めんどくせぇことばかり アメリカには中世がない(覚書)『ヴァロワ朝』 佐藤賢一
FC2ブログ

アメリカには中世がない(覚書)『ヴァロワ朝』 佐藤賢一

たしかにアメリカって、中世っていう分厚い時代をすっ飛ばしちゃってる国ですよね。以前は“暗黒の中世”とかってよく言われて、価値の無い時代として切り捨てられてた感すらあった。最近はそんなことなくて、だいぶ見直されてきたかな。でも私、この“暗黒の中世”って言葉、嫌いじゃないな。いいじゃないですか。なんだか、人間の心の一番奥底にあって、表に現れる行動や感情のすべてを支えている土台のようで・・・。
・・・、アメリカに足りないものって、もしかしたらそれ?
『ヴァロワ朝』  佐藤賢一『ヴァロワ朝』 佐藤賢一
(2014/09/18)
佐藤 賢一

商品詳細を見る
『カペー朝』に続く、佐藤賢一氏のフランス王朝史2
この本ではカペー朝からヴァロア朝への移り変わりと、ヴァロア朝の各王の治世が紹介されている。やっぱり何といったって、百年戦争だよね。百年戦争とくれば、賢王シャルル五世。

懐かしかったな~、シャルル五世。ずいぶん前だけど、ワクワクしながら読んだ、佐藤賢一さんの『双頭の鷲』。最高に面白かった。細かい部分は思い出せないくらい前だから、また今度読んでみるかな。

へ~、今は文庫の上下巻ででてるんだな。でも、表紙の絵はいかがなものかな。
私の描いていたベルトラン・デュ・ゲクランと、ちょっと違うな。



『醜い容貌で頑固で乱暴な性格のため、両親から疎まれて、長男ながらまともな扱いを受けていなかった貧乏騎士』そんなベルトラン・デュ・ゲクランがシャルル五世に見出されて出世し、最後はフランス王軍最高司令官だもんね。歴史に名を残す人物にまでなってしまった。まあ、前後のフランスがあんまりにも・・・って状況だったんで、余計に際立つんだな、シャルル五世とベルトラン・デュ・ゲクランが・・・。

前には良王ジャン二世みたいのがいたり、うしろを見れば狂王と呼ばれるシャルル六世がいたり・・・。行ったり来たりしながら、分厚い土台を作っていったんじゃないかな、中世は・・・。

二〇世紀初頭のイギリスのジャーナリスト セシル・チェスタトンは、『アメリカには中世がない』と言ったという。

同じく二〇世紀初頭にフランスの首相をつとめたジョルジュ・クレマンソーは、『アメリカは歴史上、文明という段階を経ずに、野蛮から堕落へと走っていった唯一の国だ』とアメリカを嫌悪したという。

クレマンソーというのは、たしか第一次大戦後のパリ講和会議のフランス首相として出席した人。対ドイツ強硬論を展開し、ドイツを追い詰めた人物だ。どうも好き嫌いの極端な人物のようで、この人の言うことをそのまま受け入れるわけにはいかないな。でも中世という土台を“暗黒”と切り捨てて、マルティン・ルター以後を古代に直接接着し、奴隷制に立脚して始まったのがアメリカなら、“野蛮から”という部分は、少なくとも間違ってないな。

アフリカから大量に輸入した黒人奴隷は、広大な綿花畑を有するアメリカ南部を中心に増加していき、一八六〇年の国勢調査によればその数は四百万人とか・・・。南北戦争中、リンカーンによって奴隷制度におさらばするわけだけど、北部にしたって奴隷制度の廃止に踏み切れたのは、支那から苦力という奴隷みたいなのを輸入できることが分かっていたからで、安心して奴隷解放宣言を出すことができたわけだ。・・・、そう考えれば、“堕落へと走っていった”というのも、あながち間違いじゃなさそうね。


    
にほんブログ村 政治ブログへ 一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
関連記事

テーマ : 歴史関係書籍覚書
ジャンル : 本・雑誌

コメントの投稿

非公開コメント

ありがとうございました



「《めんどくせぇことばかり》は、Amazon.co.jpを宣伝しリンクすることによってサイトが紹介料を獲得できる手段を提供することを目的に設定されたアフィリエイト宣伝プログラムである、Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です。」
よくお越し下さいました

イーグルス16

Author:イーグルス16

息も絶え絶えです、ぜひ応援してください


現代とはなぜこんなにも棲みにくいのか。
前近代から近現代へと変貌し続ける世相の本質をつかみ生き方の支柱を示す。
カウンター
カテゴリ
こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
やられた本








































































リンク
検索フォーム
RSSリンクの表示
最新記事