めんどくせぇことばかり 『世界は宗教で動いてる』 橋爪大三郎
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『世界は宗教で動いてる』 橋爪大三郎

日本以外の大抵の国では、経済、政治、法律、・・・社会生活をまるごとひっくるめたものが「宗教」。― メシ食うのも、クソひるのも、信仰心あればこそ(これは私)― ゆえに「宗教」を踏まえないで、グローバル社会でビジネスしようなんて、向こう見ずも甚だしい。
確かにその通り。ただし、冒頭の“日本以外の大抵の国では”っていうのは、いったいなんだろう。どうして日本を例外にしてしまうんだろう。
 
『世界は宗教で動いてる』 橋爪大三郎『世界は宗教で動いてる』 橋爪大三郎
(2013/06/18)
橋爪 大三郎

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人間なら、宗教を学びなさい。

第一講義 ヨーロッパ文明とキリスト教・・・イエスと父はヨセフか、それとも神か
Q1 一神教は、God(神)と人間の関係をどうとらえているのか
Q2 Godと人間のあいだを、どうやってつなぐか
Q3 イエス・キリストは神なのか、人なのか
Q4 なぜイエスが十字架で死ぬと、人間が救われるのか
Q5 キリスト教は、政治をどのように考えるのか
Q6 キリスト教は、死についてどのように考えるのか
Q7 プロテスタントは、どうやって生まれたのか
第二講義 宗教改革とアメリカの行動原理・・・ウォール街の“強欲”をどう考えるのか
Q1 宗教改革とは何か
Q2 宗教的寛容とは何か
Q3 アメリカのキリスト教は政治をどのように考えるのか
Q4 キリスト教は、経済をどう考えるのか
Q5 キリスト教は、科学をどう考えるのか
Q6 アメリカ的価値観とは何か
第三講義 イスラム文明の世界・・・イスラム教は平和のための宗教
Q1 アッラーとは何か
Q2 ムハンマドとは何か
Q3 クルアーンとは何か
Q4 カリフとは何か
Q5 イスラム法の法源とは何か
Q6 イスラム銀行とは何か
Q7 イスラム原理主義とは何か
第四講義 ヒンドゥー教とインド文明・・・カーストは本質的に平等
Q1 カーストとは何か
Q2 輪廻とは何か
Q3 ヒンドゥー教とは何か
Q4 仏教はヒンドゥー教とどう違うか
Q5 シク教徒は何か
Q6 インド文明とは何か
Q7 覚りと解脱
第五講義 中国文明と儒教・仏教・・・儒教はなぜ宗教といえるのか
Q1 中国とは何か
Q2 孔子とはどのような人間か
Q3 孟子と革命の思想
Q4 朱子学とは何か
Q5 中国仏教とは何か
第六講義 日本人と宗教・・・カミと人間は対等の関係
Q1 神道とはどのような考え方か
Q2 神仏習合とはどのような考え方か
Q3 日蓮宗とはどのような考え方か
Q4 一向宗(浄土真宗)とはどのような考え方か
Q5 日本儒学とはどのような考え方か
Q6 日本人はなぜ勤勉なのか
Q7 国家神道とはどのような考え方か

面白いのは、“第一講義”と“第二講義”。個人的に、アメリカの“強欲資本主義”、新自由主義市場経済に関心が強いからかもしれません。キリスト教徒の行動原理、プロテスタントの、とくにピューリタンの行動原理。政治を、経済をどう考えるか。とても多くの示唆を与えられ、勉強になった。あとで、覚え書きを残そうと思う。

インド、支那の講義では、それぞれ何がしか、新しい見方を発見できた。インドでは、仏と神の間に、“仏>神”から“仏<神”という不等号の向きの変化があったこと、インドは北のアルプス山脈と南の海にせぎられた、孤立した世界であるという認識の二つ。支那では、始皇帝の統一は、EUならぬ、CUの結成であったという認識。言語も異なる民族が、漢字を規格化して意味を通わせ、貨幣、法律、度量衡、車軌を合わせていく。まさにEUで行われていること。

でも、満足できない内容もあった。『ジハードは“戦”などではなく“努力”。戦うという意味はもともとありません。しかも、相手が先に手を出した場合の防衛的な努力です』などという観念論をうかがってもどうしようもないよ。 「イスラムを守るため」と言って、同じイスラム教を殺すことさえ“ジハード”と呼ぶ連中がいるんだもの。

それから、“カースト”。『古代文明では奴隷制がスタンダードであるが、“カースト”は身分制。上下はあるが、輪廻によって入れ替わるので本質的に平等』なんてこと、いくら言ったって無意味。どうもこの先生は、いずれの宗教にしても、この手の言い訳めいた話を、それぞれの宗教の立場にたって弁明してる印象だったな。

冒頭に疑問を呈した『経済、政治、法律、・・・社会生活をまるごとひっくるめたものが「宗教」という一般原則から、なぜ日本を例外としてしまうのか』・・・最期まで呼んでも結局わからなかった。現代の社会、とくに世界をリードする国々のなかで、日本人ほど、その信仰心に突き動かされていくる人々も珍しいと思うんだけどね。


  

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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