めんどくせぇことばかり 2015年09月

『津波救国──〈稲むらの火〉浜口梧陵伝』 大下英治

津波
紀伊国有田郡広村を襲った津波は六メートルの高さだったという。それを考えれば、2011.3.11に東北を襲った津波はあまりにも巨大である。でも、“東北”という広い範囲にわたって、無数の浜口梧陵がいたことも、また事実。防災無線で避難を呼びかけ続けた女性。危険を犯して水門を閉じに行った消防団員。逃げ惑う車の整理を続けた警察官。多くの人達が“公”を貫いて命を落とした。親を、子を、家族を、友人を救い出すために、危険の中に見を晒したひとり一人の人たち。その後始まる救援の中でも、自分を顧みずに被災者のためを図る自衛隊員、最悪の事態を防ぐため、命を投げ出したに等しい東電職員、止むに止まれず東北に向かったボランティアの人達。
 
YOMIURI ONLINE
天皇、皇后両陛下が「稲むらの火の館」を訪問
http://www.yomiuri.co.jp/national/20150926-OYT1T50121.html
陛下 
両陛下の訪問された「稲むらの火の館」のHPがあったんでのぞいてみた。津波防災教育センターとして利用されてるんですね。このニュースに触れて、この記事を書いたのを思い出しました。

『津波救国──〈稲むらの火〉浜口梧陵伝』  大下英治

講談社  ¥ 1,500(時価)

安政元年 南海大地震により津波が村を襲う。浜口梧陵は「稲むらの火」をかかげて村民を津波から救済
安政元(一八五四)年十一月四日午前十時過ぎ、紀州広村は強い地震に見舞われた。揺れがおさまったあと、浜口梧陵は海岸に向かった。海の様子をみるためである。言い伝えでは、大地震のあとには、しばしば大津波が寄せ来ることがあるという。波の動きが尋常ではない。梧陵は行き会う人ごとに声をかけ、高台への避難を呼びかけた。しかしこの日、津波はやって来なかった。翌朝、村人の多くはそれぞれの家に引き上げた。

その日の午後四時、ふたたび地震が発生した。前日のものとは比べ物にならないほどの大地震となった。安政の南海大地震である。現在、その地震の強さは、マグニチュード八.四と推定されている。揺れは、三度、四度に及んだ。梧陵は家族に避難を促し、海へ向かった。地がさけ、水が吹き出すところもあった。脆い家は崩れ、けが人も出ている。梧陵はむらを走り回り、避難を呼びかけた。

「津波だー❢」

この時の津波は、最高で六メートルあったとされている。梧陵自身、逃げに逃げた。途中、波に飲まれたが、かろうじて小高い丘に流れ着き、ようやく命拾いした。悲惨な状況があたりを覆い尽くしていた。災難を逃れて高台の八幡神社に逃れた者たちも、今や悲鳴を上げて、親を尋ね、子を探し、兄弟を互いに呼び合っている。

午後六時、広村は、第二波、第三波の津波に襲われていた。暗さが逃げる村人の進路を奪い、方角を失った者たちを波が飲み込んでいく。

梧陵はとっさに周りの者たちに命じた。「むらのすべての稲むらに火を放て」

高台にてんてんと広がるすべての稲むらに、火が放たれた。闇の中で、どちらに向かえばいいかわからずさまよっていた人々が、それらの稲むらの火を頼りにして高台に駆け上り、なん人もの命が救われた。その少しあと、一層大きな波が村を襲っていた。

波濤の襲来は、前後四回に及んだが、最後の一波が最大であったという。濱口梧陵の判断が多くの人々を“生”へと導いた。

浜口梧陵の長男浜口坦がイギリスに留学中の明治三十六年のある日、ロンドンの日本協会の主催で、「日本の女性」という演題で講演に立ったことがあった。講演の後に、一人のイギリス人女性が質問に立った。彼女は、ラフカディオ・ハーンの書いた『A Living God』を読んでいて、こう聞いた。「講演者の浜口と浜口五兵衛との間には、何らかの関係があるのでしょうか」
浜口坦が、浜口五兵衛のモデルになった浜口梧陵が自分の父親であることを告げると、会場は驚きに包まれ、やがて坦は万雷の拍手が彼に寄せられたという。
 津波被害ののち、浜口梧陵は私財をなげうって堤防を建設した。たんに次の地震と津波に備えるためだけでなく、被災で希望を失った人々に復興へのきっかけを与えるためでもあった。同時に、浜口梧陵は幕末から明治維新を生き、私たちのよく知るこの時期の時代人と交わった。梧陵はヤマサ醤油の棟梁の家の総領である。本来が事業家である。勝海舟らの時代人と交わり、時にはその経済力で多くの若者を支えた。しかし寄って立つ場所が異なれば、彼自身がを動かす立場に立ったとしても決しておかしくない一流の人だった。
昭和十九(一九四四)年十二月七日、さらに昭和二十一(一九四六)年十二月二十一に、南海大地震が発生している。特に昭和二十一年の地震の際には、五メートルの津波が界隈を襲った。この地震と津波による死者は二三三〇人におよんだ。しかし、広町における死者は二十四人で食い止められた。梧陵の築いた堤防は、昭和の時代にも広町を守ったのだ。






 


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『デザインマンホール大図鑑』 カラーマンホール研究会



なんでマンホールなんでしょうね。いったい、マンホールはどうなってしまったんでしょうね。そしてどこへ行くつもりなんでしょうかね。
「たかがマンホール、されどマンホール」・・・そんな言葉しか出てこないけど・・・。
地元のPRに持ってこい。・・・ゆるキャラ、市の花、木、鳥、魚など。芸術性にあふれるデザイン。・・・地面に残る地域の歴史。マンホールのふたをめぐる旅は続く。
沖縄“なんで?”とか、“どうして?”とか言う段階はずっと昔に通り過ぎてるんだな。その頃は、こんな足元のことにすら、私は気付いていなかったということだ。どうやら一九七五年の沖縄海洋博後に、そのシンボルマークをヒントにしたものがデザインマンホール蓋の始まりということです。・・・そんな前からあったんだね。 沖縄②

