めんどくせぇことばかり 2017年12月
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官ノ倉山

 官ノ倉山

12月23日の天皇誕生日に、連れ合いを誘って小川町の官ノ倉山にハイキングに行ってきました。翌24日の日曜日が有馬記念で、あさから競馬三昧の予定で、連れ合いをほっぽらかしにするので、なんか悪いような気がして、誘いました。・・・それが良かったのか、悪かったのか・・・。

小川町駅の近くに車を止めた。一番近い駐車場が800円、私たちが止めたのは300m歩いたところで400円。小川町駅から一駅電車に乗って、東武竹沢駅から登山開始。
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ごらんのとおり、とてもいい天気に恵まれて、風も穏やか。東武竹沢の駅からのんびり登山口をめざす。登り口、地図の地点直前のきれいなトイレ。連れ合いが利用するところ。・・・なんでこんなところを・・・。下山時、山道を抜けたところにも、おんなじトイレがあったので、ハイキング用に整備されたものと思われる。
PC230092.jpgの登山口の神社。ここから山道が始まる。名前は三光神社。ずいぶん立派そうな神社だった。奥州大河兼任の乱とあったけど、奥州藤原氏の残存兵力だったみたいね。そのときに活躍した児玉党の竹沢一族の子孫が建てたものだとか。
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これはどちらも地点。池の脇をのけると、いよいよ本格的な登りになる。
PC230100.jpgその前に、鳥。

凍った池の上を、チョコチョコチョコと歩き回っていた。とてもかわいかった。
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左は、池からの坂をのぼりつめたところ。のところだな。この先に岩が露出した部分があって、その先が官ノ倉山の山頂。右は、山頂から、すぐ南に見える笠山の雅な山容。官ノ倉山の山頂を示す看板も写真に撮ったんだけど、連れ合いが一緒に映ってるので没。
PC230107.jpg続いてこちらは、いったん下って登り返した石尊山山頂。とても気持ちいい頂上だった。

ちなみに、官ノ倉山だけど、頂上直下、南側にとてもいいスペースがあってベンチもある。山頂は360度の展望で景色がいいんだけど、その分、ちょっと落ち着かない。

弁当ならこっちの方がいい。
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石尊山の先はすぐに急な下り。のところだな。最初は岩が露出しているところを20mほど下る。鎖がついているが、使う意味があるのは最初のところだけ。じつは岩場があるなんて知らなかったもんだから、連れ合いに気を使っちゃった。人生初めての鎖場体験で肩に力が入っちゃったらしく、あとで肩がこっちゃったみたい。でも、楽しかったみたいよ。
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ここはの地点。北向き不動は高いところにあって、右の写真二はそこまでの石段が移ってる。連れ合いはすでにかなり疲れていたようなので、左のお水をいただいただけで素通りさせてもらった。
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北向き不動からちょっと行くと登山道も終わり。左の写真は歩いてきた道を振り返ったもの。右の写真は、・・・なんでしょう。この先で小川町駅に向かう道もあったけど、昼も近くなってしまったので、半分くらいで済む東武竹沢の駅に向かった。

今までで一番連れ合いを疲れさせてしまった。もう行かないって言われたらどうしようと思ったけど、「岩場も次はもっと上手に歩ける」とかって言ってたらから大丈夫かな。

また、東武竹沢から小川町駅まで電車に乗って、駅のそばのそば屋で、私はタヌキそば。そうそう、駅前通りに、面白い陶器屋さんがあった。結局買わなかったんだけど、30分くらい鑑賞させてもらった。
今年は手術明けの一年。とても楽しく過ごした。やっぱり歩けるってうれしい。山が歩けりゃもっと嬉しい。一年間お世話になりました。来年もよろしくお願いします。

良いお年を・・・

テーマ : 登山
ジャンル : スポーツ

勇者テセウス(覚書)『ギリシャ神話の森』 丹羽隆子

「大晦日には孫が来るかな」なんて思ってたら、29日にやってきて、二人して年寄りを引きずり回す。・・・そんなわけで、使い回しの話になりますが・・・

そうかあ、やっぱり男よりも女の方がいいのか。・・・というのはSEXの快感の話。強姦なんて屁でもない。近親相姦あり、獣姦ありのギリシャ神話の世界。きっと、もっともっと、ウッフーンな話や、アッハーンな話が出てくるだろうと思っていたら、やっぱり出てきた。男と女、どっちが快感?・・・”続きを読む”に入れといたから、後で読んでね。

今日は、英雄テセウスの話。パシパエはそんな風にして、牛と・・・
アテネ王アイゲウスの子テセウスは、まずは旅人を困らす山賊を退治して勇者となる。アイゲウス王はテセウスの勇気を見込んで、マラトン付近を荒らしまわる暴れ牛の退治を命じる。

この牛にはいわくがある。かつてフェニキア王女エウロペを見染めたゼウスは、牡牛になってエウロペをクレタ島に連れ去り、その地で結ばれた。エウロペはゼウスの子ミノスとラダマンテュスを生む。エウロペは、そのままクレタ島で王アステリオンと結婚した。アステリオンがなくなると、ミノスはゼウスの血をひく自分こそ王位を継ぐにふさわしいと主張し、ゼウスの血をひくことを証明するために、ポセイドンに美しい牡牛を送ってくれるよう頼んだ。こうしてミノスは、クレタ王となった。

玉座についたら、牡牛をいけにえにしてポセイドンにささげるという約束があった。しかしミノス王は、美しい牡牛を惜しんで約束を守らなかった。ポセイドンは罰を下した。ミノス王の妻パシパエ狂わせ、牛に欲情させた。パシパエは牛に恋い焦がれ、名工ダイダロスに牝牛の張り子を作らせ、その中に入って牡牛と交わった。そして生まれたのが半身半牛の怪物ミノタウロスである。美しい牡牛はポセイドンの呪いで凶暴になり、一度はヘラクレスに、もう一度はテレウスに成敗された。
彩流社  ¥ 2,916

