めんどくせぇことばかり 2016年04月
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『奥薗流 新ごはんの基本』 奥薗壽子

ちょっと調べたら、TVチャンピョンで奥薗さんを見たのは2002年のことか。もう14年も前だ。“三分間料理選手権”だって。なつかしいなぁ。《ズボラ料理研究家》、それが最初の奥薗さんの姿だったよね。・・・だけど、あえて言うけど、それが料理の王道だと思うな。だって奥薗さんの料理は、時間をかけてじっくりとりかかる本格的になものを目指しているのではなく、時間のない中で、いかにうまいご飯を家族に食べさせてあげられるかに頭を悩ませる、家庭のお母さん方の立場に立ったものであるからだ。それが料理の真髄であることは、・・・誰も文句はないでしょう。

それを《ごはんの基本》って言うところで真正面から取り組んでいるのが、この本の大きな特徴ですね。私の得意とする・・・なんちゃって料理とは違う。奥薗さんも、テレビチャンピョンに出場していた頃はそういった傾向を持っていたと思う。・・・こういう言い方はおかしいか。どっち側かなんて関係ないのが奥薗流なんでしょう。

ひたすら、家族に少しでもおいしいごはんを食べさせたいと思っている、忙しいお母さん、お父さんのために・・・。


世界文化社  ¥ 1,620

おいしくて簡単、メニューが広がるひと工夫
定番料理の基本
魚料理の基本
ご飯・麺料理の基本
肉料理の基本
野菜料理の基本

とりあえず、鶏の唐揚げをやる。じつはここまで料理本を紹介して、料理が趣味みたいなことを書いておきながら、自分で鶏の唐揚げをあげたことがない。山の食当時代から、山でトンカツ上げてかつ丼食わしていたのに、鶏の唐揚げをあげたことがない。

理由は・・・、特別思い当たらないんだなぁ。たしかに若い頃からなじみの食いもんではなかった。私の母親はこんなものを作ったことはなかったろうし、弁当に入れてもらったこともない。大人になるまで、そんなに食ったことがないのが大きな理由か。・・・もう一つあった。お母ちゃん・・・、連れ合いのことね。妻があげた鶏の唐揚げが、とにかくうまい。・・・だから、鶏の唐揚げなら連れ合いに作ってもらったのを食った方がいいってことだな。あと、コロッケもね。

妻の作る鶏のから揚げは手羽元のから揚げで、箸ではじめるんだけど、すぐに夢中になって素手でむしゃぶりついてしまう。妻の母親が、それを嫌がってね。・・・なつかしいな。

このままでは、一生、鶏の唐揚げをあげずに終わってしまう。それは何としても避けたい。

そこで、《奥薗流、味がきちんと決まる鶏の唐揚げ》だ。・・・冷めても油っぽくなく、肉質がジューシーで、お弁当に入れても味落ちしない唐揚げ・・・、食いたい。
下味は醤油と酢。袋に入れて揉み込んでおく。片栗粉を二度まぶす。一度まぶして時間を起き、粉が馴染んだらもう一度粉をまぶす。掌で握るように定着させてあげるとサクサクした軽い触感になる。揚げたてにタレを絡める。奥薗さんのタレはしょうゆ、はちみつ、レモン汁、ニンニク。

揚げる時の様子がこう書いてある。
《フライパンの深さの半分ほどの油を入れて火にかけ、フライパンいっぱいの鶏肉を入れたら、あまり触りすぎず、じっくりきつね色になるまで待つ》
はっきりそうとは書いてないんだけど、これって、低温から鶏を入れるってことじゃないかな。以前、土井善晴さんがやってるのを見たことがある。あの時もうまそうだった。だけどその場合、二度目が揚げられない。・・・まあ、いいや。一発で決めてやる。

よし、その気になったところで、その前に、連れ合いに鶏の唐揚げをあげてもらって食っておこう。・・・考えているうちにたまらなくなってしまった。




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テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

『日本人はどこから来たのか?』 海部陽介

人類の誕生はおよそ七〇〇万年前。進化は五つの段階に分けられ、初期の猿人、猿人、原人、旧人、新人となる。初期の猿人は七〇〇万~四四〇万年前のアフリカにいた半樹上・半地上性のグループ。その後、地上での活動を強めた猿人の段階があり、そのうちおそらく東アフリカにいた集団から、三〇〇万~二〇〇万年前に原人が進化した。

原人は一八五万年前ころにはじめてアジアの土を踏む。原人の次に登場するのが旧人で、一番良く知られるのがヨーロッパのネアンデルタール人。インドや支那でも発見されているが、集団名はつけられていない。ただ、およそ五万年以上前のアジアでは旧人と原人が共存していた。

さらに進化したのが新人、現生人類で、ホモ・サピエンス一種類だけである。旧人がアジアに進出したと思われるのが三〇万年前、そして新人は五万~四万年前にアジアに登場する。

文藝春秋  ¥ 1,404

日本に至る人類のグレートジャーニー そのあらたなる仮説
はじめに 私たちはどこから来たのか
第1章 海岸沿いに広がったのか?
第3章 ヒマラヤ南ルート
第5章 日本への3つの進出ルート
第7章 沖縄ルート、難関の大航海
第9章 1万年後の再開