『デザインマンホール大図鑑』  カラーマンホール研究会

グラフィック社    ¥ 1,404

厳選したデザインマンホール計553枚 さあ、マンホールの世界へ旅立ちましょう
CHAPTER1  マンホ~ルの世界へようこそ
CHAPTER2  ご当地マンホ~ル
CHAPTER3  花鳥風月なマンホ~ル
CHAPTER4  謎蓋・シリーズマンホ~ル
CHAPTER5  マンホ~ルグッズ


マンホールっていうのは地下のパイプラインに降りて点検・掃除をするために作られた通路のこと。英語では「manhole」って書くんだそうだ。そのまんま、ひと「man」が地下に降りる通路「hole」だって。管轄の地方自治体の発注が業者に発注するもので、業者は地方自治体のデザインを注文通りに作ってるんだそうだ。

うれしいことに、その業者っていうのが埼玉県の鋳物屋さん。鋳物のことなら埼玉におまかせだね。長島鋳物株式会社の作業工程が、けっこう細かい写真とともに掲載されている。ぜひ一度、工場見学をお願いしたいところだな。
実は私がこの本を手にしたのにはわけがあって、私の住んでる団地にもデザインマンホールがあったんです。  DSCF2956_20150928165145ef9.jpgマンホール1マンホール2
それがこの本の裏表紙に載っていて、ビックリ。そんなわけなんです。左のものがこの本に載ってたもので、東松山にある《こども動物自然公園》で飼育しているコアラだな。真ん中の消火栓の消防車はそのまんまだね。右の仕切弁は市の花のぼたんをかたどったものだな。人間って、見るつもりにならないと、見えないもんですね。
sanjou.jpgこの本で紹介されているものの中でも、私のお気に入りは、なんといってもこれ❢

ペンチにスパナなどの金属製品。いいな~。金物の町、三条ならではのマンホール蓋。
私、この本に案外興奮してしまった。そして、上に紹介した私の団地にある蓋の写真を取りに行って、ものすごく新鮮に思えたのが左の写真。何の変哲もない、・・・止水栓の蓋。DSCF2960_20150928170645816.jpg





 


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『中国大減速の末路』 長谷川慶太郎

習近平がアメリカに行ってるね(今、26日)。国内がすごい大変なときに、一体何しにアメリカに行ったんでしょうね。・・・ああ、国内が大変だから、それでアメリカに行ったのか。
Newsweek 2015/9/24
習近平訪米の狙いは?【習近平 in アメリカ①】
http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2015/09/-in_1.php

中国共産党政府は、四つのキーワードでこの習近平の訪米を説明している。
  1. 「増信釈疑」の旅  信頼を増加させ、疑いに関して解釈(釈明)し疑義を晴らす
  2. 「聚焦合作」の旅  支那とアメリカの協力によって、各方面において世界に大きな影響を及ぼす
  3. 「面向人民」の旅  アメリカ人民と向かい合い、関係を深める
  4. 「開創未来」の旅  友好的な二大大国として「新型大国関係」の未来を切り開く
「支那はアメリカに肩を並べる大国で、両国は緊密な関係を築いており、そんな支那をアメリカも歓迎している」ってことをアピールするのが目的ね。誰にって、ほら、支那の国民の皆さんにさ。

支那は今、何かと大変だけど、汚職撲滅で習近平は国民の支持を集めてるよね。この訪米で地盤を固めて、狙うのは胡錦濤、さらには江沢民。


『中国大減速の末路』 長谷川慶太郎

東洋経済新報社    ¥ 1,620

日本はアジアの盟主となる  日本は高度な技術力を背景に、世界経済を牽引していくことになる
序章  中国主導のAIIBは「窮余の一策」に過ぎない
第一章  日中冷戦に敗れた中国の惨状
第二章  個人独裁を目指す習近平の愚
第三章  ソ連末期に似た新常態~中国崩壊は目前に迫っている
第四章  中国崩壊後の世界~デフレはますます深化する
第五章  日本が世界市場を席巻する~日本経済再び黄金期へ
スイカから化学プラントまで、各種、大小の爆発。大気汚染がひどい割には水質汚濁が話題にならないのはなぜだろう。とんでもない状況にあるのは、おそらく間違いないはずなのに。
暴動は、やはり同じように各種、大小のサイズに合わせてお好み次第。経済破綻はすでに進行中。

かりに習近平がスターリン式の個人独裁体制の確立に成功したとしても、経済成長を”量から質”に転換していくためには大量倒産、大量失業の痛みを伴い、習近平への期待は、逆に怨嗟の声に変わる。

どこかで、何かの歯車が一つ食い違えば、上記の矛盾が一気に噴出することは間違いない。日本にとっての問題は、動乱の支那といかに距離を取るか、いかに被害を最小限に抑えこむかにある。
長谷川さんの分析と予測は、“当たるも八卦当たらぬも八卦”といった次元のものではなく、すでに現実のものとなって進行中である。それらの中で一つ、民族問題で気になることがありました。

ダライ・ラマが穏健路線をとっているにもかかわらず、中国共産党の愚かな状況判断のため、チベットは悲劇性を増してしまっている。ウイグル問題はイスラム教過激派の流れに飲み込まれつつある。これも中国共産党が彼らをあちら側に押しやってしまった恰好。

