めんどくせぇことばかり 『昔ばなし』 古川のり子

『昔ばなし』 古川のり子

先日来、一歳四ヶ月になったばかりの孫の世話をしなければならなくなりまして、本がちっとも読めません。・・・まったく、小さいけど、間違いなく怪獣ですね。そんなわけで、過去記事です。

子供の頃、親から聞かされた“お話”で、一番印象に残っているのは、題名は忘れたが、青鬼と赤鬼の話。人間と仲良くなりたい赤鬼のことを思って、青鬼が進んで悪者役を務め、赤鬼に人間と仲良くなるきっかけを作って旅に出るというお話。あとは、コブとり爺さんに山姥。「どうして赤鬼は泣いてるの?」「どうしてコブが取れちゃうの?血は出ないの?」「山姥はなんで包丁を研いでるの?僕を食っちゃうため?」・・・怖かったなぁ。

この本を読んでビックリ。あの恐ろしげな“山姥”の正体、というか真の姿がはじめて分かりました。

『昔ばなし』 古川のり子『昔ばなし』 古川のり子
(2013/05)
古川 のり子

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神の化身に導かれ 人はどこに向かうのか
 桃太郎 
なんといっても、桃。

桃と言えば、死んだイザナミを迎えに黄泉の国へいったイザナギが、恐ろしく変わってしまったイザナミに追われて黄泉つ平良坂まで逃げてきたとき、そのふもとには桃の木が生えていた。イザナギが桃の実を投げつけると、追ってはみな逃げ帰っていった。

桃は生と死の境に立ち、生者イザナギを助けた生命力の象徴である。この神話には古代中国の桃信仰が取り込まれており、『桃太郎』はこの神話をふまえて生み出されたもので、桃の呪力を発揮する桃の子が鬼退治をする物語である。

犬は自然と文化、あの世とこの世の境目にあって、異なる世界との間を移動する人間を守り導く。同時に優れた狩りの能力を発揮して鬼と戦い、花咲爺さんの犬と同じく隠された宝を発見してこの世へもたらす能力まで発揮する。

猿の名をもつ神、猿田彦に猿女。共に閉ざされた通路を開いて太陽を導く役割を果たす。桃太郎の従者としての猿は、人間界と鬼の世界の境界で生命力の象徴である桃太郎を出迎え、異なる世界に導く役割をもっている。

雉は、野において夜と朝の境目に鳴く。闇の世界と光の世界の間で扉を開く。

最後はキビ団子。人が亡くなると、枕元には山盛りの飯を置く。今では誰も気にも留めないが、本来は生者のご飯とは違う特別な竈で炊いた飯。イザナミは、使者の国の竈で炊いたご飯を食べたから帰れなくなった。『千と千尋の神隠し』では、異界でつくられたご飯を食べた両親は豚に変わっていた。キビ団子はお婆さんがこの世の竈で作ってくれた。だから、食べた者を異界に所属させるのではなく、異界にいながらも自分の世界に所属させる、自分の国に戻してくれる食べ物となる。

面白いでしょう。こんな風に、いろいろな物語の背景に秘められた意味を、いろいろな角度から焦点を当てて教えてくれるのがこの本。
第一話 桃太郎ー桃太郎は、なぜ、犬と猿と雉を連れていくのか
第二話 かちかち山ートリックスター、因幡の素兎の末裔たち
第三話 鬼の子小綱ー笑いと性の力が春を呼ぶ
第四話 三枚の護符ー便所はあの世の出入り口
第五話 蛇婿入りー苧環はなぜ蛇を退治するのか
第六話 鉢かづき姫ー顔を覆い隠す花嫁
第七話 一寸法師ー脱皮する少年たち
第八話 ホトトギスと兄弟
第九話 蛇女房ー無欲と貪欲の報酬
第十話 産神問答ー魂を掃き出す箒の力
第十一話 ミソサザイは鳥の王ー仁徳はいかにして聖王になったか
第十二話 花咲爺さんーお爺さんはなぜ犬の灰をまくのか
第十三話 浦島太郎ー分断された乙姫の玉手箱





   





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こんな本、あんな本


この本、今でも売れてるんですね。何時頃読んだんだろう。記憶も定かじゃないけど・・・。この男の子が嫌いでね。涙が出た。白血病で入院してた女子高生にこの本を送ったことがある。感想、聞かせてもらってないな。



中学1年で読んだと思うんだけどな。アレクサンダーの伝記。夏休みの読書感想文で郡市の大賞を取ったんだ。「アレクサンダーによって異なる国や民族が一つの領域にまとめられたように、いつかこの世界も・・・」・・・なんてことを書いた。なんだか、アメリカがやろうとしてるよね。・・・当時はそれがいい事のように思ってた。



高校で山岳部に入ったんだよね。もとが山ん中だからさ。そんでもって山岳部っていうのもどうかと思ったんだけど。この本を読んじゃったもんでね。入部したての1年の夏休み、北鎌尾根から槍に登った。・・・記憶に誤り。取り付いただけだった。



今みたいに女の裸が氾濫している時代じゃなかったわけですよ。私の中学生時代っていうのは・・・。そんな時代なのに、中学校の図書館に置いてあったんですからね。この表紙の本が・・・。手にした理由はもちろんこの表紙の女。・・・もちろんそんなことは誰にも言えない。ただ、以前から無類の本好きであったことは功を奏した。それに加えて、私は以前からのSFファンということになった。この本を不自然なく手にするために・・・。
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