第2章 私たち以前の人類について
第4章 ヒマラヤ北ルート
第6章 対馬ルート
第8章 北海道ルート、シベリアからの大移動
第10章 日本人の成立
そうか、支那や韓国までは来ていて、日本にも来ている可能性はあるんだけど、今のところ旧人・原人の存在は日本では確認されてないのか。明石原人とか、港川原人とか言ったけどね。あれらはみんな、ホモ・サピエンスと確認済みなんだってさ。

ホモ・サピエンスと確認済みなんて、うらやましいくらいだな。なにしろ、秩父原人チプーなんか、藤村新一さんの“いかさま”であったことが確認済みなんだからさ。その後、ご家族まで嫌がらせを受けて大変だったみたいね。でも、地元も大変だったんだよ。

3万8000年前。これが基準になるんだって。旧石器時代の遺跡が1万個以上あるのに、3万8000年前よりも以前のものは1つも確認されてないんだって。突如発生する3万8000年前以降の人類の形跡。これを後期旧石器文化と呼んでいる。

その最初のグループは、朝鮮半島から対馬ルートを通っては言ってきたようだ。それらは4万8000年前頃にヒマラヤ南北のルートに分かれ、およそ1万年後に東アジアのいずれかで出会ったグループで、南北双方の特徴を併せ持っている。彼らの形づくった後期旧石器文化は、そのまま1万6000年前に始まる縄文文化に流れ込んでいく。縄文時代は1万3000年ほど続いて、2500年前に始まる弥生時代へとつながる。

南ルートで沖縄方面からホモ・サピエンスが入ってくるのは3万5000年前当たり方のようだ。さらに、2万5000年前には、北海道に細石刃が広がる。北海道ルートを通ってのシベリアからの移動である。2万年~1万6000年前までの間に本州でも細石刃が使われるようになる。

弥生文化をもたらした渡来人の数は、“莫大”というほどでもなかったようだ。彼らは平野部に水田を開発して人口の増加をもたらし、それ以降、渡来人の列島内拡散とともに縄文人との混血が進んでいった。アイヌ、沖縄においては、それぞれ異なる経緯をたどり、日本列島に居住する人々が形成されていった。

日本って、そういう場所だった。




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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『元気になれる 秩父おへんろさんぽ』 さとうみゆき

もともとが貧しい山里で、養蚕と秩父銘仙に支えられておりましたが、それもいつしか廃れ、地元で仕事を見つけることはそう簡単ではなかった。・・・私の頃はね。

いきなり失礼しました。ブログでは何回か書きましたが、秩父の影森というところに生家があります。古参の企業としてはセメントと昭和電工とキャノン。父は中卒で昭和電工に徒弟として雇われ、定年を過ぎても働いていました。子供の頃、石綿のふわふわする工場で遊んだのを憶えています。退社後も街の仕事や何やかやと忙しくしておりましたが、その後はもっぱらお寺の死後地に関わってました。

この本でも紹介された二十六番円融寺の檀家です。臨済宗建長寺派のお寺で、ずい分前にごたごたがあったとかで長らく無住の年月が続きました。父の最期の大仕事が、檀家衆積年の希望である住職を迎えるということでした。本山に何度も顔を通して話を勧めたようです。札所の一つでもあり、難しいこともあったようです。それに、かつての“ごたごた”というのも、どうやら同じ状況で生じたものであったようでね。

けっこう苦労して、あちこちに話を通して、ようやく迎えた新たしい住職の最初の仕事が、父の葬儀のお経でした。


交通新聞社  ¥ 1,296

札所めぐり、思い切ってでかけて本当に良かったと思います
第1章 ビギナーおへんろさんいざ行かん❢ 
1日目 初日から西城秀樹が熱唱の一番~五番
第2章 秩父に癒やされる
2日目 武甲山を望みながらのんびり歩く六番~十一番
3日目 レトロモダンな秩父の市街地を歩く十二番~十九番
第三章 ちょっと迷走 
4日目 レンタサイクルもありの二十番~二十二番
5日目 くじけそうになった二十三番~二十七番
第四章 やっぱり歩くのって気持ちいい
6日目 歩くことの楽しさに目覚めた二十八番~三十番 
第五章 もうひとふんばりで結願
7日目 どんどん元気になる自分を感じた三十一番
8日目 結願に向けて歩く歩く歩く❢三十二番~三十三番
9日目 テンションMAXIMALで到達❢三十四番
第6章 楽しすぎる秩父道草ガイド
作者の方、なんでも難しい病気をなさったとか。なんとか克服して通常の生活を遅れるようになったものの、体への負担を恐れていろいろなことを我慢、・・・つまり“あきらめて”こられた様子。よくわかるんです。私も多くのことを“あきらめて”来ましたので。

私は、来春、悪い足を直したら、山に行ってみようと思ってます。この本の作者さんは、秩父に巡礼に行ったんですね。三十四個所回って結願達成とのこと、おめでとうございます。巡礼という、その機会を準備したのはお釈迦さまであったかもしれないけど、「どうしてもやり遂げたい」という気持ちがあってのこと。呼んでいるうちに、作者さんのその気持が伝わってきました。絵?文章?・・・どうもそれだけではない、作者さんの人柄がそうさせているのではないかと思います。