ホメロスの二大叙事詩の大樹は大地に深く根を張り、天空をついて聳え立つ


それ以前、ミノス王の子アンドロゲオスがアテネに滞在したとき、アイゲウス王から、クレタ島から渡ってきた牛の退治を依頼されたことがある。しかし、アンドロゲオスは凶暴な牛の角に突かれて死んだ。ミノス王はアイゲウス王に賠償を請求した。それは、9年に1度、7人の少年と7人の少女をミノタウロスに捧げよというものであった。

ミノス王は、名工ダイダロスに迷宮ラビリンスを作らせ、そこにミノタウロスを閉じ込めていた。ミノタウロスは9年に1度アテネから送られてくる若くて柔らかい人肉を食べて、ラビリンスの中で生きていた。9年目の年、この悲劇を知ったテセウスは、自分がその中の1人となって、ミノタウロスを退治しようと決意した。アイゲウス王はテセウスの成功を信じ、成功の暁には黒い喪の帆を、勝利の白い帆に代えて、遠くから吉報を知らせるようにと念を押し、テセウスに頼んだ。

クレタ島に到着しミノス王の前に引き出された人質の中のテセウスのりりしい姿に、ミノス王の娘アリアドネは一目で心を奪われた。しかし、名工ダイダロスの作ったラビリンスに入ったら、もう出口はない。テセウスを助けたい一心のアリアドネがダイダロスに脱出方法を聞くと、糸玉の端を入り口に結びつけてはいるといいと教えてくれた。アドリはアネはラビリンスに向かうテセウスに糸玉を持たせた。テセウスは、おびえる13人を入り口に待たせ、糸玉をほどきながら進んだ。ミノタウロスはラビリンスの奥深くにいた。今まで抵抗一つされたことがないのか、悠然と構えていた。テセウスは一気に襲いかかり、こぶしを脳天に振り下ろしてミノタウロスを殺した。

その後は、予定通り、糸を手繰ってラビリンスを脱出。テセウスはアリアドネを伴ってクレタ島を離れた。しかし、なぜかアリアドネはナクソス島に置き去りにされている。テセウス達を乗せた船がアテネに近づいた。喜びに沸きたつ一行は、帆を黒から白へ帰るのを忘れていた。アテネの巣に恩岬の突端で、黒い帆を見つけたアイゲウス王は、絶望して断崖から身を投げた。その海は、「アイゲウスの海Aegean Sea」、すなわちエーゲ海と呼ばれた。

王の死を知ったテセウスは、約束を忘れた自分を責めた。しかし、アテネ市民はその知恵と勇気をたたえた。その望みに応えて、若きテセウスが、アテネの王座に就いた。




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ジャンル : 本・雑誌

『秩父の低山』 守屋龍男

この本は、足が悪くなって山をやめる前に買った本。捨ててなかったんだな。押し入れの、ずいぶん奥の方から出てきた。いえね。年末でしょ。押し入れの片づけを命じられたわけですよ。

「何とかしてよね」・・・文字にすると、連れ合いの発した気迫が伝わらないな。

それで、何とかしている途中に、懐かしい本に遭遇したわけだ。
1990年の本。30歳だな。まだ、息子が生まれる前だな。10代後半くらいの頃からときどき股関節が痛くなることがあったんだけど、あれー!なんて思ってたんだけど、その頃の痛みは序の口だった。30歳の頃はかなり深刻になってたんだな。おそらくこの本を買ったのは、そのことと関係している。

奥武蔵の山々を、それ以前は登ろうとしてなかった。視野にも入ってなかった。でも、穂高とか登ってて、けっこう緊張する場面で足が痛くなったりして、いろいろ考え始めたころだった気がする。

ほんの2、3回なんだけど、大バテしたことがあって、今から考えれば原因は股関節なんだけど、最初の時なんか、股関節なんてちっとも意識してないから、なんで自分が動けないんだか全然わからなかった。そのうち、股関節を意識するようになって、だんだん痛くなってね。重い荷物と長時間の行動が足に響くのは確かにそうなんだけど、荷物が重くっても、長い時間歩いても、痛くならないことの方が、20代後半までは当たり前だったんだけどね。だんだん、痛いことが多くなって、どうしたって考えざるを得なくなった。

この本は、なんかあっても、『秩父の低山』なら、自力で降りてこられると思って買ったんだな。結局、買ってからも、行くのは高いところばかりで、この本はあまり使わなかった。買ってから3年か4年くらいで山に行かなくなるんだけど、その頃は『秩父の低山』にすら登れなくなってたからな。あんまり使わなかった。・・・てっきり、この本、捨てたかと思ってた。



けやき出版  ¥ 時価

“春夏秋冬を通じ霞に雨に月に風に霧に時雨に雪に、緑陰に紅葉に”
変わりつつある武蔵野の自然 でも、山を歩くと、まだまだその豊かさに驚かされる
奥武蔵方面
越生、比企、長瀞方面
 低山歩きの心得(Ⅰ) 山歩きと装備
秩父方面
 低山歩きの心得(2) 歩き方のコツ 
 低山歩きの心得(3) 地図と磁石


今読むと、かなり面白い。一年前に手術して、近いところから歩き始めて、『秩父の低山』はかなり歩いた。“かなり歩いた”つもりだったけど、この本と比べてみるとまだまだ甘かったな。

孫が遊びに来ない週末が近づくたびに、“山と高原地図”、“2万5000図”、“登山詳細地図”とにらめっこしてコースを検討するんだけど、まだまだ歩いていない道がいくらでもあった。とりあえず、全部歩いてみよう。

