いてありました。
知られざる戦争の悲劇 終戦間近のアルプスでなにが !?
大学で旅行研究会に所属している三杉道久は、一年先輩でマドンナ的存在の新村桐子と二人きりで北アルプスを縦走する。桐子の祖父は戦争中、徴兵を忌避してアルプスの最奥地・雲ノ平で消息を絶ったという。数年後、急逝した桐子の遺言に自らの使命を見出した道久は再びアルプスへ・・・
作家・森村誠一が平和への祈りを込めて世に問う渾身の書き下ろし長編。
気になる「徴兵を忌避」という言葉もあるが・・・。書いたのが森村誠一とは言っても・・・。だって、・・・。そんなこと言ったって・・・。

・・・そこで気が付かなきゃダメだよね。でも、北アルプス雲ノ平を舞台にしていて、主役が「ふたたびアルプスへ・・・」なんて言われたら、・・・ねえ。読んじゃうよね。

森村さんの書いた『悪魔の飽食』は、単行本として出されたときに、すぐに読んだ。当時は、日本の戦争責任を告発するのがブームで、家永三郎、千田夏光、本多勝一、吉田清治、森村誠一、挙げ句の果ては『ゆきゆきて、神軍』なんてドキュメント映画まで作られた。


時期的には1970(昭和45)年前後からそういった動きが激しくなり、そこから20年~30年余りの間は、無人の野を行くがごとき有り様。逆に、“保守”というだけで、“軍国主義者”と決めつけられるようなご時世。

戦争に行ったのは大正生まれの人たちで、大正生まれの人たちの戦争と言っていい。昭和生まれでも、なかには志願していった人達もいるが、昭和3年生まれの私の父は、祖父の激しい反対にあって断念した。当時、17歳。森村さんは昭和8年生まれだから、当時、12歳。おそらく、この違いは限りなく大きい。少なくとも、戦争に行った大正生まれの人たちを、“軍奴”を切り捨てる傲慢さは、父にはなかった。


実業之日本社  ¥ 590

星座を見上げながら、桐子が、「私たちの星座を探しましょうよ」と言った
マドンナとの出逢い
流英の一夜
予期せぬ邂逅
「ただ一人の異性」の遺言
孤独の抵抗
元測量部隊隊員の証言
雲ノ平への道
山上の神域と人間の海の間
撃墜王と呼ばれた男
米軍兵士の述懐
北アルプスの新緑の森に


雲ノ平は好きです。夢のような場所だと思います。もう一度、行ってみたいところだな。そう思うのは、人があまり来ない静かな場所というイメージがあるからで、登山ブームでたくさんの人が訪れる雲ノ平なら、行かなくてもいいや。うちの近所に、一日歩いても誰にも合わないで住む山なら、まだまだある。

森村さんは山好きなんだろうけど、中でも北アルプス最深部の雲ノ平は汚れのないものの象徴。新村桐子もそう。汚れなき存在とそれに対する存在とをきれいに分けて、汚れなきものが汚れたものに勝利する物語。勧善懲悪を貫いた水戸黄門みたいなもの。

とても、政治色の濃厚な物語で、現政権への憎悪に満ちている。その憎悪を貫くためなら、無辜の先人たちへの呪詛をためらわない。

心身に不調を抱える時には読まれませんように。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『竜宮城と七夕さま』 朝田次郎

JALグループの機内誌『SKY WARD』に掲載されたエッセイをまとめたものの模様。飛行機なんかめったに乗らないから、当然お目にかかったことはない。今までのエッセイ集の中にも、『SKY WARD』のものがあったんだろうな。

JALのHPから『SKY WARD』を調べてみたら、月間で出されているもののよう。しかも、今月号の編成が紹介されていて、バックナンバーの内容も調べられるようになっている。

コラムは、だれが書いたものかは明らかにされていない。ちなみに8月号のコラムは、《スポーツ聖地紀行》、《旅の風景を支える人》、《ご当地カレー進化論》の3本。どうも、浅田次郎さんが書いたのはどれかな。題名からすると、《ご当地カレー進化論》。之しかなさそうだな。

飛行機に乗るのは好きではない。旅なら、もっぱら自家用車か、電車・バス。自家用車の旅は、必要に迫られてのこと。私だってできれば電車・バスを使いたい。そんな旅のお供には、やっぱり本がいい。そんなときの本には“軽さ”が必要。

