めんどくせぇことばかり 春過ぎて夏来るらし白妙の『神社が語る 古代12氏族の正体』 関裕二
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春過ぎて夏来るらし白妙の『神社が語る 古代12氏族の正体』 関裕二

 春過ぎて夏来るらし白妙の衣乾したり天の香具山

  1. 春が過ぎて夏がやって来たようです。真っ白な着物が干してありますね。あの天の香具山に。
  2. いつの間にか、春が過ぎて夏がやってきたようですね。夏になると真っ白な衣を干すと言いますから、あの天の香具山に(あのように衣がひるがえっているのですから)。
  3. もう春が過ぎて、夏が来たようね。夏になると白い衣服を乾すと聞いている天の香具山に白い衣服が干してあるわ。
かぐやま

インターネットでいくつかの百人一首に関するページを開き、この歌の意味を調べてみた。それが上の1~3。違いのあるものを並べたんじゃなくて、みんなおんなじような解釈だということを分かってもらうために三つ並べた。

通常であれば、これ以外の解釈は難しいよね。となると、以下のような“観賞”しかなくなる。
初夏の緑あふれる山に、真っ白な衣服がひるがえっている様子が目に浮かびませんか?持統天皇は、宮殿で執務をされていたのでしょうか。ふと気分転換に外を眺めていると、「あら?衣が乾してあるわ。もう夏なのね」と思われたのかもしれません。
『百人一首を楽しむ http://www.caruta.net/jitoutennou.html より拝借

なんと、『万葉集』に取り上げられている他の歌に比べてつまらないことか。そう思いつつ、他にもいくつかのページを見ていたら、あっと、こんな解釈を発見した。
いやぁ、春が過ぎてもうはや夏かい!毎年、あの神聖な香具山では、夏が来ると白い衣を干す習慣があるんだけど、今年ももう干してあるらしいよ。早いもんだねぇ。
ありけん歴史館 歴史パロディ百人一首 http://ariken.info/100/index.html より拝借

初めてこの歌に触れたのはいつのことか。“白妙の衣干したり”で連想されたのは武甲山を背景にして干されているうちの洗濯物。父母、祖父母、男の子三人の大洗濯物群。武甲
“つまらない”っていうのは言いすぎだった。かつてはこの歌に、上記の“観賞”とおんなじ様なすがすがしさを感じていた。でもあくまでも、武甲山を背景にしてひるがえる“白妙の衣”は、家族七人分の洗濯物、パンツや寝巻も交じったやつなんだよな。武甲山を背景にした大洗濯物と天香具山の“白妙の衣”。おいおい、そんな聖なる山に洗濯ものなんか干していいのかよ。

『神社が語る 古代12氏族の正体』 関裕二『神社が語る 古代12氏族の正体』 関裕二
(2014/07/02)
関裕二

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著者の共同研究者であるという梅沢恵美子さんは、この“白妙の衣”を《天女の羽衣》ではないかというインスピレーションを著者に与えたようだ。
(丹後半島やその他の地に伝わる豊受大神の《羽衣伝承》では)豊受大神が沐浴していたところ、老翁に羽衣を奪われ、身動きができなくなってしまった。やむなく老翁の娘となり、人間界で暮らすことになる・・・。

この歌には「天女が呑気に沐浴している。あの羽衣を奪えば、その霊力は失われ、天下はわがものになる」という、真意が込められている。

持統天皇は、豊受大神を、「親蘇我派」勢力の象徴としてとらえた。そして、彼らが油断し、権力を奪われていくさまを、ほくそ笑みながら歌ったのが「白い衣が干してある」なのである。
本書P230

なんて厭らしい歌だろう。これはないかな。こんな厭らしい歌を後世に残すなんてありえないんじゃないかな。誰かが、持統天皇になりかわって読んだって言うんなら分かるけどね。でも、《羽衣伝説》そのものが厭らしいよね。
丹後の比治の山の頂上に真奈井という池がある。この池に八人の天女が舞い降りて水浴びをしていると、里人の和奈佐という老夫が一人の天女の 衣を隠し、無理に連れて帰ってきた。 一緒に暮らして十年あまり、万病にきくという酒を天女が上手に作り、 和奈佐の家は栄えていっ た。

しかし、だんだん天女が邪魔になり、老夫は天女を家から追い出した。天女は泣く泣く荒塩の村にたどりつき、のち哭木の村から舟木の里の奈具 の村(弥栄町奈具)に落ち着いた。

この天女とは豊宇賀能売命つまり、豊受大神のことである。
単語の歴史と伝説 http://zarameya.blog.fc2.com/blog-entry-62.html より拝借

やっぱりこれも、現実に起こったことなんだろうね。「春過ぎて・・・」の歌の意味を上記のように考えると、まったく《羽衣伝説》と重なるわけか。・・・これって、《羽衣伝説》自体がそのことを指しているってことか。な~んだ、そうだったんだ。



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この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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