めんどくせぇことばかり 一体、あの戦争は何だったのか 『敗戦: 満州追想』 岩見隆夫
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一体、あの戦争は何だったのか 『敗戦: 満州追想』 岩見隆夫

一体、あの戦争は何だったのか、としきりに思う。日本が仕掛けた侵略戦争で片付ける訳にはいかない。はっきりしていることは、国際社会のきわどい利害衝突の中、一島国が懸命に泳ぎ抜こうとした結果だった。錯誤もあったが、理想もあった。しかし、二度と戦争を避けるべきは当然だし、もっと避けるべきは敗戦なのだ。
『敗戦: 満州追想』 岩見隆夫『敗戦: 満州追想』 岩見隆夫
(2013/07/05)
岩見 隆夫

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心すべきは、思い込みを拝すること、過度の正当化を慎むこと、必要以上の自己卑下に陥るのを避けること
1 引揚げ船出港前夜15 田中角栄の反撃
2 ああ、祖国16 変わり果てた故郷 大連
3 ソ連の侵攻17 満鉄経営の「陽と陰」
4 ソ連兵の狼藉18 満洲権益をめぐる攻防
5 敗戦後の生活苦19 満鉄事件
6 子どもたちの「商戦」20 首謀者「石原莞爾」
7 それぞれの記憶21 日中関係にかかる霧
8 満洲奥地の惨状22 「民族協和」の理想主義
9 記録に残された満洲23 岸信介の「作品」
10 悲惨❢満州開拓団24 満業設立に奔走した長州人
11 シベリア抑留者の帰還25 満洲への眼差し
12 終わらない「シベリア抑留者の戦い」26 薄れゆく敗戦の歴史
13 「シベリア抑留」の理由27 「満洲ブーム」の敬称責任
14 遠ざかる祖国・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

死者数でいえば、満洲引揚げで約二十四万5千人、シベリア抑留で約六万、合わせて三十万を超える日本人が満洲で死んだ。ちなみに、広島の原爆投下で約15万人、東京大空襲で約八万四千、沖縄戦では二十九万(うち一般県民十七万)の犠牲者を出しているが、民間人の死者数では、満洲引揚げが最も多い。大本営は五月三十日にたいそ作戦準備命令を出している。にもかかわらず軍は、“開拓団の避難”がソ連軍の侵攻を誘発する恐れがあるとの理由でそれを実施せず、持久戦計画(全満洲の四分の三を放棄し東武の山岳地帯に立てこもる)に従って軍を移動させた。結果、三十万の開拓団は見捨てられた。

“満洲”は、ことさら口が重い。口を開けば、恨みの言葉がほとばしるからか。誰かを攻めることにしかならないからか。ようやく心の底に沈殿したあの記憶が呼び起こされるからか。いずれにしろ、“満洲”は口が重い。
今求められているのは、そうした〈歴史の中の満洲〉をあらゆる過去度から検証・分析し、日本と日本人の地政学的。国際政治的、民族的特性を正しくつかむことだろう。正しくとはプラス、マイナス両面ということであり、〈負〉の評価だけに安易に逃げこむのは、次の失敗につながることを忘れてはならない。過小評価も過剰評価も避け、日本と日本人の利点と優秀性、弱点と劣悪性に正面から向き合うことだ。

その「正面から向き合う」ってことが最も苦手とすることであり、日本人の長所の背景にあるものだと思うんだけど・・・。まぁ、そんなこと言ってもしょうがない。本書のなかで使われていた言葉だけど、これは“満洲の葬式を出す”ってことだな。

 

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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