高い山にも上りたいと思うよ。テレビで《日本百名山》なんか見てさ。「ああ、この道歩いた」なんて思うと、胸がキュっとなってね。切ない思いをする。手術するまでは、「二度と行けない」って思ってたからね。でも、いまなら行けるからね。「ああ、行けるんだなぁ」って思うと、また胸がキュっとなるんだ。恥ずかしいな。

でも、今度は前みたいに高い山だけをめざすようなことはしないで、『秩父の名山』をホームグラウンドにするんだ。新品同然の30年近く前のこの本があるからね。

この一年、あちこち歩いて、いろいろなことが分かってきた。体力はがた落ちしていたし、身体が傾いていて、バランスも悪い。ただ平地を歩いているだけで、横転するような、とんでもない転び方をしたことが何度もあった。左足が内側に入ってたんだと思うんだけど、それもここのところなくなった。肺が弱くなってる。肺気腫だろうな。タバコはやめたけど、子どもの頃、石綿を作ってる父の会社の工場で遊んでたからな。

いろいろあるけど、山登れるって、すごいよ。




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東芝『世界が食いつくす日本経済』 大村大次郎

産経ニュース 2017/11/01
東芝が「サザエさん」を降板 CM提供48年、来年3月末にも
http://www.sankei.com/economy/news/171101/ecn1711010012-n1.html
(抜粋)
東芝が国民的アニメ「サザエさん」の番組スポンサーを降板する方向で調整に入ったことが31日、分かった。昭和44年10月の放送開始から約48年間CMを提供してきたが、綱渡りが続く経営状況から合理化が避けられないと判断し広告大手の電通に申し入れた。
(続きを読む)に全文
・・・何かが終わった感じがするな。一兆円越えの巨額損失を抱えて東芝は一気に経営危機に陥った。先日亡くなった妻の父親も、ずっと東芝に勤めていた人だった。それが誇りだった。そういう人は多い。いや日本人の多くが、東芝という企業が日本にあることに誇りと安心感を感じてきた。“サザエさん”は、その象徴だったと言っていいだろう。

“隠ぺい体質”、“粉飾決済” と、いろいろな問題が上げられているが、その多くは東芝の経営のあり方を問うものだった。たしかにそういう問題もあったのだろうけど、どうして報道は核心に触れないのか。粉飾決済があったからって、それが東芝存立の危機を招いたわけじゃない。隠ぺい体質に関しても同じ。それらは別の機会に追及されるべき問題であって、今それが取り上げられると、焦点がぶれる。

核心は何か。


東芝は、アメリカに嵌められた。・・・そういうことのようだ。



ビジネス社  ¥ 1,404

貿易黒字に固執した日本の敗因とはなにか? 今の日本に必要なのは・・・
第1章  東芝はアメリカに嵌められた
第2章  国策としての原発輸出
第3章  日本メーカー最大の過ちは「技術流出」
第4章  トヨタ、タカタもアメリカに嵌められた
第5章  “貿易黒字至上主義"の誤算
第6章  今の日本に必要なのは“経済成長"ではなく“経済循環"


東芝の巨額損失は、たった一つの取引によって生じている。アメリカのS&W(ストーン・&・ウェブスター)社を買収したことで生じた損失だ。それも東芝が直接買収したものではなく、東芝の子会社となっていたアメリカのWH(ウェスチングハウス)社が買収したものである。

東芝はS&W社がこれほど大きな負債を抱えているとは知らずに、買収してしまった。アメリカは国全体の原子力事業での巨額の負債をS&W社に背負わせ、それを巧妙に隠して東芝に押し付けた。

一義的に問題とされるべきは、“アメリカの悪意”である。

アメリカでとんでもない目に合されている日本企業は多い。その多くを、日本のマスコミは誠実に報道しない。日本政府も本気で取り組まない。だから何度も繰り返される。舐められているのがよくわかる。みんな、くやしいだろうな~。目から血が噴き出すような思いをした人もいただろうな~。

だけど、舐められるだけのことがあるのが、日本の企業なんだよね。残念でならないよ。

東芝は、もう今までの東芝ではあり得ないだろう。“サザエさん”と共に去りぬといったところか。せめてこれを他山の石として、他の日本企業がまた嵌められるようなことがありませんように・・・。

それにしても、“他山の石”も積み重なって山になりそうだね。




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『厳選! 麺類レシピ』 cookpad

一人で外食をするのが苦手。私にとって、“食べる”というのはとても個人的な行動で、例えばトイレやお風呂に入るのに似てる。複数であれば、そこに第三者との垣根を築きやすいんだけど、一人だとなかなかそうもいかない。変にいろいろなことを考えてしまって、食べることに集中できない。

まあ、気が弱いんだな。そんな気の弱い私だけど、なにかの拍子に“うどん”だの“そば”だのに頭を支配されることがある。そうなるとたまらない。とにかく店を探して、メニューも見ずに「もりうどん」「もりそば」を注文する。

家でならあるが、外でラーメンに頭を支配されることはあまりない。スパゲッティに支配されることもあまりない。ラーメン屋やスパゲッティ屋で食べる程度のものなら家でできる。・・・生意気かな。

めん類は大好き。

子どもの頃は、夕食には必ずうどんがついた。米が貴重な秩父では、腹を満たす役割はうどんに任されていた。夕食にうどんがつかなくなって、ご飯をおかわりできるようになったのはいつ頃からだろう。親父が自家用車を買ったころからだろうか。

だから、正しい食べ物は“ご飯”。“めん類”は正しくないのだ。正しい食べ物である“ご飯”はおいしい。いつでも胸を張っていて、堂々としている。“めん類”には、そんな堂々としたところがない。日陰の存在だ。そんなことは“めん類”自身が分かっている。だから出しゃばったりしない。

