『TPP 黒い条約』 中野剛志・編
![]() | 『TPP 黒い条約』 中野剛志・編 (2013/06/14) 中野 剛志、関岡 英之 他 商品詳細を見る 衰退するアメリカ。そのアメリカ依存から抜けられない日本。 |
中野剛志 主な著書に、20万部を超えるベストセラーになった『TPP亡国論』。山本七平賞奨励賞の『日本思想史新論』など |
第二章 米国主導の「日本改造計画」四半世紀
関岡英之 主な著書に、年次改革要望書による米国の内政干渉を世に知らしめた『拒否できない日本ーアメリカの日本改造が進んでいる』など |
第三章 国家主権を脅かすISD条項の恐怖
岩月浩二 弁護士。議員連盟“TPPを慎重に考える会”の勉強会に講師として招かれ、ISD条項の危険性を訴え、注目を浴びる。 |
第四章 TPPは金融サービスが「本丸」だ
東谷暁 主な著書に、『間違いだらけのTPPー日本は食いものにされる』、『郵政崩壊とTPP』。共著に、『“TPP開国論”のウソー平成の黒船は泥舟だった』など |
第五章 TPPで犠牲になる日本の医療
村上正泰 山形大学大学院医療系研究科医療政策学講座教授。著書に、『医療崩壊の真犯人』 |
第六章 日本の良さと強みを破壊するTPP
施光恒 九州大学大学院比較社会文化研究院准教授。著書に、『リベラリズムの再生ー可謬主義による政治理論』。共著に、『ナショナリズムの政治学ー規範理論への誘い』など |
第七章 TPPは国家の拘束衣である
柴山桂太 滋賀大学経済学部社会システム学科准教授。著書に、『静かなる大恐慌』。共著に、『グローバル恐慌の真相』ほか多数 |
「アメリカが日本をっ徹底的に搾取しようとしている。それがTPPの正体だ」
今現在、TPP参加に賛成だろうと反対だろうと、ここで立てられた上記の命題に異議を申し立てる人がいるのか。だとしたら、急いでこの本を読むか、そうでなければ議論の場外にいたほうがいい。テレビやラジオのニュースじゃダメ。“TPPは農業問題”なんて、ウソ言ってるから。
この本は、上記の視点から、これまでTPPに警鐘を鳴らし続けてきた中野剛志はじめ七人の論客が、交渉本格参加を目前に行なった最終弁論。
昨日のブログ記事は、本書第二章“米国主導の「日本改造計画」四半世紀”の覚え書き。編者の中野剛志さんの意見は第一章に表明されている。自分にはない視点があって、しかも納得させられる意見で、大変面白い。また、第六章、施光恒さんの「日本の良さと強みを破壊するTPP」も面白かった。大変勉強になった。これらの点、また覚え書きで残したいと思う。
それでも私は“TPP容認”の立場です。


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