めんどくせぇことばかり 『愛と暴力の戦後とその後』 赤坂真理
FC2ブログ

『愛と暴力の戦後とその後』 赤坂真理

『愛と暴力の戦後とその後』っていう題名から、“なんだろう。戦後秘史みたいな本かな。”なんてくらいの何気なさで読んでみた。“秘史”なんてものじゃなかったけど、女性らしい柔らかく、繊細な感覚で“戦後”に意味を与えていくっていう内容のもの。

著者の赤坂真理さんという方は一九六四年生まれということで、一九六〇年生まれの私とはほぼ同世代。彼女が意味を与えていく“戦後”は、すべて私にも馴染みのもので、面白く読み進めることができた。
『愛と暴力の戦後とその後』 赤坂真理『愛と暴力の戦後とその後』 赤坂真理
(2014/05/16)
赤坂 真理

商品詳細を見る
私の国には、なにか隠されたことがある


第1章  母と沈黙と私
第3章  消えた空き地とガキ大将
第5章  1980年の断絶
第7章  この国を覆う閉塞感の正体
終章   誰が犠牲になったのか
第2章  日本語はどこまで私たちのものか
第4章  安保闘争とは何だったのか
第6章  オウムはなぜ語りにくいか
第8章  憲法を考える補助線
著者が意味を与えるのは、ドラえもんのジャイアンであり、彼らの遊び場である空き地。あさま山荘事件の鉄球作戦、ガッチャマンだったり漫才ブームやお笑いタレント。オウム真理教は当然としても、太陽にほえろのジーパンの死に方についての意義付けなんてとても面白い。やはり、同世代ならではの感じ方がある

ただし違いもある。やはり4年の差だろうか。生まれ育った地域性だろうか。著者は『科学忍者隊ガッチャマン』こそ、子供の頃も今も一番好きなアニメというが、ガッチャマンを見ると、どうしても『レインボー戦隊ロビン』と重なってしまった。だから、ガッチャマンはあんまり印象に残ってない。

自分の場合、戦争が終わって十五年してから生まれたと言っても、戦争そのものが濃厚に存在していた。戦争に関わった、または関わらない、人の、またはそれ以外の“死”というものが、身の回りに濃厚に存在していた。著者の感じ方に“ズレ”を感じるのはそのせいかな。

太陽にほえろのジーパンの死は、なぜ犬死になのか。なぜ人々はその死に方に熱狂したのか。著者は背景に、戦争での無数の犬死にがあったことがあると指摘する。それを犬死にと言えないまま飲み込んだ人々が、それでも慰めととむらいの機会を必要としていたと言っている。突飛とも思われる関連付けだけど、一理ある。そう、著者の様々な指摘は、こじつけのように感じられるところがあるんだけど、一々、一理あるんだ。一理あるけど本質的な部分では到底同調できない。そんなところが面白い。
日本の歴史には、いつもこういうわけのわからなさがつきまとって、近い歴史でも読みとくのをむずかしくする。
本書P149
この疑問はそのとおりなんだけど、この人、最後で逃げた。逃げた部分はまた今度書かせてもらおうと思うんだけど、まあ、馬鹿な日本人のせいにしときゃ、楽だしね。

あれだけの戦争体験し、ものの見事に負けた民族が、そうそう簡単に立ち直れるはずがない。しかもアメリカが戦後日本民族に施したWar Guilt Information は徹底して行われた。日本人は立ち直ってなんかいない。いまだに、War Guilt Information にとらわれたままになっている。よく気が狂わないもんだ。いや、狂っているのか。
 

     

にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
関連記事

テーマ : 精神世界
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


現代とはなぜこんなにも棲みにくいのか。
前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事