めんどくせぇことばかり スペインが発見した太平洋 『世界史の読み方』 宮崎正勝
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スペインが発見した太平洋 『世界史の読み方』 宮崎正勝

コロンブス(一四五一?~一五〇六)の航海で、最も高価だったもの
“マルコ・イル・ミリオーネ(百万のホラを吹くマルコ)”こと、マルコ・ポーロの東方見聞録にこうある。「この国では宮殿の屋根を全部純金で葺いている。さらに、たくさんある部屋は、床を指二本の厚みのある純金で敷き詰めている」。コロンブスも、こうした情報に事業意欲を掻き立てられた一人である。

彼は、フィレンツェの学者トスカネリの地球球体説に基づく海図の存在を知り、西回りで大西洋を横断しアジアに至るベンチャービジネスに熱を上げた。バルトロメオ・ディアスの成功に危機感を抱いた彼は、その思いを同じくするスペイン王イザベルを説き伏せて支援を得た。資金を提供したのはジェノヴァ商人だった。

コロンブスは、サンタマリア号を旗艦とする三隻、一二〇人からなる艦隊を率いてバロス港を出港し、カリブ海の縁にあるサンタマリア島に到着。そして、再びバロス港に戻った。彼の持ち帰ったもののうち最も高価だったのは、“大西洋の横断は簡単な航海である”という情報だった。行きは西インド諸島に向けて吹くモンスーンを利用し、帰りはメキシコ湾流に乗るという大西洋ハイウェイの土台を築いたのはコロンブスである。
 

『世界史の読み方』 宮崎正勝『世界史の読み方』 宮崎正勝
(2013/05/24)
宮崎 正勝

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世界史の部隊を「小さな世界史」と「大きな世界史」というステージでとらえて単純化し、人類社会の変動や転換のプロセスを時間軸と空間軸でつなぎ合わせる。
マゼラン(一四八〇頃~一五二二)の航海の意義
ポルトガル人のマゼランは、一時、東南アジアの海域でスパイス貿易に従事した。トラブルに巻き込まれて失脚したのち、優秀な船乗りを探していたスペインにリクルートされた。ポルトガルの香辛料貿易の出し抜きを図っていたドイツの富豪フッガー家の働きかけで、スペインはマゼラン艦隊を西廻り航路開拓に派遣する決断をした。

一五一九年、マゼランは五隻の船団を率いてスペインのセヴィ-リア港を出港した。大西洋を横断したのち南アメリカ沿岸を南下、四〇日をかけてマゼラン海峡を通過して太平洋へ出た。

一一〇日の長い航海の末、マゼラン艦隊はフィリピンに到着した。ここが既知のフィリピンと確認されたことにより、太平洋、アメリカ大陸、大西洋の配置が明らかになり、世界は一挙に十倍の広さに拡大した。しかし、太平洋の広さが船団に大きなダメージを与え、飢餓と壊血病で多くの船員が命を落とした。

マゼランはフィリピンのマクタン島で原住民と戦いとなり、命を落とす。あとを引き継いだエルカーノは香料諸島で大量の香辛料を買い付け、喜望峰を迂回して三年ぶりにスペインに戻った。出港時、二五〇名だった乗組員は、わずか一八人に減少していた。フッガー家とスペインの思惑ははずれた。太平洋は、当時は広すぎて、活かしようのない大洋だった。

   

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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