『軍師 黒田官兵衛』 高橋直樹
![]() | 一月から始まる新たな大河ドラマは黒田官兵衛だそうで・・・。面白いかな。二十一日に映画『永遠の0』を見てきたんだけど、その主役だった岡田准一さんが官兵衛役だそうで、期待しちゃうな。面白かったかんな、『永遠の0』。 キムタクとの違いは、キムタクはどんな役やっても所詮キムタクだけど、岡田君は宮部久蔵だった。・・・これはうちのお母ちゃんの言い分。 |
![]() | 軍師 黒田官兵衛 (2013/11/05) 髙橋直樹 商品詳細を見る NHK大河ドラマは面白いかな? |
この間読んだ『近代の呪い』の内容と重なるところがあった。『近代の呪い』では、権力と人々の間には様々な中間団体があり、これが権力との間に様々な特殊関係を築いて、人々は自律的に生きていた。権力は中間団体を通じて支配を貫徹したとする。近代化とはこの中間団体を排除して人々を国民として国家と直接的に結びつけていく過程であり、そうして国民国家が形成されていく。
『軍師黒田官兵衛』では、織田信長による統一事業を、国人衆、門徒衆、様々な職能団体といった“衆徒”を解体し、信長の支配のもとに一元化していく過程としてとらえる。衆徒である官兵衛は信長の“近代化”に圧倒されながらも抵抗し、結局は押し流されることになるわけだけど、その中でも独自の生き方を貫こうとする。
最終的には、家康が天下を握ることにより、変革は不徹底に終わる。果たしてそれは、日本にとってよかったのか悪かったのか。そんなこと、今さらどうのこうの言ってもしかたがないけどね。でも、それが日本の歴史に特殊性を与えたような気もするんだけどな。
この本みたいに歴史を読み込んだドラマづくりまでは期待してはいないけど、時代をしっかり捉えてほしい。歴史風ドラマにだけはして欲しくないなぁ。できれば毎週楽しみになるような大河ドラマを作って欲しい。 | ![]() |

