めんどくせぇことばかり 怪僧道鏡(覚書)『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹
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怪僧道鏡(覚書)『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹

奈良時代の僧道鏡。通説によると、彼は色仕掛けで女性天皇をたらし込み、自ら天皇になろうとした僧侶として語り継がれています。「怪僧」、その言葉は彼の代名詞でもありました。僧侶のみでありながら女性天皇と関係を持ち、それを傘に権勢を振るうというセックススキャンダルを巻き起こした破戒僧。皇族ではないにもかかわらず、自ら天皇の座を狙い国の秩序を見だした逆賊。それが日本史上三大悪人のひとりとして、長らく語られてきた彼の姿でした。
本書 P58
物部氏の一族、弓削氏の出で、弓削道鏡とも呼ばれる。弓削つながりということらしいけど、愛媛県の弓削島に弓削道鏡クッキーなるものがあるそうだ。写真がないか見つけてみると、あった。道鏡
道鏡の出た“弓削”は大阪の“弓削”でしょ。いくら弓削つながりとはいえ、こういう真似はいかがなもんでしょう。

それにしても、“道鏡=破戒僧”というのは、ずいぶん染み付いちゃってるからね。江戸時代にたくさん書かれた春画にも『道鏡寵幸之図』なんてものが書かれている。川柳にも、道鏡の名の入ったものがいくつもある

道鏡は座ると膝がみっつでき

道鏡に根まで入れろと詔

道鏡に崩御崩御と称徳言い

道鏡は人間にてはよもあらじ

道鏡の幼名たしか馬之助

氏なくして道鏡玉の腹に乗り
道鏡は日に添えて称徳天皇に重用されて、世の中はすでに失せようとしていました、百川(藤原百川)は嘆き悲しみましたがどうしようもありませんでした、道鏡は、称徳天皇の心をますます惹こうと、思いもしないような品々を献上しましたが、称徳天皇は病いを患われて、奈良の京へ戻られて、様々の薬を試しましたが、その効き目があるようにも見えませんでした、ある尼が一人やって来て、いいことばかり申して、「称徳天皇の病いはたちまち治るでしょう」と申したので、百川は怒って追い出しました。称徳天皇は終にこの病気で八月四日にお隠れになられました。細かなところを申せば畏れもあることでしょう(道鏡が送り主かどうかは知れませんが、誰かが山芋でできたバイブを称徳天皇に贈ったそうな。それが中で折れて称徳天皇は重病となりお隠れになられたとか)。このことは百川の伝にも、細かに書いてあるということです。称徳天皇は、只人ではありませんでした。称徳天皇がお隠れになられたのも世の末を戒めるためではなかったのかと思われるのです。
水鏡

『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹
(2014/05/16)
井沢 元彦、和田 秀樹 他

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~「悪人」たちの真実~



和田秀樹さんは、心理学者で精神科医という方。その和田さんに言わせれば、道鏡が称徳天皇に出会った当時すでに六十一歳で、年齢的に男性機能の能力はかなり落ちていたはずだという。男性ホルモンはタンパク質とアミノ酸からなり、当時の肉食を禁じられた僧侶でその年齢であれば、性的な能力も欲求も落ちていなければおかしいということ。

たしかに、こういう見方をすれば、一般に語られる道鏡像はあまりにも不自然ということになる。その不自然さを押し通す必要が、誰にあったのか。それは、道鏡を排除する必要があり、実際にそれを行った藤原氏ということになる。道鏡を蔑むことによって自らの地位を安泰にしておく必要が、藤原氏にはあった。なにしろ、称徳天皇は皇位を道鏡に譲ろうとさえしていたわけだから。

称徳天皇自身が藤原の血を受けた天皇であるが、同じ立場の聖武天皇も、藤原氏の支配形成に抵抗していた。聖武、称徳の二人は、藤原の血を受けた天皇でありながら、藤原の支配形成に抵抗した。道鏡を蔑むことは、そのまま称徳天皇を蔑むことにつながる。それをあえて辞さないのは誰かといえば、やはり藤原氏しかないよな。

さてさて、日本の歴史、こんなことでいいのかな。


    

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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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