めんどくせぇことばかり 『大陸へ―アメリカと中国の現在を日本語で書く』 リービ英雄
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『大陸へ―アメリカと中国の現在を日本語で書く』 リービ英雄

『大陸へ―アメリカと中国の現在を日本語で書く』 リービ英雄『大陸へ―アメリカと中国の現在を日本語で書く』 リービ英雄
(2012/04/19)
リービ 英雄

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二つの大陸を書くことが、現代の日本語の可能性をここまで広げた

バラク・フセイン・オバマという名の、黒い肌を持つ大統領を選出したアメリカ。改革開放政策を導入し世界のどこよりも資本主義に生身をさらしながら、貧困にあえぐ「農民」という圧倒的な階級に支えられる支那。

正義を実現しつつあるかのように見えるアメリカの深部に、解決し得ない底流がある。避けて通れないことが分かっていながらも、むやみに触れば皮膚が裂けて血がほとばしる。それでも見つめ続けたものにだけ見えてくるアメリカの日常。

対象的に、支那では貧困にあえぐ「農民」はアメリカで問題されるマイノリティーではない。彼らこそが“支那”ですらある。観察者を肉体ごと揉み込むように押し流そうとする「農民」の世界が眼前にあるにもかかわらず、誰もそれを見ようとはしない。農村の交差点に赤信号で停まったベンツの女性運転者の目には、周囲にうごめく無数の「農民」の姿は写らない。ただ、彼方にある高層ビル街だけが彼女にとっての真実なのだ。

その双方を日本語で表現し続けるアメリカ生まれの作家。それ故か、私は最初から“透明感”を意識しながらこの本を読んだ。二つの大陸の傷つきやすい現実に手を触れながら、なぜかそれを見る観察者の存在の“透明感”が、私には強く印象づけられた。言葉にしづらいが、まるで意識だけがそれを見ている。ん~、それを見ている目は感じるのだが、それ以外の実態が感じられないというか。目以外の実態は、この本を開いている“私”自身に同化してしまっているというような、そんな感じ。

大変興味深い本でした。


  
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ジャンル : 本・雑誌

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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