気になったというのは内モンゴルのこと。内モンゴルは現在、事実上の戒厳令下にあるという。レアメタルや石炭といった地下資源に恵まれた内モンゴルにおいては、その開発を主導する漢族の流入で先住モンゴル族のマイノリティ化が進みつつあるという。一方的に土地を奪われ、命綱の放牧地の環境も悪化する一方で、やはり対立は先鋭化している。内モンゴルの特殊性が、本来同一の国家を形成するべき“外モンゴル”が国境を接してそこにあるということである。一旦緩急あれば、ここも一気に事態が動くことのなりそうだ。
ここで書くべきことじゃないけど、腹が立つのは潘基文。国連七〇周年記念で習近平を招いての演説を一大イベントにするつもりらしい。奴の支那の対日戦勝七十周年記念式典への出席と習近平の国連七十周年記念での演説は、最初から相身互いで仕組まれてた。日本はいい面の皮。朴槿恵の次はアイツなのかな。





 


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『高校生にも読んでほしい安全保障の授業』 佐藤正久

SEALDs?・・・・Students Emergency Action for Liberal Democracy - s・・・「自由主義・民主主義のための学生非常事態行動」がいくつか・・・

ずいぶん英語の人たちなんですね。

特定秘密保護法に反対で、集団的自衛権に反対で、「個人の自由や権利よりも公の秩序や義務を強く打ち出すもの」として自民党の改憲草案に反対みたいです。中国は政治体制こそ日本と大きく異なるものの、重要な経済的パートナーであり、どうやら尖閣諸島を国有化するような振る舞いは、いたずらに緊張関係を煽る行為と考えているようです。さらに靖国に参拝なんかしちゃいけないみたいです。東アジアからの懸念はもちろん、アメリカ国務省も「失望した」とコメントするなど、外交関係を悪化させているのは日本だと考えているようです。日本の外交・安全保障政策は、国際連合を中心とした戦争違法化の流れに逆行するものと、なぜか支那・北朝鮮・ロシアの対日圧力には無関心のようです。

・・・さすが、“戦後民主主義教育”をしっかり受けてきた学生さんたちみたいですね。しかも、“戦後民主主義教育”で育てられた先生から“戦後民主主義教育”をうけた学生さんたちなんだろうな。・・・羨ましいね、お金と単位に余裕のある学生さんは・・・。
『高校生にも読んでほしい安全保障の授業』   佐藤正久

ワニブックス    ¥ 1,400

アメリカの戦争に日本が巻き込まれるの? 自衛隊員が命を落とすの? 徴兵制が復活するの?
はじめに
本書の講師紹介
1限目  集団的自衛権ってなに?
2限目  日本の身近にある脅威とは?
3限目  戦わずに国を守る方法はあるの?
4限目  自衛隊員のリスクをいかに下げるか?
5限目  スッキリわかる❢ 安全保障 Q&A
おわりに

自衛隊を、よその国並みのふつうの軍隊にするまでは、安保法案が通ったって、まだまだ遠い。それにしても面白かったよな~、安保法制論議。民主党や共産党が自衛隊員のリスクが高まることを心配してた。彼らの以前からの主張を考えてみれば、どうやら宗旨替えをしたらしい。これからは左翼系の皆さんからも、自衛隊員のリスクが少しでも低くなるように協力いただけるようですね。
誰かが言ってたことなんだけど、安保法制論議ってまさしくガラパゴス。日本でしかありえない。《戦争させない》って、日本に言ってるみたい。それ、中国とかさ、イスラエルとかさ、ロシアとかさ、そういう国に言ってよね。プラカード
《戦争反対》も結構ですけどね、かつての日本の戦争のことを前提に行ってるんでしょ。・・・あれも相手のあってのことなのよ。なにを勝手に反省してんだか知らないけど、アメリカの占領政策の効果満点ね。マッカーサーが草葉の陰で喜んでることでしょう。まあ、草葉の陰で静かにしているようなやつじゃないけどね。
「日本が普通の国になったら、戦争をするに違いない」・・・、韓国あたりじゃそうに思われてるそうですが、そんな韓国の方が、沖縄だけじゃなく、先日の国会周辺のデモの中にも紛れ込んでいたんでしょうか。だから、《戦争立法反対》と、・・・あるいはただのマッカーサーチルドレン?

びっくりしたのは、自衛隊が南シナ海で掃海活動をするかとか、朝鮮半島近辺で邦人輸送中の米艦船が武力攻撃を受けた場合は自衛隊は米艦船を守るのかとか、そんなの機密に決まってるだろ。誰だよ聞いたの。敵のスパイか?

でも、なんとか無事法案が通ってようございました。それ以前に比べれば、日本の危険度は少しは減少しました。それでもこの本の著者であるヒゲの隊長さんは、「集団的自衛権を限定的に行使できるようになったからといって、自衛隊が戦争を始めることはありませんし、ましてや国民が徴兵制によって無理やり”兵士”にさせられるなどということは、断じてありません」などと優しく言っておられますね。

もし、そんなことで安保法案に反対してたんだとしたら、勘弁して下さい。





 


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中国の権力闘争

夕暮れが迫る広い部屋。会議室だろうか。大きなテーブルを囲んで、・・・だけど人は三人しかいない。背広姿の老人が、お互いに表情を探らせないような位置に腰掛けている。夕日が差し込んでシルエットとなるが、わずかに表情を映し出す。

「あなたが政権の座にある間に、あなたの手が私たちに届くことはない」

うう~❢ 嫌な夢を見てしまった。そこにいたのは習近平、江沢民、胡錦濤の三人。上のセリフを吐いたのは胡錦濤だった。“汚職撲滅”の旗印のもと、そのまま前政権と、さらにその前の権力者を血祭りにあげることで、快哉をあげる支那民衆からの人気を背景に独裁体制を確立しようとする習近平に向けられたものだ。
毎日新聞 2015/9/3
抗日勝利70年:江沢民元主席が出席 胡錦濤氏も
http://mainichi.jp/select/news/20150903k0000e030211000c.html
(抜粋)
中国の「抗日戦争勝利70周年」記念行事が3日開かれた北京の天安門城楼には貴賓席が設けられ、習近平国家主席(中国共産党総書記・中央軍事委員会主席)ら党最高指導部の政治局常務委員7人に加え、江沢民元国家主席や胡錦濤前国家主席ら歴代最高指導部のメンバーも姿を見せた。
習主席は、空前の反腐敗闘争を展開している。周永康・元党政治局常務委員ら江氏に近い有力者を摘発するなど事実上の権力闘争となり、一部長老からの反発を招いた。習主席としては軍事パレードで、現指導部が歴代指導部と一堂に会した「和合の姿」を国内外に示し、強固な権力基盤を築いたことを誇示する思惑がありそうだ。

