めんどくせぇことばかり 『真実の満洲史【1894-1956】』 宮脇淳子
FC2ブログ

『真実の満洲史【1894-1956】』 宮脇淳子

『真実の満洲史【1894-1956】』 宮脇淳子『真実の満洲史【1894-1956】』 宮脇淳子
(2013/04/24)
宮脇淳子

商品詳細を見る
満州史は、私たちの母国である日本の近現代史
序章 満州とは何か
*満洲関連の本
*王朝の領土は変化する
*満洲の民族
*満洲人とは?
*満洲人が漢化する
*清朝の権力構造の変化
*秘密警察の起源
*漢字の使用
*モンゴルに置かれた清朝の役所        
*満洲とは?
*満洲にロシアが南下
*満洲の気候
*満洲人の人口
*清朝は「中華帝国」?
*西太后は漢人ではない
*満漢全席の「満」と「漢」の違い
*清朝時代のモンゴル・ムスリム・チベット
第1章 日清戦争から中華民国建国前まで
*満洲の激動の歴史は日清戦争から始まる
*旅順虐殺の真相
*万里の長城
*チャイナドレスとキョンシーの長衫
*日露戦争での勝利
*満鉄誕生
*日本の満洲開発
*日露戦争後のロシアの満洲政策
*百日変法と康有為の評価
*李鴻章は日本が嫌いでロシアについた
*ラストエンペラーこと溥儀が皇帝に就いた経緯
*孫文がいなくなった途端に革命が成功した理由
*西太后が有名な理由
*三国干渉からの流れ
*義和団の乱
*ロシアの満洲支配と日英同盟
*ポーツマス条約
*関東軍と満洲の通貨
*日露戦争が世界に果たした影響に日本人は無自覚
*満鉄調査部の地域研究能力
*その後の皇帝の境遇
*日露両国の勢力圏となった満州
*なぜ孫文の起義は十回も失敗したのか?
第2章 中華民国建国以後、満洲国建国まで
*中華民国建国の後の中国の実情
*孫文を支持していた日本人右翼は、
  漢人と満洲人の区別がついていたのか?
*辛亥革命期
*孫文も軍閥の一人
*二十一カ条要求
*チンギス・ハーンは源義経!?
*北満州の農民は二十世紀に南からやってきた
*ロシア革命がすべての元凶
*ベルサイユ条約
*ソ連の工作と孫文
*張作霖とは何者か?
*張作霖爆殺事件
*張学良が行った易幟の実態
*満洲事変の原因
*リットン報告書はどれくらい正確か?
なぜ当時の世界の三分の一が満洲国を承認したのか?
*袁世凱という人物の実像
*清朝崩壊後の溥儀
*中国利権にむらがった列強
*軍閥混乱期
*清朝崩壊後のモンゴル・ムスリム・チベットの動き
*シベリア出兵
*シベリア出兵の功罪
*満洲国建国前の日本人
*孫文の共産化と反日への転換
*英米両国が肩を並べたワシントン会議の影響
*第一次世界大戦の影響
*袁世凱死後の張作霖
*張学良の人となり
*満洲事変前の排日運動と日中懸案
*リットン調査団
*日本の国際連盟脱退
第3章 満洲国建国、崩壊、そしてその後
*満洲国建国宣言
*日満議定書
*五族協和という理念
*満洲帝国が正式な国号
反資本主義、反帝国主義をかかげた満洲国国務院
*満洲国の経済建設
*満鉄と満拓
*漢人の入植
*川島芳子のアイデンティティとは?
*大連・旅順だけ特別扱いなのはなぜ?
*満映と甘粕正彦
*ソ連の民族支配構造
*モンゴルから見たノモンハンの地理的な意味
*ソ連もアメリカも日本が怖かった
*戦時中の満洲
*ソ連に対する日本軍の抵抗
*ソ連はなぜ日本人抑留者を返したのか?
*アメリカが満洲と北朝鮮をソ連に渡した経緯
*ソ連の満州侵攻と毛沢東
*内モンゴル独立運動をした徳王の運命
*高崗とは何者か?
*歴史に学ぶべき日本の未来
*なぜ「偽満洲国」と言われるのか?
*負い目と責任
*熱河作戦をやらなければならなかった理由
*新京の建設
*満洲国の公用語
*植民地とは?
*関東軍の政治関与の実態
*産業開発五カ年計画
*‘日本人’の入植
*満洲国での溥儀
*満洲国における「日系」「満系」の差別
*傀儡国家か?独立国化?
*ノモンハン事件は両者の敗北
*コミンテルンという組織
*関特演はスターリンへの牽制
*満洲開発
*日本の戦争に巻き込まれた満州
日本はソ連を仲介とした和平を本気で信じていたのか
*シベリア抑留ではなく共産圏抑留
*国共内戦の始まり
*別人説がつきまとう金日成
*国共内戦の実態
*スターリンと毛沢東
*満洲国が続いていたら
*コストと帝国主義
のっけから、本書の項目を並べた。なによりも、それがこの本を理解してもらう一番の方法と考えたからだ。一目瞭然。この本は、編年体で書かれた‘満洲国近現代史’の教科書と言っていい。項目数からいっても、高校の歴史教科書並みで、細かく順を追って書かれており、理解しやすい。