立ち寄っているお店情報も満載なわけですが、それが的確なんですよ。もと地元の人間から言わせてもね。今の旅行ガイドってこんないい店を紹介してるの?そう思わせる店を的確に回ってるんですよ。それともものすごい秩父通がスタッフにいるのかな。
三十年前、私が秩父にいた頃のことだけど、けっして巡礼なんて多くなかった。時々見かけたけど、薄汚い格好のじいさん、ばあさん、・・・重い病気を抱えた人。・・・なぜ分かるかって?・・・確かに渡しの頃にはもういなかったけど、行き倒れが多かったんだってさ。・・・そう聞いた。うちのお墓にも、巡礼で行き倒れた人が、何人か埋まってるらしい。巡礼で、死にに来る人もいたらしいんだ。

柳大橋から荒川に飛び降りたって話は、けっこうあったしね。人を殺して秩父の奥の方に捨てに来たりね。おそらく外の人から見ても、“死”って言うものと、無縁の場所ではなかったんだろうと思う。

さて、この作者さんが前に出された『びょうきにっき』を探して読んでみよう。作者さんが巡礼のさなかで武甲山を仰いだ時の感慨をこう表現しているのが心に残りました。

《我が身を削って日本を支える姿 いつ見てもせつないです》

そのお気持ちに、秩父に代わってお礼を言います。「どうも、ありがとう」




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テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

『「毎日出る❢」元気な人になる 腸寿力』 藤田紘一郎

著者の藤田紘一郎さんは公衆衛生の先生で、“重腸主義”の伝道師。ちょっと本を書きすぎだし、最近はますます怪しさを増してきている。でも、基本的に私の健康に関する考え方は、この先生の路線。んんん、食って健康管理ってこと。もちろんのことだけど、少しでも腸内細菌が喜ぶものを食う。同時に、自分がうまいと思うものを食う。

菌食生活だね。・・・眉をしかめないでね。まったく大したことじゃないよ。普通の人より、ちょっと発酵食品を意識して多めに食べてるだけ。あとは、腸内細菌の喜ぶ食物繊維を多めにね。“普通の人より”っていうのは変だな。私も普通の人だしね。ただ、発酵食品と食物繊維を、“うまい”と思って多めに食ってるってことです。

今朝はなにを食ったかな。味噌汁はじゃがいもとしいたけ。きのこ類はよく食うね。キノコ自体が菌だしね。カブの漬物は自分で漬けたやつ。ニラ納豆。ニラは茹でるより、レンジでチンのほうが味も香りも強い。あと、切り干しとささみの煮物。これは常備菜としてこの間作ったもの。今日は卵がないね。
青萠堂  ¥ 1,296

健康な人は“どんどん出す” だから、腸内細菌が増える
第1章  「元気で100歳」は誰でもできる*長寿は腸の愛し方次第
第2章  “腸美人”はピンピン100歳長生き*「出す」から腸内細菌が「増える」
第3章  認知症になるかならないかは“腸”で決まる*腸の不思議で偉大なパワー
第4章  “がん・心筋梗塞・脳卒中”も腸を働かせていれば・・・*腸内細菌の隠れた力
第5章  100年持ちこたえる腸になる食生活*「なにを食べるか?」が人を作る
【私家版】  病気知らずで長生きできる《食べ方十か条》
【附録】  厳選❢腸内環境を向上させる食物「ベスト・イレブン」

〈100歳〉だの、〈長生き〉だのってあんまり言うと、胡散臭くなる。藤田先生もだいぶ胡散臭いですよね。でも私、胡散臭い人って、そんなに嫌いじゃありません。それにしてもすごく頻繁に本を出しているけど、・・・儲かってるだろうな。

さっきwikipediaで見たら、現在は人間総合科学大学の先生なんですね。私、あそこの大学にちょっと縁があって見学に行ったことがある。医療系の大学ですよね。あそこにいるんだ。

ネタバレだけど、おまけならいいよね。《ベスト・イレブン》の発表です。
《1》毎日キャベツ
《2》昆布、しいたけ
《3》納豆
《4》海藻、コンニャク、ごぼう、アボガド
《5》しそ、パセリ、ニラ
《6》豆腐
《7》ニンニク
《8》バナナ
《9》スイカ
《10》緑茶と一緒に緑黄色野菜
《11》クローブ、シナモン、ターメリック
なんでそれが《ベスト・イレブン》なのかは、本で読んでね。

今日の朝食は卵を抜いてしまいました。いつもはね。常備菜で作ってあるきのこの酒蒸しの卵焼きにしてます。簡単です。ご飯茶碗くらいの大きさで、少し筒状の器がいいんだけど、それにきのこの酒蒸しを適量と卵を割り入れて、よく混ぜる。味は、きのこの酒蒸しの塩味で加減して醤油を入れて混ぜる。電子レンジ600Wで40秒。取り出して、よくかき混ぜ、もう一度40秒。器の周辺に箸を入れ、逆さにして平らなお皿に移して出来上がり。・・・これはうまい。




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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『日本人は何を考えてきたのか』 齋藤孝

思想信条の自由も、学問の自由も、日本では保証されている。にも関わらず、現日本国憲法下において、まるで厳しく禁止されてでもいるかのように、コソコソ勉強しなければならない学問がある。