私は“ご飯”が大好きだ。いつもおいしいご飯を食べるために、いろいろな工夫をしているし、いろいろなことを考えている。私は“ご飯”に尽くしている。でも、ときどき、そんな毎日につかれてしまうことがある。ふと振り向くと、そこにはいつでも“めん類”がいて、無条件に私を受け入れてくれるのだ。そんなとき、私は何も考えずに、“めん類”におぼれる。



新星出版社  ¥ 1,080

焼きそば、冷やし中華、ナポリタン みんなが大好きな定番レシピ
定番めん 
あんかけ焼きそば 冷やし中華 ナポリタン ソース焼きそば ほか
うどん
肉うどん 冷やし豆乳キムチうどん 納豆と卵の冷やしうどん ほか
そば
納豆おろしそば キノコのあんかけそば そばの和風パスタ ほか
中華めん
ジャージャーめん カレー焼きそば しょうゆバター焼きそば ほか
そうめん
オクラそうめん ラー油入り豆乳そうめん 暖かいつけ汁そうめん ほか
パスタ
なすとトマトとベーコンのパスタ ボンゴレスープパスタ アラビアータ ほか

そんな“めん類”を主役にした本。どこか、面はゆい。きれいな装った写真を見ると、なにかその微笑みの向こうに昨夜の秘密を隠しているかのようで。

・・・バカもたいがいにして、いやいや、うまそうな本だよ。

やはり“めん類”を食べるのは休日のお昼かな。作るのは私。けっこう、家族の評判も良いんだ。とは言っても、娘は嫁に行き、息子も就職して家を出た今では、「おいしいよ」って言ってくれるのは連れ合いだけになったけどね。

最近、ほめられためん類が二つあって、一つはあんかけ焼きそばで、もう一つが梅そうめん。

あんかけ焼きそばはこの本にも取り上げられていて、なんとトップバッターとして先陣を切っている。私が気を付けたのは、そばをしっかり焼くことだな。それからあんは、エビだの肉だのって贅沢しなくても、野菜だけで十分おいしい。あんはたっぷりかけるのがいいな。

梅そうめんは、暖かいそうめん。もう、完全にお手軽料理。おしたじは、出汁によーく叩いた梅を溶いたもの。お椀にゆでたそうめんをもって、おしたじをかけるだけ。

この間、お昼におむすびを食べたとき、汁がわりに出したんだけど、連れ合いに評判が良かった。
どうも、“めん類”っていうのは、・・・あれですね。とても優しくて、さっきまで片意地張ってた自分が馬鹿みたいに思える。・・・そんな食い物ですね。




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『大世界史』 池上彰 佐藤優

佐藤優さんの『民族問題』を読んで、ブログで記事にした。佐藤優さんにはこれまでずいぶんお世話になっていて、おそらく頃レからもお世話になるんだろうな。・・・なんて、そんなことを考えながら、「今まで一番お世話になったのはどれかな」なんて考えてみたら、ピンときたのがこの本。池上彰さんとの対談の本だけど、ずいぶん面白かったし影響も受けたので、何回か書いた過去記事をまとめる形で紹介しておこうと思う。

たとえば、中東の混乱について、『大日本史』が本になった時期に比べれば、イスラム国後からは完全に弱まっているが、中東の混乱の度合いは増しているように思える。この本の中で佐藤優さんが、当事における中東の勢力図を紹介しているんだけど、これが現在でも結構役に立ちそうなんで紹介しておく。
第一勢力
サウジアラビア、湾岸諸国、ヨルダンなど、アラビア語を使うスンニ派のアラブ諸国。基本的には欧米諸国との協調路線を維持
第二勢力
急速に勢力を拡大しているペルシャ語を話すシーア派のイラン。レバノンのヒズボラもこのグループ。
第三勢力
アラビア語を話すシーア派のアラブ人。
第四勢力
スンニ派だが、トルコ語を話し、民族意識も高いトルコ。
…ね。けっこう使えるでしょ。

《イランーシリアーヒズボラのラインでイスラエルに圧力をかける動きがある。さらにイエメンで拡大するシーア派武装組織フーシはイランの支援を受けており、それに対してサウジアラビアが空爆を加えている。アメリカはちぐはぐな対応しか打てない。アメリカの場当たり的な対応はとりあえずこっちに置いといて、今、中東ではスンニ派とシーア派の本格的な宗教戦争の危険性が拡大している。》

基本的な構図は、今も変わらない。そこにトランプが《エルサレムをイスラエルの首都として承認する》なんてことになって、イスラム勢が大反発って状況になってる。

『大世界史』 池上章・佐藤優

文春新書  ¥ 896

現代の生き抜く最強の教科書  世界をその手につかまえろ❢
1  なぜ、いま、世界史か
3  オスマン帝国の逆襲
5  ドイツ帝国の復活が問題だ
7  「右」も「左」も沖縄を知らない
9  ウェストファリア条約から始まる
11  最強の世界史勉強法
2  中東こそ大転換の震源地
4  習近平の中国は明王朝
6  「アメリカvs.ロシア」の地政学
8  「イスラム国」が核を持つ日
10  ビリギャルの世界史的意義

続いて、バルカン半島について書いたものを、そのまま紹介しておく。
バルカン半島は古代からフン、アヴァール、マジャール、ブルガール、オスマン帝国、オーストリア帝国、ロシア帝国が侵攻をくりかえした。

半島国家は、その付け根を制した大国から常の脅かされる。バルカン半島を大国が支配するとき、ギリシャの自由と独立は失われる。古代においてはローマ帝国、中世においてはビザンツ帝国、15世紀以降はオスマン帝国がそれである。

