『アジア親日の履歴書』 丸山ゴンザレス
大東亜戦争を前提としてアジアと日本の関係を語ろうとする時、あるいは単にアジアを背景にして日本を語ろうとする時、どうしても語る人の立ち位置を把握する必要がある。日本の近現代史については、その立ち位置によって、同じ出来事を語りながらも、まるで正反対の評価が語られていることがよくあるからだ。
ということで、この本の著者の立ち位置は・・・? “丸山ゴンザレス” ・・・あやしい❢
名前もあやしいけど、プロフィールを見ると名前以上にあやしい。あやしいけど、自分の立ち位置に対する意識は“はじめに”のなかに書かれていた。
という意識のもとに、著者は、中韓を除き、大東亜戦争で日本と関係したアジア各国の対日感情を分析し、今後の対日感情をより良好な方向に導く手立てを探っている。
中韓を除いたアジア各国は、概してみれば、“親日”と呼んでいい環境にあるわけだ。「だけど、それが結論ではない」・・・そういう本のようだ。
支那・韓国・台湾を除いて、大東亜戦争に起点を求めるのは正しい方法だ。もちろんそれ以前からの付き合いのある地域もあるけど大東亜戦争の影響に比べれば、無視していい。この本はポイントとして、日本軍の進出によって出た被害、日本軍の進出と戦後の独立との関わり、戦後処理としての賠償などをあげている。
それに加えて、戦後の経済的、社会的関係は、ほとんどの場合日本のイメージを良好にしている。さらに世界から憧れられている日本初のカルチャーは、これからも日本がアジアからの信頼感を維持していくことに大きな力になるだろうと、・・・
こんなふうにまとめられた本。“活用”できると思うよ。指を下りながら親日を数え上げるように書かれた、役に立つ本だと思う。
でもね、残念だけどこの本では、“日本はアジアを侵略した”ということが前提になっている。日本とアジアのことを考える起点を大東亜戦争に置いているのは正しいんだけど、その時、例えば、カンボジアっていう独立国家はなかったよね。インドネシアも、バングラデシュもさ。日本が“侵略”したのはフランス領、アメリカ領、オランダ領、イギリス領でしょ。しかも当時、“侵略”という定義はそれを行った国に決定権があった。冷静に状況を考えても、“侵略”ではないでしょ。
台湾に関する記述でも驚かされた。
なんでそうなるの❢ ・・・現在の支那がチベットや東トルキスタンでやってるような、女性に不妊手術を施したり、チベット仏教やイスラームを迫害するのが民族浄化でしょ。首狩り族に、「そりゃ、野蛮だよ」って教えてやるのは民族浄化じゃないだろ。それにさ、現代的な価値観で一〇〇年前を考えちゃいけないんだよ。
起点の部分で親日ポイントがだいぶ削られてる気がするけど、・・・まあ、いいや。悪い本って言う訳じゃなし。・・・、こういう態度が良くないのかな。
最後に、この本のコラムは、字が小さすぎる。






一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
ということで、この本の著者の立ち位置は・・・? “丸山ゴンザレス” ・・・あやしい❢
著者のプロフィール 一九七七年宮城県生まれ 大学院で考古学研究者のコースを外れ、東南アジア・アフリカなどを渡り歩くアウトローな生活を送る。 旅行作家・犯罪ジャーナリスト |
名前もあやしいけど、プロフィールを見ると名前以上にあやしい。あやしいけど、自分の立ち位置に対する意識は“はじめに”のなかに書かれていた。
中国と韓国を批判したり、日本がいかに優れた国であるのかをアピールするような本が次々と出版され人気を集めている。実際に書店の中を見渡せば、右派・左派の「中韓を批判したい」「日本をもっと評価したい」という欲求を満たしてくれる刺激的なタイトルが、いかに多いかがわかる。 ある意味では、本書もその棚に入るべき内容ではある。だが、誤解を恐れずにいわせてもらえば、旅行作家やジャーナリストとしてアジアと日本をメインエリアに活動している筆者にとって、昨今の「親日」や「反日」分析には、発展性が欠けているように思えるのだ。 |
という意識のもとに、著者は、中韓を除き、大東亜戦争で日本と関係したアジア各国の対日感情を分析し、今後の対日感情をより良好な方向に導く手立てを探っている。
中韓を除いたアジア各国は、概してみれば、“親日”と呼んでいい環境にあるわけだ。「だけど、それが結論ではない」・・・そういう本のようだ。
![]() | 『アジア親日の履歴書』 丸山ゴンザレス (2014/06/20) 丸山ゴンザレス 商品詳細を見る アジアが日本を尊敬する本当のワケを調べてみた |
はじめに 日本を席巻する親日と反日の潮流 第一章 アジアを調べて分かった「親日」とは何か? 第二章 親日の履歴書―親日の種が生まれ育った理由を探る [東アジア] 台湾 モンゴル [東南アジア] インドネシア シンガポール タイ フィリピン マレーシア ベトナム ミャンマー カンボジア ブータン ラオス [南アジア] インド スリランカ バングラデシュ 第三章 アジアの国々に誇りたい日本―カルチャーと親日のつながり |
支那・韓国・台湾を除いて、大東亜戦争に起点を求めるのは正しい方法だ。もちろんそれ以前からの付き合いのある地域もあるけど大東亜戦争の影響に比べれば、無視していい。この本はポイントとして、日本軍の進出によって出た被害、日本軍の進出と戦後の独立との関わり、戦後処理としての賠償などをあげている。
それに加えて、戦後の経済的、社会的関係は、ほとんどの場合日本のイメージを良好にしている。さらに世界から憧れられている日本初のカルチャーは、これからも日本がアジアからの信頼感を維持していくことに大きな力になるだろうと、・・・
そのイメージに恥じない生き方をしていくことが、アジアの国々と親日関係を発展させていくのだ。そのために、各国の履歴をまとめた本書を活用してもらえれば幸いである。 |
でもね、残念だけどこの本では、“日本はアジアを侵略した”ということが前提になっている。日本とアジアのことを考える起点を大東亜戦争に置いているのは正しいんだけど、その時、例えば、カンボジアっていう独立国家はなかったよね。インドネシアも、バングラデシュもさ。日本が“侵略”したのはフランス領、アメリカ領、オランダ領、イギリス領でしょ。しかも当時、“侵略”という定義はそれを行った国に決定権があった。冷静に状況を考えても、“侵略”ではないでしょ。
台湾に関する記述でも驚かされた。
(日本の延長として統治する内地延長主義)というと聞こえはいいが、ようするに「同化」する政策である。つまり、台湾独自の文化を日本文化で上書きするのだ。ジェノサイド(民族浄化)のようなやり方は、現代的な価値観からすれば許されるものではないし、一〇〇年前だからといって許容されるものではない。 |
なんでそうなるの❢ ・・・現在の支那がチベットや東トルキスタンでやってるような、女性に不妊手術を施したり、チベット仏教やイスラームを迫害するのが民族浄化でしょ。首狩り族に、「そりゃ、野蛮だよ」って教えてやるのは民族浄化じゃないだろ。それにさ、現代的な価値観で一〇〇年前を考えちゃいけないんだよ。
起点の部分で親日ポイントがだいぶ削られてる気がするけど、・・・まあ、いいや。悪い本って言う訳じゃなし。・・・、こういう態度が良くないのかな。
最後に、この本のコラムは、字が小さすぎる。


- 関連記事