この間、山に行くのに電車・バスの旅をした。持って行ったのは、アーサー・C・クラークの『地球幼年期の終わり』。「SFならぴったり」と思ったんだけど、さすがは、アーサー・C・クラーク。SFとは言っても、内容は高度に哲学的。窓の外の雨の風景とともに、明日の運命に不安を感じさせられた。


小学館  ¥ 1,512

国内外での抱腹絶倒の出来事から身辺に起こる様々な出来事を描く傑作エッセイ集
唸る男水を飲む砂漠への帰還煩悩を去るヒマ
寿命の考察続-シロクマ奇譚宗旨変え続-宗旨変え布袋考
中華料理の歴史涼しかったあの頃GOOD LUCKハンパ者真夜中の対話
皇帝たちの温泉総統の抜け穴大雁塔とドラ焼き君は虚無僧を見たか鬼は外 福は内
「白」の時代ヴェルサイユの奇跡キムチ大好き竜宮城と七夕さま時間の暴力
北京秋天温泉礼賛トリュフの味誰だっけ加速する人生
高麗屋inラスベガス鬱と鬣习と丰学生街の喫茶店納豆礼賛
御幣担ぎ流れる獅子王○か×か初めてのキャッチボール


その点、この本なら間違いない。“軽さ”がいい。浅田さんのエッセイは、『SKY WARD』という機内誌の中で、“旅のお供”という意味合いでは、きわめて重要なポジションを占めているのだろう。“軽さ”こそが、重要なのだ。

“軽い”。たしかに“軽い”には“軽い”。その軽さが心地よい。だけど、本当にただ“軽い”だけのエッセイなら、おそらく誰も読まない。その中に、「たしかに」と、読者をうなずかせるもの一つや二つは織り込まなくてはね。400字詰め原稿用紙7~9枚のエッセイのなかで、結構、難しい作業だな。

この本の題名になっている『竜宮城と七夕さま』は、この本に掲載されている40のエッセイの中の一つ。この中で浅田さんは、もう一度、幼いころに聞いたおとぎ話を振り返っている。

竜宮城で浦島太郎をもてなした料理はなに?・・・そうだよね。目の前でタイやヒラメが躍ってくれてるのに、尾頭付きをつつくわけにはいかないよね。

織姫と彦星の年に一度の逢瀬が雨にたたられては可哀そう?・・・「だいたい一年も会えなかったら、男と女の中は続かない」っていうのは、浅田さんの実体験だそうだ。

《幼いころの知的体験は、知識というよりも、ほとんど肉体の一部となる/肉体の一部になったものだから忘れ去るということがない》・・・映画やテレビと違い“お話し”には具体的な強制力がなく、その分だけ自分勝手な思考や想像が可能だし、必要となる。

「大事なことだ」という自覚のもとに、孫に本を読んでやる。ところが孫が面白がる本と私が強制したい本が違う。「こっちの本の方が面白いんだ。この野郎」と言っても仕方がないので、孫の好みに従う。何度か読んでやってるうちに、孫が感じていた“おもしろさ”が見えてきたりする。この間、孫に読まされた、《村を救ったカエル》。最後は涙が流れた。

“軽い”ようで、“深い”? まあ、あまり気にせず、旅先につくまでの間、読んでみましょう。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『地球幼年期の終わり』 アーサー・C・クラーク

SFは好き。だけど、アーサー・C・クラークはあまり読んでない。ほんの何冊かは読んでるはずなんだけど、あまり覚えてない。アーサー・C・クラークを読むには少し子ども過ぎたのかもしれない。

やっぱりこの本も、『2001年宇宙の旅』あたりと同じように、人類の“進化”であるとか、“使命”であるとかをテーマにしたスケールの大きいストーリー。テーマをそらすことのない展開が、私には少し息苦しい。人間がふざけているので、冗漫な流れのほうが、どうも私には合っている。

それにしても、この作品が、イギリスで出版されたのが1953年。日本で1964年。“SF小説史上の最高傑作”と言われているそうだけど、上で文句言っておいてなんだけど、“最高傑作”と言われるのもよくわかる。

だって、この本を読んでいて、「あれ、この展開は、あの本と同じだ」って、何回思ったことか。つまり、私がこれまで読んだ本の中で、強く印象に残っているものの中に、『地球幼年期の終わり』を元にして、あるいは刺激を受けて書かれたと思われる本がいくつもあった。

漫画も合わせてね。

『地球幼年期の終わり』    アーサー・C・クラーク

創元SF文庫  ¥ 864

優れた科学技術を備えた超知性体が人類に理想社会をもたらした。そして、その先に待つのは・・・
  • プロローグ
  • 第1部  「地球とオーバーロードたちと」
  • 第2部  「黄金時代」
  • 第3部  「最後の世代


