めんどくせぇことばかり 『小説フランス革命 X 粛清の嵐』  佐藤賢一
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『小説フランス革命 X 粛清の嵐』  佐藤賢一

『小説フランス革命 X 粛清の嵐』  佐藤賢一『小説フランス革命 X 粛清の嵐』  佐藤賢一
(2013/03/26)
佐藤 賢一

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カミーユ・デムーラン、ジョルジュ・ダントン、マクシミリアン・ロベスピエール・・・革命初期を知る者の多くは死に、ついに三人になった。

前巻でダントンはこんなセリフを与えられている。
「おまえが言うなと返されるかもしれねえが、あの時とは事情が違う。今回は議会に銃を向けちまったんだよ。七月十四日も八月十日も、相手は専制君主だった。しかし今度の相手は人民の代表なんだ。どれだけ腐っていても、国民公会の神聖な議員なんだ。これを排除しちまったら、もう民主主義の理想もなにも無くなっちまう。」「ところで分かってるんだろうな」「分かっていねえはずはねえよな。ああ、今度のことで出来上がるのは、ジャコバン派の独裁なんだって」

「デュシェーヌ親父」こと、ジャック・ルネ・エベールが走り出す。あとに続くのは、むせかえるような熱気をはらんだサン・キュロットの一団。どこからかあふれだしたサン・キュロットの群れは街路を埋め、議場に流れ込んで議会を踏みにじり、ジャコバン・クラブでさえ彼らの手に落ちる。そこには必ずジャック・ルネ・エベールの姿があった。江ヴェール
マラロベスピエールが望み、エベールが主導した一七九三年五月三十一日の民衆暴動ののち、革命はダントンとロベスピエールの手を離れる。マラはジロンド派支持者によって暗殺され、ダントンは革命から距離を置く。孤軍奮闘するロベスピエールはサン・ジェストに担がれて公安委員会の顔となり、恐怖政治が始められる。サン・ジェストはこんなセリフを与えられている。「もっとやれ、どんどんやれという声と一緒に、我々はその暴力までを集約したのです。いいかえれば、民衆の暴力の代行を請け負った。ここの小さな恐怖を集めて、大きな恐怖となした政治が、すなわち恐怖政治なのです」

ロベスピエールは引き返すことのできない道に歩み出した。サン・ジェストに押し出されるようにして・・・。そしてエベールは、その前を突っ走っていた。

サン・キュロットら民衆の議会外勢力を背景に、絶大な権限が公安委員会に付与される。その顔を務めるロベスピエールをサン・ジェストが支え、革命裁判所ではフーキエ・タンヴィルが被告を仮借なく追い詰める。

十月十六日、マリー・アントワネットが断頭台の露と消える。ジロンド派二十一人が死刑判決は、たった三日の審議で下された。さらに自殺した一名を除く二十名の処刑にかかった時間は、たったの三十八分であったという。十一月八日にはロラン夫人が処刑された。処刑の間際に、「ああ自由よ、汝の名においていかに多くの罪が犯されたことか!」と叫んだという。バイイ、パルナーヴも処刑された。年が明けてからルイ十六世の妹エリザベート王女も処刑された。処刑者の数は月が改まるほどに増え、それに伴って裁判手続きも簡素化された。断頭台は、もはや自分の意思で、血を吸い続けた。
つねにサン・キュロットとともにあり走り続けるエベールは、非キリスト教化へと過激化していくが、その急進性ゆえに公安委員会とも対立していく。

石原莞爾の始めた満州事変は明らかに暴走であった。それでも満州事変には彼なりの理があった。多くの者もそれを認めた。そんな彼にとっても、彼に続けとばかりに支那で戦い続ける陸軍の暴走は、日本を滅ぼす行為と見えた。支那事変発生時、石原莞爾は参謀本部作戦課長として現地軍による戦線拡大を押さえようとした。しかし現地軍は「貴方のした事を真似ているだけだ」と・・・。なんか、この頃のフランス革命の進行に、状況が似ているような・・・。

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人生に必要なもの、一人の女性、一人の親友、一つの思い出、一冊の本。
その一冊。
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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本


















































































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