めんどくせぇことばかり 『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹
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『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹

この間、この本の中から、“道鏡”についての記事を書いたんだけど、そのおまけを少し。

“日本史上の三大悪人”というのがあるそうで、古い方から並べると、道鏡、平将門、足利尊氏なんだそうだ。ん~、どれも好きな人物ばかり。皇位を狙ったり、時の天皇と争ったことからそう呼ばれているようだけど、でも、興味が湧くのは、彼らを悪人にしたてあげた背景の方だな。

中でも特に、“道鏡”についてがそうだな。平将門は怨霊信仰の影響下に、今では神として祀られているし、清盛や頼朝の先駆者との評価も高い。足利尊氏が、後醍醐天皇を苦しめた大悪人とされるのは朱子学的思考がもてはやされた時代に限られる。なんといっても、室町幕府の開祖である。唯一、まったく浮かばれる瀬がないのが道鏡だ。おそらく清廉な僧侶であったはずの道鏡が、自慢の男根で称徳女帝をたぶらかした破戒僧扱いされて、その評価は今にまで続いているんだもんね。

皇位への道を閉ざされ、女帝に先立たれて保護者を失った道鏡。さぞかし、彼に冷や汗をたくさんかかされた人たちによって八つ裂きにされたんだろうと思えば、そんなことない。下野の薬師寺に左遷されて、称徳女帝に遅れること2年、その地で生涯を閉じた。皇位を狙ったとされる人物が、だよ。手が出せなかったとしか思えない。誰がって、・・・藤原百川あたりが・・・。きっと、期待されてたんだよ。藤原氏のやり方に反感を持つ者たちによって。そんでもって、だいぶ後になってから苦し紛れに、三文ゴシップ記事を書かせてさ。・・・ああ、気の毒だ。

『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹『日本史 汚名返上』 井沢元彦 和田秀樹
(2014/05/16)
井沢 元彦、和田 秀樹 他

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~「悪人」たちの真実~



『汚名返上』・・・いい題名だな。時々、間違えるんだよな。“名誉挽回”とごっちゃになって、“汚名挽回”ってさ。“汚名”を“挽回”してどうするんだよ。“名誉”を“返上”するのはもったいないしね。この本で『汚名返上』されている人たち。
平将門徳川綱吉道鏡田沼意次蘇我入鹿
井伊直弼吉良上野介平清盛足利尊氏 織田信長
どう? 面白いメンバーでしょ。一人ひとり紹介したくなっちゃうところなんだけど、・・・まあ、読んでみてください。

井沢元彦さんは、この『汚名返上』の考察に、精神科医で心理学者の和田秀樹さんを参加させてる。歴史学者の資料偏重主義という近視眼的思考をあざ笑うかのような作りの本。だいたい、“現代”を理解するためには、ありとあらゆる角度から光が当てられるのが理想でしょ。いろいろなアンケートとったり、いろいろな専門家や専門外の研究者の話を聞いたり、ああしたり、こうしたりしながら、時代の本質に迫るわけでしょ。

時代の理解にアンケートは取れないけど、それでもいろいろな方面からの光は当てられるべきでしょ。たったの200ページあまりの本の中で、上記の、とっても個性的な人々を紹介するわけだから、内容は薄くならざるをえないんだけど、とっても面白い試みだよね。どっちかって言うと、彼らに“汚名”を着せた、本物の悪人たちの精神分析も面白いと思うんだけどな。


    

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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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