最初に頭に浮かんだのは『デビルマン』。ちょっとネタバレして悪いけど、・・・いや、SF小説でネタバレはまずいね。やめとく。でも、ほら、・・・あそこにも“使命”が関与してくるじゃないですか。そして、その“使命”から外れて、人間の側に立って、デビルマンは戦うんだよね。

・・・この言い方なら問題ないな。でもね。私がここでデビルマンを持ち出した理由は、それだけじゃないんですよ。びっくりだよ。私なら、そこからもう一つ物語を作りたい。・・・ああ、言いたい。

おそらくは、『地球幼年期の終り』の強烈な影響のもとに書かれたんだろうと思われるのが、半村良の『妖星伝』。『妖星伝』は『地球幼年期の終わり』の半村良流の焼き直しと言ってもいいんじゃないかと思う。ずい分前に読んだんでうるおぼえではあるんだけど、とにかく面白かったからな。たしか、時間が意思を持ち始めたんだよね。つまり、終末に向かい急ぎ始めた。超知性体がそれを母星に伝えなければいけないんだけど、宇宙船が故障してしまう。その代わりに、超生命体となった人間の生命エネルギーを宇宙船とするために、超生命体は人間に使命をもたせた。

・・・何十年も前に読んだ本なのに、そこそこ覚えてるねえ。

『百億の昼と千億の夜』も、そう。もしかしたら、これが一番、強く影響を受けているかも知らない。超知性体のボイラーの中のできごとなんだよね。・・・すべてが・・・。

進化した新人類が、エスパーとしての能力を持つなんてのも、色々なバリエーションで物語化されているよね。

でも、本当は私の一番の興味は、この物語に書かれていない、悪魔の姿をしたものたちと人間の、過去の関わりの中にあるんだ。・・・でも、これは、言っちゃあいけないんだよね。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『KZ'Deep File いつの日か伝説になる』 藤本ひとみ

あとから知ったんだけど、これは、『探偵チームKZ事件ノート』というシリーズの中の一つのお話。藤本ひとみさんは、この手のライトノベル系とも言えるお話も手がけているんですね。いやいや、大変面白く読ませてもらいました。あとにも書きましたけど、旅のお供にはちょうどいい本ですね。
古都、長岡京で開かれる旧財閥の懇親会。厳重な警戒の中、ナイフを持ち込む少年の目的は!?二つの蜂の巣、誘拐された幼女、からむ因縁の糸はどこに続くのか!? 真実を追う少年たちの夢と挫折、友情と葛藤を描く、書き下ろし長編。
これは、“売らんがため”の口上書きね。

でも、あんまりいい口上じゃないな。読んでみると、もっともっと面白いよ。なにしろ、私はこの本を買って後悔してたんだから。

・・・というのもね。私、通常、あんまり作者にこだわらないんです。誰が書いたかって、あまり気にしないの。もちろん読むたびに面白ければ、次第に名前も覚える。まあ、藤本ひとみさんじゃあ、“覚える”もへったくれもないんだけどね。だから、藤本さんの名前で買っちゃったのよ。内容をちっとも確認せずに。帰ってからペラペラめくったら、ちっともフランスじゃあないし、ちっとも歴史ものじゃあないし、・・・そういうことで、後悔したわけ。

じつはここのところ、仕事が忙しくてね。本を選ぶ暇がないもんだから、バタバタしながら本を買ってくる。ネットの場合もあるけどね。それこそ、はずれがあって当然くらいの状況だな。なんて、図に乗ってひっくり返ってペラペラめくっているうちに、・・・なんだよ、面白い。

まったく、私は恥ずかしい。こんな面白い本を読みそびれるところでした。たしかに、日ごろの自分の趣味・趣向とはだいぶ違うんだけど、そんなこととは関係なく面白い。

旅の電車の中で外の景色を見るのに疲れたときに、こんな本がお供なら、いい旅になるだろうな。


講談社  ¥ 1,512

若者たちが持つ快活さと真摯さ、繊細さ。いつの間にか消えていき、二度と戻ってこないもの
序章
第1章  呪いの都
第2章  ゲノム編集
第3章  我がKのために
第4章  奇妙な祠
第5章  因縁の糸
第6章  時を超える闇
終章


