『八月からの手紙』 堂場瞬一
![]() | 八月からの手紙 (2011/06/30) 堂場 瞬一 商品詳細を見る 日米二人の野球人が、戦争という時期を巡って、「野球の国」の住人として心を通わせる。そして両国の、今私たちが知っている「野球」以前にあった、もう一つの「野球」の世界を描いていく。 |
この記事は、2011年8月13日の記事を加筆修正したものです。
『八月』に反応してしまった。同じよう人は、私以外にも少なからずいるだろう。しかしこの本の『八月』は、多くの私同様の人が抱く『八月』ほどの重みはなかった。
正直に言いますが、それでも十分に面白かった。
日米二人の野球人が、戦争という時期を巡って、「野球の国」の住人として心を通わせる。そして両国の、今私たちが知っている「野球」以前にあった、もう一つの「野球」の世界を描いていく。
アメリカのニグロリーグ。
日系人の収容所での捕虜生活。
日本プロ野球草創期。
題材からすれば、もっと横糸を張り巡らせてもよかったのではないかと思えるが・・・。しかし、人間ドラマとしては、読者をひきつけ、読後にしばし後を引くような虚脱感を催させる力があった。
サッカー選手の松田直樹が亡くなった。マリノスの最終戦後のセレモニーで、「俺、サッカー好きなんすよね」って言ってた。彼は間違いなく「サッカーの国」の住人だった。 『八月』に反応してしまった。同じよう人は、私以外にも少なからずいるだろう。しかしこの本の『八月』は、多くの私同様の人が抱く『八月』ほどの重みはなかった。
正直に言いますが、それでも十分に面白かった。
日米二人の野球人が、戦争という時期を巡って、「野球の国」の住人として心を通わせる。そして両国の、今私たちが知っている「野球」以前にあった、もう一つの「野球」の世界を描いていく。
アメリカのニグロリーグ。
日系人の収容所での捕虜生活。
日本プロ野球草創期。
題材からすれば、もっと横糸を張り巡らせてもよかったのではないかと思えるが・・・。しかし、人間ドラマとしては、読者をひきつけ、読後にしばし後を引くような虚脱感を催させる力があった。
住人たるべく資格は?命を懸けてもいい位に、その国が好きだということ。


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