胡錦濤の一番の側近令計画は収賄容疑で逮捕が決定しているそうだが、その弟でアメリカに住む令完成について、支那に引き渡すことにアメリカが同意したそうだ。周近平訪米のプレゼントだろうけどね。江沢民に近い周永康の摘発と言い、周近平の手は、確実に二人のもと国家主席に延びている。そんな中でみた夢だけに、なんか生々しくて・・・。



もしも、周近平の手が二人に届かなければ、・・・ということは汚職撲滅が不徹底に終わり、民衆の喝采が中途半端で途絶える。残されるのは成長力の落ちた経済に喘ぐような毎日の生活だけであれば、造反に走ろうとする彼らを押しとどめることが、周近平にできるだろうか。

他の官僚に比べささやかな汚職をあげつらわれた軍部は、周近平の命令のもとに民衆に銃を向けるだろうか。ツイッターはどんな情報を拡散させるだろうか。追いつめられていた江沢民や胡錦濤は、一気に挽回の手を打ってくる。そうなれば、倒されるのは間違いなく周近平の方になる。つまり、周近平はもう突き進むしかないんだよね。

しかも、この間書いたけど、「経済発展を量から質へ転換させる」という周近平の改革は、必ず痛みを伴うものとなる。大量倒産と大量失業だ。そういう事態は起こった時、中国共産党政府に封じ込められてきたさまざまな不満があちらこちらから噴き出す。それは経済的問題だけじゃなく、民族問題、公害問題、農村問題、宗教問題とあらゆる方面に及ぶ。

現状においてすら、周近平にしてみれば“進むも地獄、退くも地獄”という状況だ。六月の上海株式市場暴落は、支那の近未来を予見させるできごとだった。共産党政府はなりふり構わずカンフル剤を注入して乗り越えようとしている。シャドーバンキングの不良債権でも、市場に元を垂れ流した。今、支那ではインフレが進行している。

今私たちが考えるべきこと、それは「巻き添えを食わないようにする」ということだ。

あ~、いやな夢だった。実は夢の中で、上に書いた胡錦濤のセリフの後で、江沢民も周近平に何か一言言ったんだよね。ところがそれが思い出せないのよ。その一言に、周近平が口元を醜く歪ませたんだ。あ~、なんだっけかな~。江沢民の一言・・・。






 


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沖縄のこと(覚書)『高校生にも読んでほしい安全保障の授業』 佐藤正久

翁長雄志沖縄知事 国連人権理事会での演説全文
 ありがとうございます、議長。
 私は、日本国沖縄県の知事、
翁長雄志です。
 沖縄の人々の自己決定権がないがしろにされている辺野古の状況を、世界中から関心を持って見てください。
 沖縄県内の
米軍基地は、第二次世界大戦後、米軍に強制接収されて出来た基地です。
 沖縄が自ら望んで土地を提供したものではありません。
 沖縄は日本国土の0.6%の面積しかありませんが、在日
米軍専用施設の73.8%が存在しています。
 戦後70年間、いまだ米軍基地から派生する事件・事故環境問題が県民生活に大きな影響を与え続けています。
 このように沖縄の人々は自己決定権や人権をないがしろにされています。
 自国民の自由、平等、人権、民主主義、そういったものを守れない国が、どうして世界の国々とその価値観を共有できるのでしょうか。
 日本政府は、昨年、沖縄で行われた全ての
選挙で示された民意を一顧だにせず、美しい海を埋め立てて辺野古新基地建設作業を強行しようとしています。
 私は、あらゆる手段を使って新基地建設を止める覚悟です。
 今日はこのような説明の場が頂けたことを感謝しております。ありがとうございました。


もちろん日本政府にも反論の場が与えられました。

「日本政府は、沖縄の基地負担軽減に最大限取り組んでいる。普天間基地の辺野古への移設は、アメリカ軍の抑止力の維持と、危険性の除去を実現する、唯一の解決策だ。日本政府は、おととし、仲井真前知事から埋め立ての承認を得て、関係法令に基づき移設を進めている。沖縄県には、引き続き説明をしながら理解を得ていきたい」

なんか日本、・・・かっこ悪い・・・

『高校生にも読んでほしい安全保障の授業』   佐藤正久

ワニブックス    ¥ 1,400

アメリカの戦争に日本が巻き込まれるの? 自衛隊員が命を落とすの? 徴兵制が復活するの?



