めんどくせぇことばかり 『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下』
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『オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下』

なぜ私達の国は、その数千ヶ所以上とも言われる軍事基地を世界各地に築いているのか。なぜアメリカ一国だけで他の国々すべてを合わせたほどの巨額の軍事費を使っているのか。なぜ数千個もの核兵器をいまだに保有し、差し迫った脅威となる国もないままその多くが一触即発の警戒態勢にあるのか。なぜアメリカは先進国の中で最も貧富の差が大きいのか。なぜ先進国のなかでアメリカだけが国民皆保険制度を持たないのか。なぜこれほど少数の人々(三〇〇人とも五〇〇人とも二〇〇〇人とも言われる)が、世界の極貧層三十億人を合わせたよりも多くの富を手にしているのか。

オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下オリバー・ストーンが語る もうひとつのアメリカ史 1 二つの世界大戦と原爆投下
(2013/04/04)
オリバー・ストーン、ピーター・カズニック 他

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アメリカに付せられた「自由世界の擁護者」というイメージ。しかし、それは真の姿だろうか?


オリバー・ストーンに関して、映画『プラトーン』、『7月4日に生まれて』、『JFK』の監督であるということ以外には、何の予備知識もないままに読んでみた。副題に、“二つの世界大戦と原爆投下”とあれば、読まざるをえない。読んでみた結果、・・・学ぶべきものは、少なからずあった。新しく認識し、いままでの疑問を解くヒントになりそうなこともあった。例えば・・・
アメリカ人は自分たちが歴史に縛られていないと思い込んでいる。これを歴史家のクリストファー・ラッシュは「自己愛」の表れと捉えた。それに、多くのアメリカ人にとっては、こうした態度でいれば自分たちの国が二〇世紀に様変わりしたことから目を背けてもいられる。アメリカの支配的地位がつづくあいだは、博愛の国アメリカという心地良い寓話を信じて自らを慰めるほうが楽なのだ。そうしているうちにも真実の歴史に関する知識は着実に低下している。
・・・、たしかにアメリカ人は、当然知っていてしかるべきことに関してまで、無垢な無知を装い、ことさらに驚いてみせる。“ああ、かわいそうに、なぜこんなひどいことが・・・”ってね。そのカマトトぶった姿は怖気が走るほどおぞましい。橋下徹大阪市長の“慰安婦”問題に関わる一連のアメリカの対応などは、そのたぐいのものだろう。そのように振る舞うことが、“心地よい寓話”の中にいるってことなんだろう。そういう意味では、読む価値を否定しない。あくまでも“そういう意味では”、である。


繰り返しになりますが、オリバー・ストーンに関しては、映画監督であるということ以外には、なにも知らない。その上で言うけど、この人は共産主義者では?あるいは共産主義にシンパシーを寄せる立場にある人では?・・・ニュー・ディールへの共感を読めば、そんなカッコつけて言うほどのことじゃないけど、この本の項目に挙げられている言葉の幾つかには、共産主義者がよく行う“スキャンダラスな言葉を使って暴露することによって、大衆を扇動しターゲットを引きずり下ろす”手法が用いられている。

彼らは、それぞれのステージにネットワークを張り巡らし、ネタをつかんではそれを上部に送り、下部は上部の分析を共有する。ネットワークと教条主義が大きな特徴だ。そんな匂いがプンプンする本に仕上がっているのだ。

だから、軍産複合体につながるネタには事欠かない。どれもこれも受け入れる訳にはいかないだろうけど、そういう部分、アメリカの“側面”、あるいは“見方のひとつ”と冷静に読めば、それなりの価値がある。でも、結局は上から与えられた“分析”に過ぎないわけで、それを教条主義的に受け取るだけなわけだから、日本に関わる記述など、これポッチも読む価値はない。「日本はひどい国で、アメリカが懲らしめた。となり町の番長に自分の強さを誇示するために、ちょっと強めに懲らしめた」という認識でしかないんだ。

せっかく翻訳してくれた人には悪いんだけど、これはアメリカ国内だけで“ああだ、こうだ”していればいい本なんじゃないかな。だってオリバー・ストーンだって、結局は“心地よい寓話”の中から出てこようとはしないんだから。
三巻まである本みたいだけど、私はもういいや。


   

これらの本もおもしろいよ。

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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