日本そのものについて学ぶこと、それから軍事について学ぶこと。日本については、ずいぶんと学べるようになりました。・・・といっても、そのほとんどは、苦労して識者を選び、その人の言動について、主に本を読むという方法。「そんなことはない」と言われる方もおられるでしょう。場合によっては、自らも、大学等において、そういった先生について学んだという人も・・・。そういう人がいれば、それはまれに見るほどの幸運に見舞われたんだと思いますよ。

だって、大変だもん。敗戦と占領政策の呪縛から自由な立場で発言できる人を探すの。敗戦利得の恩恵はマスコミと学問の世界に甚だしかったというが、さすがにその第一世代は引退したろうけど、第二、第三世代も平然と利得を引き継いでいる場合が多い。

アメリカは、戦前の日本を全否定したわけで、・・・私、それを全肯定しているわけじゃないからね。未熟で、目をつぶりたくなるような対応も数々。それらの中には日本人の民族性に根ざしたものもあると思う。だけど、概して言えば、世界の諸族に対して、けっして引けを取るものではなく、むしろ、世界に対して大きく貢献できる要素を多く持っている。そう思っているだけ。

そんな本来の日本と日本人の姿を封印して、アメリカの全否定を前提にして利得を保証されてきた人たちが、学問の世界にドカーンと居座ってきたわけだ。

でも、最近、少しずつ、その封印が溶けてきている感があるよね。いろいろな人が頑張ってくれているおかげでね。こういう本は貴重だよね。


祥伝社  ¥ 1,620

日本の思想 一三〇〇年を読みなおす  すごい本だな
第1章 言葉と日本人
  日本語の表現に込められた精神
  言葉の力を信じる
  日本語の消化力
第2章 宗教と日本人
  日本人の宗教観はどう育まれたか
  日本人は無宗教?
  原理主義という病
第3章 西洋と日本人
  明治維新で手に入れたものと失ったもの
  アメリカへのあこがれと西洋コンプレックス
  「日本」はどこにある?
第4章 日本人の人生観
  日本人に染み付いた決めないスタイル
  お金の思想と経営能力
  人生のミッションを見つける
こういう本が出てきて、それをもとにしていろいろと言い合って、そういうふうにして、日本人に対する日本人の認識が深まっていく。伸ばすべきところ、世界に貢献できるところ、なんかの際に注意をしなければならないところ。日本そのものを研究対象にして、私たちが認識を深めなければならないことは、数限りない。

だから、・・・ということでもないが、ちょっと書かせてもらうと、日本人は〈宗教よりも現生の楽しみのほうが大事〉という著者の考えは、どうかな。著者がそうとらえたのは、「《宗教》をどうとらえるか」というところに問題があると思う。神道・・・、仏教・・、といった既存の枠の中で考えればそういうことになるかもしれないが、日本人の自然への崇敬を《宗教》ととらえれば、日本人は十分に信仰心厚いし、それをもとに社会が構成されていると考えれば神秘的ですらある。

また、国家神道の成立過程にしても、著者は、「宗教心というよりは、社会主義国でよく見られる個人の神格化によって改革を進め、国家に統一をもたらすという手法に近いもの」と書いているが、そういった面を否定はしないが、遥かに入り組んだ事情を感じる。

倒幕のスローガンであった尊皇攘夷の流れで“天皇”という存在がクローズアップされたこと。その流れの中で神道家が政治に関与していったこと。江戸時代、仏教は支配の末端として民衆に退治する存在であったこと。西洋キリスト教社会、およびその文明へのコンプレックス。西洋型法体系の背景にあるキリスト教思想への対抗。・・・極めて複雑だ。

高校の現代社会の教科書なんかで、“日本国憲法成立”のくだりを読んでみると、やはり今でもけっこう酷い。日本国憲法はアメリカのお蔭さまで、良い憲法を作ってもらいましたって感じでね。そんなところで思考停止してしまうのは、やっぱりウソが前提になっているからだよね。利得者の先生方のお蔭でもある。

そんなつまんないところから、さらに先に進んでものを考えられるのは、まさしくこういう本のお蔭だな。同じ“お蔭”でも、ずいぶんな違いだな。




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テーマ : 本の紹介
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中東ーその3『続 まんが パレスチナ問題 「アラブの春」と「イスラム国」』

連発ですが、過去記事です

『続 まんが パレスチナ問題 「アラブの春」と「イスラム国」』 山井教雄

講談社現代新書    ¥ 799

まんが? なめてかかると大変だよ。新聞やテレビの報道ではわからない、かなり良質のパレスチナ問題もの

結局、ハマスが政権を握ったことが気に入らなかったんだろうけど、ハマスは、世界の要求に沿って、ちゃんと手続きを踏んで実施された選挙でパレスチナに成立した正当な政権だからね。アッバスが大統領になったからって、ハニーヤが内閣を組織したからって、それが気に入らないからって、最初からテロ組織扱いして相手にしないって言うのはね。

ガザを返還したシャロンが倒れて首相の地位に就いたオルメルトが輪をかけてひどかった。ハマスはガザ返還以来、テロは控えていたし、イスラエルに対する要求も、以前に比べて現実的なものになっていた。
①グリーンライン(第一次中東戦争の停戦ライン)を国境とする。分離壁には反対。
②パレスチナ難民の自由な帰還。イスラエル内にある自分の家に帰る権利を認める。
③全イスラエル入植地の撤廃
④エルサレムをパレスチナの首都とすること