ターニングポイントになっているのがルーピー鳩山の「国外へ移設する。最低でも県外へ」という発言にあるんだよね。ああ、腹が立つ。なんだかんだ言っても、日本国総理大臣だからね。アメリカも、「このルーピーが・・・」とは思っても最低限の対応は取らざるを得ないし、沖縄県民にとっても、ルーピーだけど総理大臣だからね。まともな人は頭を抱えるし、まともだけど頭を抱えない人は利用価値を考える。

でも、翁長知事が辺野古移設に待ったをかけて県知事選で勝利したのはたしかなことで、現時点での沖縄県民の民意はたしかに彼の言うとおり“辺野古待った”にある。でも、それだけで物事が決まるわけじゃないのは沖縄の人もお分かりのはず。今、できることとできないことは、確実にある。ギリシャの国民だってそのくらいのことはわかってるから、チプラスさん信任されてたよね。
沖縄にある在日米軍海兵隊。専守防衛の方針をとる日本にすれば、この海兵隊の持つ抑止力は、今の段階では、絶対に必要。《治まれる時乱を忘れざる、是兵法也》 柳生宗矩の『兵法家伝書』にある言葉。前に読んだ『武士道の名著 - 日本人の精神史』 という本に出てた。

しかも、現状の東アジアを“安全な状態”と考えるなら、沖縄の人たちはかなり特殊な情報環境に置かれているんじゃないかと勘ぐってしまう。たしかに自衛隊じゃなくて、米軍の基地が近くにあるってのは気持ちよくないと思うよ。だけど、この本の中で著者も言ってるけど、沖縄の地政学な位置を考えれば、それは沖縄県民の安全にもつながる。
さらにその地政学的環境は、安全保障を考えた場合の特殊性だけではなく、経済・社会的な面からみても沖縄に大きな意味を与えている。その意味を有利に生かすのは、やはり沖縄県民であるべきだと思う。

重ねて言うが、その特殊性は沖縄に利をもたらす方向で生かされるべきだ。同時に安全保障上の要衝であるがために、沖縄には米軍基地がおかれているわけだけど、それだけのことがあるからこそ、生かしようもあるということだ。県知事には、それをぜひ生かす道を考えてもらいたい。






 


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ゴルバチョフの改革に酷似(覚書)『中国大減速の末路』 長谷川慶太郎

一九八五年に書記長に就任したゴルバチョフだが、その段階でソ連はすでに崩壊への道筋が引き戻すことのできない段階に入っていた。具体的には社会主義的計画経済は完全に行き詰まり、そのような中でレーガン政権の仕掛けた軍拡競争への対応を取らねばならなかった。

ゴルバチョフにできることは、緊張緩和により軍拡競争への対応を棚上げし、その間に社会改革をすすめることだった。その社会改革の方策としてゴルバチョフが実行しようとしたのがグラスノスチ、情報の公開によるソ連社会の立て直し、ペレストロイカであった。ゴルバチョフは少しずつ民主化の動きを進め、ソ連の人々を自由主義的経済に順応させていくというソフトランディングをめざした。
しかし、グラスノスチによりソ連の人々が得た西側の情報は、彼らを愕然とさせた。西側の人々の生活は、ソ連の人々の生活よりも遥かに豊かで、自分たちの生活の貧しさを知ったソ連の人々は、もはや自分たちをそのような境遇に押しやった国家に対する不満を抑えることができなかった。


ソ連崩壊時、ソ連の経済は完全に国際競争力を失っていた。競争力のある商品は原油と天然ガスしかなかった。じつはその状況は、あれから二五年たってもあまり変わらない。現在のロシアでも国際的な競争力を持った商品といえば、原油と天然ガスくらいしか思い当たらない。長い間の計画経済の硬直性になれたソ連社会では、生き馬の目を抜くような市場経済における自由競争への理解が進まず、技術や知識があってもなかなかシステムとして機能させられない状況が続いているのだ。


『中国大減速の末路』 長谷川慶太郎

東洋経済新報社    ¥ 1,620

日本はアジアの盟主となる  日本は高度な技術力を背景に、世界経済を牽引していくことになる


支那の場合、この点に違いはある。鄧小平以降の改革開放により、たとえ偏ったものであれ自由経済が進展し、史上稀にみる経済成長を遂げた。ただ、その偏りが、ここに来てこれ以上は放置できないほどの問題になって露出したというのが現状だ。そのような現場に臨み、習近平が掲げたスローガンが「新常態」。彼は経済成長の実態を、量から質へと転換させようと考えている。
習近平の現在の動きは、ソ連崩壊を結果として導いたゴルバチョフの一連の行動とよく似ている。それどころか、経済的な行き詰まりからデタント(緊張緩和)、ペレストロイカ(改革)、グラスノスチ(情報公開)、共産党消滅、ソ連崩壊への軌跡を同じようにたどっているように感じられるのである。
本書P102

経済成長の実態を量から質へと転換させる改革は、とてつもなく大きないた意味をともなう。習近平政権は「トラもハエも叩く」汚職撲滅政策で支那の大衆の喝采を受けている。しかし、いよいよ経済成長の実態を量から質に転換させていこうとした時、大量の倒産とそれにともなう失業が発生する。その時習近平への喝采は、怨嗟の声に変わる。
この時、もしも汚職撲滅作に沈黙を保っている江沢民、胡錦濤といった勢力が力を温存していれば、あるいは軍部が習近平に不満を抱きつつも沈黙を守っていたなら、それらの力は民衆の《怨嗟の声》を背景に一気に攻勢に出るはず。そこまでは読める。でも、そこから先は・・・。

それ以前に、六月、すでに上海株式市場の暴落という形で支那の経済は変調を露呈している。中共は共産党一党独裁制権ならではの、掟破りな市場介入で事態の沈静化を図るが、どうにも問題先延ばしにしか見えない。「量から質」への転換と言っても、このパターンではコントロール出来ないということか。コントロールできる形での「量から質」への転換というのがありえるのか。
いろいろな本と平行して読んでるもんだから、まだ、この本、半分しか読んでない。これから先に、《そこから先》の、長谷川さんの予測が書かれているのかも・・・。

さて、ゴルバチョフの書記長就任が一九八五年。八九年の冷戦終結で東ヨーロッパにおける覇権を失い、一九九一年にはソ連崩壊。習近平が最高指導者となったのが二〇一二年。ゴルバチョフで言えば、来年が冷戦終結、つまりアメリカへの敗北宣言に当たる年。さてさて何が起こることやら。





 


