めんどくせぇことばかり ヘンリー八世の離婚(覚書)『イギリス史10講』 近藤和彦
FC2ブログ

ヘンリー八世の離婚(覚書)『イギリス史10講』 近藤和彦


 
一五〇〇年ころのイギリス
人口
イングランド、ウェールズの人口は二六〇万人。ブリテン諸島全体で四四〇万人。大国フランスは一六〇〇万人、イタリア半島で一〇〇〇万人、イベリア半島で九〇〇万人。

英語
統一王国の言語として、西部のケルト系言語を使うウェールズ、コーンウォル、ゲールに対峙し、これを服属させようとしていた。人文主義と活版印刷とともに近世英語が定着し、英訳聖書、シェイクスピアの活躍の舞台が準備される。

王権をめぐる政治文化
『大陸には“王による統治”が、イングランドには“政治共同体と王による統治”が』(J.フォーテスキュ)と言われるように、政治共同体、すなわち議会は、聖俗の貴族および平民の代表からなり、王と貴族と平民の交渉と合意の競技場であり、政治的意思決定機関であった。

教会と信仰
ブリテン諸島の男女は際立って信仰深いと言われるが、教会が人々の生活と心を完全に掌握していたわけではない。ウィクリフらの心性も生きており、ネーデルランドからライン川中流域の「敬虔な人々」との交流から、印刷文化やプロテスタンティズムも流れ込んだ。
とても面白い。この本を読んで、だいぶイギリスのイメージが変わった。やはり日本の歴史学ってちょっとなぁ。唯物史観の枠っていうのは、短絡的であるだけに、収まってしまえば居心地がいいんだろうけどね。無理やり当てはめられたピースはかなり歪められてるね。

ところがだ。ヘンリー八世は、そんな日本の歴史学の枠になんかは収まらない。個性が強烈過ぎて最初からプラスワンのピース扱いだけど、イギリス史に果たした役割はとてつもなく大きい。彼なくしてイギリスの主権国家としての確立は語れない。
『イギリス史10講』 近藤和彦『イギリス史10講』 近藤和彦
(2013/12/21)
近藤 和彦

商品詳細を見る
ストーンヘンジから現代まで、複合社会イギリスをダイナミックに描く


ヘンリ七世
リチャード三世を制し、血で血を洗うバラ戦争を終わらせ、仇敵ヨーク家のエリザベス姫を妃として内戦再発の目を摘んだ。赤バラと白バラを合わせてテューダー家の紋章とした。

ヘンリ八世
父からは堅実な財源と安定した外交関係を、早世した兄アーサーからは妃キャサリンを受け継いだ。十七歳で即位し結婚したヘンリ八世の妃となったキャサリンは、二十四歳の処女であった。

キャサリンが王女メアリを出産したのち、王子を望む王は心を寄せるアン・ブーリンとの結婚のために、教皇庁にキャサリンとの婚姻の無効を申し立てた。教皇庁はキャサリンの実家、皇帝カール五世(キャサリンの甥)に気兼ねして、ヘンリの申し立てを棚上げにした。王は上訴禁止法で契約や婚姻をめぐる係争で教皇庁など海外機関に訴えることを禁じ、キャサリンとの婚姻を無効として、アンと結婚した。さらに首長令により英王を首長とする国教会を立ち上げた。この過程は王個人の女性問題であると同時に、イングランドの跡継ぎの問題であり、教皇庁を始めとする海外の権威に対する主権国家としてのイングランドの問題であった。

大法官としてヘンリー八世に仕えたトマス・モアは、キャサリンとよりを戻すように進言し、入れられずに辞任している。ヘンリー八世は、信教の内実はカトリックのまま教皇庁の思惑と対立したに過ぎないから、正嫡の王子が欲しいという一点以外では、理はトマス・モアにあった。しかし、国王の至上性を否定したことで、モアは処刑された。

これだけのことをして、生まれたのは姫だった。エリザベスである。続いてアン・ブーリンが死産を繰り返すうちに王の気持ちは女官のジェーン・シーモアに移り、アンは冤罪で逮捕、処刑された。ヘンリ八世はジェーンと結婚。ジェーンは待望の王子エドワードを儲けた。


    

にほんブログ村 本ブログへ一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
読書
記事一覧

関連記事

テーマ : 歴史関係書籍覚書
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


あなたにとって切ない歌とはなんですか?
いい歌はたいてい切ない。あるときふとそう気づきました。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































































リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事