『チョウの羽はなぜ美しい?―昆虫観察Q&A』
私の息子は虫が嫌いです。二十歳を過ぎたにも関わらず、ゴキブリから出ると逃げ出します。情けない奴です。子供の頃、セミ取りに連れて行きました。細長い木の、先が二股に割れたところに蜘蛛の巣をからめつけて、それでセミを取る方法を教えました。息子の世代なら、おそらく他の子供達は知らない方法です。一緒にニイニイゼミ・・・?をたくさん取りました。
『あの時は、本当は嫌だったんだ~』って言ってたと、母親に打ち明けてたらしいんです。ずいぶん後から聞いた話ですが・・・。
過去記事で~す。
子供の頃、あんな虫だらけの環境で遊んでたのになぁ。チョウチョ、トンボ、ギッツ。それより細かく分類するのはカブトやクワガタのたぐいだけ。・・・ギッツ?・・・ギッツはギッツよ。
虫の本です。本質的には虫は好きだ。昭和三十年代後半から四十年代の秩父育ち。春から秋は虫だらけ。ダンゴ虫をパチンコで飛ばして戦争ごっこしてたからな。・・・これじゃあ、好きって事にはならないな。
でも、虫の名前は詳しく知らない。知ってるのはカブトやクワガタの類。トンボもヤンマは知ってるけど、あとはトンボ。チョウチョもそんなもの。ギッツ・・・、そうそう、「“ギッツ”ってなに」って笑われたんだ。うちの方では夏の終わりくらいから鳴く虫はみんなギッツ。コウロギもバッタも。♫あれ松虫が泣いている♫ なんて歌っているが、いっくらでもいたんだけど、めんどくさいからみんなギッツ。
ギッツがうちの中に入ってくると大変だった。それが寝静まった頃から鳴き始めるんだ。♫スイーッチョン、スイーッチョン♫ これね。アクセントは“イー”と伸ばした一番最後の部分にあるんだ。兄が二人いるんだが、兄たちが私に命令するんだ。兄A:「おい!スイッチョン、外に出してこいよ。」私:「んあ~」兄B:「早くいけよ、うるさくってしょうがねぇよ」・・・嫌な思い出だ。
そんな私なのに、なぜか新しい図鑑見つけると、どうしても欲しくなる。「あの時のスイッチョンはこいつだったのか」ってね。とにかく陸上でも、水中でも数限りなく虫をみたから、それでいてそいつが本当は何者であるか知らずに来たので、昆虫図鑑で確かめたくなるんだ。「おっ、あん時のカマキリ仙人はタイコウチ君か。え~、絶滅寸前。押堀川で一緒に遊んだじゃねぇけ」っていう感じですかね。 この本は“昆虫観察”の本。Q&A形式で昆虫学者の矢島稔先生という方が、色々と教えてくれます。質問者の宮沢輝夫さんは読売新聞記者。でも日本産のチョウ全種の撮影をライフワークにするという虫好きだけに、質問は子どもたちみんなが興味をいだきそうなものが選びぬかれてる。
*蝶の羽はなぜ美しい?
*虫の声って・・・?
*スズメバチは悪党?
