めんどくせぇことばかり 皇帝の友人たち(覚書)『皇帝フリードリッヒ二世の生涯 下』 塩野七生
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皇帝の友人たち(覚書)『皇帝フリードリッヒ二世の生涯 下』 塩野七生

すごいな、フリードリヒ二世。たしかに、濃厚に“中世”をまとってはいる。どんな人物でも絶対に“時代”から自由になれるはずはないからね。でも、目指しているのは“近代”。というより、私たちの知ってる“近代”っていうのが、フリードリヒ二世をモデルにしてできあがったかのようにすら思える。でも、その彼も、やはりローマの時代をモデルにしていたんだろうけど。それ考えると、歴史ってなんだろう。過去へ、過去へとモデルを求めつつ、前に進むってことかな。

ここでは、本書から、彼の「友人たち」と名づけられた、歴史を動かした知識人を紹介する。彼らの業績に、フリードリヒ二世が関わっていたことも知らなかった私だけどね。

レオナルド・フィボナッチ
ヨーロッパにアラビア数字を紹介した。カトリック教会は「悪魔の数字」と嫌ったが、ゼロの概念を持ち誤算の危険の少ないアラビア数字は、ビジネスでも学問でもローマ数字に優っていた。交易業を生業とし、オリエントとの往復を余儀なくされていたフィボナッチは、皇帝から生涯年金を保証されて数学の研究に専念した。

イブン・サビン
イスラム教徒のアラビア人。手紙を介して、“神学の目的”とか“霊魂の不滅”などについての皇帝の質問に答えている。そのほとんどがアリストテレスの哲学に基づいている。彼との知的交流は、カトリック教会を不快にした。
『皇帝フリードリッヒ二世の生涯 下』 塩野七生『皇帝フリードリッヒ二世の生涯 下』 塩野七生
(2013/12/18)
塩野 七生

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近代をめざした皇帝



マイケル・スコット
一一七五年、スコットランド生まれ。学問好きを異端扱いされないため修道士となる。当時の文化の中心地、トレドはギリシャ文化をアラビア語に翻訳して保存していた。そのギリシャ文化を、マイケル・スコットは、今度はラテン語に訳した。皇帝のすすめだった。ヨーロッパ人に、千年ぶりにアリストテレスを思い出させた人物である。
アテネの学堂ラファエロの描いた『アテネの学堂』は、古今の学芸の「スターたち」を一堂に集めたことでも知られる。

レオナルド・ダ・ヴィンチに模したプラトン、ミケランジェロに模したアリストテレス、ラファエロ自身も描かれていることは有名だが、他にもヘラクレイトス、ユークリッド、ピタゴラス、ミネルヴァ。諸説あるそうだが、ゾロアスターも描かれているという。
http://art.pro.tok2.com/R/Raphael/Athens.htm
左手前にターバンをまいている人物がいる。イブン・ルシュドだという。ギリシャ文化をアラビア語に訳した人物である。となれば、それをラテン語に訳したマイケル・スコットは、ヨーロッパ人にとってイブン・ルシュド以上に重要であるはずだが・・・。塩野七生さんは、占星術まで研究していたマイケル・スコットが“占い師”と思われたフシがあり、ダンテは『神曲』の中で、マイケル・スコットを地獄に突き落とした。それが祟ったのではないかと言っている。

   

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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