めんどくせぇことばかり 李鴻章と孫文の反日 『真実の満洲史【1894-1956】』
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李鴻章と孫文の反日 『真実の満洲史【1894-1956】』

 李鴻章は日本が嫌いでロシアについた 
一八八一年、李鴻章は朝鮮に係る事務の所管を礼部から北洋大臣、つまり彼自身に移し、朝鮮の属邦化を目指して配下の袁世凱を朝鮮に送っている。壬午事変、甲申政変では巧妙に立ちまわって日本に傾きかけた朝鮮の流れを清朝に引き戻す。この過程で、彼は事実上の朝鮮公使として振る舞う。それもそのはず、朝鮮を所管する李鴻章は朝鮮国王と同格であったからだ。 

李鴻章に言わせれば、清朝に朝貢していた琉球を“日本に奪い取られた”という思いがあったからだろう。日本も清朝も、前近代的国際関係と近代的国際関係との狭間にあった。わずかに早く近代的国際関係に切り替えた日本は、清朝に先んじて行動し、琉球に清朝との関係を断ち切らせた。朝鮮への袁世凱起用は、同じ轍を踏むわけにはいかないという思いだろう。

強行に出て、日清戦争を招き、敗れ、下関の講和会議では朝鮮を失って屈辱的な条約を結び、挙句の果てに暴漢に襲われて負傷した。“夷を以て夷を制す”を国是とする支那が、ロシアを満洲に引き入れて日本を駆逐しようとしたのは、分かりやすい流れである。


     
孫文の共産主義化・反日化    
 
日露戦争で、ロシアは満洲から追い払われた。しかしその後、ロシアとの関係は改善され、秘密協定としての四回に渡る日露協約が結ばれ、満洲の安定的発展が図られた。状況が一変するのは、ロシア革命でソ連が登場してからである。友好国のロシア帝国を倒したソ連とは、当初から敵対関係にありシベリア出兵におよんだ。ソ連にとっての日本は、アジアにおける手の出しようのない最大の障害であった。そんな中、ソ連が目をつけたのが孫文であった。

日本での孫文の評価は高い。日本に亡命した孫文を、多くの日本人が援助した。英語ができて弁が立つ孫文は、日本が手を組むべき支那近代改革のリーダーと考えられたのだろう。日本人の援助を背景に海外華僑の寄付も集まり始めた。実際に武昌蜂起をきっかけに辛亥革命が起こり、清朝が崩壊して中華民国が誕生する。

しかしその段階で、孫文は大総統の地位を袁世凱に譲らざるを得なかった。袁世凱は広東政府を代表し、広東政府の力の及ばない地域については滅亡した清朝を代表した。皇帝への就任は、支那をもう一度一つにする苦肉の策だったろう。それも失敗し、やがて袁世凱が死ぬと、支那は軍閥が割拠する混乱状態に落ち入った。

孫文への日本人の援助は、日本の援助を意味するものではない。外務省の石井菊次郎は孫文を相手にもしなかったという。群雄が割拠する中で、日本人に愛想をつかされ、資金もない孫文は、コミンテルンからの働きかけにやすやすと靡いていった。孫文は、ロシア革命後、ロシア帝国が清朝と結んだ不平等条約の破棄を宣言したソ連に傾斜していった。コミンテルンがナショナリズムを煽り立てたことにより始まった一九一九年の五四運動以後、孫文の共産化、反日化は明らかなものとなる。

満洲が支那の領土といわれるようになるのも、この時期である。ソ連は日本に奪われた満洲に関して、支那人のナショナリズムを煽ることで、支那人をして日本勢力の駆逐に動いたのである。さらに、ロシアがソ連になって過去の国際関係を無視したように、ソ連の後ろ盾を得た支那も、清朝が決めたさまざまな条約、約束を反故にしようと考えた。そこには袁世凱結んだ二十一ヶ条の要求も含まれた。”満洲からも支那からも、すべてを捨てて出て行け”と彼らは要求し始めたのである。

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(2013/04/24)
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満州史は、私たちの母国である日本の近現代史
この記事は、上記、『真実の満洲史【1894-1956】』をもとにしてまとめたものです。
    
左の二冊は著者、宮脇淳子さんの、右の三冊は、本書の中で参考として使われているものです。

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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