実際には‘序章’の前に、《はじめに(少し長い前書き)》がある。その中に「台湾と朝鮮と満洲は日本史として考えるべき」という項目がある。ここに、本書の書かれた理由、意義が記されており、大変興味深い考えが述べられている。
 一八九五年から一九四五年までの五〇年の台湾、一九一〇年から一九四五年までの朝鮮は日本史でしょう。満洲についても、一九〇五年に日露戦争に勝ってから一九四五年までを日本史として扱うべきで、それを全くしていないことが問題です。
 日本人はそれが問題だということを理解しません。いまだに「満洲の歴史など知りたくない。韓国も台湾もほおっておけ」という態度で、何か問題が起きると、「もう日本人だけにして、外国人は全部出ていってほしい」となるのが、多くの日本人の考えです。従軍慰安婦が問題になると、「在日は出ていけ」となるのです。これは全く筋違いではないでしょうか。
 なぜなら、一度日本になった地域出身の人間を、日本人として扱わないことに問題があるからです。世界史を見ればわかります。ヨーロッパであろうとどこであろうと、自分たちが征服したり、宗主になった土地に関しては、良くも悪くも責任があるのです。たとえ台湾や韓国の出身であっても、日本語を話し日本文化が好きな人たち、日本で教育を受けて、西晋は日本人と変わらない人たちを、血筋だけで差別するのは、日本人の悪いところだと私は思います。
 ただし、相手側がそれをネタにゆすってくる場合は、相手が悪いのです。そのことと、血筋が原因で排除することとは、分けて考えなければいけません。・・・

台湾、朝鮮、満洲の歴史を‘日本史’として考えていくという視点は、私にはなかった。たとえば、東京裁判を基点とする歴史観や、韓国による捏造から本来の歴史を取り戻そうという視点で日韓関係史を考えようとするのは、確かにリアクションでしかない。そうではなく、かつての日本は台湾、朝鮮、満洲に、主体として取り組んできたのである。主体として台湾、朝鮮、満洲に向かいあった歴史を、私たちは‘日本史’として子孫に伝えなければならない。そうして構築された歴史を背負って、現在の台湾、韓国、支那に向き合わなければならない。たしかにその通りだ。

誤解がないように言い添えるが、著者は、かつての日本の対外政策を、正しい歴史理解の上に立って受け入れ、その上で責任を持てと言っているわけだ。誤った歴史認識の上に、物心あわせて謝罪を続けろと言ってるわけじゃない。さらにこう続く。
過去の日本人の遺産の上に、今の日本がいい生活を送っているにもかかわらず、過去の日本人を悪者にしようというのは、被害者根性というか、下層の人間のすることです。プライドのある立派な人間であれば、真実に正面から向き合うことで責任を背負い、それを次の糧にして生きていこうとするはずです。

まさしくその通り。

(興味深かったいくつかのことに関しては、後日、“覚え書き”としてまとめたいと思います。)
    
左の二冊は著者、宮脇淳子さんの、右の三冊は、本書の中で参考として使われているものです。

にほんブログ村 本ブログへ一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
関連記事

テーマ : 歴史関係書籍覚書
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

No title

こんにちは。
著者の宮脇さんはチャンネル桜によく出演されてる人ですね。
満洲関係は読めば読むほど不可思議で、(私のような者には)理解も難しいんですが、この本なら全体像が掴めそうで読みたくなりました。
いわゆる満洲人脈と言われるような勢力、黒龍会など大陸に対する強烈な熱意の裏に何があったのか知りたいと思っているところです。

紺屋の鼠 さま

満洲の歴史に関する本と言うより、満洲史を基礎とした日本近代史です。
極当たり前の歴史に違う角度から光を当てることで、隠されていたものを見せてくれる、そんな感じの本です。
残念ながら、ご期待の深い内容には触れられていまでんが、平易な文章で、とてもいい本だと思いました。

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


現代とはなぜこんなにも棲みにくいのか。
前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事