二〇〇七年のガザ内戦は、パレスチナ人を失望させた。イスラエルとアメリカにすりゃ、ハマスとファタハが手を組んだ状態で、パレスチナが一つになることが一番怖かったはずなのに。

ガザはもはや、「天井のない刑務所」という状態だそうだ。

二〇〇八年、オルメルトはサイドのガザ侵攻を決行。一二月二七日から一週間の空爆で四五〇人もの死者を出した。年が明けると地上部隊を導入して市街戦となった。パレスチナ側の死者は一四三四人。三分の二は民間人。イスラエル側の死者は一三人。イスラエルは撤退直前の一二時間で、故意にガザの生活基盤を破壊。

これはオルメルトの人気取り政策で、二月に実施される総選挙対策。ここまでやってオルメルトは敗れ、政権の座をネタニヤフに譲り渡す。
朝日新聞デジタル 2015/10/6
イスラエル軍が13歳射殺 パレスチナ人と衝突、急拡大
http://www.asahi.com/articles/DA3S12001339.html
(抜粋)
5日、イスラエル軍が13歳のパレスチナ人の少年を射殺した。西岸のトルカレムでは4日、イスラエル軍が18歳のパレスチナ人男性を射殺する事件も起きた。

このニュースは、つい最近のもの。 ネタニヤフは限定的なパレスチナ国家容認に言及したものの、パレスチナ難民の自由な帰還を認めなかったり、イスラエル軍の駐留だの、パレスチナ国の非武装だの、ハマスよりもはるかに非現実的にすら思える。

どうにも今の流れ、・・・
追い込まれつつあるのはイスラエルに思える。
 「つい最近のもの」って言ってたのが十五年十月。それでいて、この間紹介した記事。 
産経ニュース 2016/4/18
負傷したパレスチナ人の頭撃つ、イスラエル軍兵士を起訴 擁護の声も
http://www.sankei.com/world/news/160418/wor1604180042-n1.html
この展開、もっとも大きな問題は、「イスラエルに解決しようって意思が微塵も感じられない」ってことになりはしないかな。

この中東の問題、アラブの春だの、イスラム国だの、ヨーロッパ在住イスラム系住民によるテロだの、難民だの。なんだかんだと言いながら、必ずパレスチナに帰ってくる。周期的に帰ってくるたびに、スパイラルしながら問題が大きくなって、解決が困難になっていく。




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テーマ : 本の紹介
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中東ーその2『続 まんが パレスチナ問題 「アラブの春」と「イスラム国」』

中東の問題の本質は、“パレスチナ問題”である。それを土台にして現在の中東世界が構築され、そのもとで様々な出来事が発生した。サダム・フセインも、ベン・アりも、カダフィも、ムバラクも、アサドも、パレスチナ問題から始まった。中東もんが威を考えた時、ここのところ、世界の注目はアラブの春の動乱だったり、イスラム国の残虐であったり、押し寄せる難民であったりした。でも、それらの本質は、パレスチナにあるはず。

そして、ここにきて、なんだかパレスチナそのものに関する記事が目につくような気がする。
産経ニュース 2016/4/18-19
「イスラエルはナチスと同じ」失言で非難浴び、スウェーデン住宅相が辞任
http://www.sankei.com/world/news/160418/wor1604180034-n1.html

負傷したパレスチナ人の頭撃つ、イスラエル軍兵士を起訴 擁護の声も
http://www.sankei.com/world/news/160418/wor1604180042-n1.html

エルサレムでバス爆発、15人負傷
http://www.sankei.com/world/news/160419/wor1604190003-n1.html
ここから過去記事です

『続 まんが パレスチナ問題』という本がずいぶん売れているようなので、まずは『まんが パレスチナ問題』という本を探してみたんだけど、なかなか見つからない。
しかたなしに、『続・・・』から読んでみることにしました。そうしたら、いきなり“まえがき”で解決しました。『まんが パレスチナ問題』は、十年も前に出版されたものでした。


題名に“まんが”と書かれているけど、絵がつかわれているのは「挿絵程度に・・・」であって、絵で何かを伝えようとするものではないから、しっかり読んでいかないとね。話はパレスチナ人のアリとユダヤ人のニッシムという友人同士の会話形式で進んでいく。それはどうやら前作同様のようで、二人は今回、十年ぶりに再会したという設定になっている。

この間も、アリはたくさんの友人をイスラエルの攻撃で失い、自らの身も危険にさらされたことがあったはず。かたやこの間、三年の兵役を勤め上げたニッシムの国イスラエルはといえば、警察、軍隊、壁、迎撃ミサイル網、空爆の脅し、核兵器の抑止力なんかで守られていなければ、一刻たりとも安心の得られない国。

『続 まんが パレスチナ問題 「アラブの春」と「イスラム国」』    山井教雄

講談社現代新書    ¥ 799

まんが? なめてかかると大変だよ。新聞やテレビの報道ではわからない、かなり良質のパレスチナ問題もの
プロローグ  10年後の再会
ガザ返還とハマスの勝利
イスラエルのガザ侵攻とヒズボラとの戦い
イスラエル、ガザ侵攻再び
オバマ登場
アフガニスタン戦争
イラク戦争
アラブの春
①チュニジア編 ②エジプト編 ③リビア編 ④シリア編
「イスラム国(IS)」
再びパレスチナ
エピローグ  ニッシムの旅行

