めんどくせぇことばかり 『日本の文脈』 内田樹 中沢新一
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『日本の文脈』 内田樹 中沢新一

日本の文脈日本の文脈
(2012/01/31)
内田 樹、中沢 新一 他

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対談ものです。

内田樹
思想家。武道家(合気道七段)。凱風館館長。神戸女学院大学名誉教授。
1950年東京都生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。

中沢新一
思想家。人類学者。明治大学野生の科学研究所所長。明治大学特任教授。
1950年山梨県生まれ。東京大学文学部宗教学宗教史学科卒業。

中沢新一氏のものは初めてですが、内田樹氏は最近、ずいぶん書いてますよね。『日本辺境論』は興味深く読ませてもらった。本書の最後に、上のように紹介されている。お二方とも“思想家”という触れ込みですが、これはちょっと嫌だなぁ。もしも自分が“思想家”なんて紹介されたら・・・、考えただけでも恥ずかしい[そうなることはありえないのだが]。まるで「腕に覚えがあるわけでもなく、一粒の汗おも流そうとしない役立たず」っていわれているようで・・・。ただしお二人とも、哲学の世界の正統を歩んでいるわけではないらしい。

日本語の場合、哲学の話を哲学の用語だけで書いていたら、普通の生活者にはまず意味不明ですよね。一回これをどこかで生活言語に置き換えて、「平たく言えば・・・」という言い換えをしないといけない。抽象性の高い概念は、一度土着後に翻訳してみないと呑み込んでもらえない。だから、アカデミックな言語を語る学者と、生活言語を語る生活者のあいだに、その間をとりもつ「ブリッジ」の役を果たす「二重言語話者」が必要になる。
これは内田氏の言葉だが、この本を読んでみると、お二人とも生活者の言葉で語る“思想家”という立場の人達なのだろう。

対談のなかで、まるで無駄な世間話であるかのように、「現代の日本」の“意味”を明確にしていく。それも面白おかしく。戦争にかわる“結婚の意味”であったり、“少子高齢化社会の意味”であったり、“戦後民主主義の意味”であったり、“福島第一原発事故の意味”であったり。ものに、あるいは時代に意味を与えるのが“思想家”の存在意義であるのだろうが、それだけに人の仕事の後追いであっては意味を成さない。自然と奇をてらった“意味付け”をわけの分からない言葉の羅列でごまかされることが多いなかで、二人の言っていることはだいたい分かる。分かる事自体に価値があるだろう。“思想家”と呼ばれるグループに属する人の買いたい本のなかで、“読んで分かる”という事自体が、この本の価値だ。

※ とは言え、理解し難いこともあった。めんどくせぇから飛ばしてしまおうかとも思ったが、とりあえず読んでおいた。本書の中の“ブリコラージュ”という言葉のように、分けのなからない、つまらない話でも、人生のとんでもないところで私を助けることにつながるかもしれない。


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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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