めんどくせぇことばかり 『鎮魂の旅 - 大東亜戦争秘録』 早坂隆
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『鎮魂の旅 - 大東亜戦争秘録』 早坂隆

鎮魂の旅 - 大東亜戦争秘録鎮魂の旅 - 大東亜戦争秘録
(2013/07/09)
早坂 隆

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暗いほど青い紺碧の空に一機、生も死も超越して飛ぶ
第一章  玉音放送後に刻まれた哀傷-樺太看護婦集団自決事件
生き残ったのは十七名、亡くなったのは婦長の高橋のほか、石川ひさ、真田和代(二十歳)、久住キヨ(十九歳)、佐藤春江(十八歳)、瀬川百合子(十七歳)の六名。生き残った者はその罪悪感に終生苦しんだ。
第二章  B29搭乗員を介錯した武士道の顛末-千葉県日吉村・俘虜斬首事件
東京市民を無差別に焼き払ったB29。撃墜された一機には、生き残ったものもいた。満淵正明陸軍中将は、生きながらえる可能性のない俘虜を哀れに思い、あえて介錯を命じ、首を落とさせた。戦後、彼は横浜軍事法廷に呼び出された。
第三章  Uボート内に散った日本人技術者-庄司元三海軍技術中佐の最後
より高度な航空技術を導入するためヨーロッパで研究を続けた庄司元三。終戦間際、日本に向かうUボート234で彼が運ぼうとしたのは“U235”。しかし、ドイツ降伏とともに武装解除を受けるためアメリカに向かうUボートのなかで、彼は自決した。彼を待ちわびる妻と子を、日本に残して。“U235”は“ウラン235”だった。
第四章  特攻隊発祥の地を歩く-敷島隊員・谷暢夫の生涯を負って
「精一杯生き抜いたのではないでしょうか。生への執着を拭う事は難しかったでしょうが」・・・母が息子が沈んだ海を訪れ、用意した花束を投げた。その刹那、不意に大きな白波が押し寄せ、彼女のからだに飛沫がかかった。「ああ、ノンちゃんがきた」
第五章  函館俘虜収容所第一分所でなにが起きたか-陸軍大尉・平手嘉一の事例
彼は物資を盗み、仮病を偽るイギリス人俘虜に規定の懲罰を課した。不運にもイギリス人はなくなり、戦後、彼は横浜軍事法廷に呼び出された。下された判決は死刑だった。彼の友人は法定で叫んだ。「そんな馬鹿なことがあるか❢」
第六章  知られざる特攻兵器「震洋」が描いた航跡-とある元搭乗員の追懐
震洋は終戦間際に海軍が戦場に導入した特殊兵器。ベニヤ製の小型モーターボートの先端部に炸薬を搭載した究極の一手。誰もが零式による特攻を思い描いて海軍を目指した少年兵たちだった。
第七章  特攻にまつわる然る夫婦の相聞歌-日本人の死生観に関する一つの記録
熊谷陸軍飛行学校生徒隊第二中隊中隊長藤井一。生徒たちを特攻に送り出す時、「中隊長もかならず行く」と約束した。そんな夫の思いを遂げさせるため、妻の福子は、二人の娘を道連れに入水した。
第八章  埋もれた史実「モンゴル抑留」の実態-ウランバートルに隠された悲話
シベリアではなく、モンゴルに抑留された者たちがいた。その数一万二〇〇〇から一万五〇〇〇。うち、一五〇〇から三〇〇〇が帰国を果たすことなく、モンゴルの土となった。ウランバートルの中心部スフバートル広場に面した市役所、証券取引所、オペラ劇場は日本人捕虜が作った。
第九章  敗戦の責任は何処にありや-肥田武中尉が示した魂魄の行方
陸軍航空技術中尉肥田武は、多くの民間人が被災したこと、戦争に敗れたことを、明確に“軍人の責任”と捉えていた。何より自分の責任と捉えた。「私も武士の子、敵に解除せらるるほどの腰抜け刀は持ちません」と、くもんの跡すら留めることなく、腹を切った。
第十章  台湾で神になった日本人兵士-台南市・飛虎将軍廟を守る人々
昭和十九年十月五日に戦われた台湾沖空中戦。現台南市上空でも、数にまさる米軍が時間の経過とともに優位を確立していった。杉浦茂峰の零戦も被弾、機体は大きな集落に向けて落下していった。杉浦はなんとか機を立て直した後に脱出。しかし時すでに遅く、彼のからだは大地にたたきつけられた。地元の人々は、村を救ったと、彼を神として祭り上げた。

この本の表紙、零式だろうか。青すぎて暗いほどの空を、たった一機、どこまでも飛ぶ。一瞬のようで永遠。果てしない未来のようで遠い過去。追いかけられそうで決して届かない。そんな終戦の一こまを蘇らせてくれた本でした。
【主張】硫黄島の遺骨 国は「帰還」に総力あげよ - MSN産経ニュース(2013-08-27 15:15)
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/130827/plc13082703180004-n1.htm
硫黄島だけじゃなく、東南アジアでも、南太平洋でも、支那でも、朝鮮でも、満洲でも、シベリアでも、モンゴルでも・・・、多くの日本人が、ありえないまでの絶望に、血の涙を流して死んでいった。

“一つがすべてであり、すべてが一つである”・・・どのような死も、すべてを昇華して、自分のこととして受け入れる。『いま、私がこうしてあるのは、あなたが生きてくれたお陰です』

    
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テーマ : 精神世界
ジャンル : 本・雑誌

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『いま、私がこうしてあるのは、あなたが生きてくれたお陰です』

とても心にしみる言葉です。

今の時代を生きることの幸運を思う。

感謝と尊敬、そして少しばかりの罪悪感と安堵感も。

思考を止めず、書いていこうと思います。

きいち43 さま

コメントありがとうございます。

直前の歴史を“悪”としなければならない期間が、あまりにも長すぎた。
でも、遅くなったからといって・・・、ねぇ。

ありがとうございました



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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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