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『隠された歴史』 副島隆彦

おかしな話から始まるけど、数年前の事になるが娘は教会で結婚式を挙げた。大事に育てた娘は、なんだかよくわからない男と、なんだかよくわからない神の前で愛を誓った。
文金高島田姿を楽しみにしてた私の希望は踏みにじられたが、もちろんその場には同席した。娘には絶対的に弱い。その一同を他所の国の人が見れば、揃って熱心なキリスト教徒に見えたことだろう。私たちは、キリスト教も作り変えてしまった。私たちの背丈に合わせて・・・。
すでにその成立から千年を経過し、様々な試練にさらされて思想的体系を整えた仏教でさえ、この国の人々は受け入れた。しかも、それまでの神々を失うことなく・・・だ。

でも、それよりもずっと前の段階で、仏教は釈迦の時代のものとは大きく変質していた。

だいぶ前に読んで感動した 『隠された歴史』。仏教の謎に、真正面から体当たり。その本質と、時間の流れの中での根本的変質、姿形を変えて伝播していき、観音・弥勒の姿でマリアを日本に伝えた。そんなら聖徳太子の名前が厩戸皇子だったこともうなずけますね。この本は面白かった。同時に、視界が開けた。まるで目から鱗が落ちたパウロのように。
過去記事で~す

隠された歴史 そもそも仏教とは何ものか?隠された歴史 そもそも仏教とは何ものか?
(2012/07/27)
副島 隆彦

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観音・弥勒=マリア
第一章  お釈迦様の教えはどこへ行ったのか
第二章  二世紀頃、仏教にキリスト教が流れこんだ
第三章  ブッダの言葉こそ本当の仏教
第四章  宗教の中心は「救済を求める思想」
第五章  救済思想の否定として生まれた禅宗
第六章  般若心経になぜブッダの名前はないのか
第七章  「悪人正機説」を解体すると見えてくること
第八章  法華経を通じて見えてくる大乗仏教の正体
第九章  現代の阿弥陀如来の姿
第十章  道鏡とキリスト教
第十一章  現代と救済


どう?目次見ただけでも、ずいぶん魅力的な本だってことが分かってもらえると思うんだけど。
釈迦の教え
人間は死んだら全て終わりであり、消滅し、無に帰る。これが釈迦の教の本質である。この真理を知ることが悟りである。これを知り、一人できちんと死んで終われるようにするのが、仏教の修行である。

仏教は基本的に個人救済の宗教である。釈迦は生老病死などの苦しみを解明し、自ら悟りを開くために出家した。悟りを開いた彼は、その境地のまま入滅しようとした。しかし、梵天(ブラフマン)の願いにより、衆生の救済に後半生を用いた。これが慈悲である。
法相宗
人間は死んだら全て終わりであり、消滅し、無に帰る。すなわち、輪廻転生などはない。
大乗仏教
龍樹こと、ナーガールジュナ(150頃~250頃)に始まる。
大乗仏教は強い救済思想であり、衆生救済の思想である。救済思想はキリスト教の一大特徴であり、それが龍樹により、仏教という衣をまとって広められた。大乗仏教の衆生救済しそうは、本質的にキリスト教である。

この時代に花を開かせるガンダーラ美術。ギリシャの技術とともに、その思想やキリスト教が、ごく自然に取り入れられていった。マグダラのマリアは阿弥陀如来、あるいは観音菩薩や弥勒菩薩として、釈迦如来の周囲にひかえた。
禅宗の教え
神も仏も信じない。この世に救済はない。だから己一人、自分自身だけのために修行せよ。他者を助けることなどできない。だから禅宗にはお経がない。
キリスト教
キリスト教=マリア信仰がキリストの死後東へ東へと進んで、2世紀に中央アジア、北インドで仏教に変化した。そして阿弥陀・観音菩薩・弥勒菩薩信仰となって生まれた。この時仏典(大乗仏教)がたくさん書かれた。そして、それらは漢訳仏典(お経)となって中国に入った。
世尊布施論
比叡山で読まれていた漢訳教典。キリスト教聖書そのもので、イエスを人と考えるアリウス派の教え。内容は新約の「マタイの福音書」5~7章の「山上の垂訓」を中心に、「創世記」中のアダムの創造と堕落。イエスの降誕とその生涯、教え、さらに救いに関わるキリスト教の教義が記されているらしい。

この中で世尊と呼ばれるのはもちろんイエス・キリストであって、ブッダではない。法然や親鸞ら、比叡山で学んだ学僧たちの多くが、この「世尊布施論」を読み、影響を受けたことが考えられる。
  

仏教への疑問は尽きない。その本質を解き明かす画期的な本だ。少なくとも、私は待ち望んでいた。まずは大乗仏教の登場によって、仏陀の教えは分裂した。このあたりの経緯に関して、かつて“ひろさちやさんの『仏陀』”を読んだ。
この中では、「出家者を中心とする教団の特権化に伴い、在家信者たちの間には不満が高まっていた。アショーカ王の寄進と仏塔建設により、その管理者としての在家信者が一大勢力となり、仏陀の“救済”の思想を教えの基本とした大乗仏教が生まれた」といった趣旨が語られていた。ひろさんの主張も十分納得のいくものであった。

この『隠された歴史』では、その辺に主張の違いが見られる。しかし、「救済の教えを求める在家信者に、龍樹が“キリスト教の救済思想”で応えた」という考え方が成り立つ。もちろんひろさんと著者の副島さんは、発言の立ち位置がまったく違うわけであるが、副島さんの考えを主とし、ひろさんの考えを従とすることで、私にとっては一本筋の通った理解が得られたと思う。

ただし、副島さんは小乗にこそ仏陀の本来の思想が語られていると言うが、すでに教えの独占による利益を得ていた教団が仏陀の真意を伝えてきたというのも、なかなかしっくりはいかない。この点、副島さんご本人が書かれているが、宗教界も政治の世界とかわりはない。ともかく、在家信者が求める形に仏教は装いを新たにしたということだろう。

