『読めばすっきり! よくわかる日本外交史 弥生時代から21世紀まで』河合敦
『漢書』地理志や『後漢書』東夷伝に始まって、現代の北方領土、竹島、尖閣諸島に関する問題まで、日本史の中に登場する外交問題をズラッと総ざらい。あまり触れられることの多くない渤海関係や、刀伊の入寇といった細かい部分にまで言及していて、たしかに外交の歴史を振り返るのにもいいかもしれません。
基本的には教科書のように外交史をなぞっていて、それぞれの時代を捕まえる視点もよくある教科書的。いわゆる、戦後民主教育の枠内にすっぽり収まった感じ。でも、そういった感じは最初からなんとなく分かりますから、そうと心得て読めば、色々と教えられることもあった。
裏表紙の紹介にこうある。
なんか、“支那や韓国を突っぱねるばかりでなく、一歩譲って実利をあげたら”って聞こえるんだけど、たしかに歴史上はそういうこともあったけど、ことは領土問題。なんだか北京やソウルの方から呼びかけられているようで気分が悪い。
“はじめに”では、阿部正弘が圧倒的な攘夷論を押し切って開国する道を選んだって話まで出してるけど、阿部正弘には阿部正弘の功罪があって、歴史の中から都合のいい部分だけ拾いあげるのはいかがなものか。
最後にケチつけちゃったけど、先にも言ったように、勉強になる本でしたよ。






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![]() | 『読めばすっきり! よくわかる日本外交史 弥生時代から21世紀まで』河合敦 (2013/07/10) 河合 敦 商品詳細を見る かつて、日本人は老練でしたたかな外交で、国家の安定を保っていた |
基本的には教科書のように外交史をなぞっていて、それぞれの時代を捕まえる視点もよくある教科書的。いわゆる、戦後民主教育の枠内にすっぽり収まった感じ。でも、そういった感じは最初からなんとなく分かりますから、そうと心得て読めば、色々と教えられることもあった。
裏表紙の紹介にこうある。
日中関係、日韓関係、日露関係、日米関係、どれをとってもギクシャクしている現在。日本の外交ベタは現在つとに有名であるが、昔の日本人は極めて老練で、したたかな外交を展開して、国家の安定を保っていた。 |
“はじめに”では、阿部正弘が圧倒的な攘夷論を押し切って開国する道を選んだって話まで出してるけど、阿部正弘には阿部正弘の功罪があって、歴史の中から都合のいい部分だけ拾いあげるのはいかがなものか。
最後にケチつけちゃったけど、先にも言ったように、勉強になる本でしたよ。


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