めんどくせぇことばかり ウェストファリア体制(覚書)『歴史問題は解決しない』 倉山満
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ウェストファリア体制(覚書)『歴史問題は解決しない』 倉山満

現在も続くウェストファリア体制。そこへの道筋は中世への反発、教会の支配から逃れようとする国家元首の抵抗から始まった。元首は、ローマ教会の支配下にある国内勢力を打倒することによって絶対君主制を築きつつ、ローマ教会から切り離された国家運営を確立していった。ローマ教会の影響力を排除した絶対君主制国家こそ、主権国家の始まりである。

各地で行きつ戻りつの駆け引きが展開されていくが、最終的決定打となったのが三十年戦争に続くウェストファリア条約(1648年)である。
  • アウグスブルク和議を破棄し、カルヴァン派を公認した。
  • 領民に領主と異なる宗教の信仰が許可された(信仰の自由)。
  • 神聖ローマ肯定の立法権・条約締結権は、ドイツ諸侯からなる帝国議会に拘束される。
  • 皇帝の諸侯に対する命令権の否定。不介入権の容認。
  • スイス・オランダの独立。
つまり、ヨーロッパの国々は神聖ローマ帝国とローマ教会の束縛から解き放たれ、基本的に対等な主権国家として並立する体制が確立されたわけである。 並立する主権国家間の関係を規定する規範がつくられ、やがて国際法と呼ばれるようになる。

もちろん、国際法の適用範囲は主権国家に限られ、政治的・宗教的自由を確立するだけの力、主権国家として認められるだけの軍事力・経済力・文化力に裏打ちされた総合力を認められることが必要である。力のない者に国際法は適用されないとするのがヨーロッパの考える文明である。だから、アフリカ・アジアは国際法の適用される文明とは認められず、侵略の対象となる。唯一日本のみが、ヨーロッパ以外の例外である。日本はきわめて短い期間に、ウェストファリア体制下のヨーロッパ諸国以上の近代的模範国家をつくりあげた。

『歴史問題は解決しない』 倉山満『歴史問題は解決しない』 倉山満
(2014/01/25)
倉山 満

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日本がこれからも敗戦国でありつづける理由

ウェストファリア体制は、本来、宗教の政治に対する関与を克服している。ところが、ウェストファリア体制とはまったく無関係に、ウェストファリア体制下の国々を上回る大国が登場する。宗教的自由を求めて、ウェストファリア条約以前にヨーロッパを後にしたキリスト教原理主義者のつくりあげた国家、アメリカである。

宗教戦争を克服したウェストファリア体制の世界に、アメリカは宗教戦争を持ち込んだ。キリスト教的絶対正義を掲げて。だからアメリカは、基本的には中世国家である。だからアメリカは、国際法よりも自らが掲げる絶対正義を優先する。そう考えれば、国際法を無視して異教徒の国を空襲によって数十万の民間人共々焼き尽くし、広島・長崎に原爆を投下して平然としていられるのも納得がいく。その後、国際関係上、その中世国家が近代国家を装うためにまとった衣が国際連合であるが、どうも窮屈でしかたがないらしい。

似ている国は他にもある。つまり、他国に対して“絶対正義”を掲げる国、支那や韓国である。彼らに共通するのは儒教に裏打ちされた“中華思想”という絶対正義である。中華ではありえないのに中華を標榜する韓国は、その屈折から精神に異常を来しているように見受けられるが。

日本占領軍の長であるマッカーサーも、靖国を焼き払ってドッグレース場に作り変えようとしたらしい。他人の、他国の信仰を頭から否定してかかるあたり、中世国家の本領発揮である。支那・韓国が靖国を問題視するのも同様である。他国の信仰に平気でいちゃもんをつけ、他国の内政に干渉してはばからないあたり、彼らは1648年にさえ至っていない。


    

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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