めんどくせぇことばかり 『日本人として学んでおきたい世界の宗教』 呉善花
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『日本人として学んでおきたい世界の宗教』 呉善花

日本が不思議なところは、近隣の中国や朝鮮半島のように伝統的な神のイメージが文化の周縁部に追いやられることなく、逆に文化の中心部にまで入り込んで発展してきたということです。

なんらかの現象や物の姿・形をとおして神を感じる日本人。それらは風であることも、木々であることも、太陽であることも、月であることも、積雪を頂いた山々や紅葉に彩られた景観であることも、神社や岩の祠であることも、人間やロボットであることもある。

『日本人として学んでおきたい世界の宗教』 呉善花『日本人として学んでおきたい世界の宗教』 呉善花
(2013/06/22)
呉 善花

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なんとも、呉善花らしからぬテーマの本と思って読んでみたが・・・

著者の日本文化に対する探究心は尽きることがない。しかし、この本が単なる日本文化研究の本ではないことは、題名が教える通り。以下にあげる各項目を見れば、それはさらに明らか。
第一講 風土と宗教
第二講 ユダヤ教
第三講 キリスト教1 その誕生と原始教団の展開
第四講 キリスト教2 ヨーロッパにおける信仰の推移
第五講 イスラム教 
第六講 インドの宗教1 バラモン教、ヒンドゥー教、初期仏教
第七講 インドの宗教2 部派仏教と大乗仏教
第八講 アジアの仏教
第九講 日本の仏教 
第十講 儒教 中国・朝鮮・日本への影響
第十一講 神道と日本人の信仰

外国人に対して、日本の神道とはこういうものですよ、日本の仏教にはこんな特徴がありますよなど、およその説明ができ、あなたの宗教のこういうところが素敵ですね、そんなときに祈りを捧げるのですね、と言った理解を示せること。これは、ビジネス・研究などで海外活動をする人たちにとって、最低限の条件ではないかと思います。


これは、“はじめに”のなかの文章です。種明かしがありました。
本書の原稿は、拓殖大学国際学部の「民族と宗教」の講義をするにあたって作成した講義メモがもとになっています。

と、いうことでした。やたらと項目が整いすぎているのが気になった方も多いと思うけど、そういうことなんです。宗教に“無知”な学生相手の講義メモがもとになっているということ。内容を読んでいくと、項目同様に“総花的”な印象が強いのも、それなら仕方ありませんね。

だけど、面白い点を見つけました。各宗教ごとに少項目を設けてテーマを細分化し、かと言ってあまり細部に言及せずに話が進められるのですが・・・。なんと言ったらいいか・・・、いわゆる宗教家、思想家、宗教学者、思想学者の書く本と違うんですね。少項目の設け方というか、目のつけどころが・・・。専門家や学者にしてみれば“当たり前”すぎてハナから取り上げないこと、専門家や学者が“思いもよらない”他分野からの視点。呉善花氏だからこその見方。そういうところがあるんです。

例えば、『ユダヤ教』、―ユダヤ教の聖典―、―現代ユダヤ人の二つの系統―とか。『キリスト教』、―ユダヤ教と異なるキリスト教の特徴―、―「異教」との習合で生まれた祭事―とか。

通常、なかなか出てこない話題、避けられてしまう話題が、ここでは触れられています。まさしく、呉善花氏ならではの『世界の宗教』ということになるでしょう。入門書として・・・。


   

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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