そのたびにギリシャ人は進んでローマ人となり、ビザンツ人となり、オスマン人になることで生き延びてきた。

オスマン帝国が衰退すると、親露派と親英派が抗争し、イギリス海軍の力で独立した後は親英王政。第二次大戦後は親露派と親英派が抗争し内戦へ。チャーチルとスターリンの談判で、ギリシャはイギリス勢力圏、ブルガリア以北はロシア勢力圏と決まると、共産ゲリラの掃討が行われた。大戦後はイギリスに変わりアメリカがギリシャ防衛を受け持つ。アメリカはギリシャにマーシャルプランで莫大な経済軍事支援を行い、ギリシャをトルコとともにNATOに加盟させた。両国を押さえておけば、ソ連黒海艦隊の地中海進出を阻止できるからである。

ギリシャに公務員が多いのは中道左派のパパンドレウ政権が公務員の労働組合を支持母体としていたことから、投票の見返りとして公務員のポストを報酬としてばらまいたことによる。国民五人に一人が公務員という異常事態となった。

この本によれば、ギリシャは一九世紀に大国の利害で作られた人造国家だとか。英露のグレートゲームの中、オスマン帝国をいかに解体していくかをめぐってギリシャが生まれた。

オスマン帝国領の、現在のギリシャに相当する地域に住んでいた人々は、帝国内のミレット(共同体)に属しており、「ギリシャ人」というより「オスマン帝国のギリシャ正教徒」という意識を持っていた。正教徒ということなら、ロシアはその懐に手を突っ込みやすい。

さらにイギリスの詩人バイロンは、ヨーロッパ文明の母ギリシャの独立を支援するして戦死することで、「オスマン帝国のギリシャ正教徒」に古代ギリシャ人の末裔という伝説を与えた。

一八二九年に独立するギリシャだが、DNAの上ではトルコ人と変わらない。そのオスマン帝国を解体するにあたり、ギリシャのムスリムをアナトリアに移し、アナトリアの正教徒をギリシャに移して、ここに人造国家ギリシャが作られることになる。英露が作り上げた古代文明時代とつながるギリシャ人意識は、今ではヨーロッパに広く受け入れられており、ギリシャ人自身がその「伝統」を信じて疑わない。

その上で、ギリシャ文明こそヨーロッパ文明の故郷であるのだから、ヨーロッパ人がギリシャを見捨てるはずがないという新たな“ギリシャ神話”を作りだした。

まったくのファンタジーだな、ギリシャ人っていう人々は。・・・なんかどこかで聞いたような、・・・どっかで見たことがあるような、・・・とっても近くに似たような人々の気配が感じられるような。
この時も、ギリシャのことを“ファンタジー”って書いているんだけど、“ファンタジー”っていえば、韓国だよね。《シナの歴史はプロパガンダで、韓国の歴史はファンタジー》って、まったくその通りだよね。“ファンタジー”という点において、半島はそういう特殊性をもってるってことだな。

最後、全体をまとめた部分を最後に紹介しておく。
池上章さんと佐藤優さんか。二人が世界史を語りあって、私たちが生きる“今”を読み解くのか。・・・な~んか、血圧上がりそう。とりあえず、暖房の設定を三度ほど低くしておこう。・・・だって、暑苦しくなりそうじゃん。・・・失礼、本当のことを言っちゃうから暑苦しくなるんであって、「読むなら読むで、腰をすえてかかっていこう」っていう意志表明だからね。

とかなんとか言ったって、もう二本も記事書いちゃったくせにね。それで、まだまだ。本当に読み出があるね。そりゃ、このあくの強い二人が書いてるんだからね。

「歴史を学ぶのは、一言で言えば、今の自分の立ち位置を知るため」と池上さんが言うとおり。そして、「これからどう生きるかの糧にするため」ということですよね。結局、それ以外の結論はありえない。だけど、大上段に構えてしまうと、なんにも知らない自分への絶望が広がるばかり。それでも生きていかなきゃならないからね。坪庭の中だけなら危険も少ないけど、そうもいかない。

過ちは繰り返さない方がいいに決まってる。そのためには歴史を知らなければならないが、あの敗戦で、戦勝国の作った物語に合わせて、日本の歴史はぐちゃぐちゃ状態だからね。多くの日本人が自分の立ち位置に自信を持ててないはず。最近、こういう言い方すると怒られますけど、《盲蛇に怖じず》で、実は崖っぷちを平気で歩いていたりする。

だから、「明日を生きるために、歴史を知らなければならない」って言う風に大上段に構える人が必要なんだ。その人の目が曇ってると大変なことになるけどね。それは、たくさん読んで、自分で感じるしかないね。


この本は、読んでおいてよかったな。久々に振り返って忘れている部分もあって、この年末年始の休みを使って読んでみてもいいかな。・・・読む予定の本を山と積んでおいて、・・・そういうわけにはいかないかな。



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『民族問題』 佐藤優

この間、この本から沖縄について書かれた部分を取り上げて“琉球”って題名で一つ記事を書いたとき、失礼にも《佐藤さんは、少し原理原則に縛られすぎるきらいがある》って書いた。私はいい加減な人間だから、“時と場合”っていつものらりくらりしているんだけど、のらりくらりしているうちに原理原則を見失うことが良くあることは確かだな。

佐藤さんは、外務官僚としてきびしい環境で仕事をしている時期に、膨大な仕事量と複雑かつ理不尽な内容を扱いながら、常に自分を見失わないためにも原理原則に立ち返ることで自分を戒めてきたんじゃないかな。・・・などと、私なんかがおもんばかろうとすること自体おこがましいことだろうけどさ。

それにしても、佐藤さんが立ち返ろうとする原理原則ってのも半端じゃない。そんなところまで立ち返らなくてもよさそうじゃないかって、私なんかは思ってしまうところだけど、いやいや、やることが徹底している。