四人の中学生を主人公にした話。保険金一家殺害事件がどうの、ゲノム編集によるデザイナーベイビーがどうのって話が絡まって進んでいく話。縦糸には、第二次世界大戦末期、配線が色濃くなる中、政商として成り上がった財閥創業家が軍から委託された裏の仕事と、終戦後の混乱の中で発生した二人の人物の失踪事件が編み込まれている。

散漫になるかと思われるほど色々な糸が使われていることに不安を覚えながら中盤までを読むことになるが、終盤に向かって、それが一つの意味を持たされていく様子が心地良い。

その糸の一つに、石綿、アスベストの製造と、その被害の話がある。この折り込み方が非常に巧妙で、その始まりは、なんと・・・。ちょっと、これは、これから読む人のためにやめておこう。

子供の頃、父の会社が石綿を作っていた。父は休みの日でも会社に行って仕事をすることがよくあった。その仕事が簡単に終わりそうな時は、自転車の荷台に私を乗せて連れて行くことがよくあり、仕事をこなす間、私を工場の中で遊ばせておいた。なんだかわからないけど、休みの日の工場にも人がいて、なんだかんだと珍しいものをでしてきて遊んでくれた。木くずだとか、鉄くずだとかね。

その工場の隅っこには、いつもふわふわした綿くずのようなものが、けっこううず高く積もっていたような記憶がある。あれは何だったんだろうか。

父が死んだあと。同じ時期に同じ工場で働いていた方が仏壇に手を合わせに来てくれた。その方は会社から依頼を受けて、石綿を製造していた時期に努めていた人に連絡を取って、アスベストの外を説明し、医者に掛かることを勧めて回っていた。

いずれにせよ。私は1960年生まれ。いろいろな意味合いで、日本は“混沌”の中から立ち上がってきたんだ。

そうそう、この本にはもう一つ、“早良親王の怨霊”というすごい糸が使われていることをお伝えして、終わります。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『ファイト』 佐藤賢一

なんだー。なんだ、なんだ???

佐藤賢一さんの本らしく、いつもながらの“語り言葉”で話が進んでいくけど、これはまだ、カシアス・クレイと呼ばれていた頃のモハメド・アリだろ。・・・なんて思ってるうちに、おいおい、試合が始まっちゃったよ。「うっ、もらった」って、パンチの一発一発まで、この“語り言葉”で、モハメド・アリの語りの中で進められていくのか。・・・なんなんだ、この本。

なんだよ。まったく。・・・ボクシングってのは、痛いスポーツだな。

最初の私の意識の中に現れる彼は、カシアス・クレイだった。でも、この本の中で彼が語る通り、最初のタイトルマッチでソニー・リストンに勝った翌日に、彼はイスラム教徒であることを発表した。さらに一週間後には、エライジャ・モハメドから与えられた《モハメド・アリ》に名を変えた。この試合が1964年だから、いくらボクシング好きとはいえ、1960年生まれの私の意識に、カシアス・クレイの名があるはずがない。

おそらく、同居していた叔父に、あとから吹き込まれた記憶だろう。どうやら、「カシアス・クレイの方がかっこいいのに・・・」という思いと一緒に吹き込まれたものらしい。

叔父たちの影響で、ボクシング大好き少年に育った私だけど、対戦相手に罵声を浴びせるあの姿勢、蝶のように舞い、蜂のように刺したそのあとで、勝ち誇るあの態度、どうしても好きになれなかった。私がモハメド・アリを好意的に受け止めることができるようになったのは、ラリー・ホームズとの戦いからだな。そう、ぶざまなモハメド・アリだった。


『ファイト』    佐藤賢一

中央公論新社  ¥ 1,836

ヘビー級王者、人種差別、戦争、老い…。全ての闘いでベストを尽くした不屈の男・モハメド・アリ。
第一試合 対ソニー・リストン
第ニ試合 対ジョー・フレージャー
第三試合 対ジョージ・フォアマン
第四試合 対ラリー・ホームズ

そして、アトランタ・オリンピックの開会式。聖火台に成果を点火する大役を担って現れたのが、パーキンソン氏病と戦うモハメド・アリだった。

母は、パーキンソン氏病で、けっこう若いころに発病したらしい。薬が合ったのか、症状はそんなに進んでいたようには思わない。母の兄も、私が赤ん坊の頃に、足の異常を発見してくれた伯父もパーキンソン病で、最後は症状が進んで死んだ。パーキンソン病は、その症状以上に、若い頃から母を苦しめた。

