めんどくせぇことばかり 禁煙イデオロギー(覚書)『一神教と国家』 内田樹・中田考
FC2ブログ

禁煙イデオロギー(覚書)『一神教と国家』 内田樹・中田考

本書の中に、内田樹氏が“禁煙…におい”について語っている部分がある。実は、においに過敏な人が増えているというニュースを読んで、記事を書いたことがある。以下は、2011年8月の記事
『男性社員の不快なにおい?』

私は甘ったれの末っ子で、小学校に上がってもお袋の布団にもぐりこんで寝ていた。朝の早いお袋が寝床を出たのを察すると、親父の布団に移動した。タバコのにおいがした。祖父母のところにももぐりこんだし、兄貴たちとは、それこそ重なり合って寝ていた。当然、家族のにおいは嗅ぎ分けた。祖父母も父母も、旅立って久しいが、今もあの布団に染みついた匂いは忘れない。

お勝手はいろいろな匂いがした。おいしい匂い。残り物は冷蔵庫ではなく戸棚にしまわれたので、時にはすえた匂いもただよった。食い物が悪くなっていないかどうかは、匂いで嗅ぎ分けた。風呂や、かまどの煙の匂い。何より、汲み取り便所の匂いは、どんな時でもかすかに漂っていた。

夏の草いきれの匂いは、秘密基地の思い出につながる。木の腐った匂いがすれば、必ずカブトやクワガタを見つけた。干した布団や夕立の後には、お日様を感じた。風の匂いの変化で、雨を感じ取るなんてのは当たり前。学校に通う道には、毎朝、馬糞が落ちていた。帰り道、運が良ければ、カラの馬車に乗って帰った。うんこくさいやつに・・・
                                                      小学4年時の担任の先生は、教師になったばっかりの女の先生。白い体育着の石鹸の匂いは、・・・あれは初恋か?お袋は、ボロボロでもいつも洗いたての服で学校に行かせてくれたけど、そんな余裕さえなく着古した匂いを漂わせる級友もいた。あの時代は、みんな生きてた。だからいろんな匂いがただよってた。

口臭がどうの、加齢臭がどうのと、バカくせぇ。
Infoseeknews 2011/8/17
「例年より、男性社員の不快なニオイを感じる」女性36%に【セーレン】
http://news.infoseek.co.jp/article/careerzine_2061

『一神教と国家』 内田樹・中田考『一神教と国家』 内田樹・中田考
(2014/02/14)
内田 樹、中田 考 他

商品詳細を見る
イスラーム、キリスト教、ユダヤ教
哲学者ってのは大したもんだ。「そりゃなんか違うだろう」って思ってることに、適切な言葉を与えてくれる。まずは、喫煙者の排除が強力に推し進められる方向を、“禁煙・嫌煙イデオロギー”と名づけ、その傾向を、“本質的には健康志向ではなく、反共同体志向”と喝破する。

お互いの匂いを許容しあうことなしに共同体は成立しない。領域を共有しながら匂いを許容できないってのは、共同体そのものへの拒否ってことでしょ。“反共同体志向”とはよく言ったもんだと思う。たしかにタバコは吸い方に注意すべきだし、口臭には病的なものもあります。みんな迷惑にならないように気を使ってるときに、「あなたは臭い」って言われたら傷つくよ。排除の論理だからね。

内田氏は“自分のものは自分のもの。他人のものは他人のもの。誰かと資源を共有するのは絶対に嫌だし、そもそも資源を分かち合おうという発想がない”と言ってますが、これはかなり危険な兆候だよね。どこかで世間の世話になっておきながら、それは自分の権利として受け止め、自らの反共同体志向のためには人を傷つけることも躊躇しない。喫煙者に対しては倫理的優位性まで与えられたような気になって、排除に遠慮がない。

なんとなく感じている非喫煙者も多い。そういう人たちは、“ここまでするこたぁないのにね”と声をかけてくれる。分かってるんだな。排除の論理でことが進めば、息苦しいだけの世の中になるってことが。

私の職場では、四月一日から喫煙場所が排除されます。敷地内禁煙ということで、ついに追い出されてしまった。昔を思い出して、便所に隠れて吸うか。


    

にほんブログ村 本ブログへ一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
読書
記事一覧

関連記事

テーマ : 精神世界
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


あなたにとって切ない歌とはなんですか?
いい歌はたいてい切ない。あるときふとそう気づきました。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































































リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事