『新史論/書き替えられた古代史 1 「神と鬼のヤマト」誕生』 関裕二
なぜ古代史は解明されないのか?それは「日本書紀が80%の真実に20%の嘘をちりばめ、藤原氏に都合よく歴史を書き替えたからだ」と著者は主張する。書紀の改竄を取り除き、考古学、民俗学の成果を取り込んだこの通史は、多くの謎をみごとに解き明かし、従来の古代史観を根底から覆す。 |
著者は、支那や韓国が「反省しない日本人」というイメージを世界に向けて発信する中、“われわれはどこまで日本の歴史を知っているだろう”と懸念する。「悪魔のような日本人」と罵られたとき、“どのように反論できるだろう”と。
近代史、現代史を学んでいても不十分であると著者は言う。古代史こそ「なぜ今われわれはここにいるのか」は解き明かす「未来への貴重な道標」であると。
![]() | 『新史論/書き替えられた古代史 1 「神と鬼のヤマト」誕生』 関裕二 (2013/10/01) 関 裕二 商品詳細を見る 古代史ファン必読、著者渾身の新史論❢ |
序論 第一章 倭人登場と日本人のルーツ 第二章 東と西の二つの日本 第三章 「纏向とヤマトの王」誕生 第四章 神話に隠されたヤマト建国の秘密 第五章 邪馬台国とヤマト建国の真実 |
期待の著者の新シリーズ。上にあるような、“支那、韓国のイチャモンに、しっかり反論できるように”ってことなんだけど、正直言って、今はそんなことどうでもいい。私たち、現代の日本人にそのままつながる祖先たちが、いかなる苦労の上にこの国をつくりあげたのか。たとえどんな苦労であっても、いかなる悲劇があったとしても、血と汗を流してくれたのが私たちのご先祖様だからね。ただ、真摯に、どのようにして、今につながるこの国が立ち上げられたのか。ひたすら知りたい。
縄文はどう私たちにつながるのか。それとも弥生に駆逐されていったのか。三世紀の奈良東部に突如出現した巨大都市纏向はの意味するものはなにか。神話の中に巧妙隠された建国の真実はどのようなものだったのか。鉄器の出土数は何を教えてくれるのか。
じつは、まだ第五章を読み残している。今は日曜日の夕方、このあと一杯やりながら、第五章にとりかかる。この上ない贅沢。何かと日本にイチャモンつけてくる支那や韓国の人たちには逆立ちしても得られない至福の時間。支那・韓国からのイチャモンにどう答えるか。それはまた、読み終わってからゆっくり考えましょうかね。


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