めんどくせぇことばかり 葛根廟事件(覚え書き)
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葛根廟事件(覚え書き)

“妻と飛んだ特攻兵”、“八月十九日”、“満洲で最後の特攻”。

この、通常ありえない三つの状況の背景にあるのは、関東軍にさえ見捨てられ、ソ連軍の暴虐の前にその身を晒した日本人居留民たちを襲った信じられない悲劇だった。夫婦は、“だからこそ”、妻を同情させ、八月十九日に、満洲で最後の特攻に向かったのだ。

一体、なにがあったのか。

『妻と飛んだ特攻兵  8・19 満州、最後の特攻』 豊田正義『妻と飛んだ特攻兵 8・19 満州、最後の特攻』 豊田正義
(2013/06/08)
豊田 正義

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ある者は許嫁の自決を見届け、ある者は恋人を連れ、そして谷藤徹夫は妻を乗せ、空に消えていった。
覚え書き
最大の悲劇の一つ、葛根廟事件についてまとめた。
葛根廟
在留邦人の引揚げは、本来、軍の護衛を前提にしていた。しかし、興安地区在留邦人が唯一の頼りにしていた関東軍第四十四軍三個師団は、新京司令部の命令により八月十日いちはやく、しかも秘密裏に新京、奉天方面に撤退してしまった。引揚げ対策本部は住民を三班に分け、引揚げを開始することになった。このうち、葛根廟事件の犠牲になったのは、第二班、興安街東半部の「浅野行動隊」千三百名だった。

第一班、第三班は、八月十日午後から非難を開始した。第二班の非難開始は十一日の午後だった。この丸一日の差が明暗を分けた。一行は興安駅の隣の葛根廟駅から汽車で新京に向かう計画で、葛根廟駅に向けた歩いた。八月十四日、この日の行動は未明から開始された。心身ともに披露した一行は、隊列も伸びきっていた。敵機な常時上空をに飛来したが、攻撃を仕掛けてくることもなく、地上軍の情報は皆無だった。

突然、ソ連軍が、隊列の伸びきった第二班千三百名に襲いかかった。八月十四日午前十一時四十分である。

ソ連軍は戦車十四輛からなる戦車軍団であった。護衛役の男子の携行する銃器から、日本軍と誤認した可能性もないではないが、通常考えられない。しかし、“日本軍と誤解した”と、本気で考えさせるほどの激烈な攻撃だった。リーダーである浅野参事官はじめ、戦闘力のある男子が次々と倒された。ついで敵戦車は、混乱の極みに達した婦女子の集団に対し、約一時間にわたり反復攻撃を加えた。さらに抵抗の意思なしと見るや、車輌より下車し、逃げるを追い、重症に倒れたものを刺殺する徹底した殺戮を行なった。その際中、及びその後、脱出不可能と判断しての集団、及び個別の自決も多数に及んだ。

生還者の話によると、浅野参事官は襲撃してきた先頭の戦車に対し、「われわれ一行は非戦闘員だ。女と子供が大半だ。撃たないでくれ」と叫びながら走り寄ろうとした時、頭上の掩蓋から乱射を受けて倒れた。参事官は東京外語ロシア語か出身で、日本語とロシア語で話しかけていたという。
近くにいた陸軍二百九部隊の斥候兵が、この惨状を見ていた。丘の頂上に展開した戦車軍団は、まるで雪崩のように全速力で避難民に襲いかかり、子供も女も関係なく踏みつぶした。

葛根廟事件
《葛根廟事件・遭難の図》

覚え書きについては、以下の本をまとめました。
『満洲の風』 藤原作弥『満洲の風』 藤原作弥
(1996/07)
藤原 作弥

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



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高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



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やられた本






















































































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