めんどくせぇことばかり 『皇室と日本人』 寛仁親王殿下対談集
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『皇室と日本人』 寛仁親王殿下対談集

平成十八年に発行された本。ちょっと前の本だな。平成二十四年に薨去された寛仁親王殿下の対談集。

平成十六年、小泉内閣時代、首相の私的諮問機関として「皇室典範に関する有識者会議」が設置された。1965年に秋篠宮殿下以降、長く皇室に男子の誕生がなく、現在の皇室典範では近い将来、皇位継承資格者が存在しなくなるおそれが生じていたためである。

有識者会議は“女性天皇”や“女系天皇”の検討に道を開いた。対談集はその問題に多くのページを割いている。

『皇室と日本人』 寛仁親王殿下対談集『皇室と日本人』 寛仁親王殿下対談集
(2006/03)
寛仁親王、加瀬 英明 他

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寛仁親王殿下お伺い申し上げます

第一章  皇室と日本人  皇族のお務めとは何か・・・日常語で語られた皇族観
第二章  天皇さま その血の重み  なぜ私は女系天皇に反対なのか
第三章  皇室の藩屏として思うこと
第四章  いま申し上げて置きたいこと
とどのおしゃべり  近況雑感

  

殿下は、福祉団体柏朋会の会報「ざ・とど」にエッセイを寄せられた。平成十七年九月のことで、“女系天皇”を検討に登らせた有識者会議の方針に反対する内容のものであった。本書の第二章、第三章、第四章は、それをテーマにした対談になっている。第一章はかなり前、平成五年のもので、この年の六月に皇太子と雅子妃殿下の結婚の儀が執り行われた。

“斯道奨励”・・・この本の第一章で初めてこの言葉を知った。皇族方は、政治の力のなかなか及ばない分野に日の光を当てることを自らの役割と心得ておられるという。福祉の世界、スポーツの世界、赤十字の仕事などなど。たしかにそうだ。多くの場合弱い立場の人々、スポーツならマイナー分野で大きな役割を果たされ、国民の目がそこに向くよう促しておられるわけだ。

第二章、第三章、第四章のテーマとして取り上げられている“皇位継承問題”についてだけど、殿下は「まずは知ってほしい」と繰り返し述べられている。「知った上で、時間をかけて論議してほしい」と。「その結果ならば受け入れる」とも。殿下の危惧は、有識者会議の拙速さだ。それは小泉元首相の拙速さでもあったろう。

有識者会議への反論として、殿下が「ざ・とど」に寄せたエッセーには、皇室の継承をより確実にするためのいくつかの方策が示されている。国民が“知った上で議論”を重ねれば、通常はここに行き着くだろうという方策である。それが有識者や小泉元首相の拙速策とは違ったということだ。
  • 臣籍降下された元皇族の皇籍復帰
  • 現在の女性皇族(内親王)に養子を元皇族(男系)から取るように定め、その方に皇位継承権を与える
  • 元皇族に廃絶に成った宮家(例=秩父宮・高松宮)の祭祀を継承して戴き再興する
  • 昔のように側室を置く(これは今の世では難しい) 
有識者や小泉元首相は知りもしないし、ろくに論じもしなかったということだろう。そうじゃなければ昭和二十二年に十一宮家を臣籍降下させたGHQと同じ立場。おそらく前者だろう。

平成十八年、悠仁親王がお生まれになったことで、小泉元首相はこの論議を打ち切ってしまった。本質的問題がまったく解決されていないにもかかわらずである。徐々に寛仁親王殿下のようなまっとうな意見が力を持ちつつあることにを感じ、悠仁親王のご生誕を渡りに船と、有識者会議の設置そのものさえなかったことにしてしまったということだろう。

まったく


    

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寛仁親王殿下大好きです。
現在の皇室の問題が一日も早く一掃されて再び隅々まで澄んだ皇室に戻ることを願っています。

MK さま

皇室典範は、本来、皇家の家内の決まり事。本当なら、内側の方々の意志が無視されちゃいけないと思うんだけどな。

ありがとうございました



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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本












































































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