アマンドラ❢『俺は書きたいことを書く―黒人意識運動の思想』 スティーブ・ビコ
ネルソン・マンデラが亡くなった。反アパルトヘイト運動の闘士としての人生だった。
しかし、私が“反アパルトヘイト運動の闘士”を一人あげよと言われれば、ネルソン・マンデラより先にスティーブ・ビコをあげる。それは二人を比較しての話ではない。アパルトヘイトに関心を持って読んだ本のうち、この本。このビコが書いた本が、あまりにも強烈だったからだ。
一九九七年の本だけど、私はもっと前に読んでいる。少なくともデクラークが大統領に就任して、アパルトヘイト撤廃に向けての動きが始まる前に・・・。正確な年は覚えてないけど。おそらく、あらためて一九九七年に出版されたんだろう。ビコの行動を焦点を当ててアパルトヘイトを描いた映画『遠い夜明け』が一九九七年だから、その前後で出版されたんじゃないかな。
マンデラが逮捕されるのが一九六二年(ウワッ、私は2歳。・・・そんなことは置いといて)。他の活動家も、多くが逮捕され、あるいは国外に逃亡して活動は沈静化する。その反アパルトヘイト運動が再び活性化するのが、ちょうどスティーブ・ビコの活動時期に当たる。
彼の提唱した黒人意識運動は、やがて大きなうねりとなり、南ア全体を覆っていく。黒人の間に広まった政治意識を背景に一九七六年の“ソウェト蜂起”とそれに対する武力弾圧は、世界の目を南アのアパルトヘイトに惹きつけることになった。ビコは“ソウェト蜂起”の翌年、一九七七年に逮捕後の拷問により脳挫傷を起こして、三十歳の若さで死んでいる。デクラークが政権につく十年前のことである。
アパルトヘイトが撤廃され、世界は何かをひとつ乗り越えた。・・・かに思えた。でも・・・。
ネルソン・マンデラとスティーブ・ビコの魂に捧げる。





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しかし、私が“反アパルトヘイト運動の闘士”を一人あげよと言われれば、ネルソン・マンデラより先にスティーブ・ビコをあげる。それは二人を比較しての話ではない。アパルトヘイトに関心を持って読んだ本のうち、この本。このビコが書いた本が、あまりにも強烈だったからだ。
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マンデラが逮捕されるのが一九六二年(ウワッ、私は2歳。・・・そんなことは置いといて)。他の活動家も、多くが逮捕され、あるいは国外に逃亡して活動は沈静化する。その反アパルトヘイト運動が再び活性化するのが、ちょうどスティーブ・ビコの活動時期に当たる。
彼の提唱した黒人意識運動は、やがて大きなうねりとなり、南ア全体を覆っていく。黒人の間に広まった政治意識を背景に一九七六年の“ソウェト蜂起”とそれに対する武力弾圧は、世界の目を南アのアパルトヘイトに惹きつけることになった。ビコは“ソウェト蜂起”の翌年、一九七七年に逮捕後の拷問により脳挫傷を起こして、三十歳の若さで死んでいる。デクラークが政権につく十年前のことである。
アパルトヘイトが撤廃され、世界は何かをひとつ乗り越えた。・・・かに思えた。でも・・・。
ネルソン・マンデラとスティーブ・ビコの魂に捧げる。
アマンドラ❢


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