これで、今まで抱えてきた仏教の関する疑問の多くが解決にされていくように思える。それに加えて、本書の中では支那王朝変遷史の中で重きをなす“民衆の反乱”に、“救済思想としてのキリスト教”の影響を強調している。これは支那史、さらには古代史における人の流れ、思想の流れに新風を吹き込むことにつながるのではないだろうか。
「変わらない教え」とか、「変えてはならない教え」とかってのが、如何に人を不自由にするか。このところのできごとは、つくづくそう感じさせられる。イスラム教はユダヤ教、キリスト教に遅れてきて、完成をめざした分だけ窮屈になった。本来一神教は窮屈にならざるをえないんだろうけどね。

日本人は、あんまり窮屈な理屈を由としないんだろう。窮屈なことは、ほかに一杯あるしね。手を合わせる対象くらい、人になんとかかんとか言われたかないな。





 


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『総理の実力と官僚の支配』 倉山満

教科書には載っていない❢
政治クイズ
Q1 安倍総理は強い総理? それとも弱い総理?
Q2 日本の総理大臣とアメリカの大統領、国を動かす権力が強いのはどちら?
Q3 三権分立は行政、立法、司法と学校では学んだ。これは建前。では、リアルな三権分立とは?
Q4 衆議院と参議院、総理大臣にとって味方につけるべきはどちら?
Q5 デフレ化の給料が上がらない時代に増税したのはなぜでしょうか?
全問正解のあなた、本書を読む必要はありません❢
・・・なんて最初に書いてあって、読む本が溜まってるし、読まなくていいんならと思ったんだけど、・・・どうやら私のような人間こそが読まなければならないようです。

日本国内閣総理大臣の権力基盤の根本は自民党の過半数を握るということ。その自民党総裁を引きずり下ろす力があるのは?・・・第一がアメリカ、第二が参議院、第三が財務省。

私はなぜ参議院が第二に来るのかがわからなかった。アメリカには戦争で負けたんだから当たり前。財務省も徴税権・予算編成権と、金にかかわる二つの主導権を握ってるんだからわかりやすい。でも、どうして参議院なんだ?しかもそれが財務省よりもう上?

総裁選の時に自民党参議院議員の票を抑えられるかという問題と、参議院の持っている政策への“拒否権”がポイントということだ。確かに。第2次安倍内閣に至る数年間、日本の政局は参議院が握っていたと入っても過言ではなかった。・・・そうだ。来年の夏は参院選。そう言えば、初めて高校生が投票する国会議員選挙になるんだな。

『総理の実力と官僚の支配』      倉山満

TAC出版    ¥ 1,404

教科書には書かれていない政治のルール テレビや新聞の報道とは大違い
序章  日本の政治を操る❢知られざる権力の正体
第1章  アメリカ大統領は世界最弱の権力者
第2章  世界の模範・イギリス政治の仕組み
第3章  「政治のルール」としての日本国憲法
第4章  学校では教えてくれない本当の「政治のルール」
第5章  誰がために日本の選挙制度はあるのか
第6章  代議士が登る4つの階段
第7章  総理大臣の椅子にたどりつくために「4つの外せないステップ」
第8章  日本を支配する❢霞が関の実態
いやいや、政治はこう見ればいいのか。といっても、一冊で身についたわけじゃないけど、やっぱり題名の通り、《教科書》だけじゃわかるわけないね。それが具体例とともに書かれているのが《第四章 学校では教えてくれない❢本当の支持のルール》。
ここでは戦後の総理大臣の権力基盤を再検討し、その強弱を診断。誰が強くて、誰が弱いのか。そして安倍首相は?

著者の診断結果に、しばし呆然。私は一体何を見てきたのか。

もう一つ、ここで取り上げておきたいのは、《衆議院の優越》。本当に衆議院は参議院に対して優越した状況にあるのか。確かに「首班指名」に関して、異状があった場合衆議院の決定が国会の決定になる。「条約の批准」もそう。では、法律は?予算は?

参議院が異なる議決をした場合、衆議院で出席議員の三分の二以上の多数で再可決すれば・・・。
参議院が六十日以内に議決しない場合、衆議院は参議院が否決したものとみなす。

政権与党がが三分の二以上の多数を占めてりゃいいけどね。それに、会期が五九日しかなかったらその法案はお流れということらしい。

しかも予算案。衆議院に先議権があり、衆議院の議決が優先し、参議院が保留を続けられるのは三〇日までとなっていて、法律よりも衆議院は強い。でも、今、国家予算の焦点は赤字国債を通すための特例公債法。これは一般の法律の扱いなんだそうです。だから参議院は、予算に関して非常に大きな力を持っているということになるという。

来年夏の参院選。タダ事じゃ済まないね。





 


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AIIBは窮余の一策(覚書)『中国大減速の末路』 長谷川慶太郎

七月二〇日発行の本だけど、著者の長谷川慶太郎さんが書いた“はしがき”の最後に記された日付が二〇一五年五月。六月半ばから始まった上海株式市場の暴落は、その後に起こったこと。ギリシャのデフォルトが話題となるなか、突如上海株式市場の暴落が始まった。
ところが当初、報道の中心はギリシャのデフォルトの情報ばかりを流し続け、なんとなく世界は支那の状況を呆けたように見ていたように思う。もし、本当にこれが終わりの始まりなら、債務残高四二兆円のギリシャの問題なんか跡形もなく吹っ飛ぶほどの大問題。人はあんまり問題が大きすぎると、やがて訪れる悲劇を実感できずに呆けてしまうのか。


