めんどくせぇことばかり 郷士(覚書) 『武士たちの作法 戦国から幕末へ』 中村彰彦
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郷士(覚書) 『武士たちの作法 戦国から幕末へ』 中村彰彦

清河八郎、桐野利秋、武市瑞山、坂本龍馬、中岡慎太郎・・・共通するのは?

正解は“ 郷士 ”

ごうし【郷士】江戸時代、農村に居住し武士的身分を与えられた者の総称。地域により存在形態や呼称は多様。一般に正規の家臣より一段低く扱われたが、給地を与えられ軍役を負担するなど藩家臣団の一員として位置づけられる。地方で農民同様に年貢地を耕作して農業経営を行うことも多い。郷士には中世の小土豪が兵農分離の際、武士にも百姓にもならず土着した場合と、近世に新田開発や献金により有力農民が郷士に取り立てられた場合がある。鹿児島藩の外城衆や高知県の郷士など、西国の外様諸藩に多く見られた。 (以下略)
『日本史広辞典』

郷士の話は、本書の第二章に当たる“Ⅱ 戦国から幕末へ”のなかに、「血もたぎる下級武士の怨念」という題名で登場する。
上士戦時の司令官クラス以上
中士上士のしたに付属して戦う者。藩によっては寄合組という。
下士足軽という歩卒。戦時には上士から選ばれた足軽大将の指揮を受ける。
 郷士とは下士の下、農の上に位置した。
『武士たちの作法 戦国から幕末へ』 中村彰彦『武士たちの作法 戦国から幕末へ』 中村彰彦
(2013/07/18)
中村 彰彦

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小説には使いにくい話を、歴史エッセイにまとめてみると・・・

薩摩の郷士「日シテ兵児」
一七〇六年の調査では、薩摩・大隅・日向三カ国の総人口四十六万千九百六十一名中、武士階級に属するのは十二万六千二百五十一名となる。全体の二十七パーセントが武士階級ということになる。この武士の比率は全国平均のおよそ五倍。つまり、武士が多すぎる。

武士は本来城下に住むべきものだが、これだけの数になるとそうもいかない。島津家は家臣団を城下士と外城士に分けた。さらに「島津市の直轄地」にいる外城士は直臣だが、「私領」にいる外城士は島津市から見れば陪審であり、彼らは特に見下され、「日シテ兵児」と呼ばれた。「日シテ」とは隔日のことで、一日は百姓をし、次の日には武士として働く者、という馬鹿にしたニュアンスを帯びる。日シテ兵児は、無礼があれば城下士から斬り捨て御免にされても一枚の届けで済まされてしまう立場であったという。

土佐の郷士は元“一領具足”
関ヶ原で東軍につき、帰国後、徳川四天王の一人井伊直政から謝罪のために登坂するよう求められた土佐藩主長宗我部盛親は、留守中の謀反を家老の久武親直から忠告され、兄の親忠を切腹に追い込んだ。大阪に出た盛親はこの罪を問われ、二十二万石を没収され浪人の身となる。大坂の陣でも豊臣方についた盛親は斬首の運命を辿るが、それより前、盛親が浪人してまもなく、遠州掛川六万八千石から土佐二十四万国に移封されたのが山内一豊である。

一万石の大名に仕える藩士はおよそ六十人。掛川時代の山内家の家臣を四百八人ほどと考えれば、二十四万国を治めるには千四百四十人の藩士が必要となり、はるかに及ばない。このような事情から山内家に採用されたのが長宗我部家の旧家臣団ということになる。

この時召し抱えられた者の多くが、長宗我部時代に「一領具足」と呼ばれた階級だったという。彼らはもともと半農半士で、田畑を耕作するときも槍の柄に草鞋兵糧を括りつけ、鎧一領を携えたというところからこう呼ばれる。気性の荒い彼らは山内家の入国に抵抗して反乱を起こし、二百七十人を討たれて八十二人が一度に磔刑になったという。一領具足の召し抱えは、そんな彼らに対する介入策であったという。

その他にも、富裕な経済力により、後に株を手に入れて郷士になったものもあり、龍馬の坂本家もそんな家柄だった。


    

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































































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