環境問題(覚書)『日本人の9割が思い違いをしている問題にあえて白黒つけてみた』 武田邦彦
「1ミリシーベルト/年」なら、1億人で5000人が癌になる。20000人に1人だ。「20ミリシーベルト/年」なら、1000人に1人。 「100ミリシーベルト/年」なら、200人に1人が癌になる。 |
これがICRP(国際放射線防護委員会)の“コンセンサス”だそうだ。武田さんの主張もその線で一貫している。国が「20ミリシーベルト/年」に基準を切り替えたことを不誠実と攻撃する。 武田さんはこの件で、左の本でねじ込まれた。副島さんは、その“誠実さ”が福島を苦しめ、命さえ奪っているとねじ込んだ。 私も基本的に、副島さんの側に立つ。 |
・・・福島の子どもたちがかわいそうで仕方がないが、本来なら子供を守るために存在する教育委員会や校長先生は「国が20ミリというから20ミリだ」と心配するお母さんにつっけんどんに言う。・・・中には子供の被曝を心配して校長先生に訴えるお母さんをモンスター呼ばわりしているが、1年に800回のレントゲンを受けて心配のあまり学校に駆けつける母は日本人であり、それをモンスター呼ばわりする管理職の方がモンスターであることは間違いない。 本書P166 |
武田さんのものの考え方が好きで、いろいろなことを参考にさせてもらっている。でもこの件に関しては、やっぱり賛同できない。“誠実さ”ってのも、この件に関しては質が悪い。
![]() | 『日本人の9割が思い違いをしている問題にあえて白黒つけてみた』 武田邦彦 (2014/04/14) 武田 邦彦 商品詳細を見る 「常識」とは「真実」ではない |
私が武田さんの考え方にハマったのは、やっぱり環境問題から。漠然と感じていた《胡散臭さ》に指針を与えてもらった。とても感謝している。この本の中では、環境問題は6つに分類された章の1つでしかなくて、40ページ弱の紙数しかない。それでもやはり面白い。ちょっと、項目だけあげてみるね。
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《トキは絶滅していい》ってどう? 受け入れられる? 私は、けっこう受け入れられる。最後のトキは名前を「キン」とつけられていた。「キン」を佐渡トキ保護センターに保護するため、唯一なつかれていた宇治金太郎さんが「キン」呼び出す。かわいそうだったなぁ。「キン」が死んで、終わったんだよ。ニッポニア・ニッポンという種の歴史は・・・。 |
《自然エネルギーは自然にやさしくない》はど真ん中。言葉に出来ない私ですが、武田さんに言葉にされたものを読んで、・・・こんなにも簡単な事だったかと・・・、なんだか自分が情けなくなるような気分。
それにしても、環境問題って、いい子ぶってる分だけ、余計に胡散臭いね。


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