今、アラブの世界で起こっている一連のできごと、振り返ってみましょうよ。目次をさ、下から上に読んでみてさ。イスラム国、シリア、リビア、エジプト、チュニジア。アフガニスタン戦争とイラク戦争をすっ飛ばして、イスラエルのガザ侵攻、ガザ返還とヒズボラの闘いと進み、その上でイラク戦争、アフガニスタン戦争と遡ってみれば、たどりつくのは九・一一。

つまり私たちが今見ている中東の問題は、二〇一五年という年の始まりに二人の日本人が首を切り落とされた事件は、パレスチナ問題と呼ばれるものの一端なのだ。十九世紀に端を発する列強の時代は世界を大きく傷つけた。もっとも望ましい対応をとった日本でさえ、今のようなざまだ。

実は、そのつけはパレスチナ問題だけではない。パレスチナ問題が“大きなつけ”であることは間違いないが、顕在化せずに押しつぶされた問題が、おそらく圧倒的に多い。せめて顕在化した問題くらいは片付けたいもんだな。しかも、原因は、けっこうはっきりしていて、パレスチナ問題って、・・・そんな分かりづらいか?

そうじゃない?・・・んっ?・・・わかりづらかないけど、解決が難しい?・・・そら解決するつもりがないからじゃないの?だって、関係者はユダヤ教徒にイスラム教徒にキリスト教徒だろ。・・・やっぱり、本気で解決するつもりがないってことじゃないの?

こういう言い方すると、その筋から文句言割れちゃうかな。

この本は質が高い。読んどいてよかった。中東の問題は、なかなかとっつきにくい部分があるからね。宗教として勉強はしたけど、現代史は余計とっつきにくくなる。そういう点でもこの本は入りやすい。
この左右の本は、ずい分前に読んだんだけど、ウサマ・ビンラディンを中心にイスラム主義の流れを描いたもので、ずいぶんと勉強になった。その割に意外と話題に上らなかったんだけどね。

ちなみに、この上下巻の表紙、くっつけてみると“あのシーン”になるからね。よかったら、後でくっつけて遊んでみてね。




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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

中東ーその1『報道されない中東の真実』 国枝昌樹

ここのところ、中東問題といえば、“アラブの春”と呼ばれる出来事があったね。なんだか、どこかの誰かにだけ都合がよくて、結果的に中東はただ壊れただけの出来事だった。

そのなんだかよくわからない“アラブの春”の順番がようやくシリアに回っていくと、どうにも、敵も味方もアメリカ製の兵器を使って戦い合う支離滅裂な様相を呈していった。かと思うと、“イスラム国”なんて、それこそわけの分からない連中が現れて、わざわざ残虐に人を殺して、それをネットを通じて世界に存在をアピールしていった。親分はカリフを自称する「アブー・バクル・アル・バグダディ」。アブー・バクルといえば、初代正統カリフ。・・・まあいいや、そんなこたぁ。シリアはもうグチャグチャ。

世界一の美女揃いと呼ばれるシリア女性たちも、サウジアラビアあたりのお金持ちの慰み者。・・・なんてこと言ってたら、彼らが難民として、ヨーロッパに流れ始めた。前後して、イスラム国はヨーロッパの核心でテロを起こす。同時に、難民の流れはとどまるところを知らず、テロの脅威の前に、世界は右傾化していく。

グチャグチャさは、そんなもんじゃすまなかった。アメリカがイランの制裁解除に向かった。中東の大国にして、非アラブ、しかもシーア派の領袖としてのイラン。イエメンの反政府組織を炊きつけられて、サウジなんかかんかん。
ちょっと、中東を過去記事でたどっておく

朝日新聞出版  ¥ 1,836

動乱のシリア  アラブ世界の近く変動

主義とか、主張とか、・・・やれ独立がどうの、支配がどうの、独裁だとか、民主だとか。・・・でも、みんなが安全で、食っていけて、・・・それより大事なことってなにがある?

“あとがき”に、こうある。
シリアの国外避難民は四家族のうち一家族の割合で生活費を稼ぐ男手がなく、女性一人で家族を養っているのが現状だと国連難民高等弁務官事務所関係者が叫ぶ。異郷の地で仕事とてない彼女たちは家族を養うために、自らの命を断つに等しい決断をして恥辱を耐え忍ぶ。生きるため、生き残るために涙を枯らして彼女たちはSurvival Sex に向かう。誰が彼女たちを咎められよう。ヨルダンに避難した家族の主婦が得たのは一人を相手にして七ドル。トルコではトルコ人男性から襲われ、娘たちは家族の窮状を救うためだけに言葉もわからない相手と結婚をする。サウジアラビアにはシリア人女性に対する憧れで、わざわざ男が女性を求めに来る。

一体、欧米“民主主義”諸国は何がしたかったの?シリアをどうしたかったの?このような事態に至って、周辺イスラム教諸国は何をしているの?イスラム教って人の弱みに付け込む宗教?助けあいの宗教じゃなかったの?