関係する書籍には、おそらく可能な限り全部目を通しているんだろうな。それが役に立つか立たないかは関係なくね。私なんかは、面白くなければ文章を読む気になれないんだけど、佐藤さんは必要ならどんな文章でも読めるんだな。いや、官僚ってのは、先ずそれがすごい。つまらないことでも、必要ならば頭に収める。やはりすごい。

だけど、面白いか、つまらないかは佐藤さんが感じることで、佐藤さんは面白く感じているのかもね。その必要なことをさ。私は、自分が“つまらない”と感じる部分を佐藤さんがやってくれることで、世界のことを“おもしろく”理解できるんだから、佐藤さんの本には本当に助けられていることになる。

『民族問題』    佐藤優

文春新書  ¥ 896

佐藤優の集中講座 「民族と国家は現代日本人の必修科目だ」
第一講 なぜ日本人は民族問題がわからないのか
応用問題 スコットランド独立運動を沖縄の目で見る
第二講 民族問題の専門家スターリン
第三講 「民族」は作られるか
補講 シュライエルマッハー ナショナリズムと目に見えない世界
第四講 ゲルナー『民族とナショナリズム』の核心
応用問題 ヘイト本の構造
第五講 民族理論でウクライナ問題を読み解く
応用問題 エスノクレンジング
第六講 民族理論で沖縄問題を読み解く

この『民族問題』という本は、私が勝手にこの題名に抱いていた印象とは、かなりかけ離れた本だった。私が勝手に“民族問題”という題名に抱いてしまう印象というのは、例えば、チベット民族であり、ウイグル民族であり、チェチェン人であり、カタロニア人であり、スコットランド人であり、ロヒンギャ人であり、・・・そう言ったここの民族の抱えるそれぞれの“問題”である。

それらの“民族問題”の背景になにがあるか。特にその歴史性を解明して、民族問題発生の歴史的背景を明らかにし、解決の糸口を見つけることができればって思ってこの本を買った。

だけど、佐藤さんが書いているのはチベット民族問題ではなく、ウイグル民族問題ではなく、ロヒンギャ民族問題でもない。“民族問題”そのものなのだ。“民族問題”という原理原則を徹底して見つめ直すことで、民族問題がどう発生し、どう“問題”となり、どのような弊害を生み出すか。佐藤さんはそのこと自体を問題にしているみたい。

第3講で扱われているベネディクト・アンダーソンの『想像の共同体』や、第4講で扱われているアーネスト・ゲルナーの『民族とナショナリズム』といった本は、正直、私には読み切れない。少なくとも、ワクワクしながら面白く読めはしないだろう。

その部分を佐藤さんがやって、しかも解説して、実例まで上げてくれるっていうんだから、「ありがたい」ったらないってことになるわけだ。第5講《民族理論でウクライナ問題を読み解く》読んでみれば、私の気持ちを分かってもらえるに違いない。

第6講《民族理論で沖縄を読み解く》に関してはこの間書いた。その中に“「埼玉人」はエトニ―か?”って話が出てくる。埼玉人というエトニ―は成立しない。可能性があるとすれば、“秩父人”の方だな。




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『KZ'Deep File 断層の森で見る夢は』 藤本ひとみ

面白かったよ。面白かったですよ。サラッと読めるお話しだし、展開にもスピード感があってハラハラ・ドキドキだしね。だけどな~。やっぱり私は、藤本ひとみさんの歴史のお話を読みたいな~。できれば、『聖戦ヴァンデ』とか、『ハプスブルクの宝剣』みたいな話し。

だけど、この話しも面白いからなあ。それこそ、旅のお供なら最適。

この間読んだ、KZ'Dシリーズの前作もそうだったけど、軽く歴史を取り入れて入るんだよね。この間は、早良親王の怨霊に祟られて捨てられた都、長岡京が舞台だった。「うぉ!」っとかって思ったけど、それがストーリー展開になんか影響をあたえるわけでもなかった。

今回の『断層の森で見る夢は』では、“六百年を超える因習の村”なんて、以下のもおどろおどろしいうたい文句だけど、おどろおどろしさなら、私の生まれた秩父も負けない。なにしろ私の母は、ロクサン様を祀る巫女さんだからね。風もないのに扉が閉まるわ、人魂は飛ぶわ。

秩父のことはともかくとして、舞台は長野県下伊那郡赤石村。・・・これは、秩父も恥ずかしくなって隠れるくらいの因習の村。南アルプスこと赤石山脈の名を持つ村。今も、年に数センチずつせり上がるこの山脈は、それゆえにアチラコチラで崩落が進む。題名にもある“断層”が明らかになるのもそのためである。

私も33歳までは、年に数回、この大きな山塊に入り浸った。すると、前に通った登山道が、崩壊が進んでまったく違った装いになってる場合が珍しくなかった。・・・懐かしいなあ。定年したら、また入り浸りたいなあ。


講談社  ¥ 1,512

南アルプス、六百年を越える因習の村で、突如、起こった怪事件
序章
第1章  星々の村
第2章  奇妙な種子
第3章  生還できるか
第4章  マジック
第5章  時限爆弾
終章

・・・ごめんなさい。“因習の村”の話がちっとも進んでないね。その赤石山脈の麓、南信濃地方の伊那谷は、皇族の御料や上皇法皇の寺院領が多く、皇室との結びつきが深く、手厚い保護を受けてきた地だという。後醍醐天皇と足利尊氏が争った時、その皇子の宗良親王が30年にわたって戦いの拠点にしたのがこのあたりだったという。

今回も「うぉ!」って思ったけど、前作と同じで、それがストーリー展開になんか影響をあたえるわけでは、やはりなかった。ううん、さびしいよー。歴史にどっしり腰を据えた藤本ひとみ作品が読みたいよ-。