母は、症状が進む前に、ガンで死んだ。私が36の年だ。ちょうど、アトランタ・オリンピックの年だった。最初は、6月に脳溢血で倒れた。その時点で半分くらいあきらめたのに、7月に入って奇跡の超回復。リハビリもはじめ、やれやれと思ったのもつかの間、胃がんの末期、一ヶ月も持たないと宣告された。

オリンピックの頃は自宅に帰り、私は18歳まで母に育てられた家で、母と最後の時を過ごした。母は、病気を姑からなじられたことがあり、病院に行くのさえ嫌がった。その間にガンが進行したのだろう。最初の脳溢血も、原因は胃ガンだろう。

モハメド・アリの姿は、二人の兄たちと一緒に見た。皆、無言で見た。

母が死んだのは、オリンピックが終わってしばらくした、残暑の厳しい日だった。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『和僑』 楡周平

兄が家を継ぐことに何の疑いもなかったから、私が家を出ることにも、何の疑いもなかった。兄は、私が中学生の時に、東北の大学に入学して、家を出た。もちろん、いつか帰ってくる前提で。その下の兄も家を出たあと、両親、祖父母との生活が苦痛で、高校を卒業すると同時に、前のめりになって家を出た。それ以来、家は帰省先になり、祖父母と両親が死んだ今、そこは兄の家になった。珍しくもなんともない話だけどね。

父には弟が三人いて、下の二人は故郷の秩父を出ている。もう、父の世代から、秩父に仕事はなかった。農地解放でボロボロにされ、畑も満足にない家なので、惣領以外は、自然と目が外に向く。

本書の中で、故郷を捨て、アメリカに渡り和僑となった時田さんの立場はよくわかる。ただ、親は、家を出る次男、三男のことを憂慮していたし、長男はそんな両親の思いを汲んでくれていたので、私は故郷と縁を切らずに済んだ。

いま、観光シーズンになると、秩父という名をよく聞く。そのたびに誇らしい思いとともに、なんだか複雑な感情が入り混じる。「もう、そろそろだろう」っていうところかな。兄の代になり、孫もできた今、自分の方から疎遠を旨として行動している。もう、60をまじかにしている私が秩父に暮らしたのは、18まででしかないんだから。今更、故郷を笠に着るのも、うすらみっともなく感じる。

巨人の星の明子姉ちゃんみたいに、電柱の影から見守ってね。訪れるなら、一人の旅人として、思いは秘めるというのが、適当でしょう。

まあ、できることなら、本書の時田さんのように、地元に貢献できる道があるなら、そんなにうれしいことはないでしょうけどね。


『和僑』    楡周平

祥伝社  ¥ 1,728

メイド・イン・ジャパン“ローカル”を引っ提げて、出るぜ、世界へ!示せ日本の底力
「老人を集めて、豊かな老後と、地方再生を」 逆転の発想で大反響を呼んだ『プラチナタウン』刊行から7年。その構想は現実に国が掲げる地方創世の切り札となった。そしていま、この物語はネクストビジョンを示す。

TPPで打撃を受けることが予想される、農林畜産業。減少を続ける人口。増える老人。そして、いつか減る老人。地方には仕事がない。若者は故郷を出て行かざるを得ない。

今の日本が、実際に抱えている様々な問題を、丁寧に描いて、とても上手に問題提起している。それが描かれる前半部分は、読んでいても、重いものを突き付けられている感覚がある。それとともに、主人公の山崎市長が、それにどう対峙するのかと、期待が高まる。

その解決策を模索していく後半の展開は、速度感もあって、心地いい。一次産業を立て直すことが、日本再生につながるという筋立ても面白い。

“日本のあたりまえ”が、海外では“売り物”になるといった展開だけなら、ただの“クールジャパン”で終わる。そこを、“和僑”とつなげることで、展開をダイナミックにしている。

「都合のよすぎる話の展開」というなかれ。実際の人生も、けっこう都合よくできていることもある。

ただのお話しと捉えてもいいが、きっと本気で考えているやつもいる。平成27年の本だから、読んだ人も多いでしょうが、もしまだだったら、おすすめです。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『アメリカ第二次南北戦争』 佐藤賢一

REUTERS 2017/05/02
トランプ大統領「ジャクソン大統領なら南北戦争回避できた」
http://jp.reuters.com/article/jackson-idJPKBN17Y0A6
(抜粋)
トランプ米大統領は、アンドリュー・ジャクソン大統領の任期(1829─1837年)がもう少し後だったら、南北戦争は回避されたかもしれないと発言した。また、南北戦争がなぜ起きてしまったのかと述べた。1日放送された米衛星ラジオのシリウスXMラジオとのインタビューで語った。