長谷川さんはこの時点で、“中国経済の失速は避けられない”として、習近平政権がその時訪れる深刻な事態にどう対処するかに注目している。しかし、その上で、手をこまねいていれば、すぐさま支那は経済的、政治的混沌に陥る。あるいは厳しい対処で経済を健全な方向へ戻そうとすれば、結果として大量倒産、大量失業をもたらす。
そうなれば日本のような社会福祉制度のない支那では、失業者は一夜にして路上生活者に転落死、寒い時期には多くの凍死者を出す。そういった危機に見舞われたものの不満が爆発すれば、結局は経済的、政治的混沌に陥る。以上が長谷川さんの予想。・・・あくまで、五月の段階でのね。
『中国大減速の末路』 長谷川慶太郎

東洋経済新報社    ¥ 1,620

日本はアジアの盟主となる  日本は高度な技術力を背景に、世界経済を牽引していくことになる

アジアインフラ投資銀行、略称AIIBは、習近平が二〇一三年に提唱して、二〇一四年に参加国集めが始まった。設立メンバーの締め切りとした二〇一五年三月に参加表明が集中。四月には創立メンバー五七カ国が発表され、六月二九日に設立協定の調印式が行われる。
欧米からも参加が表明されたのはけっこう驚いた。途上国のインフラ整備にみんなのお金を使って需要を創設しましょうとは言っても、それを支那が主導するということになれば、ここ三〇年間ほど支那国内で行われていたことが世界各地で行われるようになるってことでしょう。
・・・みんなのお金を使ってさ。しかも何より“お金を使う”ってことが第一義で、あとは野となれ山となれ。欧米はじめ、世界はけっこう支那の本質に無知。

日本国内でも参加した方がいいという人は多かった。

維新の党江田憲司
中国外交の勝利、日本外交の完全敗北だ。アジア経済、インフラ開発の秩序作りに貢献すべきだ。今からでも遅くはないので参加してほしい。

民主党蓮舫
貧困解消や格差是正などのために日本はアジアで努力すべきだったが、結果は成功していない。

日本共産党志位和夫委員長
アジア諸国はこぞって参加し、韓国、オーストラリアも参加、イギリス、フランス、ドイツなど主要な欧州諸国も参加しています。日本は、「出遅れ」は否めませんが、今からでも参加すべきです。公正・民主的な新しい国際経済秩序を展望した国際金融システムをめざすという立場で、アジアインフラ投資銀行に参加し、ルールづくりに参画していくべきです。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2015-04-02/2015040202_01_1.html
福田康夫元首相
日本政府も積極的に情報を収集して、中国が主導するアジアインフラ投資銀行(AIIB)に参加するかどうかを決定すべきだ。アジアにはインフラ投資の需要がある。現在の(国際金融)メカニズムでは対応できなければ、インフラが不足する国の建設の歩みが遅れることになる。
http://j.people.com.cn/n/2015/0331/c94476-8871927.html
孫崎享
中国主導の銀行に英国、ドイツ、フランスが米国の要請に反旗を翻し、参加を表明し、豪州、韓国もこれに続くとみなされている中、日本は趨勢に逆らって何の利益があるか。この分野はゼロサムの分野ではない。基本はウィン・ウィンの協力の分野のはずである。英国、ドイツ、フランスは中国は世界最大の経済国になることを前提にこの力をいかに取り込むか、特に英国の金融界、と考えている中、日本はいたずらに範疇を弄ぶつけがこれおから深刻に出てくる。
http://ch.nicovideo.jp/magosaki/blomaga/ar754555?key=a5cb6dfb9f963b40f5fc0508635fd634cb54822b60bc925cffc6d04ccfceb0eb
民主党の岡田克也代表
日米も中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)の枠組み作りの交渉に参加すべきだとした上で、もし米国が難しければ、日本が単独で加わることも必要だ。
http://www.bloomberg.co.jp/news/123-NN93IK6JIJUY01.html

さて、AIIBに対する長谷川さんの指摘。

支那がインフラ投資を通じてアジア諸国を取り込むため、シルクロード基金にAIIBを加え、豊富な資金力を武器に周辺地域への影響力を強めようとしている、と考えられているが、これは間違いだというんだな。長谷川さんは、支那が日米の反対を押し切ってまでAIIBを設立する理由を、支那の国内事情に求めている。

これまでの「国土開発バブル」が完全に行き詰まり、崩壊した今、バブル経済の泡に浮かれ、過剰供給に陥った鉄鋼、建設、セメント、鉄道車両、不動産業界が一気に吹っ飛ぶ。そうなれば、文字どおり支那社会そのものがぶっ飛ぶ。中国共産党など跡形も残さない。なんとか支那経済を軟着陸させるためには、過剰供給をさばく絶好のはけ口を海外のインフラ整備事業に求め、そのための資金調達期間としてAIIBを設立した。長谷川さんは、「中国の、中国のための銀行」とまで言っている。

イギリス、フランス、ドイツ、イタリアやオーストラリアと言った国々が参加したのは、まずは支那との経済、外交上のリスクヘッジとしてだろうと長谷川さんは言っている。だから、出資額も極めて小さいものになるだろうと。・・・私は支那に対する無知があるんじゃないかと考えたんだけど、短絡的と思われるかもしれないけど、けっこうあたってると思ってる。

あっ、そうそう。韓国だけど、・・・やっぱり支那に進んで取り込まれたいんだろうか。

既存のアジア開発銀行(ADB)の融資条件は、基本的に金利五%前後、返済は二五年以上という良い条件。二五年あればインフラの償却はほぼ終わるので、途上国の多くがADBから融資を受けているという。資金調達コストの高いAIIBは、ADBより融資条件を厳しくせざるをえないので、優良案件ほどADBの融資を受け、そこに漏れた案件がAIIBに廻る。AIIBはADBよりハイリスクとなる。しかも完成するインフラの質は、支那のものと同程度か、あるいは下。

まあ、あの時賛成してた人たちも、今では自分が言ったことなんて忘れたでしょう。彼らに必要なのは、《短い記憶と二枚の舌》ですからね。





 


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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































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