泣き言を言っても仕方がない。無いものは無い。この本も、それなりに楽しめる本なんだから、そう思って読めばいい。
大人気シリーズKZの深層をえぐる、ディープなKZ'D『KZ' Deep File』。南アルプス、美しい断層の村で突如として起こった連続事件!ヘリコプターの墜落、白骨の出現、インターチェンジに消えた数学の天才は何を見たのか!?迫る集中豪雨の中、少年たちの奔走が始まる!謎と友情の書き下ろし長編。

これが本作のうたい文句。私のすすめてるんだか、ないんだかわからないような紹介よりも、このうたい文句でそそられて下さい。

そうそう、表紙はとてもきれい。しばらく眺めてしまった。どっかに作品の紹介がないかなって思ってみたら、ルノワールの《小みち》という絵だそうです。





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『みみずくの夜メール』 五木寛之

昨日、『マンガ家たちの戦争 引き揚げの悲劇』を紹介しながら、いたたまれずに、以前書いた“引き揚げ”にに関するものから五木寛之さんの『みみずくの夜メール』の記事を紹介します。記事を書いたのは2014年だけど、本が出たのは2003年ですね。
基本的には新しい本を紹介してるわけなんだけど、最近押入れを引っかき回す機会があって・・・。これを始めると大変。ものであるれる納戸の押入れに、身体半分入った状態で、「あれっ、こんな本が・・・」ってペラペラページをめくると・・・、あっという間に三十分・・・、一時間・・・、気がつけば日は西に傾いて・・・。

間をつなぐつもりで読んだエッセイ集に、今更引っかからなくても良さそうなもんなんだけど、ペラペラと、たまたま開いたページが著者、五木寛之さんの出自に関わるエッセイで・・・。


『みみずくの夜メール』 五木寛之『みみずくの夜メール』 五木寛之
(2003/11/14)
五木 寛之

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正直言って、なんとも言いようのない世の中だ



五木寛之さんのご一家は平壌からの“引き揚げ”だったって。
当時、ソ連軍の管理下にあった地区を脱出し、開城の難民キャンプに収容されたのち、仁川から米軍の軍用船で博多にたどり着いたグループだ。

博多港外で検疫のため長いあいだ待たされたあと、ようやく上陸が許された。

まず、まっ白な粉を頭から浴びせかけられる。それがDDTという強力な殺虫剤であることは、あとで知った。

そのあと、四つん這いになって肛門に検査の棒をさしこまれる。男はそれで済んだが、女性たちは婦人相談室という部屋で相談を受ける人と、その必要がない人たちがいた。かたちの上では相談だが、実際は調査である。

その調査、もしくは面接は、子どもと、ひと目で高齢者と分かる女性は、はぶかれた。その理由を書くきにはなれない。

要するに敗戦の混乱の中で、レイプやその他の被害を受けた日本人女性が数多くいたということだ。
敗戦時、軍民あわせて六六〇万人ほどが外地に居り、引き揚げ対象者となった。一九四六年末までに五〇〇万人ほどが引き上げたと言うが、敗戦という過酷な状況の中、ものすごい民族移動ということになる。

ずいぶん前に読んだ本なんだけど、副題が「引き揚げ女性中絶の歴史」という。

“引き揚げ”とはいったいどういうことなのか。私はこの本で知った。

五木寛之さんは、この過程を体験してきた。この本の後半に、彼自身がトラックに積み込まれて平壌のソ連軍管理地域を脱出する時の様子が紹介されている。
ともかく地獄の沙汰も金次第。トラックに積み込まれて、深夜、南下するうちに、ソ連軍の検問にぶつかってしまった。金を出せば通す、というお定まりの話である。全員、ヘソクリを出して、運転手に渡す。やっと通過したと思ったら、また別の検問に引っかかった。

金はない、と伝えると、女を出せ、と要求していると運転手が言う。それも三人出せとの話。グループのリーダーたちが何やら相談した結果、三人の女が指名された。娘さんと、人妻と、子連れの母親と、高齢夫人は省くと決めたらしい。

指名された三人は全員の視線に追いつめられたように、トラックの荷台の隅に身をよせあって顔をひきつらせていた。

「みんなのためだ、頼むよ」
ずいぶん前の本だし、いまさら本文をそのまま紹介したところで、何の罰も当たらないだろうと思ったんだけど、ダメだ。これ以上、書けない。

五木さんはその章の冒頭で、『戦争ほどいやなものはない。しかし、もっと大変なのは戦後の方だと思う』と書いている。気持ちは分かる。でも、本当は“もっと大変なのは戦争に負けるということだ”というべきじゃないかな。

もう一度あの戦争を、みんなで言い合ってさ。あの戦争がなんだったのかロシア人と語り合おうよ。支那人とも、韓国人とも、アメリカ人とも、ヨーロッパの方の人ともさ。・・・なんか、熱くなっちゃった。

これを書いた時も、心が熱くなってしまったみたいで、さらに翌日、以下のような記事を書いている。

なんで昨日みたいな記事書いちゃったかなぁ。『みみずくの夜メール』で五木寛之さんの“引き揚げ”の話を読んじゃったのが原因なのはわかってるけど・・・。それにしても、それを読んだ状況が良くなかった。前に読んだ本を探そうと、物があふれて足の踏み場のない納戸で、半身を押入れの下段に突っ込んで、崩れ落ちてくるトイレットペーパーやティッシュの箱に抵抗しつつ読んだ。もともとが閉所恐怖症気味なのに、この状況は良くなかった。

にもかかわらず、時間を忘れて読みふけってしまった。特に、五木寛之さんの書いたものが好きだってわけでもないんだけど、なんだかいやに“懐かしさ”を感じてしまって・・・。