などなど、38質問。
納得出来ないのは、“擬態”。あれは違いますよ、矢島先生。あれは神様が弱っちくてすぐ食われちゃいそうな奴や、うまく餌取れそうもない奴が可哀想だから、見つかりにくいように木に似せたり、花に似せたりしたんですよ。あるいは“目ン玉マーク”をつけてやったんですよ。そうじゃなきゃ、あんなに木そのもの、花そのものの姿になるわけねぇじゃねぇですか。擬態してるんだけど、いまいち擬態になってねぇ奴らは、神様が適当に作っちゃったからそうなったんですよ。
神「ウワッ、大勢ににらまれているようで、近寄れないよ」・・・なーんてね。
そうそう、質問の一つに、“*昆虫は厳しい冬をどう過ごす?”というのがあって、これは私も知ってる。冬の雑木林って、意外におもしろい。隠れている奴らを探しだして血祭りにあげるのは、子供の時分の興奮する遊びの一つ。
・・・ごめんなさい・・・

一喜一憂。ぜひポンとひと押しお願いします。
『あの時は、本当は嫌だったんだ~』って言ってたと、母親に打ち明けてたらしいんです。ずいぶん後から聞いた話ですが・・・。
過去記事で~す。
子供の頃、あんな虫だらけの環境で遊んでたのになぁ。チョウチョ、トンボ、ギッツ。それより細かく分類するのはカブトやクワガタのたぐいだけ。・・・ギッツ?・・・ギッツはギッツよ。
![]() | チョウの羽はなぜ美しい?―昆虫観察Q&A (2005/07) 矢島 稔、宮沢 輝夫 他 商品詳細を見る 虫の名前、知らないんだよなぁ。 |
虫の本です。本質的には虫は好きだ。昭和三十年代後半から四十年代の秩父育ち。春から秋は虫だらけ。ダンゴ虫をパチンコで飛ばして戦争ごっこしてたからな。・・・これじゃあ、好きって事にはならないな。
でも、虫の名前は詳しく知らない。知ってるのはカブトやクワガタの類。トンボもヤンマは知ってるけど、あとはトンボ。チョウチョもそんなもの。ギッツ・・・、そうそう、「“ギッツ”ってなに」って笑われたんだ。うちの方では夏の終わりくらいから鳴く虫はみんなギッツ。コウロギもバッタも。♫あれ松虫が泣いている♫ なんて歌っているが、いっくらでもいたんだけど、めんどくさいからみんなギッツ。
ギッツがうちの中に入ってくると大変だった。それが寝静まった頃から鳴き始めるんだ。♫スイーッチョン、スイーッチョン♫ これね。アクセントは“イー”と伸ばした一番最後の部分にあるんだ。兄が二人いるんだが、兄たちが私に命令するんだ。兄A:「おい!スイッチョン、外に出してこいよ。」私:「んあ~」兄B:「早くいけよ、うるさくってしょうがねぇよ」・・・嫌な思い出だ。
そんな私なのに、なぜか新しい図鑑見つけると、どうしても欲しくなる。「あの時のスイッチョンはこいつだったのか」ってね。とにかく陸上でも、水中でも数限りなく虫をみたから、それでいてそいつが本当は何者であるか知らずに来たので、昆虫図鑑で確かめたくなるんだ。「おっ、あん時のカマキリ仙人はタイコウチ君か。え~、絶滅寸前。押堀川で一緒に遊んだじゃねぇけ」っていう感じですかね。 この本は“昆虫観察”の本。Q&A形式で昆虫学者の矢島稔先生という方が、色々と教えてくれます。質問者の宮沢輝夫さんは読売新聞記者。でも日本産のチョウ全種の撮影をライフワークにするという虫好きだけに、質問は子どもたちみんなが興味をいだきそうなものが選びぬかれてる。
*蝶の羽はなぜ美しい?
*虫の声って・・・?
*スズメバチは悪党?
などなど、38質問。
納得出来ないのは、“擬態”。あれは違いますよ、矢島先生。あれは神様が弱っちくてすぐ食われちゃいそうな奴や、うまく餌取れそうもない奴が可哀想だから、見つかりにくいように木に似せたり、花に似せたりしたんですよ。あるいは“目ン玉マーク”をつけてやったんですよ。そうじゃなきゃ、あんなに木そのもの、花そのものの姿になるわけねぇじゃねぇですか。擬態してるんだけど、いまいち擬態になってねぇ奴らは、神様が適当に作っちゃったからそうなったんですよ。
神「よし、お前、これなら鳥に見つからないぞ」
神「ほーら、これならうまくエサを捕まえられるだろう」 神「ウワッ、大勢ににらまれているようで、近寄れないよ」・・・なーんてね。
そうそう、質問の一つに、“*昆虫は厳しい冬をどう過ごす?”というのがあって、これは私も知ってる。冬の雑木林って、意外におもしろい。隠れている奴らを探しだして血祭りにあげるのは、子供の時分の興奮する遊びの一つ。
・・・ごめんなさい・・・


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