めんどくせぇことばかり 『米軍が恐れた「卑怯な日本軍」 帝国陸軍戦法マニュアルのすべて』 一之瀬俊也
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『米軍が恐れた「卑怯な日本軍」 帝国陸軍戦法マニュアルのすべて』 一之瀬俊也

米軍が恐れた「卑怯な日本軍」 帝国陸軍戦法マニュアルのすべて米軍が恐れた「卑怯な日本軍」 帝国陸軍戦法マニュアルのすべて
(2012/07/20)
一ノ瀬 俊也

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「卑怯な日本軍」

日本軍と戦ったほとんどすべての米国陸軍兵士は、日本軍兵士を、そう認識していた。米国陸軍が兵士向けに発行していたしていた対日戦用マニュアルにそう書かれているのだから間違いない。

日本軍は卑怯な手を好む。戦争の歴史上、背信とずる賢さにおいて日本軍に適う軍隊は存在しない。真珠湾のだまし討ち以来、アジアや太平洋の島での作戦を通じて、日本軍はあらゆるトリック、優勢を獲得するためのまやかしを使った。今や奴らはどんどん追い詰められて劣勢を強いられ、自殺的な戦いをしていることを自覚している。彼らは正統な戦術からどんどん逸脱し、より策略にたよってくるだろう。日本兵がまず学ぶべきことは、そんな状況でも彼らを信用してはならないということだ。
本書はこの米軍マニュアルをもとに戦争末期の日本軍の「対米戦法」を検証していく。米軍マニュアルに書かれた日本兵の姿が、すべて真実であるとは考えられないが、確かに追い詰められた日本兵の必死の戦いが、米兵を驚かせるようなとんでもない戦法を生み出したことは数々あったと思われる。本書でもそう解説している。そして日本兵の必死の戦法に、米兵はマニュアルに書かれた「卑怯な日本軍」を再確認していったことだろう。

しかし、その「卑怯な日本軍」の姿は、数年前に日本軍が見た「卑怯な支那兵」の姿であった。大陸で支那兵と戦った日本兵は、支那兵を「卑怯」と感じた。確かに相応の火力を持つならば、日本軍は支那軍に負けたことはなかった。それでも支那軍は‘弱者の戦法’で日本軍に抵抗した。それを「卑怯な支那軍」と批判した日本軍が、数年後には米軍に対して“弱者の戦法”をとり、米軍から「卑怯」と呼ばれることになる。総力戦化した、負ければ国体までが破壊される戦争で、戦力的に劣勢にある側がゲリラ化していく傾向は、ある意味合いでは当然のことである。実際、南洋の島々で自然発生していったゲリラ戦は、硫黄島で徹底的に米軍を苦しめ、日本軍の出方によっては沖縄で、さらに米軍を苦しめることになったはずである。それは朝鮮やベトナムの事実が証明しているところである。

ベトナムにおいても米軍は、相手を卑怯と罵り、敵愾心をあおって、兵士を駆り立てた。朝鮮戦争においてもそうだったろうし、近くはイラクにおいてもそうだろう。米軍と戦った相手国でもやはりおこなわれていたことだろう。そういったマニュアルが敵国人に対する偏見と憎悪が蓄積させていくことは、やはり戦争においては普遍性を持っていると言わざるをえない。そしてそれを回復していくためには想像を絶する時間と努力を要することになる。

本書の中では、米軍が“卑怯”と呼んだ日本軍の戦法が、たいへん詳細に報告されている。大変な労力をかけた一冊であることが分かる。


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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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