『アハメドくんの いのちのリレー』 鎌田實
絵本だと思ってバカにしてかかると、とんでもないことになる。絵本だと思ってバカにしてかかった私は、・・・。
この話は知ってた。なんで知ってるんだろう。まさかこの本、以前に読んでるのか?・・・なんて思って調べたけど、本棚に重ねて買った気配はない。ネットで調べたら分かった。この本の作者がラジオでこの本の話をしていたのを聞いたんだ。
http://www.joqr.co.jp/kamata/2012/07/post-13.html
でも、この放送は2012年か。もっと前から知ってるような気がするな。まあ、そんなことなんでもいいや。
舞台はヨルダン川西岸ジェニン難民キャンプ。2002年4月、イスラエル軍の侵攻で52人が殺され、4000人が家を失った。“ジェニンの虐殺”と呼ばれる事件である。主人公のパレスチナ人、アハメドくんはこの時9才。3年後、アハメドくんは命をおとす。イスラエルの狙撃兵の銃撃を、お腹と頭に受けて。
“にも関わらず”・・・そこからバトンが走りだす。アハメドくんの臓器を移植されて、5人の少年少女の命が走りだす。アハメドくんから受け取ったバトンをもって。
5人は5人共イスラエル国籍。うち3人はユダヤ教徒だそうだ。父親のイスマイルさんは悩んだという。相談を受けた長老やイスラム教指導者はみんな賛成したという。抵抗組織の幹部は『われわれは平和と平等を望んでいる。あなたの息子の臓器がユダヤ人の子供に移植されても、それは、われわれが好きで“テロリスト”になっているわけではないというメッセージになる』と背中を押してくれたという。
たしかに一方で、憎しみは増幅されている。この問題の解決策など誰も思いつかない。世界が変わるのを待つしかないだろう。これからも、多くの人が憎しみに苛まれてもがき、苦しむ。見果てぬ夢を追ってあがく。そんな時代が続くだろう。でも、もがいたり、あがいたりすることで、行ったり来たりしながらも、苦しみや悲しみを少しでも減らしていく。それしかできないなら、それを一生懸命やることだ。
とりあえず、私はこの本を紹介する。それで免責なんてないけどね。
あっ、そうそう。上で紹介したラジオ番組の最後に、著者の鎌田實さんが言ってた。アハメドくんの心臓を移植された同じ年生まれのユダヤ人のサマハちゃん。ラジオの時に18歳というから、今年は20歳になるんだな。本の中では医師になると言ってたサマハちゃんは、看護大学に合格したそうです。今は看護師目指して一生懸命勉強してるんだろうな。サマハちゃんは「パレスチナの子供をできるだけ助けたい。そのために看護師を目指した」と鎌田さんに語ったってさ。
明日、世界が変わるかもね。







一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
この話は知ってた。なんで知ってるんだろう。まさかこの本、以前に読んでるのか?・・・なんて思って調べたけど、本棚に重ねて買った気配はない。ネットで調べたら分かった。この本の作者がラジオでこの本の話をしていたのを聞いたんだ。
http://www.joqr.co.jp/kamata/2012/07/post-13.html
でも、この放送は2012年か。もっと前から知ってるような気がするな。まあ、そんなことなんでもいいや。
![]() | 『アハメドくんの いのちのリレー』 鎌田實 (2011/08/26) 鎌田 實 商品詳細を見る “にも関わらず”・・・いのちのバトンが走りだした |
“にも関わらず”・・・そこからバトンが走りだす。アハメドくんの臓器を移植されて、5人の少年少女の命が走りだす。アハメドくんから受け取ったバトンをもって。
5人は5人共イスラエル国籍。うち3人はユダヤ教徒だそうだ。父親のイスマイルさんは悩んだという。相談を受けた長老やイスラム教指導者はみんな賛成したという。抵抗組織の幹部は『われわれは平和と平等を望んでいる。あなたの息子の臓器がユダヤ人の子供に移植されても、それは、われわれが好きで“テロリスト”になっているわけではないというメッセージになる』と背中を押してくれたという。
たしかに一方で、憎しみは増幅されている。この問題の解決策など誰も思いつかない。世界が変わるのを待つしかないだろう。これからも、多くの人が憎しみに苛まれてもがき、苦しむ。見果てぬ夢を追ってあがく。そんな時代が続くだろう。でも、もがいたり、あがいたりすることで、行ったり来たりしながらも、苦しみや悲しみを少しでも減らしていく。それしかできないなら、それを一生懸命やることだ。
とりあえず、私はこの本を紹介する。それで免責なんてないけどね。
あっ、そうそう。上で紹介したラジオ番組の最後に、著者の鎌田實さんが言ってた。アハメドくんの心臓を移植された同じ年生まれのユダヤ人のサマハちゃん。ラジオの時に18歳というから、今年は20歳になるんだな。本の中では医師になると言ってたサマハちゃんは、看護大学に合格したそうです。今は看護師目指して一生懸命勉強してるんだろうな。サマハちゃんは「パレスチナの子供をできるだけ助けたい。そのために看護師を目指した」と鎌田さんに語ったってさ。
明日、世界が変わるかもね。


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