めんどくせぇことばかり 戦後レジームの確立(覚書) 『GHQの検閲・諜報・宣伝工作』 山本武利
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戦後レジームの確立(覚書) 『GHQの検閲・諜報・宣伝工作』 山本武利

最も大きな問題は、GHQの強制力によって行われた検閲が、やがて自己検閲化することにより“自ら慎む”ようになり、それが当たり前、それが常識となったことだ。最近はそれを“戦後レジーム”と呼ぶ。
GHQの検閲・諜報・宣伝工作 (岩波現代全書)GHQの検閲・諜報・宣伝工作 (岩波現代全書)
(2013/07/19)
山本 武利

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独立後60年を越えた日本は、GHQの行なった検閲・諜報・宣伝工作から解き放たれるべき時だ。
CCD(民間検閲局)が書ける検閲の行政処分で、一番重いのが発行禁止処分である。重い順から発行・発売禁止、公表禁止、削除、保留と続く。また検閲で削除されたことを暗示するような“空白”は許されなかったため、“空白”を埋めなければならない。新聞の場合、削除処分も致命傷となるわけである。また、保留処分も同様だ。

一九四五(昭和二〇)年九月十九日、二十日の両日、朝日新聞は発行禁止処分を受けた。記事内容は直近の数日間に起きた米兵による暴行報道と原爆報道であった。

さらに九月二十九日号の東方経済新報が、米兵による日本人婦女暴行の記事で発禁処分となった。この二つの発行・発禁処分により、日本のマスコミはGHQに対して一気に従順になった。

発行禁止から保留まで一切の処分理由は公表されなかったため、マスコミ各社は自らGHQの判断基準を研究し、自社でGHQ以上に厳しい検閲基準を設定することで検閲処分を免れるよう努めた。

つまり、日本のマスコミ各社はGHQによる事後検閲による処分を免れるため、はるかに厳しい事前検閲の基準を内在化することにより、事後検閲をはるかに上回る検閲効果をGHQにプレゼントしたのである。

なんて言っても日本は戦争に負けたのだ。そのことに関する経験不足はどうしようもない。前々時代のように殲滅と奴隷化、前時代の植民地化による社会的隷属とはならないまでも、日本民族としての存立は著しく脅かされるだろうくらいの危機感は持てなかったのかな。つまり、歴史と文化を奪われることに関する危機感を。

持っていただろうな。だけど、その危機感を持っていた人々を排除する手もGHQは打っていた。公職追放である。“公職”とは言うものの、民間も含めた社会的リーダー二十万人以上が表舞台から排除された。

東京裁判で歴史を書きかえられ、教育改革によって文化を奪われ、検閲によって黙らされ、公職追放によって意志を失った。

特に影響の著しいのはマスコミ界と教育界で、追放された第一人者に代わる新たなリーダーは検閲への迎合そのままに、GHQの意を迎えることにより、あるいはその立場を持って自らの地位を確保してきた。彼らこそが戦後レジームそのものであった。


    

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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