なんだか今は話題にもならないけど、子供の頃は世間のあちこちに戦争の名残があった。祭りで賑わう街角で、傷痍軍人がアコーディオン引いてたり、大人の会話の端々に“戦争未亡人”だの何だの聞こえてきたり、父の親友はが“特攻くずれ”だったりね。
祖母の妹は満州からの“引き揚げ”で、子どもを向こうにおいてきた。「見つけに行って、連れてきた」って話は、いつだったか、祖母から聞いた。その人が働く中華料理屋でラーメン食わせてもらいながら。

都はるみさんが、五木さんとの対談で、「父は慶州から来たんです」ってさり気なくつけ加えたなんて話が、それこそさり気なく書かれている。だけどみんなそうだったんじゃないかな。あれだけの戦争をして、あれだけ負けた国なんだもの。右を見ても、左を見ても、み~んないろいろなものを引きずっていた。でも、凧の尻尾とおんなじで、多少は引きずってたほうが良さそうね。バランス失って、きりもみ状態で墜落してる人が、最近は多いような気がする。

 

私にとっての五木寛之さんの本は、なんといっても『青春の門』。おそらく、兄の買った本を、布団の中でこっそり読んだ。あの甘美な“罪悪感”。できることならもう一度体験したい。かと言って、いま、筑豊編を布団の中で読んでみてもなぁ。バカみたいだしなぁ。

分かった。五木寛之さんの文章に触れて、私はきっと何か感じちゃったんだ。足の踏み場もない納戸の押入れの下段に半身を突っ込んで・・・、という状況の中で、あの時の甘美な“罪悪感”に近い感覚を感じちゃったんだな。だから頭がいつも以上に反応しちゃったんだ。

昨日、紹介した『マンガ家たちの戦争 引き揚げの悲劇』。12月になって義父と叔父が亡くなるということがなければ、おそらく読んでなかった。もう、その世代のことを語れるのは、私たちの世代だけになったんだろうな。まあ、語るのは苦手な私ですが、ブログなら、しつこく死ぬまで書いてやろう。


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『漫画家たちの戦争 引き揚げの悲劇』

中国共産党は、日本軍が南京で30万の民間人を虐殺したとかって言っている。韓国は、日本軍によって朝鮮人女性が20万人も従軍慰安婦として強制連行されたとか言っている。
・・・・・・

チャイナにしろ朝鮮半島にしろ、近代の波の中に放り込まれたとき、そこにあった王朝は国家の体を保つこともできなかった。いやそれ以前に、同一の存在というアイデンティティを抱くこともできず、連帯もなく、ただ波にさらされて、拡散していくばかりだった。

国民国家を形成できないものは滅び、欧米の植民地となるのが運命だった。その彼らが今、まがりなりにも国家を維持できているのは、彼らの間に共通の意識が芽生えたからだ。その共通の意識こそが“反日”という神話だ。おそらくは起こらないことだが、いつか彼らが真実に目覚め“反日”という神話が真実の前に失われていくようなことになれば、彼らは日本に向けてきた矛先を、お互いに向けあうことになるだろう。

だから、彼らにとっての“反日”とは、国の連帯を維持するための必至の叫びということになる。チャイナは中国共産党が支配する独裁国家である。政治的には、あらゆる場面で党が国家に優先している。その根拠が「中国共産党の抗日が現在のチャイナを作った」という神話である。だから、“反日”が嘘だと分かれば、中国共産党がチャイナを支配する根拠はまったくなくなる。

韓国政府のルーツは大韓民国臨時政府だと、文在寅がわざわざチャイナに行ってまで恥をさらしてきた。大韓民国臨時政府は、部隊も持たず、もちろん日本軍と戦ったこともなく、重慶政府の使いっ走りにしてもらえれば大喜び。当事の朝鮮人は、日本国民として日常生活を送り、成り行きに従って戦争の時代も日本国民として生きた。しかし、日本の敗戦後、朝鮮半島南部は大韓民国臨時政府という反日団体に支配された。その支配の根拠も、彼らだけが“反日”を貫いてきたという神話だった。チャイナ以上に、“反日”を失ったとき、韓国人には何も残らないような気がする。

だから彼らは、声がでかい。日本の支配も人が良すぎたし、かつ未熟だった。彼らはそれをいいことに、ありもしないことまで言いたい放題。もはや“反日”は肥大化しすぎて、基になった実体を求めようと思っても、なにも出てこないだろう。

それにしても、・・・ああ、うるさい。その時代の日本人の大半は、どれだけの目に合されたか何も語らずに、大半が死んでしまった。


金の星社  ¥ 3,456

戦争中に日本以外の土地で暮らしていた日本人は、…口にはできないほどの経験をした
「フイチン再見!」 村上もとか
「家路 1945~2003」 ちばてつや
「幻の子どもたち」 石坂啓
「赤いリュックサック」 巴里夫
『人間交差点』より「海峡」 矢島正雄原作 弘兼憲史画
『凍りの掌 シベリア抑留記』より「出征」 おざわゆき
『二世部隊物語 最前線』より「流血の丘」 望月三起也


出版されたのは3月なんだ。最初の一編は、購入して早々に読んだ。それっきり、読めなくなっちゃってた本だな。これは、いつもみたいに体調不良で読めないとか、本自体がつまらないから読めないとかじゃなくて、・・・もう、涙で前が見えなくなっちゃって、・・・読めない。

心が弱いな。

なんとしても、今年のうちにしっかり読んでおかなきゃいけないと思って、この12月に入って取り出した。義父や叔父が死んだことも大きいな。その時代を知ってる義父や叔父が若いころ、日本ではこんなことがあったんだ。

泣きながらでいいからさ。…読んでね。
ずいぶん前に、五木寛之さんの本に書いてあった。五木さんが大学でロシア文学をやりたいってお父さんに話したとき、お父さんが、「ロシアは、お前の母親のかたきだぞ」って言ったって。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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