『闇に葬られた歴史』 副島隆彦
副島隆彦氏の書いた本ということと、『闇に葬られた歴史』という題名から、読むのが楽しみで楽しみで・・・。でも、取りあえず先に読まなきゃいけないのが何冊かあって、横目でチラチラ見ながらやせ我慢して。ようやく読めました。待ち時間が長くて、期待を膨らませすぎた。まあ、面白く読ませてもらったけど・・・。その程度の読後感だった。これは決して著者の責任ではない。著者と題名に平常心を失った私が悪い。前の、『隠された歴史』が面白かったからなぁ。
誤解を受けないように繰り返すけど、期待を膨らませすぎた私が悪いのであって、当たり前以上に面白かったですよ。
たくさん盛り込まれすぎているが、それぞれはとても簡潔に書かれている。だからどうしても、この本で初めて触れた話には説明が不足して強引過ぎる印象を受けるし、すでに元になる説を現物で読んでいるものに対しては物足りないし、やはり説明不足でインパクトに欠ける。岡田英弘氏の『日本史の誕生』みたいに、ぜひ読んでみようという本を紹介してもらって参考になったけど、全般的には、やっぱり《他人のふんどし》感は否めない。華僑勢力とそれに対する民族主義に置き換えての説明も、私にとっては言葉足らずに感じられ、いまいちピンとこない。
全体をつらぬく《属国・日本論》に関しては、属国の定義次第で、何の文句もない。もちろん、現代も含めて。なにしろ、外交と防衛の決定権(もちろんそれだけではないが…)を決定的にアメリカに掌握されている国なんだから。
それから福島隆彦氏にはありがちなんだけど、この本では学会内外での論説の相違に関する攻撃的な意見が目についた。そういったことを明らかにすることは、学問の世界では必要なことはよく分かる。でもこの本は一般書だし、私は興味が無い。福島隆彦氏の歴史に対する切込みを楽しみにしている一人なので、そういうことは別のところでやってもらいたいというのが正直な所。






一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
誤解を受けないように繰り返すけど、期待を膨らませすぎた私が悪いのであって、当たり前以上に面白かったですよ。
![]() | 『闇に葬られた歴史』 副島隆彦 (2013/10/29) 副島 隆彦 商品詳細を見る 歴史には触れてはいけない部分がたくさんある |
第一部 戦国・江戸時代編
第二部 古代編
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たくさん盛り込まれすぎているが、それぞれはとても簡潔に書かれている。だからどうしても、この本で初めて触れた話には説明が不足して強引過ぎる印象を受けるし、すでに元になる説を現物で読んでいるものに対しては物足りないし、やはり説明不足でインパクトに欠ける。岡田英弘氏の『日本史の誕生』みたいに、ぜひ読んでみようという本を紹介してもらって参考になったけど、全般的には、やっぱり《他人のふんどし》感は否めない。華僑勢力とそれに対する民族主義に置き換えての説明も、私にとっては言葉足らずに感じられ、いまいちピンとこない。
全体をつらぬく《属国・日本論》に関しては、属国の定義次第で、何の文句もない。もちろん、現代も含めて。なにしろ、外交と防衛の決定権(もちろんそれだけではないが…)を決定的にアメリカに掌握されている国なんだから。
それから福島隆彦氏にはありがちなんだけど、この本では学会内外での論説の相違に関する攻撃的な意見が目についた。そういったことを明らかにすることは、学問の世界では必要なことはよく分かる。でもこの本は一般書だし、私は興味が無い。福島隆彦氏の歴史に対する切込みを楽しみにしている一人なので、そういうことは別のところでやってもらいたいというのが正直な所。


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