今シリアは、底知れない絶望のなかにある。世界はシリアを、こんな目に合わせてやりたかったの。・・・あの時の日本を見るようで、いたたまれないよ。

以下は、本書に掲載されていたアサド大統領の公開演説。民衆の蜂起が始まった後の、二〇一一年六月二〇日に行われたものだという。この時点で著者によって要約されたもののようだけど、さらに抜粋、わかりやすいように改行等してある。

シリアは常に地政学的位置と政治的立場によって国際的な陰謀にさらされ続けてきた。外国勢力は常にシリアに介入しようと狙っている。

現在街路に出て活動している人々には三種類ある。まずは国家に対して問題の解決を求め、要求を行う人々。国家は市民の要請に応える義務がある。ただ、市民はその要求がどれほど緊急なものであっても、社会に混乱をもたらしてはならない。三〇年前のムスリム同胞団との対決という歴史の暗い局面の余波で、理由もなく今日でも政府関係の職場から排除されるなどの不利益を被っている人々がおり、彼らの救済が必要だ。第二の種類は犯罪者。彼らは混乱に乗じて活動する。自分も実態を知って驚いたが、国難開始前の時点で逮捕状が出ていた犯罪者たちは六万四千人に上る。このうち、三年以上の懲役刑に相当する罪を犯して逮捕状が出ている者たちは二万四千人だった。彼らが武器をとって活動すれば容易なことではない。第三のグループはイスラム過激派であり、タクフィリ思想(自らが信じるイスラムの教えとは異なる教えを断固排除するイスラム思想)の持ち主たちだ。過去にもこの思想はシリア社会に入り込もうとしたが阻止できた。今、改めて侵入を図っている彼らは、改革への最大の障害であり、忌むべき宗教臭は対立を煽る。ジスル・アッシュグール町の大量殺人も彼らの仕業だった。

シリア社会は腐敗の撲滅に向かわなければならない。正義を欠く社会を改め、機会均等を図り、えこひいき・縁者登用、つまり理由のない不正義・不公正・抑圧を社会から追放しなければならない。加えて国民対話を推し進めることにより、国民の間の融和を深める。今後近い将来、憲法改正を視野に入れて改革を進める。シリア経済の崩壊は何としてでも回避しなければならない。都市と地方の不均衡は大きな問題であり、社会的平等を実現するシリア経済モデルが必要である。

著者によれば、必ずしも街で反政府スローガンを叫ぶ人々の心に届く演説にはならなかったようだ。しかし同時に、著者はこうも言っている。『米国やEUの批判は、批判のための批判のレベルで、大統領の演説を読みこなした上でのものとは考えられない』とても気になるところだ。

とくに、後半の改革の公約を除いた現状認識は、正当だったのではなかったか。でも、欧米メディアは大統領の訴える危機を完全に無視して、「民主勢力を応援する」という名目で、実質的には犯罪者やイスラム過激派を利する報道を続けて、シリア政府を追い詰めた。
カダフィをなぶり殺しに持ち込んで、リビアをぶっ壊した欧米諸勢力だからね。このあと、そこにロシアが介入してきて、グチャグチャは、グッチャングッチャンに成長していきました。・・・とさ。



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テーマ : 最近読んだ本
ジャンル : 本・雑誌

『良いかげんごはん』 たかぎなおこ

おもしろい。本当におもしろい。

この本のテーマは、“食い意地”。分かるんだ。この女。私と同じ趣向を持った人間だ。所詮、人間には二種類しかない。“食い意地”が張っている人間と、そうでない人間だ。この本を書いた人も私も、もちろん、“食い意地”の張っている人間だ。与えられた、許された条件の中で、少しでも“美味く”メシを食おうとする。その、《少しでも》という部分に、他人から見れば、バカバカしいほどの情熱を注いでしまう。そういう種類の人間だ。

じつは、この本で一番面白いのは、“おわりに”の部分で、通常の〈あとがき〉にあたる部分。そこまで漫画で描かれている。なにがおもしろいって、この“食い意地”の張った著者が、この本のもとになった連載最終回あたりで、どうやら結婚されたようなのです。それはおめでたい話なんですが、・・・大変おめでたい話なんですが、・・・。

ああ、おもしろい。・・・というか、お気の毒なことに、伴侶を得たことで生活に関する感覚にズレができたんでしょうか、これまでどおりの“食い意地”を発揮できない状況になっているようなのです。かわいそうだけど、・・・おもしろい。

やっぱり女は大変だよね。・・・でも、私、知ってます。同時に、女は、・・・強い。いつまでも、このままではありえない。時期に、二人分の〈良いかげんごはん〉が、とある所帯に成立していくことだろう。


『良いかげんごはん』    たかぎなおこ
オランジページムック  ¥ 1,200
今後は、二人暮らしの「良いかげんごはん」を目指すんだそうで・・・、お幸せに
春の良いかげんごはん
夏の良いかげんごはん
秋の良いかげんごはん
冬の良いかげんごはん
その他・・・良いかげんとはどんなかげん?  ベストオブごはんの友
《いい加減》な料理は、正直男の特権だと思ってたんだけどね。この本は女の人が書いた本。こういう本が女の人から出てくるようになったこと自体、大きな変化ですね。以前であればこの手の話、特に人に話す出なく、ほめられることもなく、娘、孫娘だけにおばあちゃんから伝えられた知恵袋みたいなもんだったんじゃないかな。
この本の中では、作者がいろいろな失敗をして、そこから少しずつ自分なりの《良いかげん》を探り当てていきますよね。一つひとつの《良いかげん》より、そこに至る過程がこの本の面白さだな。