奴隷所有者で、アメリカ・インディアンを米南東部から強制移住させたことでも知られるジャクソン大統領は、南北戦争開始の16年近く前に死去している。

しかしトランプ大統領は、ジャクソン大統領は「南北戦争に関して起きたことに非常に怒っていた」と語った。「彼は『理由がない』と述べた。人々は南北戦争を理解していない。何故だ、という問いを持たない。なぜ南北戦争が起きたのか、なぜそれが解決できなかったのか」と述べた。

この放送後、トランプ大統領はツイッター上で、ジャクソン大統領が南北戦争の16年前に死去したことは知っているが、彼は「それが起きると予想して怒っていた。2度と起こしてなならない!」と述べた。

1861─65年に起きた南北戦争を、ジャクソン大統領が回避できたとトランプ大統領が考える根拠は明らかではない。

南北戦争については広範な研究が行われ、「奴隷制」が根本原因のひとつと考えられている。

「びっくりしたな~、もおう」・・・三波伸介風に・・・。いえいえ、トランプ大統領の些細な間違いにではありませんよ。その些細な間違いを指摘して、「奴隷制」を“根本原因”と言ってはばからない人たちに。

そんな人たちに読んでもらうなら、・・・やっぱりこの本かなぁ。

光文社  ¥ 時価

2006年に出た本 直木賞作家が鋭い批判眼と歴史観を以て描いたアメリカの本質

奴隷制を基礎としてプランテーションを経営する南部の悪い奴らを、北部の奴隷制に反対する人たちが成敗したわけか? それが第一に原因ではないとしても、原因の一端となっていると、それがアメリカの常識と、そう言っているわけか。

あの戦争の前は、アメリカってのは現在のEUみたいなもので、統一度の高い、・・・少なくとも集権国家ではなかった。ただ、覇権国家イギリスの工業力に張り合おうとしていた北部諸州は、それを目指していた。イギリス工業に原料の綿花を提供していた南部諸州は、ワシントン以来の、統一度の低い連合体に満足していた。野心を持って、南部諸州に変化を求めたのは北部諸州である。

北部諸州の利益を代表するエイブラハム・リンカーンが大統領選に勝ったことで、南部諸州は合衆国からの離脱を選択する。たしかに、奴隷制は問題化されていたが、それ自体は国を割るような問題ではない。事実、アメリカは、ラテン系ヨーロッパ人、スラブ系ヨーロッパ人、アイルランド人と、移民後発ヨーロッパ人の低賃金労働が工業の発達を支えた。とどめは、シナ人の苦力だ。あれは、準奴隷労働だろ。南京条約のあと、まもなく苦力狩りが始まるから、北部諸州が奴隷制を“道徳的誤り”として、南部人の人間性を攻撃し始める頃には、もう、新たな奴隷は準備されていた。だから、戦争なんかするまでもなく、南北が折り合いを付けることは、さほど難しいことじゃなかったはずだ。

「なぜ止められなかったのか」と疑問を呈したトランプ大統領の発言が、そのことを指しているなら、彼は全く正しい。60万を超える死者を出す戦争だ。白人同志がそれだけ殺し合う理由として、奴隷制ってのはねぇ。ありえないよ。

アメリカは、この南北戦争を、《American Civil War》って、呼んでるよね。アメリカの人の悪さがよくわかるネーミングだな。

分離を図った南部諸州、いや、アメリカ連合国を破ったアメリカ合衆国は、連合国を絞り上げて、90年代の工業の大発展期を迎える。米による日本占領のモデルケースは、南部占領だった。




にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。

テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください
人気ブログランキングへ にほんブログ村 政治ブログへ


言葉は人の心をあらわします。
「歌は世につれ世は歌につれ」と言いますが、言葉についても同じことが言えるでしょう。
これから出る本
















































当ブログ内人気図書 






















































カウンター
カテゴリ
ブロとも一覧
アジシオ次郎の時事原論
はりこのはやしや 
ハシビロコウ
素足のアイドル達
うさぎ屋の四方山話
わくわく株式投資
プロモデラー林哲平のジャンクロボット創作ブログ『ケルバーダイン』
大好き!グラビアアイドル!
伊織のブログ
Re:BAD TASTE♥
QWERT 5w1h
「伝わる技術」オトデザイナーズ・坂本真一
歌と知恵でハッピーライフ^^
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































検索フォーム
リンク
RSSリンクの表示
最新記事
応援して下さい