めんどくせぇことばかり 『かみかぜよ、何処に』 稲毛幸子
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『かみかぜよ、何処に』 稲毛幸子

突然M家より一発の銃声とともに家族たちの悲鳴が聞こえてきました。続けて二発目の銃声、騒々しい物音・・・。そのうち物音が途絶え、急に静かになりました。その後すぐに、外で鳴き声が聞こえました。恐る恐る窓を開けて・・・。三人の露兵が隣の娘さんを連れ出し、そのうちの一人だ娘さんの頭に銃を突きつけていました。

M家の奥さんが娘さんにすがりつき、必死に離すまいとしますが、露兵の一人が奥さんの腕にいきなり銃で無常の一撃を喰らわせたのです。
・・・
「母さん!恐いよ、助けて!」・・・これが母娘の永遠の別れになったのです。
本書P36
満洲

著者の稲毛幸子さんは、終戦時、満洲の北安という街にいたそうです。なんか地図がないかなって思って探してみたら、Wikipediaにあったので拝借。クリックして大きくしてみてね。北安っていうのは、ソ連との国境に近い。8月9日の露軍侵攻もあっという間の事だったろう。

そして、為す術もなく、上記のような体験を・・・。


『かみかぜよ、何処に』 稲毛幸子『かみかぜよ、何処に』 稲毛幸子
(2014/08/01)
稲毛 幸子

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私の遺言―満州開拓団一家引き揚げ記



ソ連兵の日本婦人への暴行は、すさまじいの一語に尽きる。それが十に、三歳の少女であろうとm七十近い老婆であろうと、そして、人前でも白昼でも、また雪の上であろうとも、そういうことは全く頓着しなかった。樺太の場合同様、女性たちは丸坊主になり顔を墨で塗り男装して逃れようとしたが、彼らは一人一人胸を触って女であることを確かめると引き立てていった。

それは、あわてて発車しようとする日本人の乗っている列車をソ連兵が止め、女は一人残らずプラットホームに降ろされ、「白日の下、夫や子どもや公衆のまん前で集団暴行を受けた」のである。

もとより日本女性のすべてが唯々諾々とソ連兵の毒牙に身を任せたわけではない。陵辱に耐えかねて死をもって抗議する若い婦人、暴行から身を守ろうとみずから死を選ぶ人妻もいた。例えば敦化の日満パルプKKの社宅では、ソ連軍は命令によって男と女を分離させ、一七〇人の婦女子全員を独身寮に監禁し、夜となく昼となく暴行の限りを尽くしたが、この際二、三人の女性は一斉に青酸カリによって自殺している。
  『戦後引き揚げの記録 新版』より

神風よ、いずこに・・・嘘でもいいから吹いてきて欲しかった

「その平和は、先の戦争で命を落とした先人の方々のお陰であり、そしてその意志を引き継いだ人たちのお陰でもあります。そしてこの国が再び戦争の惨禍に曝されることのないよう、切に願うばかりです。」・・・“おわりに”で著者が最後に語っているところです。

日本国民が、著者の稲毛さんのような体験を、その他さまざまな悲惨な体験をすることがないようにしなければならないということ。かりに、それが戦争の結果ではないとしても、原因がなんであれ、日本国民がそんな体験をすることがないようにしなければならない。

もう一つ言わせてもらえれば、稲毛さんたちの時代の日本人は、世界によって袋叩きにされた。満洲で、朝鮮で、内地で、そして沖縄で、日本人の女はとんでもない目にあわされた。そういうことも、忘れないんだよ、プーチンさん。朴槿恵さん。習近平さん。オバマさん。・・・そうそう、クマラスワミさん。




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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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