めんどくせぇことばかり 太平洋戦争とは言っても…(覚書)『大間違いの太平洋戦争』 倉山満
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太平洋戦争とは言っても…(覚書)『大間違いの太平洋戦争』 倉山満

大変。《第一章第一節 「太平洋戦争」という名前がすでに間違っている》という項目に引っかかってしまった。“太平洋戦争”という名称が占領軍から強制されたもので、彼らは日本が、支那との戦い、アジア各地でのヨーロッパ勢との戦いに太平洋でのアメリカとの戦いを加えて、日本がそれを“大東亜戦争”と呼ぶのを嫌った。“日本があの戦争のことを「白人に虐げられた有色人種を解放しようと言う正義の戦争」というのは許さない、「大東亜戦争」という名前は使わせないとアメリカ人が文句を言った”なんてエピソードが紹介されてるけど、おそらくそのエピソードは日本人の創作で、アメリカ人にはそこまでの意識すらないだろう。単に、俺達の読んでた名前で呼べと・・・

さっき、ウィキペディアで「太平洋戦争」を調べたら、《英: Asia & Pacific theatre of World War Ⅱ》と書かれていた。これって、「イギリスでは“第二次世界大戦のアジア太平洋戦線”って呼んでるよ」っていう意味でしょう。だいたいあの戦争はアメリカだって太平洋限定で戦っていたわけじゃないぞ。アメリカにしたって本来はイギリスのように呼ぶべきだろ。ヨーロッパ戦線には首を突っ込まなかった日本にとってのあの戦争は、・・・やっぱ、『大東亜戦争』。もともと当時の自分の国の政府が決めた名称なんだからさ、いつまでもがさつなアメリカさんの押し付けをありがたがってる必要はこれっぽっちもない。・・・そうか、“当時の自分の国の政府”っていうのが嫌いなのね。そこまで歪められちゃうと、なんだかかわいそうだな。
『大間違いの太平洋戦争』 倉山満『大間違いの太平洋戦争』 倉山満
(2014/07/16)
倉山 満

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本書には無意味な自虐史観は一切盛り込まれていません
上に書いたのは結構言われている話で、《第一章第一節 「太平洋戦争」という名前がすでに間違っている》に引っかかってしまったのはそのことじゃあない。著者は前から知ってたみたいだけど、「太平洋戦争」と呼ばれる戦いが別にあるということ。「えっ、なにそれ?」って感じだった。

調べたら、たしかにある。この本にあるとおり、一八七九年から一八八四年まで、チリがペルーとボリビアを相手に戦った戦争だ。ウィキペディアにも「太平洋戦争(1879年-1884年)」で載ってた。
中南米の近現代史って、私、ダメなんだよね。弱くってさ。最近は、高校の世界史教科書にトゥサン・ルーヴェルチュールなんて人物が載ってるらしい。ハイチ独立運動のリーダーでしょ。中南米の場合、ヨーロッパ史やアメリカ合衆国史の影響が強すぎてさ、なんか手がつけづらいんだよね。この絵の中のトゥサン・ルーヴェルチュールも、なんだか不可能って文字のない辞書もってそうだしさ。トゥサン
やっぱりフランス革命とナポレオン戦争によるヨーロッパの同様って、とてつもなく大きなものだったんだな。一八一〇年に各地に自治、独立を求める評議会がつくられて、ベネズエラ独立宣言が一八一一年。それにスペイン軍が動いて、シモン・ボリバルやサン・マルティンの登場と・・・。あれ、この国、ベネズエラ・ボリバル共和国っていうの?知らんかった。ボリビアがボリバルから付けられた国名っていうのは知ってたけど。

こんな流れで、一八二五年までにベネズエラ、コロンビア、エクアドル、ペルー、ボリビア、チリ、アルゼンチン、パラグアイ、ウルグアイあたりが独立。独立っていったって、ねぇ、少数のクリオーリョ(現地生まれの白人)地主のプランテーション経営以外に見るものもない脆弱な経済で、あっという間にヨーロッパ経済に従属しそうなところへモンロー宣言か。

そうそう太平洋戦争。チリとペルー・ボリビアの戦いね。ボリビアといえば内陸国家だけど、なんとこの太平洋戦争で海を失ったんだそうだ。この戦争、硝石戦争とも呼ばれるそうで、英系資本が入ってチリ鉱山業が育てられ、三国の交わる周辺で硝石の採掘を行っていたらしい。英資本とチリ鉱山業に押されて硝石資源を奪われることに危機感を持ったペルーとボイビアが、硝石の輸出に課税したのがきっかけで戦いが始まったという。この戦いに勝ったチリが太平洋にそって北に領土を広げ、ボリビア・ペルーはそれぞれ領土を削られた。ボリビアはこの時、海に面した領地を失ったという。
以来、ボリビアはチリと外交関係を結んでいないという。昨年(二〇一三)ボリビアは、「海への出口」に関する交渉に応じることを求めて国際司法裁判所にチリを提訴している。百年以上前のこととはいえ、「太平洋戦争」はボリビアにとっては今の問題。本書に書いてあったことを外務省の基礎データで確認して驚いた。
(1)予算 約3億7,300万ドル(2013年予算)
(2)兵役 徴兵制
(3)兵力 陸軍34,800人,海軍4,800人,空軍6,500人  (ミリタリーバランス2014)
本当に海軍がある。内陸国のボリビアに。本気なんだよ、この国。

    
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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































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