めんどくせぇことばかり 『インフェルノ』 ダン・ブラウン
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『インフェルノ』 ダン・ブラウン

ダン・ブラウンの“ロバート・ラングトンもの”の四作目。

私、数冊の本を同時に読み進めることはあっても、一応順番を決めてます。この上下巻は、本来、来週の水曜日あたりまでに読み終わればいいやと思っていた二冊。その前に他の二冊の本を読み終えようと思っていた。うち一冊は今日までに読み終わりたかった。にも関わらず、・・・。ペラペラめくっているうちに、引きこまれてしまった。ペラペラめくっている流れのうちに、読み終えてしまった。


目覚めたらフィレンツェだった。窓からヴェッキオ宮殿が見える。いったいイタリアで何をしているんだ。当惑するハーヴァード大学宗教象徴学教授・ラングトンに、医師はシエナと名乗った。

ダンテの〈地獄編〉の影響を受け描かれた絵には、暗号が隠されているのか?追手を逃れヴェッキオ宮殿に向かった二人を次々と危機が襲う

 
これまでの“ロバート・ラングトンもの”同様、専門とする宗教象徴学の卓越した知識と観察眼を駆使して、ラングトン教授が天才遺伝子工学者の仕掛けた犯罪を追うことになる。その天才遺伝子工学者は、それこそ専門家以上に、『神曲』に地獄の様子を描き出したダンテ・アリギエーリに詳しい。未曾有の危機を防ごうとするラングトン教授の謎解きも、自然とダンテを追いかけることになる。
 
最初の謎解きの対象はボッティチェリが描いた『地獄の見取り図』、そして『ダンテのデスマスク』、そこから・・・、えっと。これ以上書いちゃいけないな。ってなことで、あんな所やこんな所に導かれていく。
地獄の見取り図ダンテサン・マルコアヤ・ソフィア

ぎりぎりの緊迫感を感じさせながらも比較的淡々と進む上巻に対し、下巻のスピード感がすごい。上巻のイメージをもって下巻に入ると、ある明確な地点から、それが突然始まる。それは穏やかに流れていた川が、突然急流となって読むものを翻弄し、ラストは滝となって足場を失い、そのまま滝壺に飲み込まれていくような感じ。“なにそれ?”ッて思う人もいるだろうけど、読めば分かる。この感覚が最初から計算されたものであるとすれば、やっぱりダン・ブラウンはすごい。

ちょっと話は変わるけど、私の漫画歴はほとんどが立ち読み。漫画が買えるほど余裕はなかったからね。高校の頃は読みまくった。昼休みに学校抜けだして、“読書クラブ”っていう本屋さんに行って、店員さんの目を気にしながら読んだ。五時間目の始まりを忘れて没頭したことも再々。だから私の漫画の読み方は“絵を読む”ってこと。そしてほとんど間違いない。

なんでこんなことを書いたかって言うと、『インフェルノ』を読んでいて、なんとなく漫画の立ち読みの時の感覚を思い出した。なんとなく、絵を読んでいるような・・・。

“ロバート・ラングトンもの”の中では、私は『天使と悪魔』、『ダ・ヴィンチ・コード』が好きです。『ロスト・シンボル』と『インフェルノ』はその主題が現代、近未来にある。それに対して前の二作は、主題が過去、歴史の中にあるから。どちらにしても、“痛快活劇”の価値が失われるわけではないけどね。

最後に、『インフェルノ』のラスト、有色人種には絶対にこうは書けないと感じた。いくら公平に書いたとしても、背景には優生学的見地が感じられ・・・。あっ、ごっ、ごめんなさい。


    

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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