めんどくせぇことばかり 歴史を変えた火薬・大砲 『世界史の読み方』 宮崎正勝
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歴史を変えた火薬・大砲 『世界史の読み方』 宮崎正勝


黒色火薬の登場と伝播
硝石、硫黄、木炭粉を混合した黒色火薬がつくられてのは宋の時代の支那である。

最初、火薬は竹筒に詰め、弓矢に仕掛けて射掛ける火矢の一種として使われた。一一六一年、金との戦いで南宋は、霹靂砲という火器を用いた。紙製の容器に火薬を入れ、発火したあと投石機で打ち込む武器である。十三世紀前半のモンゴル軍との戦いで、その金が、鉄の容器に火薬を詰めた震天雷という大砲を使っている。金から火薬の製法を学んだモンゴル軍は、元寇の際に手で投げる「てつはう」という武器を使っている。

モンゴル軍はイスラム教徒の技術者の考案で、火薬を爆発させて石や鉄玉を遠くに飛ばす攻城兵器を使用した。火薬兵器は、いよいよ破壊力のある武器に姿を変えた。

火薬の製法がヨーロッパにどう伝えられたかには諸説ある。十三世紀中頃までには伝えられていたとも、バトゥ軍のロシア遠征でポーランドに侵入した時に伝えられたとも、十字軍の遠征でイスラム世界から伝えられたとも言われる。

イギリス人のロジャー・ベーコン(一二一四~九四)が、ヨーロッパで最初に火薬を製造した人とされている。十四世紀中頃にはイングランドで火薬が製造され、ドイツに火薬工場が立てられている。
 

ヨーロッパでの改良と成長
十四世紀はじめには、幼稚ではあるが大砲がつくられている。十五世紀には青銅砲が考案され砲弾も石から鋳鉄製に変わった。移動を可能にする車輪がつけられて野戦に使うことも可能になった。英仏百年戦争(一三三九~一四五三)には攻城用の大砲が実戦に用いられている。

十五世紀後半には弾丸が飛び散る破裂弾が登場し、大砲を台車に乗せて移動させる砲兵隊が登場する。ここに来て初めて大砲が戦争の主役になる。

大砲は船の舷側にも配備され、ヨーロッパ人が武力でインド洋の覇権を握ることに大きな貢献をした。ポルトガルはそうした商船でダウ船を圧倒し、アフリカ東岸、ペルシャ湾、インド西岸、マラッカ海峡から東アジアまで進出する。火薬はやがて、支那にも成長した威力を見せることになる。



大砲を小型化した鉄砲
一三二五年頃までの鉄砲は、大砲をそのまま小さくしたようなハンドカノンで、さほどの威力はなかった。火薬の爆発力で弾丸を遠くに飛ばす技術の改良が一気に進んだのは十五世紀である。

十五世紀中頃のドイツでマスケット銃、いわゆる火縄銃が登場する。
マスケット銃


『世界史の読み方』 宮崎正勝『世界史の読み方』 宮崎正勝
(2013/05/24)
宮崎 正勝

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世界史の部隊を「小さな世界史」と「大きな世界史」というステージでとらえて単純化し、人類社会の変動や転換のプロセスを時間軸と空間軸でつなぎ合わせる。

大砲はヨーロッパで急速に普及し、重装備の騎士による個人戦による中世の戦闘法が大きく変化し、騎士は没落した。

    

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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