『日本人へ 危機からの脱出篇』 塩野七生
韓国では私の作品のほとんどすべてが出版されているので二度行ったのだが、滞在中に受けたインタヴューでこう質問された。 日本による三十六年の植民地時代をどう評価するか、と。次にあげるのは、そのときの私の答えである。 「男と別れた後の女には、二つの生き方があるのです。第一は、別れた男を憎悪し怨念に燃えその男に害あれと願いながら一生をおくる生き方。第二は、過去などはきれいさっぱりと忘れて新しい男を見つけ、と言って昔の彼とも仕事を一緒にしたりして、愉しい第二の人生をおくり生き方。あなた方は、どちらを選択なさりたいのですか」 |
「悪賢さのすすめ」には、馬鹿正直でお人よしで世間知らずで、それでも日本人同士なら十分にやって行けてしまっている、そんな私みたいな日本人に、“もうちょっと、どうにかならないの?”って言われているみたいだけど、どうにもならないんだなぁ、これが。
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私がこの言葉を嫌うのは、スミマセンという言葉の裏に、これで一件落着に願いたいという意図がすけて見えるからである。私が求めているのは陳謝ではなく、以後をどのように進めていくつもりなのか、であるからだ。 |
かと言って、決して塩野さんのご意見に盾をつくような気持ちは毛頭ありません。私はどうも年配の、場合によっては決して年配である必要はないのですが、筋を通した生き方をしている女性の前には、ほとんど最初から気持ちを砕かれてしまっています。 どうやら、私の生育歴がそうさせているものと思われます。
念の為につけ加えますが、“筋を通した生き方をしている女性”に対してだけで、そうでない場合は、まったくその限りではありません。
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