そう考えれば、際限がないと思えるようなおばあちゃんの知恵袋も、その中の一つひとつは、作者のように漫画に書けば、それこそ抱腹絶倒のエピソードに満ちていたんじゃないだろうか。

・・・いや、そんな簡単なことじゃないな。考え違いをしてました。おばあちゃんたち世代に、自分ひとりの《良いかげんごはん》に、自分ひとりでほくそ笑むなんて、そんな時代があったわけないね。還暦を数年先に控えた私の世代でもそうはいかなかったろうし、私たちより上の世代となれば、小さい頃から家族のために働いて、嫁いでは・・・つらい思いをして・・・。

せめて娘には同じ思いはさせたくないと、ちょっと言葉も厳しくなりがちながらも伝えたいその知恵の数々は、それこそこぼした涙の数だけということか。

作者さん作者さん、そう考えれば何でもない。さっそく二人分の〈良いかげんごはん〉に取り掛かるべきだね。二人分の〈良いかげんごはん〉を、いつか三人分、四人分として、堂々と子供たちに教えていってくださいね。“二人分の・・・”はいつごろ出版されるのか。楽しみにしてます。




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テーマ : 料理の本
ジャンル : 本・雑誌

変わるドイツ(覚書)『膨張するドイツの衝撃』 西尾幹二 川口マーン恵美

NHK NEWS WEB 2016/04/16
英 EU離脱の賛否問う国民投票へ運動始まる
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160416/k10010483011000.html
(抜粋)
イギリスでことし6月に行われるEU=ヨーロッパ連合からの離脱の賛否を問う国民投票に向けた運動が15日、正式に始まり、イギリスの世論が二分されるなか、残留派、離脱派の双方が集会を開いて支持を訴えました。

ちょっと前にスコットランドからイギリスから独立するかどうかって話があって、イギリスあたりの国でさえこういう話があるのかって、国家ってものを平穏に運営することの大変なことを感じさせられた。スコットランドの人々は、その過半数は、“イギリス人”であることを選択したわけだ。独自の民族性とは言っても、すでにそうしてきた長い歴史もあるしね。

今度はどうだ。イギリス人はEU人として生きてきたわけじゃないし、第二次世界大戦後、ヨーロッパが相対的に力を落としていく中で、便宜的に政治的、経済的に一部の権限をEUに譲り渡してきたに過ぎない。・・・その頃とは、すでに事情が変わってきた。いったい、いま、イギリスが離脱賛否で燃えているEUとは、・・・いったいどんな存在なのか。
『膨張するドイツの衝撃』   西尾幹二 川口マーン恵美
ビジネス社  ¥ 1,512

えっ?日本は「ドイツ帝国」と中国で対決するって・・・
                       戦後を克服したドイツ 戦後に呪縛される日本
『「ドイツ帝国」が世界を破滅させる』の著者、エマニュエル・トッドは、EUのことを“ドイツ圏”と呼んでいる。彼にしてみれば、フランスとフランス経済は、六五〇〇万人の労働力をドイツ圏に提供する有力な一地域であることを受け入れた、というわけだ。

東欧諸国がEUに加盟したということも、同じ水平線上の問題であり、その向こうにウクライナ問題がある。

ギリシャの財政破綻が問題になったとき、状況から考えれば、これまでのギリシャの無反省な政策運営から言い訳の余地はなく、即座に厳しい措置が講じられることが予測された。結果はギリシャにとって簡単なことではないが、その過程で、徐々にギリシャに同情する意見が強くなり、時間的にはかなりの考慮の時間が与えられた。人々のレバルで言えば、かなりの反ドイツ意識は存在するのだ。ドイツも、一概にそれを無視することはできないということか。

ドイツは敗戦国。取り返しのつかない侵略国家。そういった事実は、ドイツ人自身が誰よりも自覚している。ドイツは同じ侵略国仲間としての日本の袖を離そうとしないけど、降りかかった火の粉を払ったに過ぎない日本にとっては迷惑な話。同じなのは敗戦国という部分だけ。にも関わらず、本当の歴史を取り戻そうと動くと、世界は日本を修正主義と攻撃する。その先頭にいつもドイツがいた。

そのドイツが変わりつつあるという。極めて困難な戦後に踏み出し、フランスを代表とする周辺ヨーロッパ諸国の要求にクッしてきたドイツ。本来のドイツ領を奪われても、敗戦間際の暴虐非道にも口を閉ざしてきたドイツが、戦後の経済成長を足がかりに、EU統合でそれに拍車をかけ、その力はもはや、ヨーロッパを率いていくものとなり、先方から進んで傘下に加わってきた。
だからこそ、イギリスの離脱問題は大きい。川口さんは、イギリスは、離脱を匂わせてドイツにEU改革を要求するしているのであって、本気で離脱するつもりなわけでわないという。EUによる経済的利益と軍事的連帯は最大限に享受しながら、同時に国を縛るEU法から開放され、主権を取り戻したい。英独の両者に、その思いは共通するものの、ドイツの得ている利益のほうが圧倒的に大きい。

そういうところなんだろうな。だったら、まだまだ、イギリスが本気で離脱する目も残されていそうな気もするな。そうなったとき、とりあえず、これまでのようなEU統合は終わるんだろうね。




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テーマ : 本の紹介
ジャンル : 本・雑誌

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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